JPS6314754Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電気掃除機の吸込口体に関するも
のである。

この種のものは後部に「く」の字形の形をして
延長管に接続される回転管を有しているが、吸込
口体を前後に移動したときに吸込口体の前部及び
後部が床面から浮かないようにするには回転管が
前後方向に傾倒するタイプが望ましく、旋回した
り上下間隔の狭い部分を掃除するときは回転管が
左右方向に首を振るタイプが望ましい。

このようなことから、Ｔ字形の第一の回転管の
後部に延長管に接続されるくの字形の第二の回転
管を抜け止めしつつ左右方向に首振自在に嵌合
し、Ｔ字形の第一の回転管を左右方向の軸心をも
つて本体の後部に前後回動自在に嵌合したものが
存する。しかし、このようなものは本体の後部に
吸込風路と直交してＴ字形の第一の回転管の横長
の部分を保持する保持部を必要とすることによ
り、本体の後部が前後方向にも幅方向にも大きく
なる。また、第一の回転管と第二の回転管とは嵌
合周面に形成した溝に縮径自在のワイヤによるリ
ングを嵌合することにより嵌合しているが、気密
性と組立作業性とを両立することがきわめて困難
である。また、この形式のものは、第一の回転管
を上下方向に回動させた時に、接続部の内部に突
出部が出て空気の流れを阻害し、これにより、吸
込気流が乱れるとともに騒音が発生する原因とも
なる。

この考案はこのような点に鑑みなされたもの
で、延長管に接続される第二の回転管を前後左右
に回動させることができ、しかも小型化を図り気
密性と組立作業性とを向上させうる電気掃除機の
吸込口体をうることを目的とするものである。

この考案は、本体の後部に第一の回転管を前後
方向の軸心をもつて首振自在に嵌合することによ
り、第一の回転管の支持構造を簡略化して小型化
を図るとともに第一の回転管を吸込風路に充分な
深さをもつて直接嵌合して気密性を高め、前記第
一の回転管と延長管を介して電気掃除機に接続さ
れる第二の回転管との嵌合部に湾曲部を形成する
とともに、第一及び第二の回転管に両者の軸心と
直交する軸心をもつて回動自在に連結されるヒン
ジ部を前記湾曲部の曲率半径の中心に位置させて
設け、したがつて、第一の回転管と第二の回転管
とを両者の湾曲部を嵌合しヒンジ部を結合するだ
けで容易に組立てられるようにし、使用に際して
は延長管に接続される第二の回転管を第一の回転
管とともに左右方向に回動させ、さらにヒンジ部
を中心に第二の回転管を前後方向に回動させうる
ように構成したものである。

この考案の第一の実施例を第１図及び第２図に
基いて説明する。１は横長の本体である。この本
体１は上ケース２と下ケース３とを周縁にバンパ
４を挾み込みつつ結合してなるもので、中央部に
は前後方向に長い吸込風路５が形成されている。
また、下面には横長の凹部６が形成され、この凹
部６の中心に前記吸込風路５に連通する吸込口７
が形成されている。

しかして、第一の回転管８と第二の回転管９と
が設けられている。第一の回転管８は前記上ケー
ス２と前記下ケース３とを組立てるときに抜け止
めされつつ前後方向の軸心をもつて回動自在に挾
持されている。第二の回転管９は図示しないが延
長管及び吸込ホースを介して電気掃除機の集塵部
に接続されるものである。そして、これらの第一
の回転管８と第二の回転管９との嵌合部には、曲
率半径の中心Ｏを一致させて湾曲部１０，１１が
形成されているとともに、その曲率半径の中心Ｏ
において第一及び第二の回転管８，９の軸心と直
交する軸心をもつて連結されるヒンジ部であるヒ
ンジ片１２，１３が形成されている。

このような構成において、掃除は第二の回転管
９に接続した延長管を把持して本体１を前後方向
に動かして行うが、第二の回転管９が前後方向に
回動することにより本体１を引いたときに後部が
浮いたり本体１を前方へ押したときに前部が浮く
ことはない。上下間隔の狭い部分を掃除したり旋
回をするときは第一の回転管８の回動軸心をもつ
て第二の回転管９を左右方向に回動する。

組立に際しては第一の回転管８と第二の回転管
９とは湾曲部１０，１１を嵌合し、ピン１４によ
りヒンジ片１２，１３を結合するだけで簡単に組
立てられる。第一の回転管８も上ケース２と下ケ
ース３とを組立てるときに同時に簡単に組立てら
れる。この第一の回転管８は前後方向の軸心をも
つて吸込風路５に深く嵌合されるので、気密性を
保持し易く、また、回動支持構造も簡単で本体１
を小型化することが可能である。

ついで、この考案の第二の実施例を第３図及び
第４図に基いて説明する。前記実施例と同一部分
は同一符号を用い説明も省略する。本実施例は下
ケース３の後部にヒンジ片１２，１３の真下又は
それより略後方に位置させたローラ１６を回転自
在に支承する突片１５を形成したものである。

したがつて、本体１を前方へ押し出すときに本
体１を後傾させる力が作用し、あるいは第二の回
転管９を前後方向に回動させるときにピン１４か
ら本体１に下向きの力が作用するが、本体１はロ
ーラ１６により支えられていることにより前方が
床面から浮くことがない。

この考案は上述のように構成したので、第一の
回転管を本体の吸込風路に充分な深さをもつて嵌
合することができ、これにより、気密性を高める
とともに第一の回転管の支持構造を簡略化し本体
を小型化することができ、また、第一の回転管と
第二の回転管とを両者の湾曲部を嵌合しヒンジ部
を結合するだけできわめて容易に組立てることが
でき、このように第一の回転管を上下方向に回動
させても、湾曲部の内部の断面積の変化がなく、
また、内部に突出物がなく、空気の流れが滑らか
であり、使用に際しても延長管に接続される第二
の回転管を前後左右に回動させることができる等
の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の第一の実施例を示す縦断側
面図、第２図はその縮小した分解斜視図、第３図
はこの考案の第二の実施例を示す縦断側面図、第
４図はその下ケースへのローラの支持構造を示す
縮小した分解斜視図である。 １……本体、５……吸込風路、８……第一の回
転管、９……第二の回転管、１０〜１１……湾曲
部、１２〜１３……ヒンジ片（ヒンジ部）、Ｏ…
…曲率半径の中心。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床面に向けて開口する吸込風路が形成された本
   体を設け、この本体の後部に前記吸込風路と連通
   する第一の回転管を前後方向の軸心をもつて左右
   方向に首振自在に嵌合し、一端が電気掃除機の集
   塵部に接続され他端が前記第一の回転管に嵌合さ
   れる第二の回転管を設け、前記第一の回転管と前
   記第二の回転管との嵌合部に曲率半径の中心を一
   致させた湾曲部をそれぞれ形成し、前記第一の回
   転管と前記第二の回転管とに両者の軸心と直交す
   る軸心をもつて互いに回動自在に連結されるヒン
   ジ部を前記曲率半径の中心に位置させるとともに
   前記第一の回転管と前記第二の回転管との前記嵌
   合部の外側に位置させて設けたことを特徴とする
   電気掃除機の吸込口体。