JPS6314753Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電気掃除機の吸込口体に関するも
のである。

一般に、床面を掃除する場合は吸込口体を延長
管及びホースを介して電気掃除機に接続して行う
が、延長管をもつて吸込口体を前後方向に往復さ
せると吸込口体の前後が浮くので、吸込口体の後
部に延長管に接続される接続管を左右軸心をもつ
て回動自在に保持すると都合がよい。また、旋回
のためには接続管を左右方向に首振自在に保持す
る方が都合がよい。

このようなことから、第１図及び第２図に示す
ように、Ｔ字形の回転管Ａを左右方向の軸心をも
つて吸込口体に回動自在に取付け、この回転管Ａ
の嵌合部Ｂに延長管への接続のための接続管Ｃを
左右方向に首振自在に嵌合し、回転管Ａと接続管
Ｃとの嵌合周面に一部が切断された鋼管によるリ
ングＤを弾発的に係合する環状の溝Ｅ，Ｆを切削
加工により形成し、このリングＤにより回転管Ａ
からの接続管Ｃの抜け止めを図つているが、リン
グＤが自らの弾性により拡開方向に付勢されかつ
捩れ等の発生により同一平面内から一部が外れる
こともあり、これにより、リングＤと溝Ｅ，Ｆと
の摩擦抵抗が増し、接続管Ｃと回転管Ａとの嵌合
はきわめて面倒である。内側の溝Ｅを深くしてお
くことにより組立時にリングＤは縮経方向への動
作が可能であるが、一旦組立てた後にリングＤを
縮径させて接続管Ｃを外す作業はきわめて困難で
ある。溝Ｅ，Ｆの切削作業も大変である。

この考案はこのような点に鑑みなされたもの
で、組立及び分解作業がきわめて容易でしかも回
動動作が円滑な電気掃除機の吸込口体をうること
を目的とするものである。

この考案は、上ケースと下ケースとを結合して
吸込風路を有する本体を形成し、横管と嵌合部と
よりなり前記吸込風路に接続される回転管を設
け、この回転管の前記嵌合部に接続管を左右方向
に首振自在に嵌合し、前記上ケースと下ケースと
を組立てるときに、回転管の横管を左右方向の軸
心をもつて回動自在に挾持するとともに接続管に
形成した環状の受面の両側二箇所を本体に形成し
た弧状の押え面により押え、したがつて、回転管
からの接続管の抜け止めを押え面により行い、回
転管と接続管との組立及び分解をきわめて容易に
行い、両者の組立のためにわずらわしい切削加工
をすることもなく、他の止着部品を用いることも
なく、製作工数を低減し、回動動作を円滑に行い
うるように構成したものである。

この考案の一実施例を第３図ないし第７図に基
いて説明する。１は本体である。この本体１は上
ケース２と下ケース３とを組立ててなるもので、
その組立時にバンパ４と後輪５と回転管６とが挾
持される。この回転管６は接続管７を左右方向に
首振自在に嵌合保持する嵌合部８と左右方向の軸
心をもつ両側が閉じられた横管９とよりなり、こ
の横管９には前記本体１に形成された吸込風路１
０に連通する開口１１が形成されている。前記接
続管７の外周にはフランジによる環状の受面１２
が一体的に形成され、この受面１２に接合する環
状の受面１３が前記嵌合部８に形成されている。
上記上ケース２と下ケース３との後部の接合縁に
は、第５図及び第７図に示すように前記横管９の
両側端から突出する筒軸１４を回動自在に嵌合保
持する半円状の軸受部１５，１６と、横管９の両
側端に形成した突縁１７，１８に当接して回動範
囲を定めるストツパ１９，２０とが形成されてい
る。さらに、前記本体１には前記軸受部１５，１
６と同心円上に位置して前記受面１２を押える弧
状の押え面２１，２２が形成されている。さら
に、前記上ケース２と下ケース３とには前記後輪
５の内面に突出させた筒軸２３を回転自在に挾持
する軸受部２４が形成されている。

このような構成において、本体１はバンパ４を
挾持しつつ上ケース２と下ケース３とを結合する
ことにより形成されるが、このときに、回転管６
の嵌合部８にくの字形の接続管７を嵌合した状態
で筒軸１４を軸受部１５，１６で挾持し、受面１
２を押え面２１，２２の内周面に接合し、後輪５
の筒軸２３を軸受部２４で挾持する。したがつ
て、回転管６と接続管７との組立及び各部品の本
体１への取付けは一度に行いうる。

使用に際しては、接続管７に嵌合した延長管を
把持して本体１を走行させ、ゴミを吸込風路１０
から電気掃除機の集塵部に吸い込む。旋回に際し
ては接続管７を左右方向へ回動させるが、常に環
状の受面１２の両側二箇所が本体１の押え面２
１，２２に接合することにより後方へ抜けること
はない。また、本体１を前後移動させる度に回転
管６が接続管７とともに軸受部１５，１６を中心
として回動する。このとき受面１２の両側は弧状
の押え面２１，２２に沿つて移動するが、第６図
に点線で示すように、受面１２と押え面２１，２
２とのラツプ量は少なく、また、受面１２を外周
に向うにつれ肉が薄くなるように傘状に傾斜させ
る等の手段により、押え面２１，２２と受面１２
との遊びを小さくしつつ受面１２の摺動を円滑に
行わせることが可能である。第６図に示すように
ａ，a′，ｂ，b′の四点をもつて受面１２と押え面
２１とを接合させ、ab間及びa′b′間において受面
１２から押え面２１，２２を浮かせれば、受面１
２をフラツトにしても受面１２の摺動性の向上及
び受面１２と押え面２１，２２との遊びを小さく
することを図ることが可能である。

この考案は上述のように構成したので、回転管
と接続管とを嵌合し、この両者を上ケースと下ケ
ースとを組み立てるときに本体に形成した押え面
と接続管に形成した受面とを接合させて抜け止め
することができ、したがつて、回転管と接続管と
を他の部品を用いることなくきわめて容易に組立
及び分解することができ、回転管や接続管に溝等
を切削加工することもなく、これにともない、回
転管と接続管とを相対的に円滑に回転させること
ができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の回転管と接続管との連結構造を
示した分解斜視図、第２図はその縦断側面図、第
３図はこの考案の一実施例を示す縮小した斜視
図、第４図はその中央縦断側面図、第５図はその
第４図におけるＸ−Ｘ線部の水平断面図、第６図
はその回転管の嵌合部を示した背面図、第７図は
その回転管と接続管並びに上ケースと下ケースの
取付関係を示す一部の分解斜視図である。 １……本体、２……上ケース、３……下ケー
ス、６……回転管、７……接続管、８……嵌合
部、９……横管、１０……吸込風路、１２……受
面、１５〜１６……軸受部、２１〜２２……押え
面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上ケースと下ケースとを対向して結合すること
   により下面に開口する吸込風路が形成された本体
   を設け、電気掃除機の集塵部に接続される接続管
   を後方へ突出させて左右方向に首振自在に嵌合保
   持する嵌合部と左右方向の軸心をもつ横管とを有
   して前記吸込風路に接続される回転管を設け、前
   記上ケースと前記下ケースとに前記横管を左右方
   向の軸心をもつて両持状態で回動自在に保持する
   軸受部を形成し、前記接続管に環状の受面を形成
   し、この受面の外周縁に接触する弧状の押え面を
   前記受面の両側に位置させて前記軸受と同心円上
   に配列して前記本体に形成したことを特徴とする
   電気掃除機の吸込口体。