JPS63142322A - コンタクトレンズ用液剤組成物 - Google Patents

コンタクトレンズ用液剤組成物

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JPS63142322A
JPS63142322A JP28949986A JP28949986A JPS63142322A JP S63142322 A JPS63142322 A JP S63142322A JP 28949986 A JP28949986 A JP 28949986A JP 28949986 A JP28949986 A JP 28949986A JP S63142322 A JPS63142322 A JP S63142322A
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water
effect
contact lens
tap water
cleaning
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JP28949986A
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English (en)
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Shunichi Hioki
日置 俊一
Akemi Kitamura
北村 朱美
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Menicon Co Ltd
Original Assignee
Toyo Contact Lens Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、コンタクトレンズ用液剤組成物に関する。と
りわけコンタクトレンズ等の医療用具の洗浄、保存、消
毒、表面親水化またはすすぎなどをするための、洗浄剤
、保存剤、洗浄保存剤、洗浄消毒剤、表面親水化剤もし
くはリンス剤等として利用できるものである。
〔従来の技術〕
コンタクトレンズは医療用具であり、その取り扱いには
細心の注意が要求される。そして、コンタクトレンズを
いつも良好な状態に保つために、コンタクトレンズ用の
洗浄剤、保存剤、洗浄保存剤、洗浄消毒剤、表面親水化
剤もしくはリンス剤等のコンタクトレンズ用液剤が種々
用いられている。
しかしながら、従来から用いられてきたこれらコンタク
トレンズ用液剤は、多くの制約を受けてきた。例えば、
コンタクトレンズ用液剤を調製するためには、その調製
水として蒸留水や精製水を使用するのが原則であり、身
近にある水道水の使用は好ましくないとされていたのも
その制約の1つであった。
水道水をコンタクトレンズ用液剤の調製水として使用す
るのが好ましくない理由として、次のような問題点が挙
げられる。
第−に、水道水中にはカルシウム、マグネシウム、鉄等
の金属イオンが多量に含まれており、これら金属イオン
が、コンタクトレンズ表面に(含水性のコンタクトレン
ズにあってはレンズ内部まで)収着されてしまうという
問題点。
第二に、水道水中には多量の残留遊離塩素が含まれてお
り、こうした残留遊離塩素がコンタクトレンズの材質な
どに悪影響を及ぼすという問題点。
第三に、単に水道水中にコンタクトレンズを浸して長く
放置しておくと、レンズ表面もしくはレンズ内部まで細
菌等が繁殖し易くなるという問題点。
これらの現象は、コンタクトレンズの材質を劣化させた
り、透明性を低下させる。また、水道水により調製され
た従来の液剤により処理されたコンタクトレンズを装用
すると、眼組織にダメージを与え、時には装用が不可能
な状態となってしまう場合もある。特に含水性のコンタ
クトレンズにおいては、こうした傾向が顕著である。
前記の理由により、溶液タイプのコンタクトレンズ用液
剤組成物は、メーカーにて精製水もしくは蒸留水により
調製されている。一方、顆粒タイプのコンタクトレンズ
用液剤組成物は、そのユーザーに対してコンタクトレン
ズ用液剤の調製水として水道水の使用を禁じ、薬局等で
精製水もしくは蒸留水を買い求めて調製水として使用す
るように指導している。
しかしながら、とりわけ顆粒タイプのコンタクトレンズ
用液剤組成物について、ユーザーは薬局等まで精製水も
しくは蒸留水をわざわざ買い求めに行く煩わしさや経済
的負担を強いられ、非常な不便さを感じていた。また反
面、その負担や煩わしさの為に、往々にして指導してい
るような適正な取り扱いがされないために、種にのトラ
ブルが引き起こされる原因にもなっていた。
そこで、特開昭60−61720号公報には、水道水に
熔解させて使用できるソフトコンタクトレンズ保存液調
製用製剤についての提案がなされている。
しかしながら、該発明によるコンタクトレンズ用保存液
は有効な殺菌成分を含有することを示唆しておらず、そ
の保存液を無菌の状態に保つには専ら調製する際におけ
る水道水の無菌性に期待しているような記載がある。し
たがって、水道水中の残留遊離塩素を残留塩素除去剤で
除いてしまった後には、調製された保存液がその後の使
用に際して、無菌であり続けることは難しいという問題
が残されていた。もちろんphtl街剤として制菌作用
が期待できるホウ酸緩衝系が望ましい旨の記載はあるが
、該phll衝剤は必須の成分ではなく、またホウ酸緩
衝系の制菌作用の効果は余り強くなく、十分な制菌効果
を付与するにはかなりの里を含有させる必要があるとい
う問題もあった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
コンタクトレンズ用液剤組成物、特に顆粒タイプのユー
ザーが調製するような液剤組成物については、ユーザー
が薬局等までわざわざ精製水もしくは蒸留水を買い求め
る必要がなく、身近に豊富にある水道水または水道水に
準ずる水で調製できるコンタクトレンズ用液剤組成物が
望まれていた。
そして、その使用に際して常に雑菌などが存在しないも
しくは繁殖しない状態が保たれることが必要である。特
に、調製に使用する水道水または水道水に準ずる水の無
菌性に顧るのではなく、コンタクトレンズ用液剤を調製
後相当の期間を経ても、十分な無菌性もしくは制菌性を
付与させてお(必要があるのである。
その上、洗浄剤、保存剤、洗浄保存剤、洗浄消毒剤、表
面親水化剤もしくはリンス剤等のコンタクトレンズ用液
剤として使用するにあたって、その他の成分による効果
、例えば洗浄効果、保存効果または保存中の汚れの固着
防止効果などの効果に対して悪影響を及ぼさずに、従来
のコンタクトレンズ用液剤と同等以上の安全性と効果を
をするコンタクトレンズ用液剤組成物である必要がある
以上の効果を併せ持つコンタクトレンズ用液剤組成物が
従来の問題点を解決する上で特に重要であると考えられ
るのである。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本発明者は、従来の技術の欠点を鑑み、鋭意研究
を重ねた結果、本発明が従来の問題点を解決する上で、
極めて効果的であることを見出し本発明を完成するに至
った。
すなわち本発明は、デヒドロ酢酸またはこの水溶性塩を
含有することを特徴とするコンタクトレンズ用液剤組成
物を提供することである。
とりわけ、水道水または水道水に準ずる水で調製するこ
とができるコンタクトレンズ用液剤組成物を提供するこ
とである。
なお、ここで言う水道水または水道水に準ずる水とは、
わが国の水道法に定められた基準を満たす水のことを言
う。
〔作用〕
本発明に使用するデヒドロ酢酸またはこの水溶性塩は、
水道水または水道水に準ずる水に含まれる残留遊離塩素
を還元して除去し、常に雑菌などが存在しないもしくは
繁殖しない状態に保つ効果を有する成分である。つまり
、残留遊離塩素除去剤および防腐剤としての効果を併せ
持つ成分である。
また、デヒドロ酢酸またはこの水溶性塩は、食品添加物
として認められており、その生体に対する安全性も高く
評価されている成分である。
〔発明の構成〕
デヒドロ酢酸またはこの水溶性塩の配合割合は、コンタ
クトレンズ用液剤組成物が水溶液の状態でおよそ0.0
01〜10%(讐/V)、好ましくはおよそ0゜005
〜5%(W/V)の濃度で含まれるのが目的とる作用効
果を十分に発揮するうえで望ましい。ただし、(W/V
)とは、(重量(g)/体積(Loom 1 ) )を
意味する。
水道水または水道水に準ずる水を調製水として使用する
場合は、金属イオン封鎖剤を使用する必要がある。金属
イオン封鎖剤は、水道水または水道水に準ずる水の中に
多量に含まれるカルシウム、マグネシウム、鉄等の金属
イオンが、コンタクトレンズ表面またはそのレンズ内部
まで収着されないようにするために必要な成分である。
金属イオン封鎖剤の例として、例えばエチレンジアミン
四酢酸、ニトリロ三酢酸、ウラミルニ酢酸、クエン酸、
リン酸またはこれらの水4容性塩などの眼科生理学的に
許容しうるものが挙げられる。
これらのうち1種もしくは2種以上を選択して使用すれ
ばよい。その配合割合は、水溶液とした状態でおよそ0
.0001〜1%(W/V) 、好ましくはおよそ0.
0005〜0.1%(W/V)の濃度で含まれるのが目
的とする効果を十分に発揮するうえで好ましい。
コンタクトレンズ用液剤組成物には、さらにその目的に
応じて、つまり洗浄剤、保存剤、洗浄保存剤、洗浄消毒
剤、表面親水化剤もしくはリンス剤等の用途に応じて、
緩衝剤、等張化剤、界面活性剤、増粘剤またはビルグー
などの成分を適宜配合するとよい。
緩衝剤の例として、たとえばホウ酸、リン酸、クエン酸
、乳酸、アミノ酸、リンゴ酸またはこれらの水溶性塩な
どの眼科生理学的に許容しうるものがあげられる。これ
らのうち1種もしくは2種以上を選択して使用すればよ
い。その配合割合は、水溶液とした状態でおよそ0.0
1〜0.5モル/1が好ましい。これらの緩衝剤は液剤
のpHの変化を抑えて安定化させるとともに、液剤を涙
液のpHに近いpH4,8〜8.5、好ましくはpH7
,0〜7゜8に維持し、保存、洗浄あるいは消毒などす
る際のコンタクトレンズの規格や形状、光学性等を涙液
中にあるのと同等の状態に保つという利点を有する。こ
の利点はとりわけ含水性コンタクトレンズを保存する場
合に重要である。
等張化剤の例として、たとえば塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、塩化カルシウムなどの眼科生理学的に許容しう
る無機塩類があげられる。これらのうち1種もしくは2
種以上を選択して使用すればよい。その配合割合は、水
溶液とした状態でおよそ0.01〜0.5モル/lが好
ましい。。こうした等張化剤は液剤の浸透圧を涙液とほ
ぼ同じ浸透圧(280〜300  mos/Kg)に調
整するための成分として重要である。
界面活性剤の例として、たとえばアルキルベンゼンスル
フオン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、アルキ
ロイルメチルタウリンナトリウム、アルキロイルザルコ
シンナトリウム、α−オレフインスルフオン酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ナトリ
ウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫
酸ナトリウム、ジ(ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル)リン酸ナトリウム等で代表されるアニオン系界面活
性剤;高級アルキルアミンのポリエチレングリコール付
加物、高級脂肪酸アミドのポリエチレングリコール付加
物、高級脂肪酸のポリグリセリンエステル、高級脂肪酸
のポリエチレングリコールエステル、高級脂肪酸のポリ
アルキレンゲリコール、ポリエチレングリコールコポリ
マーエステル、高級脂肪酸のポリエチレングリコールの
付加した多価アルコールエステル、高級アルコールのポ
リエチレングリコールエーテル、高級アルコールのポリ
グリセリンエーテル、アルキルフェノールのポリエチレ
ングリコールエーテル、アルキルフェノールのポリエチ
レングリコールエーテルのホルムアルデヒド縮合物、ポ
リプロピレングリコール−ポリエチレングリコール共重
合体、リン酸エステル、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリ
エチレングリコールソルビタンアルキルエステル、ステ
ロールのポリエチレングリコール付加物等で代表される
ノニオン系界面活性剤;サッカロースモノデシレート、
サッカロースモノランデシレート、サッカロースモノラ
ウレート、サッカロースモノトリデシレート、サッカロ
ースモノミリステート、サッカロースモノカプレート、
サッカロースモノノナネート、サッカロースモノペンタ
デシレート、サッカロースモノパルミテート、サッカロ
ースモノヘプタデカネート、サッカロースモノステアレ
ート、サッカロースモノオレエート、サツ力ロースモノ
リル−ト、サッカロースモノオレエート等のショ糖モノ
脂肪酸エステルなどの眼科生理学的に許容しうるちのが
あげられる。これらのうち1種もしくは2種以上を選択
して使用すればよい。その配合割合は、水溶液とした状
態でおよそ0.01〜3%(W/V)が好ましい。こう
した界面活性剤は、洗浄剤、洗浄保存剤もしくは洗浄消
毒剤等として使用する場合に必要となる成分である。
増粘剤の例として、たとえばポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリ
ル酸、ポリエチレングリコール、イソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体およびこれらの加水分解物;メチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロースアルカリ金属塩、カルボキシエチルセル
ロースアルカリ金属塩、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、コンドロイチン硫酸アルカリ金属塩、
デキストラン等のセルロース類またはこれらの誘導体;
寒天;キサンタンガム、トラガントガム、ローカストビ
ー〉′ガム、グアーガム、アラビアガム、ガールガム等
のガム類;ゼラチン;アルギン酸アルカリ金属塩;ペク
チン酸アルカリ金属塩、ペクチン酸の誘導体などの眼科
生理学的に許容しうる水溶性高分子があげられる。これ
らのうち1種もしくは2種以上を選択して使用すればよ
い。その配合割合は、水溶液とした状態でおよそ0.0
1〜30%(W/V)が好ましい。こうした増粘剤は、
洗浄時の感触を良好なものとし、また保存時あるいは洗
浄時にコンタクトレンズを外部からの物理的な力から守
る働きをする成分である。
またグアニジン、尿素などの水素結合破壊剤、チオシア
ン酸ナトリウムなどの塩溶効果を発揮する塩類を添加し
てもよい。
この他、デヒドロ酢酸またはこの水溶性塩の防腐効果を
補助するという意味において、防腐助剤を加えてもよい
。防腐助剤として、例えばチメロサール、クロルヘキシ
ジングルコネート、パラベン類、塩化ベンザルコニウム
などの公知の防腐剤を添加してもよい。これらのうち1
種もしくは2種以上を選択して使用すればよく、その配
合割合は、水溶液とした状態でおよそ0.1%(W/V
)以下、好ましくはおよそ0.05%(W/V)以下と
なるように配合するのがよい。
また、デヒドロ酢酸またはこの水溶性塩の残留遊離塩素
還元除去効果を補助するという意味において、残留遊離
塩素除去助剤として、例えば千オ硫酸ナトリウム、亜硫
酸ナトリウムなどの公知の残留遊離塩素除去剤を添加し
てもよい。これらのうち1種もしくは2種以上を選択し
て使用すればよく、その配合割合は、水溶液とした状態
でおよそ0.1%(匈/V)以下、好ましくはおよそ0
.05%(賀/V)以下となるように配合するのがよい
カ(シて、本発明のコンタクトレンズ用液剤組成物は、
水溶液もしくは顆粒状にv4製される。
水溶液に調製する場合は、水道水または水道水に準ずる
水に各種成分を十分に混合攪拌して溶解させた後、pH
や浸透圧などを調整し、濾過して水溶液とする。
顆粒状に調製する場合は、各種成分を微粉末化し、精製
水等の水中で混合攪拌した後、必要に応じて賦形剤を加
えて練る。これをメソシュに通した後、減圧下で加熱し
て乾燥させ、顆粒状とする。
なお顆粒の場合は、使用にあたりユーザーが顆粒を規定
量の水道水または水道水に準ずる水に溶解して、水溶液
を形成して使用する。
勿論、本発明のコンタクトレンズ用液剤組成物は、調製
水として蒸留水もしくは精製水を使用して調製しても一
向に差支えないのである。
〔実施例〕
次に本発明のコンタクトレンズ用液剤組成物を具体的な
実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はか
かる実施例のみに限定されるものではない。
「各種液剤の調製」 まず、以下のようにして調製したコンタクトレンズ用の
各種液剤を用意した。
実施例1〜6 第1表のように種々の成分を配合し、水道水(下記比較
例1と同じ異なる3箇所の地点で採取した水道水)10
0mlに溶解して調製した各種液剤。
比較例1 異なる3箇所の地点で採取した水道水(水道水A、水道
水B、水道水C)。
比較例2〜4 実施例1〜6と同様にして、第1表のように種々の成分
を配合し、実施例で使用した水道水と同じ水道水100
mJに溶解して調製した各種液剤。
(注、第1表中) EDTA2Na : エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム EDTA3Na : エチレンジアミン四酢酸3ナトリウム ポリソルベート80; ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート
(日光ケミカルズ(I菊製の非イオン系界面活性剤) コリトン90: ポリビニルビロリドンCBASF社製)比較例5 実施例1〜6と同様にして、市販されているソフトコン
タクトレンズ用保存液調製用顆粒(東洋コンタクトレン
ズ((2)製、商品名「メニソーク顆粒」)を、実施例
で使用した水道水と同じ水道水(異なる3箇所の地点で
採取した水道水)に溶解して調製した保存剤。
次に、本発明のコンタクトレンズ用液剤組成物の効果を
実証する為に、実施例または比較例にてAFA =した
各種液剤について、以下に示す残留tx離塩素還元除去
効果試験、保存中における汚れの固着試験、洗浄効果に
与える影響の試験、防腐効果試験などを行った。
「残留遊離塩素1元除去効果試験」 水道水中に含まれていた残留TtA!塩素が存在するか
否かを調べるために、次の実験を行った。
実施例1〜6、比較例2または比較例5にて調製した各
種液剤について、その調製水に使用した各水道水(異な
る3箇所の地点で採取した水道水)中に含まれていた残
留遊離塩素の濃度を、オルトトリジン吸光度法により測
定した。その結果を第2表に示す。
ただし、オルトトリジン吸光度法は、下記のようにして
測定した。
「−一 オルトトリジン吸光度法 −一測定溶液7 m
lに3規定塩酸Q、5+nj!およびO−トリジン塩酸
試液(牛丼化学社製、残留塩素測定用試液)0.5m!
!を加え、振盪する。10分以内に438nmでの吸光
度を蒸留水を対照として測定し、下式より残留遊離塩素
濃度を算出する。
残留遊離塩素濃度(ppm) =0.645 A +0
.034(ただし、Aは438nmでの吸光度測定値)
 」また参考のために、次亜塩素酸ナトリウム0.00
1gを100mjl!の蒸留水に溶′A’4させた水溶
液を実験室側製氷とし、これを水道水の代わりに使用し
て同様に実験したものも、第2表に示す。
第2表に示すように、いずれの実施例の場合においても
、水道水中に含まれていた残留′f1離塩素は完全に還
元除去されたことが分かる。
一方、比較例5では殆どへ留遊湘塩素が還元除去されて
いないことが分かる。
(以下余白) 第  2  表 (以下余白) 「保存中における汚れの固着試験」 コンタクトレンズを保存剤中に保存している間に、レン
ズに付着していた涙液等による汚れが固着してしまうか
否かを調べるために、次の実験を行った。
実施例2、比較例3または比較例5にて調製した各保存
剤0.1mlに、下記のようにして調製した人工涙液0
.7’ m 1を混合した。
「−一 人工涙液 −− 次の第3表の成分を蒸留水に溶解し、100m1とした
もの。
第3表 上記各混合溶液中に市販のソフトコンタクトレンズ(東
洋コンタクトレンズ■製、商品名「メニコンソフトAJ
)を4枚浸漬し、ソフトコンタクトレンズ用煮沸消毒器
にて煮沸した。放冷の後、ソフトコンタクトレンズ用洗
浄液(東洋コンタクトレンズ■製、商品名「メニクリー
ン」)をソフトコンタクトレンズ用洗浄スポンジに十分
に滴下しておき、上記煮沸後のソフトコンタクトレンズ
を該スポンジに擦りつけて洗浄した後、蒸留水ですすい
だ。以上の操作を各々9回繰り返して処理した。
こうした操作を繰り返した後の汚れの固着の度合を比較
するために、試験する前のソフトコンタクトレンズの合
皮および各処理回数における試験した後の合皮を、合皮
計(東京重色0荀製)を用いてJ I S  K671
4の方法に基づいて測定した。その試験前と試験後の合
皮の差を汚れの固着度合(%)として下式のようにして
求めた。
汚れの固着度合(%)=D、−D。
(ただし、Dfiはn回処理後のレンズ0度(%)、D
oは処理前のレンズ0度(%)) なお、汚れの固着度合は、その数値が小さいほど汚れを
レンズに固着させにくい効果が顕著であることを示す。
その結果は第4表の通りであった。
第4表 第4表に示すように、本発明のコンタクトレンズ用液剤
組成物による保存剤は、比較例のようにデヒドロ酢酸ま
たはこの水溶性塩を使用しなかった場合と比べて、コン
タクトレンズを保存するにあたって、汚れが固着しにく
り、保存効果には何等影響を及ぼさないことが分かる。
「洗浄効果に与える影嘗の試験」 デヒドロ酢酸またはこの水溶性塩が他の成分、特に洗浄
効果を示す成分に対して悪影響を与えるか否かを調べる
ために、次の実験を行った。
市販の酸素透過性コンタクトレンズ(東洋コンタクトレ
ンズ■製、商品名「メニコン0□」)10枚を試料とし
、予め各試料の8度を合皮計により1、I I S  
K6714に基づいて測定した。
次に、各試料を強制的に汚染させるために下記第5表に
示す成分から人工汚垢を調製し、該人工汚垢を各試料の
レンズ表面に塗布した。その後8時間真空乾燥して、人
工汚垢を完全にレンズに固着させた。
「−一 人工汚垢 −一 次の第5表の成分を加熱融解し、全量を10gとしたも
の。
(以下余白) 第5表 (注、第5表中) スパームアセチ二日本油脂@製、ミリスチン酸セタノー
ルを主成分とする高級脂肪酸の高級アルコールエステル
の商品名」 そして、実施例4または比較例4にて調製した洗浄剤を
、コンタクトレンズ保存容器中にそれぞれ1.5mj2
づつ注入して、前記強制汚染した試料を各容器に1枚づ
つ浸漬して3時間放置した。
3時間経過後、各試料を容器から取り出して流水にて1
0秒間すすいだ後、真空乾燥してから前述の汚れの固着
試験と同様の方法により合皮計にて8度を測定した。得
られた測定値から予め測定しておいた人工汚染前の各試
料の8度を滅した値を算出し、この値を残留汚垢量とし
て求めた。その結果を第6表に示す。
なお、残留汚垢量は、その数値が小さいほど洗浄効果が
顕著であることを示す。
第6表 第6表に示すように、本発明のコンタクトレンズ用液剤
組成物による洗浄剤は、比較例のようにデヒドロ酢酸ま
たはこの水溶性塩を使用しなかった場合と比べて、洗浄
効果には何等影密を及)Iさないことが分かる。
「防腐効果試験」 デヒドロ酢酸またはこの水溶性塩の防腐効果を調べるた
めに、次の実験を行った。
2代継代培養した大腸菌を滅菌生理食塩水に遊離させ、
自動分光光度計(島津製作所住荀製、商品名rljV−
240J ”)にて濁度を測定し、菌数濃度を推定約2
X10’個/ m lに調製し、大腸菌浮遊液とした。
実施例2.3.6または比較例2〜4にて調製した各液
剤を試験検体とし、試験管に試験検体4mlと大腸菌浮
遊液0.1mA’を加え、菌濃度を約5X10’個/ 
m 1とし、室温で24時間大腸菌を試験検体に接触さ
せた。
その後、滅菌生理食塩水19.5 mlに接触させた液
0.5mj2を加えて40倍希釈とし、防腐剤の効果を
消滅させた。その希釈液0.2mj!を5CD(Soy
bean Ca5ein Digest)平板培地で7
2時間培養した。そして、コロニー数をカウントして生
菌数を求め、下記のように死菌率(%)を算出し、次の
3つのランクに分けて防腐効力の判定をした。
その結果を第7表に示す。
死菌率(%)= 評価ランク Aランク:99%≦死菌率≦100% Bランク:80%≦死菌率<99% Cランク: 0%≦死菌率< 80% 第7表に示すように、本発明のコンタクトレンズ用液剤
組成物による液剤は、比較例のようなデヒドロ酢酸また
はこの水溶性塩を使用しなかった場合と比べて、防腐効
果を十分に発揮するものであった。
(以下余白) 第  7  表 (以下余白) 実施例7〜9および比較例6〜11 さらに、デヒドロ酢酸またはこの水溶性塩の防腐効果の
有効性を明らかにするために、次の実験を行った。
第8表のように、デヒドロ酢酸ナトリウム、ホウ酸また
はソルビン酸カリウムの3種の成分について、水道水を
調製水として3種類の濃度の試験検体を調製した。
そして、前記の防腐効果試験と同様にして、上記各成分
の各濃度における防腐効果試験をし、接種時の菌濃度、
接種24時間後の生菌数、死菌率を求めて、防腐効力の
判定をした。その結果を第8表に示す。
第8表から明らかなように、デヒドロ酢酸またはこの水
溶性塩は、ホウ酸、ソルビン酸またはこの水溶性塩と比
べて、防腐効果に優れていることが分かる。
(以下余白) 〔発明の効果〕 本発明のコンタクトレンズ用液剤組成物は、デヒドロ酢
酸またはこの水溶性塩を含有しているので、水道水中の
残留遊離塩素を完全に還元除去し、尚且つ有効な防腐効
果を有するものである。
また洗浄剤、保存剤、洗浄保存剤、洗浄消毒剤、表面親
水化剤もしくはリンス剤等として使用するにあたって、
その他の成分による効果、例えば洗浄効果、保存効果ま
たは保存中の汚れの固着防止効果などの効果に対して同
等悪影響を及ぼさない。
つまり、従来のコンタクトレンズ用液剤と同等以上の安
全性と効果を有するコンタクトレンズ用液剤組成物を提
供することができる。
こうした効果により、従来多くのコンタクトレンズ用液
剤組成物が水道水または水道水に準しる水を洲製氷とし
て使用することが好ましくなかったのに比べ、本発明の
コンタクトレンズ用液剤組成物は、安心して水道水また
は水道水に準じる水を羽製氷として使用することができ
る。本発明は、含水性コンタクトレンズ用の液剤組成物
とじてとりわけ有用である。
そして、ユーザー側の取り扱いの煩わしさおよび経済的
負担が軽減され、液剤の安全でしかも正しい取り扱いが
期待できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)デヒドロ酢酸またはこの水溶性塩を含有すること
    を特徴とするコンタクトレンズ用液剤組成物。
  2. (2)デヒドロ酢酸またはこの水溶性塩を含有し、水道
    水または水道水に準ずる水で調製されることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載のコンタクトレンズ用液剤
    組成物。
  3. (3)デヒドロ酢酸またはこの水溶性塩が、水溶液の状
    態で0.001〜10%(W/V)含まれることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項または第2項記載のコンタ
    クトレンズ用液剤組成物。
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