JPS63173500A - カ−オ−デイオ装置 - Google Patents

カ−オ−デイオ装置

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JPS63173500A
JPS63173500A JP62005460A JP546087A JPS63173500A JP S63173500 A JPS63173500 A JP S63173500A JP 62005460 A JP62005460 A JP 62005460A JP 546087 A JP546087 A JP 546087A JP S63173500 A JPS63173500 A JP S63173500A
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JP
Japan
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sound
speakers
signals
speaker
delayed
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JP62005460A
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English (en)
Inventor
Jun Matsuda
松田 醇
Shiro Tsukamoto
塚本 士郎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
  • Stereophonic System (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 以下の順序で説明する。
A 産業上の利用分野 B 発明の概要 C従来の技術 D 発明が解決しようとする問題点 E 問題点を解決するための手段(第1図)F 作用 G 実施例(第1図、第2図、第9図〜第12図)H発
明の効果 A 産業上の利用分野 この発明はカーオーディオ装置に関する。
B 発明の概要 この発明は、カーオーディオ装置において、左及び右の
スピーカとは別に中央のスピーカと、左後方及び右後方
のスピーカとを設けるとともに、これら中央及び後方の
スピーカに所定のオーディオ信号を供給することにより
、一般のりスニングルームにおけるようなステレオ感、
音場感あるいは空間知覚などが得られるようにしたもの
である。
C従来の技術 自動車の中のオーディオ再生、すなわち、カーオーディ
オにおいて、これをより良好に行うためとして各種の技
術が考えられている。
文献:特公昭4B−38241号公報、特開昭55−1
05500号公報など D 発明が解決しようとする問題点 しかし、いずれの技術も十分とは言いがたく、実用化に
いたっていない。
そこで、一般のりスニングルームにおけるオーディオ再
生と、カーオーディオとを比べると、カーオーディオに
は車特有の条件があり、次のような問題点を生じている
。すなわち、 (i)車の中の音響的空間が、通常のりスニングルーム
と比べて格段に小さいので、間接音が不足して響きのな
い無味乾燥な再生音になり、音響心理的な快適感を損な
っている。
(ii)左及び右チャンネルのスピーカが、ダツシュボ
ードの左及び右あるいは左右のフロントドアなどに配置
されているので、運転席及び助手席のどちらに座っても
左右のスピーカの一方に近づくことになり(オフセンタ
)、ステレオイメージが偏ったものになる。極端な場合
には、ステレオの片チャンネルをモノラルに近い状態で
聴くことになる。
そして、これらの問題点(i)、(ii)は、その一方
だけを解決しただけでは不十分であり、両方を解決した
とき、一般のリスニングルームないしこれに近い状態で
のオーディオ再生を実現できるものである。
そこで、この発明は、これらの問題点(i)。
(ii)を同時に解決することにより、カーオーディオ
におけるオーディオ再生のグレードを全体として向上さ
せようとするものである。
E 問題点を解決するための手段 今、一般的な音楽の演奏やオーディオ再生について、上
記(i)項について考察すると、次のとおりである。
音楽が演奏され、同時にリスナが聴取する場所は、コン
サートホールなどのようにかなり大きい容積をもってお
り、このようなところでは快適な残響が聞こえるように
設計されている。また、この残響により、音のエネルギ
ー感の増強もされている。
しかし、反対に野外での演奏などでは、残響がないため
寂しい音になりやすい。このため、アメリカのハリウッ
ドボールなどでは、電子的な手段でこれを補うようにし
ている。また、最近のロックミュージックなどの野外コ
ンサートでは、電子的手段による補正が必要欠くべから
ざるものになっている。
このように音楽を聴く上では適度な響きが非常に大切で
ある。
しかし、上述したとおり、車の中では容積が小さいため
音波の平均自由行程が短く、すぐに吸音されるためほと
んど残響がなく、音楽を聴くためには不適当な環境にな
っている。
第3図は世界の代表的なホールの室容積と残響時間との
関係を示し、1対のOと・とがある1つのホールの特性
である。また、曲線■〜■は、ホールなどにおける特性
の推奨値を示す。
そして、この図によれば、多少の差はあるが、一般的に
ホールの容積が大きいほど最適と思われる残響時間が長
くなっていることが分かる。
ただし、これらのホールでは容積が大きすぎて、普通の
りスニングルームとはかけはなれている。
したがって、もう少し容積の小さい部屋の残響時間はど
うなっているかということになるが、これに関しては若
干目的は違うが、放送スタジオの設計基準が参考になる
。これを第4図に示す。
そして、この例においても、容積が小さくなると、最適
残響時間が短くなっている。
このように室容積と最適残響時間とが比例関係にある理
由は、もともとどのような作り方をしても、部屋が大き
くなると、音波の平均自由行程が長くなるため、残響時
間は長くなるのが普通であり、一方、人間は部屋の広さ
を到来する音波の波面の曲率半径、初期反射音の時間差
、音圧レベルなどからさきに感じ取っているため、残響
時間の違和感がないようにすると、上記のような比例関
係が出てくるものと考えられる。
また、大きいホールの場合は、残響を長くすることによ
りエネルギーが大きくなるので、オーケストラの演奏の
ように発生するパワーを無制限に大きくすることができ
ない場合は、最適な音圧を得るため、残響時間を長くせ
ざるをえないという事情もある。
ここまでは残響時間についてのみ考えてきたが、実際の
音の到来の仕方はそれほど単純なものではなく、もう少
し複雑な時間構造を持っている。これを模式的に表現し
たものを第5図に示す。
すなわち、原音が放射されると、これにより初期反射音
及び残響音を生じるとともに、さらに、副次的な残響音
を生じる。なお、残響時間は、これが初期値から60d
B減衰するまでの時間と定義されている。
そして、この残響成分は、通常、指数関数的に減衰する
が、部屋が二つつながったような、いわゆるカップリン
グルームなどの場合は、いくつかの指数関数の合成にな
ることもある。
さらに、普通の部屋でも斜波動は割り合い早く減衰する
のに対し、対角波動、平行波動などは減衰しにくいため
、減衰カーブが一様ではなくなることがある。
このように−口に残響時間と言っても、かなり複雑な要
素を含んでいる。
これに対し、部屋の広さを感じさせる重要な成分が初期
反射音で、これがどの程度直接音から遅れてやってくる
かによって人間の受は取る感覚が変わってくる。
ここで重要なことは、これらの初期反射音やメインの残
響音が直接音とは異なる方向から到来する必要があるこ
とで、これらが直接音と同じ方向から到来したのでは、
直接音にマスクされてしまうため、快適な残響感を得る
のが難しくなる。
そして、この初期反射音による主観的な効果であるが、
この反射音の直接音に対する遅れ時間とレベル差とによ
り、どのような影響を受けるかを測定したものが第6図
である。
すなわち、同図において、領域AI−は、音像移動領域
と呼ばれ、反射音の遅延時間が5m秒程度以下と短いの
で、音像が直接音の到来方向から反射音の到来方向へと
ずれてしまう領域である。また、領域A2も音像移動領
域と呼ばれ、反射音のレベルが大きいので、領域A2と
同様に音像がずれてしまう領域である。
さらに、領域Bは、反射音が直接音に比べて小さすぎる
ため反射音の影響がなくなる領域である。
また、領域Cはディスクーバンス領域と呼ばれ、この領
域Cにおいては、反射音が直接音と分離して聞こえ、エ
コーとなったり、明瞭度を損なったりしてしまう。
そして、領域A1〜Cで囲まれた領域D(斜線の領域E
を含む)が、空間知覚、すなわち、部屋の広さあるいは
広がり感を感じさせる領域であり、音楽を楽しむのに非
常に重要な要素を与える。また、この領域りの中でも、
斜線の領域Eは、カラーレーション領域と呼ばれ、音色
づけあるいは音色の変化を伴う領域であり、特に斜線が
2重になっている領域において音色づけあるいは音色の
変化が最も顕著に現れる。
そして、この領域りによる空間知覚という要素が車の中
ではまったく期待できず、リスニングルームで聴くよう
な音にならない大きな要因の一つであると言える。した
がって、まず、この要素をいかにして人工的に作り出す
かが問題となる。
ここで実際の車の中で反射音がどのように帰ってくるか
を測定した例を第7図に示す、これはダツシュボード両
端に、口径10cmの左及び右チャンネルのスピーカを
配置し、ピストル音を再生したときのエコータイムパタ
ーンである。そして、この測定結果によれば、初期反射
音は極めて早期に発生していて、独立した反射波とは見
なせないことがわかる。すなわち、空間知覚を生じさせ
る成分が存在しないと言うことである。
また、せいぜい数十m秒で間接音が減衰してしまい、残
響時間として無理に数値化してもたかだか0.1〜0.
2秒程度と見られ、響きとして感知できる量ではない。
しかし、完全に反射波の存在しない自由空間がと言えば
そうでもなく、これだけの反射音があれば、感覚的には
数メーターの車室内の広さを認識しているはずである。
また、パターンとして特徴的なことは、直接波群が到来
してから数m秒で減衰したあと、約8m秒後にやや振幅
が大きくなっていることで、反射波が群を作っているこ
とが分かる。
次に、このエコータイムパターンをコンピュータにより
シミュレーションした結果を第8図に示す。
これは、実測時と同じようにダツシュボード両端に点音
源を配置し、受音点をドライバーの両耳の中間点の位置
に相当する所において、各反射波を追跡したものである
。なお、反射係数はガラスの部分を0.1とし、残りの
天井のフロア、シートなどを0.7とし、乗員はいない
状態である。
そして、結果をみると、最初に直接音にほとんど遅れず
一群の反射波があり、数m秒たってから次の反射波群が
到来するようになっている。これは数値的には実測値と
若干の差があるが、全体として実測値とよく合っている
と言える。
このように連続して反射波が帰ってこず、群をなす時間
構造になる理由として、音源がフロントウィンドウに近
接して置かれているので、−回反射の音線の長さが直接
音とそれほど変わらず、このため−回反射の成分が直接
音と群を作り、その後二面以上の反射音成分が到来する
ためにこのような結果になったものと考えられる。
以上のように、車の中ではいわゆる残響に相当する成分
がほとんどなく、また、初期反射音も極めて短時間に帰
ってくるため、空間知覚を生じさせる成分が存在せず、
このために音楽を楽しむには不適当な環境になっている
ことが確かめられた。
次に、上記(ii )項であるが、これは同項にも述べ
たように、車の中では、運転者あるいはナビゲータのい
ずれも左及び右のスピーカに対してオフセットした位置
に座るためであり、ステレオイメージが偏ったものにな
ってステレオではなくなっているものである。
この発明は、以上の点に着目してカーオーディオにおけ
る特性の改善を行うものであるが、ここで、カーオーデ
ィオにおける利点を考えると、(a)スピーカに対し、
リスナの位置が固定されているので、通常のりスニング
ルームのように音の安定性を考慮する必要がない。
(b)車にもセダン、ワンボックスなどいくつかの種類
はあるが、総じて音場の境界条件が一定しているので、
(a)の条件とあいまって音場のコントロールがやり易
い。
などの点をあげることができる。
そこで、この発明においては、上述の考察結果及び上記
(a)、(b)項に基づいてリスニングルームないしこ
れに近い状態でのオーディオ再生を、カーオーディオに
おいて実用化できるようにするものである。
F 作用 リスニングルームないしこれに近い状態でのオーディオ
再生が実現される。
G 実施例 第1図は信号系の一例を示し、第2図は車中におけるス
ピーカの配置状態の一例を示す。
すなわち、第2図A及びBは対象となる車の平面図及び
側面図を示し、この図に示す例においては、ダツシュボ
ードDBの左右両端に本来の1対のスピーカ(LL) 
、 (IR)が配置されるとともに、ダツシュボード此
の中央に補助のスピーカ(IC)が配置される。
また、リアウィンドウ下のリアバーセルトレイRTの左
右両端に、1対の補助のスピーカ(2L) 。
(2R)が配置されるとともに、運転席DSの足元のト
ウボードに、低音用のスピーカ(3)が配置される。
さらに、第1図において、(10)は、FMチューナ、
カセットプレーヤ、CDプレーヤなどのステレオ信号源
を示し、この信号源(10)から左及び右チャンネルの
ステレオオーディオ信号り、  Rが出力される。
そして、これら信号り、Rが、混合回路(4L)。
(4R)を通じてアンプ(5L) 、 (5R)に供給
されて増幅されてからスピーカ(IL) 、 (IR)
に供給される。
また、信号り、 Rが初期遅延用の遅延回路(6L) 
(6R)に供給されて所定の期間τだけ遅延した信号L
d、Rdとされる。この場合、この遅延回路(6L) 
(6R)は、A/Dコンバータ、メモリ及びD/Aコン
バータにより、信号り、 Rの遅延を行うディジタル方
式のものでもよく、あるいはBBDなどを使用したアナ
ログ方式のものであってもよい。また、その遅延時間τ
は、上述したカラーレーション領域已に対応しているも
ので、15〜25m秒、例えば20m秒とされる。すな
わち、遅延時間τが15m秒以下では効果が少なく、2
5m秒以上では妙な反響に間こえ、音質が劣化する。
そして、これら遅延信号Ld、Rdが、アンプ(7L)
 、 (7R)を通じて所定のレベルでスピーカ(2L
) 。
(2R)に供給される。
さらに、その遅延信号Ld、Rdが、混合回路(4L)
 、 (4R)に供給されてアンプ(5L) 、 (5
R)に供給される原信号り、 Rに所定の小さい比率k
 (0≦に≦0.5程度)で混合される。
また、原信号り、 Rが混合回路(4C)に供給されて
モノラル信号(L+R)とされ、この信号(L+R)が
アンプ(5C)を通じて所定のレベルでスピーカ(IC
)に供給される。
さらに、信号(L+R)が、ローパスフィルタ(8)に
供給されて例えば150 Hz以下の低域信号SLが取
り出され、この信号Slがアンプ(9)を通じて所定の
レベルでスピーカ(3)に供給される。なお、このフィ
ルタ(8)のカットオフ周波数及びスピーカ(3)の配
置位置は、車内における定在波や方向感を考慮して定め
られたものである(詳細は省略)。
また、その信号Slの帯域に対応してスピーカ(IL)
〜(2R)の配置後のカットオフ周波数は、フィルタ(
8)のカットオフ周波数程度とされ、それ以下の低音は
カットされる。
このような構成において、簡単のため、k=0とすれば
、前方のスピーカ(IL) 、 (IR)から信号し。
Rの再生音が出力されるとともに、前方中央のスピーカ
(IC)からモノラル信号(L+R)の再生音が出力さ
れる。
したがって、例えば運転席DSで以上の再生音を聴いた
場合、左チャンネルの音は、左スピーカ(IL)と中央
スピーカ(IC)との中間に定位し、右チャンネルの音
は、中央スピーカ(IC) と右スピーカ(IR)との
中間に定位し、中央に定位すべき音は完全に中央に定位
して聴こえることになる。
したがって、理想的には対称に展開するはずの音像が、
やや左に広がったようになるが、中央スピーカ(IC)
がないとき、はとんどの音が右側のスピーカ(IR)か
ら聴こえてくるといった、異様な状態よりはiチかに改
善される。
これをダミーへ・ノドを用いて確認した結果が第9図及
び第10図である。すなわち、これは、左右のスピーカ
(IL) 、 (IR)にモノラル信号を加え、ダミー
ヘッドを運転席DSにセットし、ダミーヘッド両耳間の
複素音圧差をみたものであり、第9図が両耳間の音圧差
(音圧比)であり、第10図が両耳間の位相差である。
この場合、信号がモノラルであるから、きちんとしたス
テレオであれば、当然、これら両耳間の差は0でなくて
はならないが、実際のりスニングルームなどにおいても
、境界条件の影習を強く受けるので、かならずしもきれ
いな形にはならないのが普通である。
そして、音圧差はかなりばらついているが、大ざっばに
みて中央スピーカ(IC)のない状態ではダミーヘッド
の右側の出力が各周波数帯で平均して大きくなっている
。また、位相差でみても、1kHz以上で1m秒程度右
側スピーカ(IR)の出力が速くなっている。この両者
のデータから、ステレオイメージはかなり右側のスピー
カ(IR)に偏ることが分かる。
これに対し、中央スピーカ(IC)を追加したときには
、音圧差はかなり0に近くなっている。さらに、位相差
のほうはもっとはっきりとOに近くなっていることが分
かる。このことから運転席DSでステレオの音楽を聴い
たとき、従来の左右のスピーカだけの場合に比べ、中央
スピーカ(IC)を追加することにより、音像定位が格
段に改善されることが理解できる。   ” したがって、左右のスピーカ(IL) 、 (IR)に
中央スピーカ(IC)を追加し、これにモノラル信号(
L+R)を供給することにより、運転席あるいは助手席
におけるステレオイメージの改善ができ、(ii)項を
解決できる。
なお、上述のようにに=0の場合には、前方に定位する
音像がはっきりしすぎて運転に支障を生じることもある
ので、k#Oとして後方のスピーカ(2L) 、 (2
R)に供給される信号Ld、Rdの一部を前方のスピー
カ(IL) 、 (IR)にも供給することにより、音
像を多少ぼかすことができる。
そして、以上のように、運転席あるいは助手席において
も、リスニングルーム並みの音像定位が実現されるが、
このとき、後方のスピーカ(2L) 。
(2R)からは遅延信号Ld、Rdが再生音として出力
され、これを運転席あるいは助手席のリスナは初期反射
音として聴感することになるので、車中においてもリス
ニングルーム並みの空間知覚を感じることになる。
第11図は、上述のシステムにおけるエコータイムパタ
ーンの実測結果を示し、第12図はそのシミュレーショ
ン結果を示す。
この場合、シミュレーション結果は単に、直接音を20
m秒遅延させたものを重ねただけで、当然の結果と言え
る。
一方、実測結果は、確かに20m秒後に遅延成分が現わ
れているが、かなり振幅は小さい。これは、聴感上のバ
ランスを取った状態での測定で、逆にこの程度の遅延成
分で、充分な空間知覚が得られることを示している。
この遅延成分が通常のりスニングルームでの初期反射音
に対応するわけであるが、完全に対応するわけではない
。すなわち、実測のエコータイムパターンにおいて、直
接音に続く数m秒の期間に、車室内の実際の反射音がな
ければ、人間は聴感的にもっと広い空間と認識し、20
m秒あとに到来する成分を初期反射音ととらえて、相当
する空間知覚を感じるはずであるが、この実験では車室
の実際の反射音があるため、聴感上矛盾が生じる。すな
わち、現実の反射音で、すでに実際の車室の広さを認識
しているところに、20m秒遅れた、広い部屋での初期
反射音に相当する成分が聴こえるため、どちらをとるか
混乱が生じてしまうのである。
しかし、実際には、20m秒遅れた成分がかなり有効で
あり、ある程度の広い空間を感じることができた。
なお、15〜25m秒以上の遅延は不自然になって不可
能である。特に、アナウンスなどでは、妙な反響に聴こ
え、やはり不自然な感じがする。これは上記のように現
実の車室の反射と、人工的に作った初期反射音とが矛盾
した感覚を生じさせるためである(この矛盾を解決する
には、車室内の実際の反射が生じないように、車室を吸
音性にすればいいが、ガラスが存在する以上根本的な解
決は難しい)。
したがって、結論として、15〜25m秒程度遅延させ
た成分を直接音と異なる方向から加えてやることにより
、初期反射音を等測的に作り出し、空間知覚を生じさせ
る方法は、限界はあるが聴感上相当改善され、カーオー
ディオを高度化して、リスニングルームで音楽を楽しむ
状態に近づけるという目的のために、極めて効果的であ
ると言える。
つまり、(i)項を解決できたわけである。
さらに、詳細は省略するが、車の中においては、各辺の
長さが比較的短いので、定在波の低次モードがかなり高
い周波数帯、例えば80〜90Hzに発生するとともに
、助手席NSがその定在波の節、その足元が腹になるが
、スピーカ(IL)〜(2R)からは低音が再生されな
いとともに、運転席DSの下に配置したスピーカ(3)
により定在波がドライブされるので、この定在波の発生
が防止される。また、低音も再生される。
こうして、この発明によれば、カーオーディオにおいて
、前方の左右に配置したメインのスピーカ(IL)、(
IR)とは別に後方の左右に補助のスピーカ(2L) 
、 (2R)を配置し、これに遅延信号Ld、Rdを供
給しているので、運転席あるいは助手席のリスナは、そ
の信号Ld、Rdによる音を初期反射音として聴感し、
リスニングルームのような空間知覚を得ることができる
そして、このとき、前方のスピーカ(IL) 、 (I
R)の中央にはスピーカ(IC)を配置し、このスピー
カ(IC)にモノラル信号(L+R)を供給しているの
で、運転席あるいは助手席におけるステレオ感が改善さ
れ、上述の空間知覚とあいまってリスニングルームある
いはこれに近い状態でのオーディオ再生ができる。
なお、上述において、遅延回路(6L) 、 (6R)
において遅延信号Ld、Rdだけでなく、残響成分に相
当する信号を形成し、これをスピーカ(2L) 、 (
2R)から再生すれば、よりリアルな空間知覚を実現で
きる。そして、そのためとしてDSPなどのLSIを使
用すれば、かなり高度の遅延信号及び残響信号を形成で
きる。
H発明の効果 この発明によれば、カーオーディオにおいて、前方の左
右に配置したメインのスピーカ(LL)。
(IR)とは別に後方の左右に補助のスピーカ(2L)
 。
(2R)を配置し、これに遅延信号Ld、Rdを供給し
ているので、運転席あるいは助手席のリスナは、その信
号Ld、Rdによる音を初期反射音として聴感し、リス
ニングルームのような空間知覚を得ることができる。
そして、このとき、前方のスピーカ(LL) 、 (I
R)の中央にはスピーカ(IC)を配置し、このスピー
カ(IC)にモノラル信号(L+R)を供給しているの
で、運転席あるいは助手席におけるステレオ感が改善さ
れ、上述の空間知覚とあいまってリスニングルームある
いはこれに近い状態でのオーディオ再生ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一例の系統図、第2図〜第12図は
その説明のための図である。 (IL)〜(3)はスピーカ、(6L) 、 (6R)
は遅延回路、(8)はローパスフィルタ、(10)は信
号源である。 全体の回路図 第1図 IL〜Jニスご一カ !!IZJr[!] 第2図 第3図 第5図 特性口  A殖詩藺〔m杓 特性面 第1図 第8図 第9図 特性m  周球〔8′〕 第10図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】  自動車内の前方の左及び右に1対のメインのスピーカ
    を配置し、 上記自動車内の後方の左及び右に1対の補助のスピーカ
    を配置し、 上記1対のメインのスピーカの中央に別のスピーカを配
    置し、 ステレオの左及び右チャンネルのオーディオ信号を上記
    前方の1対のメインのスピーカに供給し、上記左及び右
    チャンネルのオーディオ信号を15〜25m秒程度遅延
    させ、 これら遅延信号を所定のレベルで上記後方の1対の補助
    のスピーカに供給し、 上記左及び右チャンネルのオーディオ信号を混合し、 この混合信号を上記中央の別のスピーカに供給してステ
    レオ再生を行うようにしたカーオーディオ装置。
JP62005460A 1987-01-13 1987-01-13 カ−オ−デイオ装置 Pending JPS63173500A (ja)

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