JPS6313941Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は回転ユニツト、さらに詳しく言えば
たとえばバン型乗用車などの回転ユニツトに関す
るものである。

回転ユニツトは当然のことながら、着座者の重
量を受けつつ回転面、通常は自動車床面と平行な
面内の円滑な回転が保証され、しかも回転面以外
のあらゆる方向の振動やガタは確実に防止される
ものでなくてはならない。この目的を達成するた
め、従来各種の回転ユニツトが開発されている
が、これらは一般に回転面以外の方向の振動やガ
タの発生を十分におさえることができなかつた
り、あるいは構造が複雑すぎて製作、組立のコス
ト高を招くなどの欠点があつた。

この考案はこのような従来の欠点を排除するた
めになされたものであつて、その一実施例を図に
ついて説明する。第１図および第２図において、
自動車の床面に固着される基板１上には直立する
離隔支柱２１を介して基板１と平行にかつこれと
適宜間隔だけ離れて回転案内板２が固着される。
また回転案内板２の中心孔２２には中心軸３が固
着され、この中心軸３のまわりに回転自在に回転
板５が設けられる。

回転案内板２の一面、図示の例では上面に複数
のボール４１を円周等分位置に保持したボールホ
ルダ４が載置され、前記回転板５の下面がこれら
のボール４１と接触するように、回転案内板２の
下側に配置された挾圧部材６がボルト６２によつ
て回転板５に締付け固定されて、回転案内板２が
この挾圧部材６と回転板５とによつて挾圧される
形となる。なお挾圧部材６としてはたとえば図示
のチヤンネル鋼のように剛性十分かつ軽量のもの
を用い、回転案内板２との滑動摩擦力を軽減する
ために接触側には小円状の突起部６１を形成して
おくのが好ましい。上述の構造において図示して
はいないが座席やこのフレームなどはすべて回転
板５に取付けられることになるわけである。

第３図に明示されるハンドル７は座席の回転ロ
ツク装置の操作用のものである。すなわちその係
止ロツド７１が回動軸７２のまわりに回動でき、
係止ロツド７１の先端の係止部７１Ａが回転案内
板２の外周縁部に円周等分的に形成される係止切
欠き２３と係合することにより回転板５の回転案
内板２に対する回転を係止できるのである。なお
８は係止ロツド７１を図示の係止位置に常時押し
つけておく戻しばねであり、ハンドル７をこのば
ね力に抗して上方の破線位置に上げることにより
座席の回転ロツクは解除される。

この考案によれば(i)固定された回転案内板を転
動案内用のボールを介在させて回転板と剛性の大
きい挾圧部材とによつて挾圧保持した形なので回
転板の回転案内板に対する回転方向以外のガタや
振動の発生が確実に防止される。(ii)また同じ理由
と、さらに挾圧部材に形成された滑動案内用の突
起部の摩擦軽減作用によつて、回転板の回転案内
板、したがつて基板に対する十分円滑な回転が保
証される効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す平面図、第
２図および第３図は第１図のそれぞれ−線、
−線による断面図である。 １……基板、２……回転案内板、４１……ボー
ル、５……回転板、６……挾圧部材、６１……突
起部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 車両床面等に固着される基板１に平行にこれに
   離隔して回転案内板２を固定し、回転案内板２の
   一面に転動案内用のボール４１を配設し、 ボール４１に接触して回転し回転案内板２より
   も広い面積を有する回転板５を回転案内板２と同
   心位置に設け、 回転板５における回転案内板２の投影面積外に
   回転案内板２を直線的に横切る挾圧部材６の両端
   を固定し、 挾圧部材６の回転案内板２の他面に接触する側
   を回転案内板２との滑動摩擦力を軽減する形状に
   形成し、 回転板５と挾圧部材６とで回転案内板２を挾圧
   するように構成したことを特徴とする車両用シー
   トの回転ユニツト。