JPS63162784A - コ−ルタ−ルの処理方法 - Google Patents

コ−ルタ−ルの処理方法

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JPS63162784A
JPS63162784A JP30818586A JP30818586A JPS63162784A JP S63162784 A JPS63162784 A JP S63162784A JP 30818586 A JP30818586 A JP 30818586A JP 30818586 A JP30818586 A JP 30818586A JP S63162784 A JPS63162784 A JP S63162784A
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JP
Japan
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coal tar
pitch
softening point
hydrogenation
hydrogenated
Prior art date
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Application number
JP30818586A
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English (en)
Inventor
Koreji Murakami
村上 惟司
Yuuki Sekiguchi
関口 優紀
Mikio Nakaniwa
中庭 幹夫
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明はコールタールの処理方法に関するものである。
〔従来技術〕
コールタール中における沸点zao”c以上の重質成分
は、アントラセン、アセナフテン、カルバソールなどの
有用物質が分離精製されるという一部例外的な場合を除
いては、大部分は軟ピッチとしてカーボンブラック、ピ
ッチコークスなどの原料として使用されるのが一般的で
ある。
これとは別に、近年では、炭素材原料としての高度利用
を計るために、水素化を用いたピッチの改質研究が積極
的に行われている。
例えば、特開昭51−136704号公報では、上記の
 )ような軟ピッチや、石炭液化油などの少なくとも0
.5重量%の窒素を含有する原料を50%以上水素化脱
窒素する方法を開示している。
また、特開昭57−198788号公報では、タールピ
ッチ、石油ピッチまたは石炭を溶媒抽出し、あるいは水
添処理して得られるトルエン不溶分を10重量1以上含
むピッチ状物を、珪酸マグネシウムやシリカなどの非酸
性多孔質担体にニッケル、モリブデンなどの水素化活性
成分を担持させた触媒によって水素化処理を行う方法を
開示している。
さらにタールピッチをコークス原料として使用するに当
っては、前処理として水素化反応を行うことは、特開昭
49−11602号公報、特公昭51−41129号公
報あるいは特開昭59−122585号公報などで開示
している。
これらのうち、最初のものは、タールピッチ中の締金環
化合物の環の一部をアルキル側鎖に変換することについ
て、また2番目の技術は、タールピッチを先ずアルキル
化した後水素化分解して改質することについて、また3
番目のものは、コールタール系原料から良質のニードル
コークスを得る方法について、それぞれ述べている。
特開昭61−7385号公報及び特開昭61−9703
5号公報によれば、アルミナを主成分とする多孔質担体
に水素化触媒金属成分としてモリブデンとコバルト及び
l又はニッケルを担持させた水素化触媒を用いてコール
タールピッチを水素化処理する方法が示されている。こ
れらの公報はコールタールピッチの水素化に適した触媒
及び水素化条件を開示するものではあるが、長時間にわ
たって安定的に水素化ピッチを製造し得る技術までも開
示するものではない。
〔目  的〕
本発明は、コールタールを原料として用い、これから長
時間にわたって安定的にメソフェーズピッチを製造し得
るコールタールの処理方法を提供することを目的とする
〔構  成〕
本発明によれば、コールタールを処理するにあたり、 (i)該コールタール中に含まれるスラッジを除去する
工程、 (…)得られた脱スラッジ化コールタールを、温度30
0℃以上に熱処理し、コールタール中に含まれる塩素化
合物を分解する工程、 (ni)得られた熱処理コールタールから塩素分を含む
ガス状生成物と低沸点コールタール留分を蒸発又は蒸留
処理により分離除去し、コールタール軟ピッチを得る工
程、 (話)該コールタール軟ピッチを、温度300〜420
℃、水素圧力50−180kg/ff1G、液空間速度
0.1−2、OHr”、H,/油化100−200ON
 fl / Qの条件下、水素化触媒を用いて水素化処
理する工程。
D)得られた水素化生成油から軟化点130’C以上の
高軟化点水素化ピッチを蒸留分離する工程、(vi )
該高軟化点水素ピッチを加熱してメソフェーズピッチを
得る工程 からなることを特徴とするコールタールの処理方法が提
供される。
本発明の方法における水素化処理工程は、従来の方法と
は異なり、極めて長時間、例えば6000時間以上にも
わたって連続的に実施することが可能であり、このよう
な長時間にわたって連続的に実施し得るコールタール軟
ピッチの水素化処理方法は従来提案されておらず1本発
明者らによって初めて開発されたものである。
次に1本発明についてさらに詳述する。
(1)コールタールの脱スラッジ化工程本発明において
は、コールタールを出発原料として用いると共に、この
コールタールを先ず脱スラッジ化処理する。この脱スラ
ッジ化は、コールタール中に含まれているスラッジがキ
ノリンネ溶成分(QI酸成分換算で、200ppm(重
量基準、以下同じ)以下、好ましくは150ppm以下
になるように行う、このための脱スラッジ化法としては
、遠心分離法や濾過分離方法等も採用可能であるが、特
にコールタール中のスラッジを前記範囲まで工業的に有
利に除去するには、濾過分離方法を用いるのがよい。濾
過分離を行う際の分離温度は1通常50〜350℃、好
ましくは100−250℃であり、圧力は1−15kg
/cdG、好ましくは2−10kg/aJGである。
このコールタールの脱スラッジ化は、水素化処理を長時
間にわたって安定的に行う上で、及びコールタールから
の水素化ピッチの製造プロセスを工業上有利にする上で
非常に重要な意味を有する。
水素化ピッチの製造においては、コールタールを蒸留し
て得られるコールタール軟ピッチが入手容易であること
から、このコールタール軟ピッチを原料として用いる場
合が一般的であるが、このようなコールタール軟ピッチ
を原料として用いる時には、工業的に有利な水素化ピッ
チの製造プロセスを確立することが非常に困難である。
水素化処理工程においては、触媒被毒(水素化活性の低
下)や触媒層閉塞の問題を回避するために、水素化用原
料ピッチ中に含まれるキノリンネ溶成分をあらかじめ除
去しておくことが重要であるが、コールタール軟ピッチ
の溶融粘度はコールタールに比べて非常に高く、コール
タール軟ピッチからのキノリンネ溶成分の除去には著し
い固層が伴う0本発明者らは、コールタール中に含まれ
るキノリンネ溶成分を200ppm以下にすることによ
って、コールタール軟ピッチの水素化処理における水素
化触媒の被毒及び触媒層閉塞の問題を回避し得ることを
見出した。コールタール軟ピッチを出発原料として用い
、これからキノリンネ溶成分を前記範囲にまで除去する
ことは、その軟ピッチが高粘性のため工業的濾過速度が
達成できず、実用的ではない。
それ故、コールタールを出発原料として用い、それに含
まれるキノリンネ溶成分をあらかじめ200ppa+以
下にまで除去することは、長時間にわたって安定的に実
施し得る工業的に有利な水素化ピッチ製造プロセスを確
立する上では非常に大きな意味を持つ。
(2)塩素化合物の熱分解工程 前記のようにしてあらかじめ脱スラッジ化処理されたコ
ールタールは、次に熱処理工程へ送り、ここでそれに含
まれる塩素化合物を熱分解する。
コールタール中には、塩化アンモニウム等の塩素化合物
が含まれており、その量は、塩素含量として30〜11
00pp程度である。
従来のコールタール蒸留においては、その蒸留に際して
発生する塩化水素による装置腐食防止のために、コール
タール蒸留原料にソーダの注入を行っているのが普通で
ある。しかし、本発明のように、水素化処理工程を含む
プロセスでは、このようなソーダの注入は、水素化処理
工程を長期間にわたって安定的に実施する観点からする
と、むしろ、有害であり、コールタール中の塩素化合物
は、前記のようにあらかじめ熱分解し、直ちにガス状塩
素分として除去することが必要である。即ち、コールタ
ール蒸留においてソーダを注入すると、そのソーダと塩
素化合物との反応により生成した塩化ナトリウム及び未
反応のソーダがコールタール中へ混入され、これが水素
化触媒へ著しい感作用を及ぼす、また、コールタール中
の塩素化合物を除去しないでそのまま水素化処理へ送る
時には、塩素化合物が配管等に析出し、閉塞トラブルな
どを起したり、分解により発生する塩化水素による高級
材質を用いる水素化処理装置の腐食の問題が生じる。そ
れ故1本発明により、コールタール中の塩素化合物をあ
らかじめ熱分解し、次の蒸留又は蒸発工程でその分離を
直ちに行うことは、経済的観点から見て非常に有効であ
る。なお、コールタール蒸留工程での装置腐食の問題は
、この工程が高温高圧系ではないことから、装置材質を
適当に選ぶことによって比較的容易に対処することがで
きる。
コールタールに含まれる塩素化合物の熱分解を好まし〈
実施するにはコールタールを加熱炉に導き、ここで30
0℃以上、好ましくは300−400℃程度に加熱する
。このコールタールの熱処理により。
塩素化合物は塩化水素や塩素ガス等に分解される。
(3)蒸発又は蒸留処理工程 前記のようにして熱処理を受けたコールタールは、その
まま直ちに、蒸発又は蒸発処理工程へ送り、ここで塩素
を含むガス状生成物とコールタール中の低沸点留分をコ
ールタール中から留出除去させ、コールタール軟ピッチ
を得る。この場合、コールタール中から留出させる低沸
点留分は、通常、沸点280℃以下の留分である。また
、コールタール軟ピッチの軟化点は1通常、100℃以
下、好ましくは70℃以下である。軟化点が100℃を
超えるようになると、粘性が高くなりすぎ、コールター
ル軟ピッチの水素化処理が困難になる。この処理により
、塩素含量10pp+i以下、好ましくは5ppm以下
のコールタール軟ピッチを得ることができる。
(4)水素化処理工程 前記で得たコールタール軟ピッチは1次に、水素化処理
工程へ送り、ここで水素化処理し、水素化ピッチとする
なお、ここでいう水素化処理とは、芳香族環核水添、脱
窒素、脱酸素、脱硫、水素化分解などの反応を起こさし
め、コールタールピッチをアップグレーディングするこ
とである。また、水素化ピッチとは、コールタール軟ピ
ッチを水素化処理して得られる水素化処理油を指称する
この水素化処理は1通常、固定床式の流通反応系装置を
使用し、水素化活性金属、好ましくは周期律表第VI−
B族、第1族の金属を多孔性無機質担体に担持させた水
素化触媒を用いて行うことができる。
本発明で用いる好ましい触媒は、アルミナを主成分とす
る無機質担体に、第1触媒金属成分としてモリブデン、
第2触媒金属成分としてニッケル又はコバルトあるいは
その両者を担持させたものである。この場合、触媒全重
量に対し、第1触媒金属成分の添加量は10〜30重景
気及び第2触媒金属成分の添加量は1〜6重量重量制合
である。触媒の好ましい物性は、平均細孔直径:90〜
160人、好ましくは、100〜150人、細孔直径3
5Å以上の細孔の全細孔容積:0.4〜1.Occ/g
、好ましくは0.5〜0.8cc/g、全表面積:10
0ゴ/g以上、好ましくは120ゴ/g以上、全納孔容
積に対する細孔直径80−180人の細孔容積の割合ニ
ア0%以上、好ましくは80%以上である。
また触媒粒子の平均相当直径は0.8〜311I11で
ある。
下記に本発明で用いる好ましい触媒の細孔直径に対する
細孔容積分布を示す。
細孔直径領域   細孔容積(cc/ g )35〜5
0A      0.1以下 50〜80人     0.3以下 80〜180人   0.2〜0.5 180〜300A      0.2以下300Å以上
     0.1以下 なお、前記の平均細孔直径の値は、次式によって与えら
れるもので、単位は人で表わされるものである。
4XPVX10’ 平均細孔直径=□ SA Pv: 触媒単位重量当り細孔直径35Å以上の細孔が
有する細孔容積の合計(cc/ g )SA: 触媒単
位重量当り細孔直径35Å以上の細孔が有する表面積の
合計(rd/ g )水素化の反応条件は、温度: 3
00〜420’C,好ましくは320−400℃、水素
圧: 50−180kg/ai、好ましくは80−14
0kg/ad、液空間速度(LH5V): 0.2−2
.0Hr−1、好t L < ハ0.3−1.5Hr−
!、 H,/油比: 100−200ON u / f
l 。
好ましくはSOO〜150ON 12/ Qであり、目
的とする水素化の程度に応じた範囲の条件が適宜選択さ
れる。
一般には、水素化処理は、Hβ/Hαで表わされる部分
水素化度が0.35〜1.9.好ましくは0.4−1.
7の範囲になるように行われる。
コールタール軟ピッチを水素化処理すると、その水素化
の程度が進むに従ってその芳香族性は低下していく。
この芳香族性の変化は、LH−NMRスペクトルから次
式で定義される芳香族性指数(fa)により定量的に把
握することができる。
C/H C/Hは試料中の炭素と水素の原子比、パラメータX、
yは芳香族環へ置換されたアルキル側鎖の水素原子数を
示し、この場合それぞれ2とみなしてよい。
C/H:試料中の炭素と水素の原子比、■α:芳香環の
α位の側鎖メチル、メチレン、メチン基およびナフテン
環の水素、 Hr:芳香環のβ位以上の側鎖メチレン基およびパラフ
ィンのメチレン、メチン基の水素、ナフテン化合物の水
素および芳香環がらβ位以上のナフテン環の水素、 Hr:芳香環からγ位以上の側鎖およびパラフィンの末
端のメチル基の水素。
水素消費量とfaの関係について一例を示すと、例えば
、fa=0.95のコールタール軟ピッチを水素化処理
するにあたり、水素消費量を8O−55ON A / 
fiとすると、fa=0.91〜0.55と低下する挙
動を認めた。
1H−NMRの測定には、二硫化炭素を溶媒として試料
濃度約3重景気に調整し、内部基準物質としてテトラメ
チルシラン(TMS)を用い、ロック剤として100%
重クロムホルムを使用した。
測定条件は、共鳴周波数270.05MHzm’、45
1ハルス(パルス幅6.8μ5ec)を用い、32にの
データポイントを観測スペクトル幅4000Hz、パル
ス幅3secで積算回数8〜10回の範囲で測定した。
” H−NMRスペクトルにおける各種結合水素の帰属
は、次式で定義される化学シフトのパラメータδ値に基
づいて行った。
Hr Hr、 Hsは、それぞれ試料およびTMSの共鳴周波
数であり、δ値自体は無次元であるが、τにSのδ値を
0として共鳴周波数が相対的に百万分のいくつシフトす
るかを表すことがらppmで表示するのが普通である。
次に、ピッチ中の水素の結合状態を前記δ値により分別
すると次のようになる。
Hr  1.0〜2.0 Ha  2.0〜4.2 Ha   6 、2〜9 、2 (Ha:芳香環の水素) なお、当然のことながら、 ’H−NMRスペクトルの
それぞれの面積強度比から試料中に含まれる前記4つの
結合形態の水素の割合を定量することができる。
次に、本発明の好ましい方法を図面によりさらに詳述す
る。第1図は本発明の方法を実施する場合の装置系統図
を示し、第1図において、1は濾過機、2は加熱炉、3
は蒸留塔、4は加熱炉、5は水素化反応器、6は高圧気
液分離器、7は低圧気液分離器を示す。
原料コールタールはライン10から濾過機1に送られ、
ここでコールタール中に含まれるスラッジが除去される
。脱スラッジ処理されたコールタールはライン11を通
って加熱炉2に送られ、ここで熱処理されてコールター
ル中に含まれる塩素化合物が熱分解され、得られた熱処
理生成物はライン12を通って蒸留塔3に送られる。こ
の蒸留塔3に送られた熱処理コールタールは蒸留処理さ
れその塔頂から塩素を含むガス状生成物とコールタール
中の低沸点留分がライン17を通って分離され、蒸留塔
底部からコールタール軟ピッチがライン13を通って抜
出される。
ライン13を通って蒸留塔3から抜出されたコールター
ル軟ピッチは、加熱炉4に送られ、ここで所定の温度に
加熱された後、水素化反応器5に導入され、ここで所望
の水素化処理を受け、ライン16を通って水素化生成物
が抜出され、高圧気液分離器6に導入される。ここで水
素、アンモニア。
硫化水素等のガス状物がライン17を通って分離され、
必要に応じ、アンモニアや硫化水素を除去した後、ライ
ン18を通り、ライン20からの供給水素とともに水素
化反応器5に循環される。高圧分離器6で分離された液
体成分は、ライン22を通って低圧気液分離器7に導入
され、ここで気液分離され、軽質炭化水素ガスはライン
23を通って抜出され、水素化ピッチ(水素化生成油)
はライン24を通って抜出される。
前記のようにして得られた水素化ピッチは、通常、常温
で液体状を示すが、これを炭素材原料とするためには、
さらに、軽質留分と重質留分とに蒸留分離する。この場
合、軽質留分は沸点350℃下、好ましくは300℃以
下でカットされる。
水素化ピッチを前記のようにして蒸留処理する場合、高
級炭素材原料として好適な水素化ピッチを得るには、軟
化点130℃以上の高軟化点ピッチが得られるように行
う、炭素材原料ピッチは、その炭化収率の点から高軟化
点のものの方が好ましいが、実際上の点からは、軟化点
130〜200℃のピッチが得られるように蒸留処理を
行う、また、この蒸留処理は、蒸留処理に際しての加熱
によるQI酸成分実質上生成しないように、即ち、得ら
れる高軟化点ピッチ中に含まれるQI酸成分11000
pp以下、好ましくは500ppm以下となるように行
う、この蒸留処理における圧力は、低い程好ましいが、
通常、100mmHg以下までの減圧条件が採用される
水素化処理を行わないピッチは、蒸留によって。
高軟化点のものとしても、軟化点上昇特性が大きすぎ、
急激に炭素化してしまい、メソフェーズの生成コントロ
ールがしすらい。
一方、本発明で得られるピッチは、上述したように水素
化処理がなされていることから、蒸留によってピッチの
軟化点を上げたものでも、軟化点上昇特性が小さいので
メソフェーズの生成コントロールがしやすい1本発明で
は、蒸留条件によって130℃以上、更には200℃程
度の高軟化点ピッチを製造できる。
ピッチとする場合、そのメソフェーズ生成速度は、未水
素化ピッチに比較して著しく低下されたものであること
が見出された。このメソフェーズ生成速度の低下は炭素
材を工業的に安定して製造する点からは非常に有利な結
果を与える。即ち、炭素材原料としてのピッチは、流れ
構造というメソフェースが合体してピッチ全体が光学的
異方性を示すことが、スーパーニードルコークス等の炭
素材原料ピッチとして必須条件となるが、それを可能に
するにはピッチの軟化点上昇が加熱に際して急激でない
方が望ましい。一方、ピッチの軟化点上昇が急激すぎる
と、メソフェーズの合体が充分なされる前にピッチが固
化してしまい、流れ構造へと進行しなくなる。
本発明においては、水素化度を調節することにより、種
々の軟化点上昇特性を示す高軟化点ピッチを得ることが
できるが、炭素材原料ピッチとしての観点からは、軟化
点上昇特性が3℃/分以下。
好ましくは2.8〜1.4℃ノ分の高軟化点ピッチを得
るのが好ましい。なお、この場合の軟化点上昇特性とは
、ピッチ60gを入れた測定管を440℃に予熱調整し
であるメタルバスにつけ、この温度に60分間保持した
時に得られるピッチの軟化点を測定し。
次の式で算出したものである。
R= (A□−A、)/60 R: ピッチの軟化点上昇特性(’C/分)A□: 測
定前のピッチの軟化点(’C)A、:[定後のピッチの
軟化点(’C)次に、本発明で軟化点上昇特性の測定に
用いる測定装置を第2図に示す、第2図において、30
は測定管、31は撹拌器、32はメタルバス、33は凝
縮器。
34は受器を示す、Ws定管30は、ステンレス製で。
全長520aoaの中心部が太くなった円筒管である。
aは測定管下部に設けられた試料収容部であり、円径2
3.9mm、長さ215+mm、肉厚IJ5mmの円筒
部分からなり、試料ピッチ60gをこの円筒部分に仕込
む。
この装置を用いて試料ピッチの軟化点上昇特性を測定す
るには、前記試料ピッチ60gを仕込み。
減圧度14n+mHgに調節した測定管30を440℃
に予熱調整したメタルバスにつけ、この温度に60分間
保持した後、メタルバスを取りはずして測定管を氷水バ
スにつけて冷却する。冷却後、測定管を切断して試料ピ
ッチを全量回収し、その軟化点を測定する。この場合の
軟化点の測定は、Ring & Ba1l法(ASTM
 02319)によって行った。
なお1反応中に留出する軽質油は凝縮器33を通って受
器34に収容される。
前記のようにして得られた特定性状を示す高軟化点ピッ
チをメソフェーズピッチとする場合、その熱処理温度は
400〜480℃、好ましくは430〜460℃であり
、圧力はL=7QOamHg、好ましくは10−300
+amHgである。この場合、減圧条件は、スチーム、
イナートガスあるいは軽質炭化水素ガスの吹込みにより
調節することができる。このようにしてメソフェーズピ
ッチを得る場合、原料ピッチは、前記したように130
℃以上の高軟化点の水素化ピッチであることから、その
メソフェーズ化は容易に行うことができる、その上、そ
のメソフェーズ化用原料ピッチの軟化点上昇特性は小さ
く、メソフェーズ生成速度も小さいために、熱処理時間
を比較的長くとることができる。その結果、メソフェー
ズ生成量を容易にコントロールすることができる。この
ようにしてメソフェーズピッチを製造する場合。
そのメソフェーズ生成量を、4G−100%の範囲にお
いて容易にコントロールすることができるし、また、熱
処理時間としては1通常30分以上、好ましくは、40
〜180分という比較的長い時間を採用することができ
る。このようなメソフェーズピッチ化法によれば、メソ
フェーズ含有量が70〜100%、融点280〜360
℃のメソフェーズピッチを、熱処理温度430−460
℃及び熱処理時間60〜180分で得ることができる。
また、前記水素化ピッチの蒸留処理工程から得られる軽
質留分は、ナフテン環構造の化合物、例えば、テトラリ
ン、ジヒドロフェナントレン、ジヒドロアントラセン、
テトラヒドロフルオランテン、テトラヒドロクリセン、
テトラヒドロカルバゾール、オクタヒドロフェナントレ
ン、ジヒドロピレン、テトラヒドロフェナントレン等を
含み。
工業用化学原料として有利に利用される。
(実施例〕 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお
、以下において示すで及びpp+mはいずれも重量基準
である。
また、以下の実施例において用いたコールタールの性状
は表−1に示した通りである。
なお、表−1中に示した符号は下記の意味を有する。
CCR・・・・・・コンラドソン残留炭素nC,I・・
・・・n−へブタン不溶成分子I・・・・・・・・トル
エン不溶成分Ql・・・・・・・・キノリンネ溶成分表
−1(コールタール性状) 実施例1 〔コールタールの濾過〕 表−1に性状を示したコールタールを1円周面にプレコ
ート材層を形成させた表面積0.05nfの回転ドラム
型加圧濾過機を用いて濾過した。プレコート材としては
、コークス粉を篩い分けし、30メツシユ以下の粒子に
そろえて使用し1回転ドラムの局面に50園園の厚みの
プレコート材層を形成させた。
コールタール濾過は温度150℃、圧力3kg/cdG
で実施し、回転ドラムの局面に堆積するケーク層は、カ
ッターによりはく離させながら濾過操作を行なった。こ
の際のドラムの回転速度は1回転当り3分であり、また
、カッター送り速度は3.2(+w■/Hr)であり、
コールタールの濾過速度は、250(kg/rrr−H
r)であった、このようにして得られた濾過済みコール
タールのQI酸成分測定したところコールタール中のQ
I酸成分、80ppmに減少していることが確認された
。また、このコールタールの顕微鏡写真(600倍)に
よれば、固形分の存在は全<mv+されなかった。
次に、比較のために、軟化点35℃、50℃の粘度34
250(cp)、 L50℃の粘度6.0(cp)を示
すQI成分1.2%のコールタール軟ピッチを前記と同
一の条件で濾過処理したところ、この場合の濾過速度は
35(kg/ rd−Hr)であり、その濾過速度は前
記コールタールの濾過速度の1/7に低下し、工業的に
は効率の悪いものであることが確認された。
なお、コールタール中のスラッジ(QI酸成分の測定は
次の手順で行った。
■ビーカーに所定量の試料を0.1mgのオーダーまで
精秤し、それに重量比で約20倍のキノリンを加え、8
0℃にて撹拌溶解させる。
■一方、孔径0.5μ腫、外径47mmのミリポア社製
テフロンフィルター(濾紙)(型式FHLPO47)を
減圧乾燥後、0.01肩gオーダーまで秤量し、これを
ミリポア社製加圧濾過器(47+*mφ、内容積330
m g 。
型式XX4004740)に装着した後、濾過器全体を
80℃の恒温浴中に設置する。
■濾過器が80℃に到達した時点で、■のキノリン混合
試料を濾過器へ挿入し、ただちに窒素ガスにより加圧し
濾過する。
■濾過終了後、濾過器内壁及びフィルター上の濾過残渣
を50−aの温キノリンで2回洗浄する。
■洗浄後、濾過器よりフィルターを取り出し、それを時
計皿に受け、95℃の乾燥器内で30分乾燥し、その後
デシケータ内で30分放冷後、0,01mgのオーダー
まで秤量する。
■上記操作から、キノリンネ溶分を次式によす求める。
Wg: フィルターと濾過残渣の質量(g)Wt: フ
ィルターの質量(g) Ws:試料の質量(g) 本測定法の繰り返し精度は、±10%である。試料の適
量は含有するスラッジの粒度と含有量によって決められ
るが1粒度が非常に微細の場合には、フィルター上の残
渣分が3mg程度であることを目安として設定する。逆
にスラッジ粒度が粗い場合は20〜50+m g程度の
濾過残渣になる様試料を採取することが望ましい、この
方法でキノリンネ溶分を測定し、その値が約200pp
m+以下になると、試料を光学顕微鏡(600倍)で観
察しても固形分の存在が全<m察されなくなる。
コールタールの熱処理温度と塩素化合物の熱分解との関
係を知るために、コールタール約200 gプ′を蒸留
用フラスコに仕込み、常圧で釜温度を250℃、300
℃、350℃、400℃と変えて蒸留カットし。
釜残油中の塩素濃度の測定を行なった。その結果を表−
2に示す、この結果から、熱処理温度が300℃以上で
はコールタール中の塩素化合物は。
分解され、コールタールピッチ(釜残油)中には。
はとんど含有されないことがわかる。
表−2 また前記とは別に、連続式常圧蒸留装置を用いて、前記
で得た脱スラッジ化コールタールの蒸留を実施した。コ
ールタールは、2 Q /Hrの流量で定量ポンプによ
り供給し、蒸留塔に導入する前にプレヒーターにより3
00℃に加熱し、ひき続きキャノンバッキングを充填し
た蒸留塔で塔底温度320℃、塔頂温度280℃で蒸留
した。この際、得られたコールタール軟ピッチの収率は
80%であった。
得られたコールタール軟ピッチの性状を表−3に示した
。コールタール中に45ppm含有されていた塩素分は
、この蒸留操作で3ppmに減少した。
前記で得たコールタール軟ピッチ(QI成分100pp
lm)にコールタール軟ピッチ(QI成分1.2%)を
混合し、QI酸成分7200ppm、11000pp、
500pp@、200pp■及び1100ppのコール
タールピッチを調製した。
これらのコールタール軟ピッチを原料とし、固定床流通
式反応装置を用い、下記の反応条件で表−4に示した性
状を有する触媒の存在下、水素化処理実験を行った。
反応温度:   360℃ 反応圧カニ    140 kg/aJGLH3V: 
   1.0Hr−1 H2/ Oll :    1000 N Q / Q
触媒充填量:   500cc 前記実験結果を第3図に示す、第3図は水素化相対活性
と通油時間との関係を示す、第3図において1曲線l、
2.3.4及び5は、それぞれQI酸成分、1100p
p、200ppm、 500ppm、11000pp及
び7200ppHのコールタール軟ピッチを水素化処理
した結果を示す。
第3図に示された結果かられかるように、原料ピッチ中
のQI酸成分200ppm以下に規定することにより、
触媒の水素化活性を高水準に保持することができる。
なお、前記触媒の水素化相対活性は、生成油の’ H−
NMRの測定値から算出される芳香族指数(fa)を水
素化の指標とし、反応に伴なうfaの変化法を下記の一
次反応速度式で整理し、その反応速度定数(k)で表現
し1通油時間O時間での反応速度定数を1.0とし、各
通油時間での反応速度定数を相対的に表現した値である
k=LHSVQn(fa(F)/fa (P))fa(
F)・・・・・・原料ピッチの芳香族指数fa(P)・
・・・・・水素化ピッチの芳香族指数k・・・、・・・
・・・・・・反応速度定数LH3V・・・・・・液空間
速度 〔コールタール軟ピッチの水素化処理(■)〕表−3に
示したコールタール軟ピッチを固定床流通式水素化処理
装置を用いて1表−4に示した触媒の存在下、反応圧力
80kg/afG、 LH8V 0.4Hr−’、水素
対液比100ON Q / mの条件で触媒の劣化を反
応温度を徐々に上昇させることで補い、脱窒素率25%
を保って、長時間運転を行なった。
反応温度が415℃に達した時点で運転を終了したとこ
ろ、全運転時間は約8900時間であった。その際の運
転経過を第4図に線−1として示し、4000時間経過
後の生成物収率及び生成油性状を表−5に示す。
〔コールタール軟ピッチの水素化処理(■)〕表−3に
示したコールタール軟ピッチを固定床流通式水素化処理
装置を用い、表−4に示した触媒の存在下、反応圧力1
00kg/aafG、 LH5V O,6Hr−1,水
素対液比100ON Q / Qの条件で触媒の劣化を
反応温度を徐に上昇させることで補い、脱窒素率2錦を
保って、長時間運転を行なった。
反応温度が415℃に達した時点で運転を終了したとこ
ろ、全運転時間は約8100時間であった。その際の運
転経過を第4図に線−2として示し、4000時間経過
後の生成物収率及び生成油性状を表−5に示す。
〔コールタール軟ピッチの水素化処理(■)〕表−3に
示したコールタール軟ピッチを固定床流通式水素化処理
装置を用いて表−4に示した触媒の存在下1反応圧力1
40kg/aJG、 LH3V1.0Hr−’、水素対
液比100ON Q / Aの条件で触媒の劣化を反応
温度を徐々に上昇させることで補い、脱窒素率25%を
保って、長時間運転を行なった。
反応温度が415℃に達した時点で運転を終了したとこ
ろ、全運転時間は約8700時間であった。その際の運
転経過を第4図に線−3として示し、4000時間経過
後の生成物収率及び生成油性状を表−5に示す。
〔コールタール軟ピッチの水素化処理(V)〕表−3に
示したコールタール軟ピッチを固定床流通式反応装置に
より、表−6及び第5図(細孔分布図)に性状を示した
種々の触媒の存在下、下記の反応条件で水素化処理実験
を行なった。
反応温度:  400℃ 反応圧カニ   140 kg/aJGLH8V:  
 1.OHr” Hx / Ox l :   1000 N A / 
ft触媒充填量:  500cc 前記実験結果を表−7及び第6図に示す。
表−7の水素化相対活性は、触媒■の通油時間0時間で
の水素化速度定数を1.0とし、各触媒の通油時間での
水素化速度定数を相対的に表現した値である。
第6図は、触媒の平均細孔径(人)と通油開始後150
0時間での水素化相対活性(左縦軸)との関係及び触媒
平均細孔径(人)と80−180人までの細孔容積割合
(%)との関係を同一図面上にプロットしたものである
0図中において示した番号は触媒魚に対応する。
表−7及び第6図に示した結果かられかるように、本発
明で特定した触媒魔■〜■は、他の触媒Nα■〜■及び
■に比較して、長時間の通油後でもその水素化活性は高
い。
〔コールタール軟ピッチの水素化処理(■)〕表−3で
示したコールタール軟ピッチを、ニッケルーモリブデン
系触媒200 gを充填した固定床型連続水素化反応装
置を用い、反応温度360℃、水素圧100kg/a!
、液空間速度(LH5V)1.2)1r−’、 H,/
オイル比100ON Q / Qで水素化処理した。こ
の場合、水素化度Hβ/Hαは0.59であった。
次に減圧蒸留装置(減圧度: 2m+mHg)を用い、
常圧換算最高沸点が538℃で留出する成分を除き、軟
化点153℃のピッチを得た。
〔コールタール軟ピッチの水素化処理(■)〕表−3で
示したコールタール軟ピッチを、触媒充填量200rs
 Qの固定床連続水素化装置を用い、反応温度360℃
、水素圧100kg/cd、液空間速度1.0Hr−’
、1(,110il比100ON Q / fi 、水
素化度0.76の条件下で水素化処理した。
次に減圧蒸留装置(減圧度: 2m+mHg)を用い、
常圧換算最高沸点が538℃で留出する成分までを除き
軟化点166℃のピッチを得た。
〔コールタール軟ピッチの水素化処理(■)〕表−3で
示したコールタール軟ピッチを、反応温度360℃、水
素圧140kg/j、液空間速度0.4Hr−1、H,
10il比100ON n / n 、水素化度Hβ/
Ha 1.7テ水素化処理した。
次に、減圧蒸留装置により得られた水素化ピッチ中から
軽質分を除き軟化点153℃のピッチを得た。
比較例1 表−3で示したコールタール軟ピッチを水素化処理せず
にそのまま減圧蒸留(減圧度2m+aHg) (/、最
高沸点が521℃で留出する成分までを除き軟化点15
1℃のピッチを得た。
以上に述べた実施例6〜8および比較例によって得たピ
ッチについて、その性状を測定したが、この結果をまと
めて次表に示した。
表−8 この表から、水素化処理を行った場合のピッチに含有さ
れている窒素および硫黄の量は、比較例に示した水素化
処理を行わないものに比して低くなっていることが明ら
かに認められる。
(メソフェーズピッチの製造〕 水素化処理■、■、■および比較例で得られた4種類の
ピッチについて、その炭素材としての性能を見るために
反応温度430℃において熱処理を行い、それによって
生ずるメソフェーズ量の測定を行い、第7図にその結果
を示した。
メンフェーズ量の定量値は、偏光顕微鏡下に観察できる
メソフェーズをポインカウント法にもとづく測定法で得
た。 (JIS M−8816準拠)第7図で示したよ
うに1反応時間の増大にともない、メソフェーズの生成
量は増加するが、その生成速度は、水素化処理を行って
いない比較例(第7図1曲線4)では、極めて大きい、
即ち、わずか30分の間にメソフェーズ量が70%にも
達してしまい、その量のコントロールが難しいばかりか
、流れ構造を示さず、モザイク状となる。
これに対し、水素化処理を施している水素化処理■〜■
(第7図、曲線1〜3)で得たピッチは、その生成速度
が小さくなり、メソフェーズ量のコントロールが容易に
なるばかりか、容易に流れ構造へと進み、さらに、水素
化条件を変えることにより。
望ましいメソフェーズ生成速度をもったピッチの調製が
可能となる。
また、ピッチの水素化度と軟化点との関係を示す表−8
かられかるように、水素化度が高くなるとピッチの軟化
点上昇特性は小さくなる。即ち、比較例の未水素化ピッ
チの軟化点上昇特性は約3.5’C/分であるのに対し
、水素化度(Hβ/Hα)が。
0.59.0.76、及び1.7である水素化処理■−
■の水素化ピッチの軟化点上昇特性は、それぞれ、2.
4℃/分。
2.3℃7分及び1.7℃1分であり、著しく低下され
ている。そして、水素化処理を行わないピッチでは、反
応後わずかに10分間で軟化点が300℃を超えるので
、実際にはこれ以後のコントロールはできなくなる。一
方、水素化処理を施したピッチは軟化点の急激な上昇が
抑制されているばかりでなく。
その水素化処理の程度に応じて軟化点の上昇割合もコン
トロールできる。
〔効  果〕
前記実施例に示された結果かられかるように。
本発明によれば、水素化処理を6000時間以上という
長時間にわたって安定的に連続して実施することが可能
であり、メソフェーズピッチを連続して製造することが
可能であり、その産業的意義は多大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施する場合の装置系統主要図
を示す。 1・・・濾過機、2.4・・・加熱炉、3・・・蒸留塔
。 5・・・水素化反応器、6・・・高圧気液分離器。 7・・・低圧気液分離器。 第2図は試料ピッチの軟化点上昇特性測定装置の説明図
である。 3o・・・測定管、31・・・撹拌器、32・・・メタ
ルパス、33・・・凝縮器、34・・・受器。 第3図は原料ピッチ中のQI成分量との関連において、
水素化相対活性と通油時間(Hr)との関係を示す。 第4図はコールタール軟ピッチの水素化処理における昇
温曲線を示す。 第5図は触媒の細孔分布図を示す。 第6図は触媒の細孔構造と水素化相対活性との関係を示
す。 第7図は反応時間の経過に伴うメソフェーズ量の挙動を
示すグラフである。 第  2  図 第3図 通油時間(H「) 第5図 細孔直径D(A) 第6図 第7図 反応時間(分)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)コールタールを処理するにあたり、 (i)該コールタール中に含まれるスラッジを除去する
    工程、 (ii)得られた脱スラッジ化コールタールを、温度3
    00℃以上に熱処理し、コールタール中に含まれる塩素
    化合物を分解する工程、 (iii)得られた熱処理コールタールから塩素成分を
    含むガス状生成物と低沸点コールタール留分を蒸発又は
    蒸留処理により分離除去し、コールタール軟ピッチを得
    る工程、 (iv)該コールタール軟ピッチを、温度300−42
    0℃、水素圧力50〜180kg/cm^2、液空間速
    度0.1〜2.0Hr^−^1、H_2/油比100〜
    2000Nl/lの条件下、水素化処理触媒を用いて水
    素化処理する工程、 (v)得られた水素化生成油から軟化点130℃以上の
    高軟化点水素化ピッチを蒸留分離する工程、 (vi)該高軟化点水素ピッチを加熱してメソフェーズ
    ピッチを得る工程 からなることを特徴とするコールタールの処理方法。
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