JPH07272985A - アルミ電解コンデンサ用陽極箔の製造方法 - Google Patents
アルミ電解コンデンサ用陽極箔の製造方法Info
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Abstract
れ電流を低減させることができるアルミ電解コンデンサ
用陽極箔の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 表面を粗面化してその実効表面積を拡大させ
たアルミ箔に沸騰水和処理を施した後、飽和脂肪族ジカ
ルボン酸あるいはその塩水溶液中で所望化成電圧に上昇
するまで高電流密度で化成を行うようにしたものであ
る。
Description
陽極箔の製造方法に関するものである。
0〜100μmの高純度(99.9〜99.99%)ア
ルミ箔を電解エッチング処理によって実効表面積を拡大
させ、その表面に陽極酸化処理により誘電体となる陽極
酸化皮膜を形成し、そして、この陽極酸化皮膜を形成し
た陽極箔と陰極箔を、その間にセパレータを介在させて
巻回することによりコンデンサ素子を構成し、さらにこ
のコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸させた後、コン
デンサ素子をケース内に封止することにより構成してい
た。
膜を形成する化成工程は、次のような手順により行って
いた。すなわち、エッチング工程により表面を粗面化し
てその実効表面積を拡大させたアルミエッチング箔に沸
騰水和処理を施した後、ホウ酸、リン酸、クエン酸、ア
ジピン酸あるいはそれらの塩の水溶液中で所望化成電圧
に達するまでは定電流で化成し、そして所望化成電圧に
達してからは定電圧で一定時間保持して一回目の化成を
終了する。
が存在するため、陽極酸化皮膜は不安定な状態であり、
そのため、一度化成したアルミ箔に熱処理等の減極処理
を行い、その後化成を行うことによって内部の欠陥等を
除去し、安定な陽極酸化皮膜を得ることができる。この
ような工程を2〜3回繰り返すことにより、化成を行っ
ていた。
た従来の化成工程においては、静電容量を高め、漏れ電
流を低減するには限界があり、近年要望の強いアルミ電
解コンデンサの一層の小形化や耐リップル性向上等に応
えることができないものであった。
されたもので、静電容量を高めることができるととも
に、漏れ電流も低減させることができるアルミ電解コン
デンサ用陽極箔の製造方法を提供することを目的とする
ものである。
に本発明のアルミ電解コンデンサ用陽極箔の製造方法
は、表面を粗面化してその実効表面積を拡大させたアル
ミ箔を化成して陽極酸化皮膜を形成するアルミ電解コン
デンサ用陽極箔の製造方法において、前記アルミ箔に沸
騰水和処理を施した後、飽和脂肪族ジカルボン酸あるい
はその塩の水溶液中で所望化成電圧に上昇するまで高電
流密度で化成を行うようにしたものである。
箔の製造方法によれば、表面を粗面化してその実効表面
積を拡大させたアルミ箔に沸騰水和処理を施した後、飽
和脂肪族ジカルボン酸あるいはその塩の水溶液中で所望
化成電圧に上昇するまで高電流密度で化成を行うように
しているため、この化成により形成される陽極酸化皮膜
の結晶化度は上がることになり、これにより、耐圧1V
あたりの膜厚が薄くなるため、従来のアルミ電解コンデ
ンサ用陽極箔より静電容量が高く、しかも漏れ電流の小
さい陽極箔が得られるものである。
実施例と比較例について説明する。
面積を拡大させたエッチングアルミ箔に沸騰水和処理を
施した後、液温が90℃で濃度が0.5%のアジピン酸
アンモニウム水溶液中で、所望化成電圧、すなわち30
0Vに上昇するまで500mA/cm2の高電流密度で
前記アルミ箔の化成を行った。この後、ホウ酸系の化成
液で10分間保持し、そして熱処理等の減極処理を行っ
た後、ホウ酸系の化成液で再度化成を行って陽極箔を得
た。
面積を拡大させたエッチングアルミ箔に沸騰水和処理を
施した後、液温が90℃で濃度が0.5%のスベリン酸
アンモニウム水溶液中で、所望化成電圧、すなわち30
0Vに上昇するまで500mA/cm2の高電流密度で
前記アルミ箔の化成を行った。この後、ホウ酸系の化成
液で10分間保持し、そして熱処理等の減極処理を行っ
た後、ホウ酸系の化成液で再度化成を行って陽極箔を得
た。
面積を拡大させたエッチングアルミ箔に沸騰水和処理を
施した後、液温が90℃で濃度が0.5%のセバシン酸
アンモニウム水溶液中で、所望化成電圧、すなわち30
0Vに上昇するまで500mA/cm2の高電流密度で
前記アルミ箔の化成を行った。この後、ホウ酸系の化成
液で10分間保持し、そして熱処理等の減極処理を行っ
た後、ホウ酸系の化成液で再度化成を行って陽極箔を得
た。
面積を拡大させたエッチングアルミ箔に沸騰水和処理を
施した後、液温が90℃で濃度が0.5%のアジピン酸
アンモニウム水溶液中で、所望化成電圧、すなわち30
0Vに上昇するまで50mA/cm2の低電流密度で前
記アルミ箔の化成を行った。この後、ホウ酸系の化成液
で10分間保持し、そして熱処理等の減極処理を行った
後、ホウ酸系の化成液で再度化成を行って陽極箔を得
た。
面積を拡大させたエッチングアルミ箔に沸騰水和処理を
施した後、液温が90℃で濃度が0.5%のセバシン酸
アンモニウム水溶液中で、所望化成電圧、すなわち30
0Vに上昇するまで50mA/cm2の低電流密度で前
記アルミ箔の化成を行った。この後、ホウ酸系の化成液
で10分間保持し、そして熱処理等の減極処理を行った
後、ホウ酸系の化成液で再度化成を行って陽極箔を得
た。
面積を拡大させたエッチングアルミ箔に沸騰水和処理を
施した後、液温が90℃で濃度が8%のホウ酸および
0.15%のホウ酸ナトリウム水溶液中で、所望化成電
圧、すなわち300Vに上昇するまで500mA/cm
2の高電流密度で前記アルミ箔の化成を行った。この
後、ホウ酸系の化成液で10分間保持し、そして熱処理
等の減極処理を行った後、ホウ酸系の化成液で再度化成
を行って陽極箔を得た。
密度を変えて300V化成を行ったときの電流密度と静
電容量の関係を示したもので、この図1から明らかなよ
うに、300mA/cm2以上の電流密度で化成を行う
と静電容量を大幅に高めることができるものである。
較例1〜3により得られたそれぞれの陽極箔について、
静電容量および漏れ電流の箔特性を測定した結果を示し
たものである。
施例1〜3により得られた陽極箔は、比較例1〜3によ
り得られた陽極箔に比べて静電容量を大幅に高めること
ができるとともに、漏れ電流を低減させることができる
ものである。すなわち、本発明の実施例1〜3は、飽和
脂肪族ジカルボン酸塩の水溶液中で、所望化成電圧に上
昇するまで高電流密度でアルミ箔の化成を行うようにし
ているため、この化成により形成される陽極酸化皮膜の
結晶化度は上がることになり、これにより、耐圧1Vあ
たりの膜厚が薄くなるため、静電容量を高めることがで
きるとともに、漏れ電流を低減させることができる。
族ジカルボン酸塩の水溶液中で、所望化成電圧に上昇す
るまで低電流密度でアルミ箔の化成を行ったり、比較例
3のようにホウ酸およびその塩の水溶液中で所望化成電
圧に上昇するまで高電流密度でアルミ箔の化成を行うと
いう具合に、飽和脂肪族ジカルボン酸塩の水溶液中での
化成あるいは高電流密度化成をそれぞれ単独で行った場
合は、静電容量の向上および漏れ電流の低減は図れない
ものである。
飽和脂肪族ジカルボン酸塩の水溶液中で所望化成電圧に
上昇するまで高電流密度でアルミ箔の化成を行い、その
後、ホウ酸系の化成液で再化成を行うようにしている
が、再化成を行う化成液は所望化成電圧に上昇するまで
高電流密度でアルミ箔の化成を行うために用いられる飽
和脂肪族ジカルボン酸塩の水溶液をそのまま用いても、
本発明の実施例1〜3と同様の結果が得られるものであ
る。また、本発明の実施例1〜3においては化成液とし
て飽和脂肪族ジカルボン酸塩の水溶液を用いているが、
化成液として飽和脂肪族ジカルボン酸の水溶液を用いて
も本発明の実施例1〜3と同様の効果が得られるもので
ある。
ンサ用陽極箔の製造方法によれば、表面を粗面化してそ
の実効表面積を拡大させたアルミ箔に沸騰水和処理を施
した後、飽和脂肪族ジカルボン酸あるいはその塩の水溶
液中で所望化成電圧に上昇するまで高電流密度で化成を
行うようにしているため、この化成により形成される陽
極酸化皮膜の結晶化度が上がり、これにより耐圧1Vあ
たりの膜厚が薄くなるため、静電容量を高めることがで
きるとともに、漏れ電流を低減させることができるもの
である。
電流密度と静電容量の関係を示す特性図
Claims (2)
- 【請求項1】 表面を粗面化してその実効表面積を拡大
させたアルミ箔を化成して陽極酸化皮膜を形成するアル
ミ電解コンデンサ用陽極箔の製造方法において、前記ア
ルミ箔に沸騰水和処理を施した後、飽和脂肪族ジカルボ
ン酸あるいはその塩の水溶液中で所望化成電圧に上昇す
るまで高電流密度で化成を行うようにしたアルミ電解コ
ンデンサ用陽極箔の製造方法。 - 【請求項2】 化成における電流密度は300mA/c
m2以上である請求項1記載のアルミ電解コンデンサ用
陽極箔の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06495794A JP3467827B2 (ja) | 1994-04-01 | 1994-04-01 | アルミ電解コンデンサ用陽極箔の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06495794A JP3467827B2 (ja) | 1994-04-01 | 1994-04-01 | アルミ電解コンデンサ用陽極箔の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07272985A true JPH07272985A (ja) | 1995-10-20 |
JP3467827B2 JP3467827B2 (ja) | 2003-11-17 |
Family
ID=13273044
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06495794A Expired - Lifetime JP3467827B2 (ja) | 1994-04-01 | 1994-04-01 | アルミ電解コンデンサ用陽極箔の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3467827B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103745830A (zh) * | 2014-01-22 | 2014-04-23 | 广西贺州市桂东电子科技有限责任公司 | 一种提高中高压阳极铝箔隧道孔长度一致性的两段电流波形腐蚀方法 |
JP2017017101A (ja) * | 2015-06-29 | 2017-01-19 | 日本軽金属株式会社 | アルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法 |
CN113948315A (zh) * | 2021-09-28 | 2022-01-18 | 西安交通大学 | 一种多级的高比容的高压铝箔化成方法 |
-
1994
- 1994-04-01 JP JP06495794A patent/JP3467827B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103745830A (zh) * | 2014-01-22 | 2014-04-23 | 广西贺州市桂东电子科技有限责任公司 | 一种提高中高压阳极铝箔隧道孔长度一致性的两段电流波形腐蚀方法 |
CN103745830B (zh) * | 2014-01-22 | 2016-06-29 | 广西贺州市桂东电子科技有限责任公司 | 一种提高中高压阳极铝箔隧道孔长度一致性的两段电流波形腐蚀方法 |
JP2017017101A (ja) * | 2015-06-29 | 2017-01-19 | 日本軽金属株式会社 | アルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法 |
CN113948315A (zh) * | 2021-09-28 | 2022-01-18 | 西安交通大学 | 一种多级的高比容的高压铝箔化成方法 |
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JP3467827B2 (ja) | 2003-11-17 |
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