JPS6316025Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は銀行通帳等に貼着される磁気ストライ
プ媒体の磁気ストライプに対するリード・ライト
に際して、磁気ヘツドを通帳などの媒体に合わせ
て相対的な移動可能に配置された磁気ヘツド機構
の改良に関する。

銀行の窓口業務の自動化に伴い自動現金取扱装
置には通帳の自動記帳機等の媒体処理装置が一般
に使用されている。

従来この種の媒体処理装置においては、第１図
に側面図で示すように、本体２の媒体挿入口３に
通帳１を挿入すると、その通帳１は図示していな
い吸引部により吸引されてパスウエイ７内に突出
するストツパ４に当がつてストツプし、そのスト
ツパ４に近設した媒体検知用センサ５により通帳
１を検出することによつてストツパ４が実線矢印
方向に退避してパスウエイ７が開放され、ストツ
パ４の退避動作に連動する送りローラ６，６′が
通帳１を挟持すると共に実線矢印方向に回転す
る。その回転により通帳１を吸入して、パスウエ
イ７の所定位置に配設した磁気ヘツド機構の位置
に送ると共に、通帳１の磁気記録部である磁気ス
トライプ１−１を磁気ヘツド８に密着させながら
その磁気ヘツド８により記録情報を読みとる。

そして通帳１の所定印字位置が印字部のプラテ
ン１０の位置と一致するまで通帳をり、通帳１に
印字すべき情報を印字ヘツド１１にて印字した
後、送りロー６，６′を点線矢印方向に逆回転さ
せて通帳１を再度磁気ヘツド８の位置まで排出
し、必要なデータを磁気ストライプ１−１上にラ
イトした後に媒体挿入口３より排出して顧客に返
すものである。

しかし、この磁気リード・ライト機構には媒体
移動で磁気ヘツド固定、又は磁気ヘツド移動で媒
体を固定させる２方式があるが、ここでは媒体移
動方式のもので説明する。第２図に側面図で示す
ように通帳１がパスウエイ７の所定位置に送られ
ると、平行な２枚の板バネ１２の一端に設けた磁
気ヘツド支持部材、即ちヘツドブラケツト１３に
固着した磁気ヘツド８に対し、リフトレバー１４
を有するソレノイド１５からなる磁気ヘツド機構
のソレノイド１５が駆動され、リード・ライト動
作が開始されるようになつている。

その駆動によりリフトレバー１４の他端が平行
板バネ１２の弾力に抗してヘツドブラケツト１３
をヘツド突当てブロツク９の方向に押圧し、ヘツ
ドブラケツト１３に固着した磁気ヘツド８をパス
ウエイ７に突出させて通帳１に密着すると共に、
移動する通帳１の磁気ストライプ１−１の情報を
順次リード又はライトを行う。その後は、ソレノ
イド１５の駆動解除により平行板バネ１２の弾力
にてパスウエイ７より磁気ヘツド８が退避して元
の位置に復帰する。

ところが、従来はこのような磁気ヘツド機構
は、通帳１の膨張を考慮に入れてその搬送ガイド
の幅を通帳１の幅より一定寸法大きくしたあそび
幅があり、その寸法範囲のあそび幅を含めて磁気
ヘツド８はリードまたはライトでるように構成さ
れているので、磁気ヘツド８のリード・ライト方
向に対して磁気ストライプ１−１が前記ガイドに
たいして平行に位置づけされないで移動すると、
磁気ストライプのリード・ライト方向両側端縁に
記録した情報のリード・ライトに時間的なずれが
生じてリード．ライトが正常に行われない。

そのため、磁気ヘツドのリード．ライト方向に
対して前記磁気記録媒体が傾いた状態で移動（以
下斜行と省略する）しないように、送りローラ
６，６′の送り精度を高めることが必要であつた。

また、通帳１の磁気ストライプ１−１の領域は
一般的に通帳１の端部に位置しているものが多い
ために、磁気ヘツド８を押し付けることにより生
じる磁気ストライプ１−１との摩擦力により、磁
気ストライプ側の進行が遅くなつて通帳１に斜行
が生じ、その斜行により誤リードまたは誤ライト
が発生する恐れがある。

その斜行を防ぐために、装置によつては磁気ス
トライプ１−１を有する面の反対面にダミーの磁
気ヘツドを取り付けて摩擦力のバランスを取る方
法もあるが、磁気ヘツド機構のコストを高騰させ
る等の問題が生じていた。

本考案の目的は上記のような問題点を解消せし
めるもので、通帳の斜行に対してその斜行方向に
磁気ヘツドを自動的に回転せしめる構造にした磁
気ヘツド機構により達成される。

以下本考案による磁気ヘツド機構の一実施例を
第３図に沿つて説明する。第３図のａは本機構の
通帳送り機構の側面図、ｂはその平面図であり、
ｃは通帳が斜行送りされる時の作用説明の平面図
で全図を通じ同一符号は同一対象物を示す。

第３図のａ，ｂに示すように、一対の回転自在
なローラ２１，２１を平行に軸着した板バネ２２
の前記ローラ２１，２１間に磁気ヘツド８を固着
し、その磁気ヘツド８のリード．ライト面の裏面
に設けたブラケツト２３を回転シヤフト２４を介
してヘツドブラケツト１３に軸着する。

そして、磁気ヘツド８を通帳１（磁気ストライ
プ１−１）に対して垂直方向に押圧するため、通
帳１の搬送方向と平行に固着された２枚の平行板
バネ１２にヘツドブラケツト１３を固定して、そ
のヘツドブラケツト１３の下面にソレノイド１５
と連結したリフトレバー１４の先端を当接してい
る。

このような磁気ヘツド機構は、送りローラ６，
６′の回転により通帳１を移動する時、例えば通
帳１がｃ図に示すさいどフレーム２０に対し、角
度θのＰ方向にに斜行すると、それに伴いその通
帳１の磁気ストライプ１−１部に押し付けられた
一対のローラ２１，２１が回転して、その軸心が
斜行方向Ｐに対し直交方向となるような力が発生
し、回転シヤフト２４を中点として板バネ２２、
即ち磁気ヘツド８が矢印方向に回転して、磁気ス
トライプ１−１の移動方向と磁気ヘツド８のリー
ド．ライト方向が平行となる。また前記のように
通帳１と搬送ガイド幅の隙間を含めた範囲を磁気
ヘツド８がリード．ライトできるように構成され
ているので、磁気ストライプ１−１の情報を正確
にリード．ライトすることが可能となる。

以上実施例により説明したように、本考案によ
る磁気ヘツド機構においては、搬送される通帳の
斜行方向に磁気ヘツドが倣つて回転する構造によ
り、磁気記録部のリード．ライト精度が向上し、
又送りローラの送り精度に対する加工の斜行への
配慮を軽減させることができる等実用的効果は大
きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は媒体処理装置の概略構成を示す側面
図、第２図はその従来の磁気ヘツド機構を示す側
面図、第３図ａは本考案の通帳送り機構の側面
図、ｂはその平面図であり、ｃは通帳が斜行送り
される時の作用説明の平面図である。 図において、１は通帳、１−１は磁気ストライ
プ、３は媒体挿入口、４はストツパ、５はセン
サ、６，６′は送りローラ、８は磁気ヘツド、９
はヘツド突当てブロツク、１０はプラテン、１１
は印字ヘツド、１２は平行板バネ、１３はヘツド
ブラケツト、１４はリフトレバー、１５はソレノ
イド、２０はサイドフレーム、２１はローラ、２
２は板バネ、２３はブラケツト、２４は回転シヤ
フト、２５は板バネを示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 磁気記録媒体に対して相対的な移動を行ないな
   がら該磁気記録媒体上の情報をリード・ライトす
   る磁気ヘツド機構であつて、 弾性を有する支持部材の先端部に回転自在に磁
   気ヘツド保持部材を軸着するとともに、該磁気ヘ
   ツド保持部材の両端縁に設けられ軸芯を平行とす
   る一対の回転自在なローラ間に該磁気ヘツドを固
   着したことを特徴とする磁気ヘツド機構。