JPS63175179A - タイヤ補強用コ−ドの処理方法 - Google Patents

タイヤ補強用コ−ドの処理方法

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JPS63175179A
JPS63175179A JP62002605A JP260587A JPS63175179A JP S63175179 A JPS63175179 A JP S63175179A JP 62002605 A JP62002605 A JP 62002605A JP 260587 A JP260587 A JP 260587A JP S63175179 A JPS63175179 A JP S63175179A
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cord
strength
nylon
dip
tension
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一男 大島
智久 西川
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  • Tyre Moulding (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、原糸強度が12g/d以上で且つ単糸フィラ
メントデニールが4.5デニール以下の所謂超高強度ナ
イロンのタイヤ補強用コードの処理方法に関するもので
ある。
(従来の技術) ナイロン繊維は、タイヤ補強用コード材料の中でも優れ
た強力、耐久性及び耐熱性を有するため、トラック・バ
ス用、建設用、航空機用等の大型タイヤに多く適用され
ている。
一方、コストダウン、タイヤ軽量化による低燃費化、省
資源化等の要請からタイヤにおける補強材料の積層枚数
の削減や補強材料中のコード打込み本数の低減が強く要
望されている。
このためかかる要請から、最近、従来のナイロンと同一
の分子量を用いて強力の大幅に向上させたナイロン繊維
が開発され(例えば特開昭61−70008号公報)、
その強度として12g/d以上が発現出来る可能性が開
示されている。しかし本発明者等により、このような所
謂超高強力ナイロン(以下「超高強力ナイロン」と呼ぶ
)は接着剤処理(以下「ディップ」と呼ぶ)後強力が大
幅に低下してしまい、従来のナイロンと同程度のディッ
プコードの強力しかえられないという欠点があることが
分かった。従来の高強力ナイロンにおいてはディップ後
の強力低下を解消するために種々の防止方法が提案され
ているが(特開昭60−71238号、同60−712
39号、同60−71239号各公報等)、かかる超高
強力ナイロンに関する強力低下防止法はいまだ開発され
ていないのが実情である。
(発明が解決しようと子る問題点) 従来の高強力ナイロンの強力低下防止法ではいずれも超
高強力ナイロンの原糸強度を12g/d以上に維持して
おくことはできず、原糸強度10.5g/d程度の高強
力ナイロンに関するものであった。
また、従来のナイロン又は高強力ナイロンではディップ
後の強力低下はディップ前に比べ高々10%程度の強力
低下率であったのに対し、前記超高強力ナイロンのディ
ップ後の強力低下率は通常のディップ方式では25%に
も達し、ディップ後の超高強力ナイロンは従来のナイロ
ンと同等の強力レベルにしか維持されないという大きな
問題があった。
従って本発明の目的は、上記問題点を解消し、超高強力
ナイロンのディップ後におけるコード強力の低下を防止
することのできるタイヤ補強用コードの処理方法を提供
することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、超高強力ナイロンのディップ後の強力低
下を防止出来れば前述したように大幅なコストダウンや
タイヤ軽量・低燃費化、省資源化が可能となると考え、
超高強力ナイロンのディップ後の強力低下(約25%の
強力低下率)を防止することを目標とし、先ず強力低下
したディップコードを詳細に解析することにより強力低
下原因を究明した。
その結果、超高強力ナイロンのディップコードの強力低
下は超高強力ナイロンの特殊性、即ちコードを構成する
フィラメントの細デニール化によってディップ後のコー
ド強力が大幅に低下することを見い出したのである。つ
まり、従来のナイロンフィラメントが6デニ一ル程度で
あるのに対し、超高強力ナイロンフィラメントのデニー
ルは2デニールと約173の細さである為、一般的なレ
ゾルシン−ホルムアルデヒド縮合体/ゴムラテンクス(
以下r RF/L Jと称する)混合液を用いるディソ
プ工程においてコードに接着剤を塗布するか又は浸漬を
行なった場合、接着剤は1000本以上のフィラメント
ヤーンから成るコードの中に浸透し、その移譲コードは
コード融点近傍の高温下で数10秒間緊張熱処理を受け
る為、コード内部に浸透したディップ液が高温下におい
て樹脂化して、これによりコードを構成するフィラメン
トの動きが拘束され、この結果コードを構成する全フィ
ラメントに均一な応力が分散せず、ディップコードの強
度が低下するという事実が明らかとなった。すなわちこ
のコード内部に浸透したディップ液は後の乾燥工程にお
いて大部分はコードの外に絞り出されるのであるが、コ
ード内部にわずかに残留したディップ液が乾燥工程以降
、コード融点近くの高温下での緊張熱処理工程で樹脂化
(硬化)し、コード内部のフィラメントの動きを拘束し
、結果としてコード強力を低下させてしまうことになり
、従ってディップ液をコード内部に浸漬させないように
することが極めて重要であることが分かった。
尚、超高強力ナイロンのフィラメントデニールを2デニ
ールから従来のナイロンの6デニ一ル程度にまですれば
良いとの考えもあるが、超高強力化は紡糸、熱延伸時の
フィラメントにかかる応力、熱等を均等化することによ
って得られることもあり、フィラメントの太デニール化
はコード強力の低下を招き好ましくない。
また、従来の6デニ一ル程度の比較的太し\フィラメン
トで構成されたコード内でディップ液が樹脂化してもさ
ほどフィラメントの動きは拘束されないのに対し、2デ
ニールという細いフィラメントではフィラメント間にわ
ずかな樹脂層が形成されてもフィラメントの動きが拘束
され、結果としてディップコードの強力が大幅に低下す
ることも明らかとなった。
そこで本発明者らは、原糸強度が12g/d以上の超高
強力ナイロンのディップコードの強力低下原因のメカニ
ズムが明確化したことに基づき、ディップコード強力低
下を防止することの出来るディップ処理方法の確立を図
るべく更に鋭意検討を行なった結果、従来コードをディ
ップ液に浸漬させる際のコード張力は約0.1〜0.3
g/dであるが、これを0.5g/dにすると5%デイ
フプコードの強力が向上し、1.0g/dにすると10
%、1.85g/dにすると17%もディップコードの
強力が向上することを見い出し、本発明を完成するに至
った。
すなわち本発明は、単糸デニールが4.5デニール以下
、原糸強度が12g/d以上を有する6−ナイロン又は
6,6−ナイロンの超高強力ナイロン繊維のタイヤ補強
用コードをレゾルシン−ホルムアルデヒド縮合体/ゴム
・ラテックス混合液(RF/L)でディップ処理するに
際し、ディップ液に浸漬させる際のコード張力を0.5
g/d以上とすることを特徴とするタイヤ補強用コード
の処理方法に関するものである。
本発明において、前記コード張力は好ましくは1.0g
/d以上である。
また、本発明者らは前述したようにディップ液をコード
内部に浸透させないようにする方法について更に種々検
討した結果、ディップ液にレゾルシン−ホルムアルデヒ
ドプレポリマーを使用するとディップ液のコード内部へ
の浸透が著しく低下し、ディップコードの強度が約8%
高くなることを見い出した。従って本発明においては、
単糸デニールが4.5デニール以下、原糸強度が12g
/d以上を有する6−ナイロン又は6.6−ナイロンの
超高強力ナイロン繊維のタイヤ補強用コードをRFル混
合液でディップ処理するに際し、該ディップ液にレゾル
シン−ホルムアルデヒドプレポリマーを用いたRFル混
合液を用いることが好ましい。
更に本発明者らはコード内部に浸透したディップ液が乾
燥工程後にコード融点近傍での緊張熱処理温度により樹
脂化することに着目し、軟らかい樹脂ならフィラメント
間の動きが拘束されにくいと考えた。そこで各種熱処理
温度を変えてディップ樹脂の引張モジュラスを求めたと
ころ、前記緊張熱処理温度が低い程、ディップ樹脂の引
張モジュラスが低い事実を見い出した。すなわち、通常
の6−ナイロンの緊張熱処理温度200℃よりも20℃
低温の180℃で樹脂化させるとディップ樹脂のモジュ
ラスは20%程度減少し、通常の緊張熱処理温度200
℃よりも40℃低温の160℃で樹脂化させるとディッ
プ樹脂のモジュラスは約40%鳴低下するに至った。従
って、低温で緊張熱処理するとディップ樹脂の硬化が抑
制され、ディップコードのフィラメント拘束が抑制され
るため、ディ・ノブコードの強力低下が著しく改善され
る。従って、かかる緊張熱処理の温度は低温程好ましい
が、150℃以下で緊張熱処理するとコードとゴムとの
間の接着力が低下してしまい実用上好ましくない。そこ
で本発明においては、単糸デニールが4.5デニール以
下、原糸強度が12g/d以上を有する超高強力ナイロ
ン繊維のタイヤ補強用コード反をRFル混合液でディッ
プ処理後、緊張熱処理工程における最高処理温度を15
0°C〜195℃とするのが好ましく、更に好ましくは
160℃〜185℃とする。
(作 用) (i)超高強力6−ナイロン繊維のコードをディップ処
理する際のコード張力がコード強力に及ぼす影響、(i
i)ディップ処理後の緊張熱処理の温度がコード強力に
及ぼす影響、および(iii) RF/L混合液にレゾ
ルシン−ホルムアルデヒドプレポリマーを用いることが
コード強力に及ぼす影響について第2〜4図に基づき説
明する。
先ず、超高強力6−ナイロンコードを従来の6−ナイロ
ン、又は従来の高強力6−ナイロンと同一のコード格造
1260デニール/2、撚数39 X 39T/10c
mを有する生コードとし、ディップ条件も同様とした。
すなわち、ディップ液浸漬時のコード張力を300g/
本(0,12g/d ) 、乾燥ゾーンの温度を130
℃×120秒、張力を2 kg (0,79g/d )
 、緊張熱処理ゾーン(以下「ストレッチゾーン」と呼
ぶ)の温度を200℃×40秒、張力を2 kg (0
,79g/d ) 、緊張熱緩和処理ゾーン(以下「リ
ラックスゾーン」と呼ぶ)の温度を200℃×40秒、
張力を1.3kg(0,52g/d )とする、通常の
6ナイロンと同一の条件とした。ここで第2図では上記
ディップ液浸漬時のコード張力のみを変えた場合、第3
図では上記ストレッチゾーン及びリラックスゾーンの温
度を200℃、180℃、160℃と変えた場合、第4
図では従来の、レゾルシン−ホルムアルデヒドをアルカ
リ触媒下で反応後熟酸させラテックスを加えたディップ
液(A)を用いた場合と、レゾルシン−ホルムアルデヒ
ドを酸性触媒下で反応させて得たレゾルシン−ホルムア
ルデヒドプレポリマー水溶液にラテックスを加えたディ
ップ液(B)とを用いた場合の各コードの強力を示す。
第2〜4図から明らかな如く、従来のナイロン又は高強
力ナイロンを用いたコードでは本発明による効果がほと
んど認められず、ディップコードの強力は各条件下でほ
ぼ一定であるが、本発明に用いる超高強力ナイロンでは
大きな強力向上が認められた。すなわち、ディップ液浸
漬時のコード張力を0.5g/d以上とすることと、好
ましくは緊張熱処理温度の最高処理温度を195℃以下
とすることと、レゾルシン−ホルムアルデヒドプレポリ
マーを使用したディップ液を用いることとを組み合わせ
ることにより従来の高強力ナイロン繊維では得られなか
った超高強力ナイロンのディップコードの入手が可能に
なる。
このような効果は前記処理をいくつか組み合わせた場合
量も効果があり、例えばディップ浸漬時のコード張力を
1.25g/d以上、ディップ緊張熱処理最高温度を1
60℃とし、かつディップ液(B)を用いた場合に生コ
ード以上の強力、例えば1260d/239x39(T
/10 cm )の糸で31kg/本以上の強力を有す
るディップコードが得られる。これは、従来のナイロン
コードの強力22kg/本よりも40%、また従来の高
強力ナイロンコードの強力24.8kg/本よりも25
%も高いディップコードを入手することが可能となるこ
とを意味するものである。
以上述べたように、本発明者らは単糸デニールが4.5
デニール以下、原糸強度が12g/d以上を有する6−
ナイロン又は6.6−ナイロンの超高強力ナイロン繊維
をタイヤ補強用コードとして用いる場合の問題点であっ
た、ディップコードの強力低下メカニズムを明確化し、
更にその対策としてコード内部にディップ液を浸漬させ
ないようにするために、(1)ディップ液への浸漬、塗
布又は吹付は時のコード張力を高める方法、これに加え
(2)コード内部に浸透しにくいディップ液を用いる方
法、更には(3)コード内部に浸透したディップ液の樹
脂化を抑制する方法を見い出すに至った。これら(1)
〜(3)の要因は夫々互いに独立性のものであるが、上
記(11〜(3)の要因の3つを組み合わせると相加的
な効果があり、最も好ましい。
(実施例) 次に本発明を実施例および比較例により説明する。
本発明の方法を実施するために用いたディップ処理マシ
ーンを第1図に示す。
第1図において、送り出されたコード1はディップ液2
の付着後乾燥ゾーン3で130℃×120秒間、1.0
g/dの張力下でコードに浸透したディップ液が乾燥さ
れ、次いでストレッチゾーン4で所定の温度および1.
0g/dの張力下でディップ樹脂の固化とともにコード
の緊張熱処理が施される。その後、リラックスゾーン5
にて所定の温度およびo、 75g/dの張力下でコー
ドの緊張緩和熱処理が施される。
本実施例および比較例では、上記ディップ液付着の工程
において、第1図中AおよびBで示す2つのプルロール
を用いディップ液浸漬時のコード張力を調整し、ディッ
プ液の浸透度合いを変化させた後、上記乾燥、ストレン
チ、リラックス処理を実施した。この際、乾燥ゾーンの
温度、時間を一定に維持したままで、ストレッチ、リラ
ックスゾーンの温度を以下の第2表に示す如く適宜変え
、各々40秒間の熱処理を実施した。また、ディップ処
理工程においては、以下の第1表に示す配合割合(重量
部)を有する従来のA液と本発明の好適例の一つである
B液を用いて各種ナイロンコードのディップ処理を行っ
た。
第−」−一表 *1商品名:保土ケ谷化学アトバー−50*2日本ゼオ
ン株式会社製ラテックス 尚、ここで、ディップ液Aは、軟水597.0重量部に
レゾルシン18.2重量部を攪拌しながら溶解し、更に
ホルマリンを加えた後NaOH水溶液を撹拌しながら加
え、30分〜1時間熟成後ゴムラテックスを加えた。一
方、ディップ液Bは、軟水400 fiit部にレゾル
シン−ホルマリン縮金物を撹拌しながら加えた後、撹拌
しなからNaOHを加え、30分〜1時間熟成後ゴムラ
テックスと軟水(175,3重量部)とを加え、最後に
攪拌しながらホルマリンを加えた。ディップ液A、Bと
も使用に際しては、常温で12時間以上熟成させた後使
用に供した。
次に、以下の第1表に示す実施例1〜17及び比較例1
〜16における供試コードとしては、従来一般にタイヤ
コードとして使用されている6デニールのフィラメント
からなる1260デニールの原糸に下撚りを所定回施し
、1260d/2.39X39T/10cfflのコー
ド構造を有するコード、特開昭60−71238号、同
71239号及び同71239号各公報に記載の近年の
タイヤコードとして使用され始めた高強力6一又は6.
6−ナイロン(フィラメントデニールが6デニール)を
用いた1260d/2.39X39T/10cmのコー
ド構造を有するコード、及び本発明に供される超高強力
6一又は6.6−ナイロン(フィラメントデニールが2
デニール)を用いた1260d/2.39X39T/1
0cm+のコード構造を有するコード(例えば特開昭6
1−70008号公報参照)を用いた。ここで、従来の
通常のナイロンコードは原糸強度9.5g/d (6−
ナイロン)及び9.2g/d (6,6−ナイロン)、
高強力ナイロンは原糸強度10.8g/d (6−ナイ
ロン)及び10.3g/d (6,6−ナイロン)、超
高強力ナイロンは原糸強度13.5g/d(6−ナイロ
ン)及び13.2g/d  (6,6−ナイロン)であ
った。
また、以下の第3表に示す実施例18〜22及び比較例
17〜20における供試コードとしては、6−ナイロン
を用いた1890d/2.32X32T/10cmのコ
ード構造を有するコードと、6,6−ナイロンを用いた
126゜d/2.39X39T/LocflIのコード
構造を有するコートを用いた。
これらコードの処理前後における強力及び強度を以下の
第2表及び第3表に併記する。また、TBSlo、00
−2014 PRのタイヤコード使用!(kg/タイヤ
本)も併せて示す。尚、コード強力の測定は、ディップ
直後のコードをJIS L 1017に従いオートグラ
フにて常温にて引張り、破断時の強力を求めた。
第2表中、比較例1〜7は上述の従来の6−ナイロンで
コード構造1260d/2.39X39T/10cmを
有するコードの結果であり、前述したディップ処理工程
においていずれの条件を変えても強力は生コードと同等
であり、ディップ処理方法による強力向上効果は認めら
れなかった。尚、比較例1が現行の6−ナイロン処理条
件である。
比較例8〜15は、近年のタイヤに使用され始めている
高強力6−ナイロンについての結果であり、このコード
は主に分子量を従来のレベルより約5%増加させたこと
によって従来のコード対比約10%の強力向上が認めら
れたものである。尚、比較例8が現行の高強力6.6−
ナイロンの処理条件であり、比較例8で得たディップコ
ードを手でしごくと24.5kg/本近くまで強力は向
上するものの、いわゆるディップ後のコード強力は生コ
ードの24.5kg/本に対し22.5kg/本と約8
%程強力低下が認められた。この現象もディップ液がコ
ード内部で樹脂化するためと考えられるが、比較例9〜
15のようにディップ条件を種々変化させても比較例1
4゜15の24.4kg/本以上の強力は得られず、強
力は生コードと同等又はそれ以下のレベルであった。
比較例16及び実施例1〜5は、生コード強力30kg
/本の超高強力6−ナイロンを緊張熱処理温度200℃
の現行と同等の温度条件で処理した。比較例16は従来
の6−ナイロン等の処理と同様のディップ条件であった
が、ディップコードは生コードに比し大きく低下し、高
強力6−ナイロンと同程度の強力しか得られなかった。
しかし実施例1〜6では、ディップ液が浸漬時のコード
張力の増加とともにディップコードの強力も向上し、ま
たディップ液を前記A液からB液に変えることによって
ディップコードの強力が一段と増加した。すなわち、過
去の高強力6−ナイロンでもなし得なかったディップコ
ードを入手出来たのである。
実施例6〜11は、生コード強力30kg/本の超高強
力6−ナイロンを緊張熱処理温度180℃で処理した以
外は比較例16及び実施例1〜5に対応した条件で夫々
ディップ処理を行った。これら実施例では、緊張熱処理
温度を下げることによりディップコード強力が比較例1
6及び実施例1〜5に比し夫々向上することが認められ
た。
実施例12〜17は、緊張熱処理温度を160℃とした
以外は夫々実施例6〜11と同一の条件で処理を行った
。この場合、ディップコードの強力は更に向上した。
次に、第3表に示す比較例17及び実施例18〜20で
は、超高強力6−ナイロンで1890d/2.32X3
2T/10cmのコード構造を有するコードをディップ
処理したわけだが、比較例17の現行ディップ処理条件
とは異なり、実施例19〜20ではディップ液、緊張熱
処理温度、ディップ液浸漬時のコード張力を夫々第3表
に示す如く変えたため、1260d/2のコードと同様
にディップコード強力の向上が認められた。
第3表に示す比較例18及び実施例21及び22は、超
高強力6,6−ナイロンを用いた例である。第3表から
分かる如く、現行と同等のディップ条件では6−ナイロ
ンの場合と同様にディップコードの強力は大きく低下し
た。しかし、第3表に示す如くディップ液、ディップ浸
漬時のコード張力を夫々変えることによりディップコー
ドの強力は向上し、比較例19及び20で用いた高強力
6,6−ナイロン及び従来の通常6.6−ナイロンでは
得ることの出来なかった超高強力の6.6−ナイロンの
ディップコードを入手することが出来た。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の処理方法では、単糸
デニールが細く原糸強度が12g/d以上を有する超高
強力6−ナイロン又は6.6−ナイロンフィラメントか
らなるコード内部にRFル接着剤が浸透してフィラメン
トの動きを拘束し、ディップコードの強力が低下するこ
とを防止し、従来の高強力6−ナイロン又は6.6−ナ
イロンでは到底到達することの出来なかったディップコ
ード強力を得ることが出来た。これにより10〜30%
近くものコード使用量の低減が図れ、タイヤの軽量化、
コストダウン、省資源化等を達成することが出来るとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、タイヤ補強用コードのディップ処理工程の概
要図、 第2図は、ディップ液浸漬時のコード張力とディ・7ブ
コードの強力との関係を示すグラフ、第3図は、ストレ
ッチゾーンの緊張熱処理温度とディップコードの強力と
の関係を示すグラフ、および 第4図は、ディップ液の種類とディップコードの強力と
の関係を示すグラフである。 1−ディップコード  2−ディップ液3−乾燥ゾーン
    4・−ストレッチゾーン5−リラソクスプーン
 A〜E−・プルロール第2図 愉ツブ液ヲ憂ヲ實田1めコード張力(9/d)第:3図 ディップ緊張黙処理湯儂(°C) 第・1図 ザイッブテ夜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、単糸デニールか4.5デニール以下、原糸強度が1
    2g/d以上を有する6−ナイロン又は6,6−ナイロ
    ンの超高強力ナイロン繊維のタイヤ補強用コードをレゾ
    ルシン−ホルムアルデヒド縮合体/ゴム・ラテックス混
    合液でディップ処理するに際し、ディップ液に浸漬させ
    る際のコード張力を0.5g/d以上とすることを特徴
    とするタイヤ補強用コードの処理方法。
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