JPS63145488A - 天然皮革様の皺入り可能な合成皮革とその製造方法 - Google Patents

天然皮革様の皺入り可能な合成皮革とその製造方法

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JPS63145488A
JPS63145488A JP28463586A JP28463586A JPS63145488A JP S63145488 A JPS63145488 A JP S63145488A JP 28463586 A JP28463586 A JP 28463586A JP 28463586 A JP28463586 A JP 28463586A JP S63145488 A JPS63145488 A JP S63145488A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は合成皮革、特に家具用シート材に好適な合成皮
革とその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来よりポリウレタン系合成皮革は風合、外観に優れる
ため、これが多用途に利用されている。
しかしながら、従来のポリウレタン系合成皮革はその殆
どがその材質にポリエステル系ポリウレタンが用いられ
ていたため、長期間使用するとポリエステル系ポリウレ
タンの加水分解によって、家具用シート、車輌用シート
、高級衣料など長期間に亘る使用が必要とされる製品に
ついては到底使用に耐えられるものではなかった。
勿論、ポリエステル系ポリウレタン成分中に加水分解防
IL剤、例えば、ポリカルボジイミドなどを添加して若
干の特性改善は可能であるが、本質的な改善を期待する
ことはできない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
一方、耐光性及び耐加水分解性に優れるポリウレタンと
してポリカーボネートポリエステル系ポリウレタンが知
られているが、これは製造上極めて複雑な工程を要し、
しかも原材料が汎用でなく高価であるため、合成皮革の
全積層体、とりわけ。
繊維質基体層及び微多孔質被躍層を有するものについて
、これらの層をポリカーボネートポリエステル系ポリウ
レタンで形成することは経済的に高価となり実質的に困
難である。
本発明の目的はポリエステル系ポリウレタンの有する特
性を生かして柔軟性を有し、風合い、外観、耐久性に優
れた合成皮革とその製造方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、 (1)織布1編布、不織布、などの繊維組織を主体とし
、繊維組織にポリプロピレングリコールをポリオール成
分とする100%モジュラス値150〜400kg/c
m2のポリエーテル系ポリウレタンを付着、含浸させて
成分の凝固により組織の繊維に折れ性を付与した繊維質
基体層と、ポリプロピレングリコールをポリオール主成
分とする100%モジュラス値15〜lQOkg/a#
のポリエーテル系ポリウレタンによる微多孔質被躍層と
、ポリテトラメチレングリコールをポリオール成分とす
る100%モジュラス値15〜50kg/fflのポリ
エーテル系ポリウレタンからなり、前記微多孔質被躍層
上に連続被膜を形成する結合コートと、100%モジュ
ラス値200〜600kg/cm2のポリカーボネート
ポリエステル系ポリウレタンがらなり、降伏値を有し、
前記結合コート上に連続被膜を形成するトップコートと
を積層一体化したことを特徴とする天然皮革様の皺入り
可能な合成皮革、 および、この合成皮革を製造する方法、すなわち。
(2)ポリプロピレングリコールをポリオール成分とす
る100%モジュラス値150〜4QO)cg/al!
のポリエーテル系ポリウレタンを繊維組織に付着含浸せ
しめてU&維質」基体層を形成し、次いで該基体層表面
に湿式処理による微多孔質被躍層を積層し、ポリテトラ
メチレングリコールをポリオール成分とするポリエーテ
ル系ポリウレタンからなり、連続膜を形成する結合コー
トを介して前記微多孔質被躍層の表面をポリカーボネー
トポリエステル系ポリウレタンからなる連続被膜のトッ
プコートにて被覆した後、揉み加工を施して天然皮革様
の皺付は並びに前記基材層の組織に柔軟性を得ることを
特徴とする合成皮革の製造方法、 である。
〔原理・作用〕
繊維質基体層及び微多孔質被躍層を形成させるポリウレ
タンに原材料が安価であるポリプロピレングリコールを
ポリオール成分とするポリエーテル系ポリウレタンを用
い、合成皮革基体としての微多孔質被躍層への通気を実
質的に阻止することによって、合成皮革全体の耐光性及
び耐加水分解性並びに耐久性に優れた合成皮革となる。
ポリエーテル系ポリウレタンは本質的に耐光性に劣るも
のである。ここで、ポリエーテル系ポリウレタンとはポ
リプロピレングリコール及び/又はポリテトラメチレン
グリコールをポリオール成分とするポリウレタンをいう
。特に微多孔質層のように表面積が大きいと、空気との
接触面積が増大し、酸化劣化及び紫外線による劣化を著
しく受は易い。
したがって、少なくともポリエーテル系ポリウレタンの
耐光性を向上するには微多孔質被躍層内への空気の供給
を可及的に阻止することによって、また、微多孔買被r
12層に加水分解基を有しないホリエーテル系ポリウレ
タンを用いることにより耐加水分解性を向上させること
は可能である。さらに、耐光性、耐加水分解性を向上さ
せるには微多孔質被躍層の表面に適度の厚味を有する連
続被膜を積層することにより、耐久性に優れる合成皮革
を、また、各構成体層の硬さを変化させることにより、
天然皮革に酷似した風合、感触、皺入りする合成皮革が
得られる。
以下に本発明を図によって説明する。
第1図において、本発明の合成皮革は第1図に示すよう
にポリプロピレングリコールをポリオール成分とするポ
リエーテル系ポリウレタンを繊維に含浸付着した繊維質
基体層1とポリプロピレングリコールをポリオール主成
分とするポリエーテル系ポリウレタンの微多孔質被躍層
2とポリテトラメチレングリコールをポリオール成分と
するポリエーテル系ポリウレタンからなる連続被膜の結
合コート3とポリカーボネートポリエステル系ポリウレ
タンからなる連続被膜のトップコート4とを積層一体化
したものである。
本発明の合成皮革は、ポリプロピレングリコールをポリ
オール成分とするポリエーテル系ポリウレタンを含浸し
た繊維質基体層1に凝固調整剤としてノニオン系界面活
性剤を添加したポリプロピレングリコールをポリオール
成分とするポリエーテル系ポリウレタン溶液を塗布し、
湿式処理により繊維質基体表面に微多孔質被覆FPi2
を形成させ、次いで該微多孔質被躍層の表面にポリテト
ラメチレングリコールをポリオール成分とするポリエー
テル系ポリウレタンからなる連続被膜の結合コート3と
、ポリカーボネートポリエステル系ポリウレタンからな
る連続被膜のトップコート4とを転写法により積層して
一体化した合成皮革を製造した後、さらに該合成皮革に
揉み加工を施すことによって得られる。
以下に本発明の構成を具体的に説明する。
繊維質基材としては天然繊維1合成繊維から成る織布、
編布、不織布などを使用し、この基材にポリプロピレン
グリコールをポリオール成分とするポリエーテル系ポリ
ウレタンエラストマーを含浸させる。含浸用ポリエーテ
ル系ポリウレタンの100%モジュラス値の好ましい範
囲は150〜400kg/dである。100%モジュラ
スが150kg/cd以下ではポリエーテル系ポリウレ
タンの欠点であるゴムライクな風合になり、ドレープ性
に富んだ風合が得られない、100%モジュラス値が4
00kg/d以上ではゴムライクな風合でなくなるが硬
い風合となり好ましくない。100%モジュラス値が1
50〜400kg、/Jのポリエーテル系ポリウレタン
を基材に含浸することは、最終製品に揉み加工を施した
時に繊維に付着含浸して凝固したポリウレタンに折れ性
を与え。
繊維の各部について折りぐせをつけ、繊維質基材の揉み
ほぐし効果を利用して槙めてソフトでドレープ性に富ん
だ風合いを得るものである。ポリエーテル系ポリウレタ
ンの含浸量は対繊維重量当り100%範囲内が好ましい
さらに基体層1上にポリプロピレングリコールをポリオ
ール主成分とするポリエーテル系ポリウレタンの微多孔
質被躍層2を湿式処理により形成させる。ポリプロピレ
ングリコールを主成分とするポリエーテル系ポリウレタ
ンは極めて汎用され。
経済的にも有利であり、加水分解性基を有しない。
ポリエーテル系ポリウレタン中のポリオール成分に占め
るポリプロピレングリコールの割合は60〜100%で
ある。
微多孔質被躍層2に形成される湿式セルを微細孔とする
ための凝固調整剤として一般にパルミチン酸モノステア
レートが効果有るものとして知られている。しかし、こ
れを本発明の微多孔質被躍層2の形成用に使用するため
にはかなりの多量を必要とし、しかも、脱溶媒後、水洗
工程を繰り返しても微多孔質被躍層2中に凝固調整剤が
かなり多く残存し、乾燥時にこれが表面に移行して油膜
を形成するため、結合コート3との接着性を著しく阻害
することとなって不都合である。そこで。
天然油脂類を含めて広範囲に検討した結果、ノニオン系
界面活性剤であるひまし油系界面活性剤が総ての点で満
足できる凝固調整剤であることが判明した。なお、この
ポリエーテル系ポリウレタンの湿式成膜性及び風合改良
などを目的としてセルロース微粉末、着色剤、炭酸カル
シウム及び紫外線吸収剤や酸化防止剤などの各種安定剤
等を添加することができるが、添加剤の種類及びその添
加量は微多孔質被躍層の耐光性、耐加水分解性、物性と
の関係で慎重に決定することが必要である。
これらの添加剤を添加したポリエーテル系ポリウレタン
の溶剤溶液をポリエーテル系ポリウレタンを含浸した繊
維質基体層1上に塗布して、水中で凝固、脱溶媒し、さ
らに温水中で洗浄を繰り返し、脱水乾燥して微細孔を有
する微多孔質被躍層2を形成する。
塗布に用いるポリエーテル系ポリウレタンは100%モ
ジュラス値は15〜100kg/(nである。100%
モジュラスが15kg/a#以下では風合はソフトにな
るが、物性が弱くなり実用的でなく、また、lookg
/ali以上では物性は向上するが風合がハード化して
好ましくない。
また、微多孔質被躍層2の厚みは100〜2,000μ
が好ましい、その厚みが100μ以下では柔軟性に欠け
ると共にボリューム感が乏しくなって好ましくなく、2
,000μ以上になると厚ぼったくなり、また、皺入り
が大きくなって好ましくない。次に、結合コート3及び
トップコート4はピンホールのない連続被膜に加工する
ことが必要である。
結合コート3にはポリテトラメチレングリコールをポリ
オール成分とするポリエーテル系ポリウレタンを使用す
る。該ポリエーテル系ポリウレタン中には着色剤の他に
必要に応じて紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤、酸化防止
剤なども添加することもできる。
また、結合コート3に使用するポリエーテル系ポリウレ
タン中には必要に応じてポリイソシアネートを有する架
橋剤を耐溶剤性、耐薬品性などの物性改善のために添加
することができる。架橋剤の添加量は結合コート3の硬
さ、合成皮革全体の風合とのバランスとの関係で決定す
ることが必要である。
結合コート3に用いるポリエーテル系ポリウレタンは1
00%モジュラス値が15〜50kg/cm2の物性を
有するものでなければならない、100%モジュラスが
15kg/cd以下の場合には物性が弱く実用的な合成
皮革が得られず、また、50kg/aJ以上になると風
合が硬くなり、また、揉皺が入りにくくなり、かつ揉皺
を長期にわたって保持できなくなる。また、ポリウレタ
ン結合コート3の厚さはlO〜60μでなければならず
、10μ以下の場合には物性が弱く、60μ以上になる
と風合が硬くなり好ましくない。
トップコート4は耐光性、耐加水分解性に優れたポリウ
レタンで形成する被覆層でなければならない。
一般にトップコートに用いるポリウレタンとしては炭素
数2〜6のグリコールをアジピン酸等の二塩栽酸に反応
させて得られたポリエステルポリオールに脂肪族または
脂環族ジイソシアネートを付加し、得られたポリエステ
ル系ポリウレタンにポリカルボジイミド等の加水分解防
II:、剤、ベンズイミダゾール系、ベンゾフェノン系
などの紫外線吸収剤、フェノール系の酸化防止剤などを
添加したものも使用できるが1本発明の目的とする家具
用シート材の耐久性が要求されるものには不適当である
もっとも耐加水分解性のみを改善するのであれば、ポリ
テトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール
をポリオール成分とすれば充分に満足できるが、耐光性
が著しく劣るため、トップコート用ポリウレタンとして
利用できない。
ところで、前記微多孔質被躍層2及び結合コート3はそ
のポリオール成分の特性により耐加水分解性に極めて優
れ、耐光性に劣るのであるが、このような各被覆層の劣
化を完全に補うことができるトップコート用ポリウレタ
ンの原料について種々検討した結果、ポリカーボネート
ポリエステル系ポリウレタンが最も優れ、完全に要求を
満たすことができた。
上述の如く、トップコートはポリカーボネートポリエス
テル系ポリウレタンが使用され、該ボリウレタン中には
必要に応じて着色剤、各種添加剤などを添加してもよい
。トップコート4のポリカーボネートポリエステル系ポ
リウレタンは100%モジュラス値が200〜600k
g/ciで、かつ降伏値を有するものでなければならな
い。降伏値を有しない場合には積増が入らず好ましくな
い、また、 100%モジュラスが200kg/cd以
下であると積増が入りにくく、600 kg / a(
以上になると積増は入るが風合が硬くなり好ましくない
。またトップコートの厚みは3〜10μでなければなら
ず、3μ以下の場合には下層のポリエーテル系ポリウレ
タンの劣化を十分に抑制することができず、また実質的
に積増が入らず、10μ以上の場合には、風合が硬くな
るばかりでなく積増を入れた場合、トップコート層に亀
裂が入る等の不都合を生ずる。
本発明に使用するポリエーテル系ポリウレタン及びポリ
カーボネートポリエステル系ポリウレタンはポリエーテ
ル系ポリオールまたはポリカーボネートポリエステル系
ポリオールとジイソシアネート化合物と鎖伸長剤との重
合体であって、ポリエーテル系ポリオールは一般にポリ
プロピレングリコールまたはポリテトラメチレングリコ
ールが使用され、ポリカーボネートポリエステル系ポリ
オールは一般に1,6−ヘキサンポリカーボネート系ポ
リオールが使用できる。
ポリエーテル系ポリオール及びポリカーボネートポリエ
ステル系ポリオールに反応させるジイソシアネート化合
物はトリレンジイソシアネート。
ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサ
ンメチレンジイソシアネート、インホロンジイソシアネ
ート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等が
使用できる。
また、鎖伸長剤としてはエチレングリコール。
1.4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコールなどの低分子グリコール、又は
、ピペラジン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、プロピレン−1,2−ジアミン。
N−メチル−ビス−(3−アミノプロピル)アミン、1
.4−ジアミノシクロヘキサン、1−アミノ−3−アミ
ノメチル−3,5,5−トリメチル−シクロヘキサンな
どの第1級または第2級のアミンが使用できる。
トップコート4及び結合コート3は次の工程により積層
一体化させる。すなわち、トップコート4を形成するポ
リカーボネートポリエステル系ポリウレタン溶液を、離
型性を有する支持体上に塗布した後、これを乾燥してピ
ンホールのない連続被覆とし1次に該トップコート4上
に結合コート3を形成するポリテトラメチレングリコー
ルをポリオール成分とするポリエーテル系ポリウレタン
溶液を塗布して同様に連続被膜を形成させる。しかる後
、この積層一体化された積層体の結合コート3側の面を
前記微多孔質被躍層上に圧着して該合成皮革を完成する
のであるが、結合コート3と微多孔質被躍層2との一体
化は、有機溶剤揮発後の粘着性、あるいは、加熱圧着時
の粘着状態を利用して行うのが、表面平滑性、風合の維
持の点で好ましい。
該合成皮革をさらに揉み加工を施すことにより基体層1
の繊維組織の各部で細かい折りぐせが付され、極めてソ
フトでドレープ性に富んだ風合を有し、揉み加工により
積増が入り、また、積増も長期間にわたり保持できる。
揉み加工は手揉み、または、機械揉みのいずれも利用で
きるが、機械揉みの場合は該合成皮革を100〜130
℃に加熱しつつ、揉み加工することによりさらに風合の
優れた合成皮革が得られる。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、繊維’l材に含浸させる
ポリウレタン及び微多孔買被riiwに用いるポリウレ
タンに経済的にも有利なポリプロピレングリコールをポ
リオール成分とするポリエーテル系ポリウレタンを使用
して耐加水分解性を付与し、さらに結合コートに耐光性
に難点があっても、耐加水分解性のよいポリテトラメチ
レングリコールをポリオール成分とするポリエーテル系
ポリウレタンを用い、さらにトップコートに耐光性、耐
加水分解性に優れるポリカーボネートポリエステル系ポ
リウレタンを用いて各構成体層の硬さを変化させること
により、天然皮革に酷似した風合、感触、皺入りが可能
で耐久性に優れた合成皮革を得ることができる。
さらに本発明によれば、構成体の最外層に形成した降伏
値を有するポリウレタンと、繊維質基材に含浸させるポ
リウレタンとの相乗効果により積増も入りやすく、揉み
加工することにより極めてソフトでドレープ性に富み、
かっ積増も長期にわたり保持できるので天然皮革の外観
に酷似し、全体的に柔軟性に優れ、天然皮革に酷似する
風合を有すると共に長期間の耐久性に優れ、特に家具シ
ートとして長期間にわたって使用する用途に好適な合成
皮革である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を掲げるが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものでない。
ポリエステル繊維とレーヨン繊維とを混紡した厚味0.
80%の両面起毛布を、 100%モジュラスが250
kg/cm2のポリプロピレングリコールをポリオール
成分とするポリエーテル系ポリウレタンの固形分10%
のジメチルフォルムアミド溶液に含浸し、スクイズロー
ルにより対繊維重量当りポリウレタン固形分30%とな
るように絞り2次いでこれを20℃の水中に浸漬し、凝
固、脱溶媒して脱水後120℃の熱風下で乾燥させ、さ
らに熱ロール間を通して得られた厚味0.85%の含浸
布を得た。
次いで微多孔質被躍層形成用塗布液として100%モジ
ュラスが25kg/a#のポリプロピレングリコールを
ポリオール成分とするポリエーテル系ポリウレタン溶剤
溶液(溶剤DMF)からなる下記の配合液を調合し、こ
れを上記含浸布上に0.8%の11工みに塗布した。
0着色剤              50ひまし油系
界面活性剤       1.SOセルロース微粉末 
        50 D M F         
     100上記塗布液を基体層に塗布した後、2
0℃の水中にて凝固、脱溶媒させ、脱水後、120℃の
熱風で乾燥して厚み1.0%の極めて表面平滑性に優れ
る微多孔質被躍層を有する繊維質基体を得た。一方、絞
付き離型紙上に、降伏値を有する100%モジュラス3
00kg/cm2の1,6−ヘキサンジオールポリカー
ボネート系ポリウレタン溶液(固形分10%、着色剤5
型破部含有)を乾燥厚みが5μになるようにナイフコー
ターにて塗布し、80〜120’Cの温度勾配のある乾
燥器中で、連続的に熱風乾燥してピンホールのない連続
皮膜のトップコートを得た。さらに、この上に結合コー
トとして100%モジュラス2o−/cm2のポリテト
ラメチレングリコールをポリオール成分とするポリエー
テル系ポリウレタン溶液(固形分20%、架橋剤5重量
部1着色剤20重量部含有)を乾燥J’4みが30μに
なるようにナイフコーターにて塗布し、100℃で2分
間熱風乾燥した後、該結合コート面上に前記微多孔質被
躍層面を130℃に力「熱しながら熱圧着して一体化し
、結合コートの硬化複離型紙を剥離して合成皮革を得た
。得られた合成皮革はこの状態ではドレープ性のない風
合の硬いものであり、さらに該合成皮革を110℃の雰
囲気下で加熱しながら機械揉みすることにより、ソフト
でドレープ性を有し、かつ積増が長期にわたり保持され
、極めて柔軟性に富み、かつ耐加水分解性、耐光性等の
耐久性に優れ、風合、外観も天然皮革に酷似し、家具用
シート材として好適なものであった。
この合成皮革シート材は、相対温度90%、温度70℃
の雰囲気下で10週間経過した後も、外観、風合、物性
に全く変化は認められなかった。さらに、63℃でフェ
ードメーターにより紫外線照射テストを200時間行っ
た後においても外観、風合、物性の変化は認められなか
った。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成を示す拡大断面図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)織布、編布、不織布、などの繊維組織を主体とし
    、繊維組織にポリプロピレングリコールをポリオール成
    分とする100%モジュラス値150〜400kg/c
    m^2のポリエーテル系ポリウレタンを付着、含浸させ
    て成分の凝固により組織の繊維に折れ性を付与した繊維
    質基体層と、ポリプロピレングリコールをポリオール主
    成分とする100%モジュラス値15〜100kg/c
    m^2のポリエーテル系ポリウレタンによる微多孔質被
    躍層と、ポリテトラメチレングリコールをポリオール成
    分とする100%モジュラス値15〜50kg/cm^
    2のポリエーテル系ポリウレタンからなり、前記微多孔
    質被覆層上に連続被膜を形成する結合コートと、100
    %モジュラス値200〜600kg/cm^2のポリカ
    ーボネートポリエステル系ポリウレタンからなり、降伏
    値を有し、前記結合コート上に連続被膜を形成するトッ
    プコートとを積層一体化したことを特徴とする天然皮革
    様の皺入り可能な合成皮革。
  2. (2)ポリプロピレングリコールをポリオール成分とす
    る100%モジュラス値150〜400kg/cm^2
    のポリエーテル系ポリウレタンを繊維組織に付着含浸せ
    しめて繊維質基体層を形成し、次いで該基体層表面に湿
    式処理による微多孔質被覆層を積層し、ポリテトラメチ
    レングリコールをポリオール成分とするポリエーテル系
    ポリウレタンからなり、連続膜を形成する結合コートを
    介して前記微多孔質被覆層の表面をポリカーボネートポ
    リエステル系ポリウレタンからなる連続被膜のトップコ
    ートにて被覆した後、揉み加工を施して天然皮革様の皺
    付け並びに前記基材層の組織に柔軟性を得ることを特徴
    とする合成皮革の製造方法。
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JP (1) JPH086264B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04176646A (ja) * 1990-11-13 1992-06-24 Maruyama Kogyo Kk 無黄変ポリウレタン樹脂シート
JPH04343772A (ja) * 1991-05-15 1992-11-30 Achilles Corp 機能性レザー及びその製造方法

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JPH04343772A (ja) * 1991-05-15 1992-11-30 Achilles Corp 機能性レザー及びその製造方法

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JPH086264B2 (ja) 1996-01-24

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