JPS63153240A - 耐へたり性に優れたばね用鋼 - Google Patents
耐へたり性に優れたばね用鋼Info
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- JPS63153240A JPS63153240A JP30199586A JP30199586A JPS63153240A JP S63153240 A JPS63153240 A JP S63153240A JP 30199586 A JP30199586 A JP 30199586A JP 30199586 A JP30199586 A JP 30199586A JP S63153240 A JPS63153240 A JP S63153240A
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Landscapes
- Springs (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は、ばね用銅に関し、特にその耐へたり性の改
善に関するものである。
善に関するものである。
従来より、ばね用銅は仮ばね、コイルばね3皿ばね等と
して自動車や各種産業機械のばねに用いられており、そ
の化学成分はJISG3565〜G3567、G480
1に規定されている。
して自動車や各種産業機械のばねに用いられており、そ
の化学成分はJISG3565〜G3567、G480
1に規定されている。
そしてこれらのばね用銅は、これらから製造されたロン
ドに対して伸線を繰り返して4Φ前後のばねに加工され
たり、ロンドに1回の伸線を施しこれにオイルテンパー
処理(OT処理)、ばね加工を行って冷間巻ばねに製作
されたり、あるいはロンドに1回の伸線を施しこれに加
熱、ばね加工。
ドに対して伸線を繰り返して4Φ前後のばねに加工され
たり、ロンドに1回の伸線を施しこれにオイルテンパー
処理(OT処理)、ばね加工を行って冷間巻ばねに製作
されたり、あるいはロンドに1回の伸線を施しこれに加
熱、ばね加工。
焼戻しを行って熱間巻ばねに製作されたりしている。
一方、これらばね用鋼に要求される重要特性としては、
耐へたり性及び耐疲労性が挙げられるが、最近の自動車
の高性能化に伴い、自動車の懸架ばねや弁ばね等につい
ては高速高回転に耐える材料が要求されるようになり、
従来のばね用銅の成分系ではこれに対応できないという
問題があった。
耐へたり性及び耐疲労性が挙げられるが、最近の自動車
の高性能化に伴い、自動車の懸架ばねや弁ばね等につい
ては高速高回転に耐える材料が要求されるようになり、
従来のばね用銅の成分系ではこれに対応できないという
問題があった。
この発明は、かかる問題点に鑑み、耐へたり性を改善し
たばね用銅を提供することを目的とする。
たばね用銅を提供することを目的とする。
そして本件発明者は、かかる課題を解決すべく鋭意研究
した結果、次のようなことを見い出し、本発明をなした
ものである。即ち、まず耐へたり性の改善に効果のある
元素について種々調べたところ、Siを添加すると焼戻
し過程においで炭化物が微細化され、マトリックスが強
化されて耐へたり性を向上できることを知見した。しか
しながらSi量を増加すると分塊、加熱、あるいはOT
処理等の熱処理時等に脱炭が進行し、その結果耐疲労性
、耐へたり性に対しては良好な結果が得られない。
した結果、次のようなことを見い出し、本発明をなした
ものである。即ち、まず耐へたり性の改善に効果のある
元素について種々調べたところ、Siを添加すると焼戻
し過程においで炭化物が微細化され、マトリックスが強
化されて耐へたり性を向上できることを知見した。しか
しながらSi量を増加すると分塊、加熱、あるいはOT
処理等の熱処理時等に脱炭が進行し、その結果耐疲労性
、耐へたり性に対しては良好な結果が得られない。
そこで次に脱炭現象を抑制する元素について実験を行っ
たところ、Mo、Crが有効であることを見い出したが
、Moはコストが高く、実用上添加元素として使用する
ことは困難である。これに対し、CrはMoのようなコ
スト上の問題はなく、これを1.5%以上添加した場合
には炭化物の形成が促進されて、Si添加時の脱炭現象
が抑制され、耐疲労性、耐へたり性が改善されるもので
ある。
たところ、Mo、Crが有効であることを見い出したが
、Moはコストが高く、実用上添加元素として使用する
ことは困難である。これに対し、CrはMoのようなコ
スト上の問題はなく、これを1.5%以上添加した場合
には炭化物の形成が促進されて、Si添加時の脱炭現象
が抑制され、耐疲労性、耐へたり性が改善されるもので
ある。
なおばね用銅にCrを添加するという技術は従来より知
られているが、これは焼入性を向上させるために添加す
るものであり、添加量は1.0%が上限であって、1.
0%以上では焼入性改善効果が飽和するという認識であ
った。
られているが、これは焼入性を向上させるために添加す
るものであり、添加量は1.0%が上限であって、1.
0%以上では焼入性改善効果が飽和するという認識であ
った。
そこでこの発明に係るばね用銅は、C: 0.20〜0
.60重量%、S i:2.00〜3.00重量%、M
n:O,3O〜1.50重量%、Cr:1.5〜3.0
重量%、Aj:0.04重量%以下、N : 0.01
5重量%以下にしたものであり、特にStをマトリック
スの強化に必要な量だけ添加するとともに、Cr量をS
t増量による脱炭現象を抑制できる量に増加した点を特
徴としている。
.60重量%、S i:2.00〜3.00重量%、M
n:O,3O〜1.50重量%、Cr:1.5〜3.0
重量%、Aj:0.04重量%以下、N : 0.01
5重量%以下にしたものであり、特にStをマトリック
スの強化に必要な量だけ添加するとともに、Cr量をS
t増量による脱炭現象を抑制できる量に増加した点を特
徴としている。
ここで各元素の限定理由について説明する。。
CTCを0.20〜0.60%としたのは、ばね製造時
の表面脱炭及び表面疵を除去するための切削及び研削に
よる素材加工が容易になることを狙いとしたものである
。 0.20%を下限としたのは所定の強度を得るため
の最低量だからであり、一方C量をあまり増加するとO
T処理時に絞りが低下するので、上限を0.60%とす
る。
の表面脱炭及び表面疵を除去するための切削及び研削に
よる素材加工が容易になることを狙いとしたものである
。 0.20%を下限としたのは所定の強度を得るため
の最低量だからであり、一方C量をあまり増加するとO
T処理時に絞りが低下するので、上限を0.60%とす
る。
Si ! 2.00〜3.00%としたのは、2.00
%以下ではStによるマトリックスの強化が十分に得ら
れなくなり、耐へたり性を向上させることが十分にでき
ないためであり、3.00%を上限としたのはそれを越
えるとSiにより内部酸化が進行し、ばね鋼として有害
である脱炭を生じさせるためである。
%以下ではStによるマトリックスの強化が十分に得ら
れなくなり、耐へたり性を向上させることが十分にでき
ないためであり、3.00%を上限としたのはそれを越
えるとSiにより内部酸化が進行し、ばね鋼として有害
である脱炭を生じさせるためである。
Mn : 0.30〜1.50%としたのは、0.30
%以下では伸線性に悪影響を及ぼすSを固定することが
できないためであり、上限を1.50%としたのは耐へ
たり性に対して有害である残留オーステナイト量を抑制
するためである。
%以下では伸線性に悪影響を及ぼすSを固定することが
できないためであり、上限を1.50%としたのは耐へ
たり性に対して有害である残留オーステナイト量を抑制
するためである。
Cr : Crを添加するのは焼入性を良くし、かつ耐
熱性を向上させるとともに、上述のように、Si添加に
よる脱炭現象を抑制するためである。
熱性を向上させるとともに、上述のように、Si添加に
よる脱炭現象を抑制するためである。
1.5%〜3.0%としたのは、1.5%以下では十分
な焼入性、耐熱性及び脱炭抑制効果がないためであり、
3.0%を上限としたのはそれ以上入れても耐へたり性
の改善に対して効果がなく、経済的効果を考慮したため
である。
な焼入性、耐熱性及び脱炭抑制効果がないためであり、
3.0%を上限としたのはそれ以上入れても耐へたり性
の改善に対して効果がなく、経済的効果を考慮したため
である。
A1:ばね用鋼に要求される重要特性の1つとして耐疲
労性が挙げられるが、AlはAltosを主成分とする
非延性介在物形成のために耐疲労性を悪くするので規制
することが好ましいが、脱酸剤としての効果もあり0.
04%以下までは許容される。
労性が挙げられるが、AlはAltosを主成分とする
非延性介在物形成のために耐疲労性を悪くするので規制
することが好ましいが、脱酸剤としての効果もあり0.
04%以下までは許容される。
NUNはAIと結びついてAINを形成するが、粗大な
AINはオーステナイト粒界に析出し、綱の分塊加工時
に割れを発生したり、オイルテンパー線においても材料
の延性が低下するので規制するのが好ましいが、AIと
結びついて結晶粒度の微細化をはかるのに効果もあり、
0.015%以下までは許容される。
AINはオーステナイト粒界に析出し、綱の分塊加工時
に割れを発生したり、オイルテンパー線においても材料
の延性が低下するので規制するのが好ましいが、AIと
結びついて結晶粒度の微細化をはかるのに効果もあり、
0.015%以下までは許容される。
また不純物元素としてp、s、oが含有されるが、下記
の理由によりその範囲を限定するのが望ましい。
の理由によりその範囲を限定するのが望ましい。
Puff中にPが多く存在すると偏析の原因となり、素
材の籾延性を損うおそれがあるので、0.020%以下
が望ましい。
材の籾延性を損うおそれがあるので、0.020%以下
が望ましい。
Sニオイルテンパー線をばね加工する場合絞り値が高い
方が好ましいが、S含有量が多くなると絞り値が低(な
り易いので、使用目的等に応じて上限を規制するのが良
い、そして0.010%以下であればSによる害がほと
んどなくなるので、0.010%以下が望ましい。
方が好ましいが、S含有量が多くなると絞り値が低(な
り易いので、使用目的等に応じて上限を規制するのが良
い、そして0.010%以下であればSによる害がほと
んどなくなるので、0.010%以下が望ましい。
0:11中に酸素が多く存在すると、AI等と結合して
非金属介在物を生成し、ばね用銅の重要特性である耐疲
労性に対して悪影響を及ぼすので、0.007%以下が
望ましい。
非金属介在物を生成し、ばね用銅の重要特性である耐疲
労性に対して悪影響を及ぼすので、0.007%以下が
望ましい。
(作用〕
この発明においては、ばね用銅において、Si量を2.
00〜3.00%としたことから、炭化物が微細化され
てマトリックスが強化され、一方、Cr量を1.5〜3
.0%としたことから、Si添加による脱炭現象が抑制
され、これにより耐へたり性が大幅に向上するものであ
る。
00〜3.00%としたことから、炭化物が微細化され
てマトリックスが強化され、一方、Cr量を1.5〜3
.0%としたことから、Si添加による脱炭現象が抑制
され、これにより耐へたり性が大幅に向上するものであ
る。
以下、本発明の実施例を図について説明する。
第1表は本発明に従ったばね用銅(発明@A。
B)及び比較鋼の化学成分を示す、そしてこれらの鋼か
らばねを製造し、その残留剪断歪を求めて耐へたり性に
ついて調べた。ばね諸元セツティング応力及び試験条件
は次のものとした。
らばねを製造し、その残留剪断歪を求めて耐へたり性に
ついて調べた。ばね諸元セツティング応力及び試験条件
は次のものとした。
ばね諸元:材料の線径d=10ms+、コイル平均径D
=100mm 、総巻数n−,5,5、有効巻数ne
−7、自由高さH=300m− セツティング応カニ 130Kgf/―■!試験条件:
締付応力120Kgf/ms” (ワールの修正係数
を含む)、試験温度R、T X 72hrまた残留剪断
歪Tは次のようにして算出した。
=100mm 、総巻数n−,5,5、有効巻数ne
−7、自由高さH=300m− セツティング応カニ 130Kgf/―■!試験条件:
締付応力120Kgf/ms” (ワールの修正係数
を含む)、試験温度R、T X 72hrまた残留剪断
歪Tは次のようにして算出した。
τ−8D/πd3 ・Δρ ・・・(1)τ−Gr
・・榔(2)(l)、(2)より、 T−τ/GX100(%) 但し、τ:荷重損失量に相当するねじり応力(Kgf/
su+雪)、d−線径(−)、D−コイル平均径(ml
)、Δρ−荷重損失量、G−横弾性係数(8000K。
・・榔(2)(l)、(2)より、 T−τ/GX100(%) 但し、τ:荷重損失量に相当するねじり応力(Kgf/
su+雪)、d−線径(−)、D−コイル平均径(ml
)、Δρ−荷重損失量、G−横弾性係数(8000K。
f/m−霊を採用)
試験結果を第2表に示す、これによれば、本発明鋼にお
いては、良好な引張り強さが得られ、又絞りが34.2
8%と比較鋼の5%に対して大幅に改善され、しかも残
留剪断歪が4.OX 10−”%、3.0XIG−”%
と比較鋼の5.0X10−露%に比して小さく、耐へた
り性が鳴善されていることが分かる。
いては、良好な引張り強さが得られ、又絞りが34.2
8%と比較鋼の5%に対して大幅に改善され、しかも残
留剪断歪が4.OX 10−”%、3.0XIG−”%
と比較鋼の5.0X10−露%に比して小さく、耐へた
り性が鳴善されていることが分かる。
また本発明のばね用鋼においては種々のばね製造工程を
採用することができるが、以下にその例を示す。
採用することができるが、以下にその例を示す。
(1) 溶製−分塊又は連鋳−圧延一熱処理一皮削り
、伸線−熱処理−ばね加工 (2)溶製−分塊又は連鋳−圧延一伸線一熱処理一ばね
加工 〔発明の効果〕 以上のように1本発明に係るばね用銅によれば、Si量
を2.00〜3.00%に、Cr量を1.5〜3.0%
に設定するようにしたので、Sl増量により炭化物を微
細化してマトリックスを強化できるとともに、St増量
による脱炭現象をCrの増量によって抑制でき、これに
より耐へたり性を大幅に改善できる効果がある。
、伸線−熱処理−ばね加工 (2)溶製−分塊又は連鋳−圧延一伸線一熱処理一ばね
加工 〔発明の効果〕 以上のように1本発明に係るばね用銅によれば、Si量
を2.00〜3.00%に、Cr量を1.5〜3.0%
に設定するようにしたので、Sl増量により炭化物を微
細化してマトリックスを強化できるとともに、St増量
による脱炭現象をCrの増量によって抑制でき、これに
より耐へたり性を大幅に改善できる効果がある。
Claims (1)
- (1)C:0.20〜0.60重量%、Si:2.00
〜3.00重量%、Mn:0.30〜1.50重量%、
Cr:1.5〜3.0重量%、Al:0.04重量%以
下、N:0.015重量%以下、残部Fe及び不純物元
素からなる耐へたり性に優れたばね用鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30199586A JPS63153240A (ja) | 1986-12-17 | 1986-12-17 | 耐へたり性に優れたばね用鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30199586A JPS63153240A (ja) | 1986-12-17 | 1986-12-17 | 耐へたり性に優れたばね用鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63153240A true JPS63153240A (ja) | 1988-06-25 |
JPH0568534B2 JPH0568534B2 (ja) | 1993-09-29 |
Family
ID=17903615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30199586A Granted JPS63153240A (ja) | 1986-12-17 | 1986-12-17 | 耐へたり性に優れたばね用鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63153240A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5575973A (en) * | 1993-12-29 | 1996-11-19 | Pohang Iron & Steel Co., Ltd. | High strength high toughness spring steel, and manufacturing process therefor |
JP2007169688A (ja) * | 2005-12-20 | 2007-07-05 | Kobe Steel Ltd | 冷間切断性と疲労特性に優れた冷間成形ばね用鋼線とその製造方法 |
US7615186B2 (en) | 2003-03-28 | 2009-11-10 | Kobe Steel, Ltd. | Spring steel excellent in sag resistance and fatigue property |
-
1986
- 1986-12-17 JP JP30199586A patent/JPS63153240A/ja active Granted
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5575973A (en) * | 1993-12-29 | 1996-11-19 | Pohang Iron & Steel Co., Ltd. | High strength high toughness spring steel, and manufacturing process therefor |
US7615186B2 (en) | 2003-03-28 | 2009-11-10 | Kobe Steel, Ltd. | Spring steel excellent in sag resistance and fatigue property |
JP2007169688A (ja) * | 2005-12-20 | 2007-07-05 | Kobe Steel Ltd | 冷間切断性と疲労特性に優れた冷間成形ばね用鋼線とその製造方法 |
JP4486040B2 (ja) * | 2005-12-20 | 2010-06-23 | 株式会社神戸製鋼所 | 冷間切断性と疲労特性に優れた冷間成形ばね用鋼線とその製造方法 |
US9611523B2 (en) | 2005-12-20 | 2017-04-04 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) | Cold formable spring steel wire excellent in cold cutting capability and fatigue properties and manufacturing process thereof |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0568534B2 (ja) | 1993-09-29 |
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