JPS6313742Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は電源コンセント付き家具、更に詳しく
は、内部に収納される電気製品に電源を供給する
ための電源コンセントを備えた家具に関するもの
である。

［背景技術］ 従来の電源コンセントを備えた家具では、殆ど
の場合電源コンセント及びこれを外部の電源に接
続する電源線が家具内面に突出する構造となつて
いるため、この電源コンセントや電源線が家具に
付随する棚や引き出しの邪魔になり、家具の収納
性を悪くさせているという問題があつた。

［考案の目的］ 本考案は上記の点に鑑みて為されたものであ
り、その目的とするところは、家具の側板内に電
源コンセント及び電源線を収めることにより家具
内を広く利用できると共に電源コンセントが必要
に応じてダクト上下の任意の位置に配置でき、そ
の上、電源コンセント及び電源線を収めるダクト
へ電源コンセントを着脱自在に取着するために採
用された可撓性を有するダクトの両側片が電源コ
ンセントの着脱時に起こす撓みをこの両側片の外
面側に隙間を設けずともこれを家具の側板内で吸
収でき、ダクトと家具の側板との間に音や光の漏
れ及び虫の侵入の原因となる隙間ができることの
ない電源コンセント付き家具を提供することであ
る。

［考案の開示］ 本考案を以下図に示す実施例に基づいて詳述す
る。家具は一対の側板１、天板２、地板３、背板
４とで箱形に組み立てられ、両側板１間に夫々天
板２と地板３が挟まれることにより各側板１の上
下両端面が露出しており、必要に応じて棚板５や
扉（図示ぜず）が付加される。各側板１は二枚の
板材７を家具の外面側となる部分で複数の連結板
８によつて前後に結合され、両板材７間に上下の
全長に亙つて家具の内面側に開口する凹所９が形
成される。このようにして各側板１に形成された
凹所９には第３図及び第４図に示すように、断面
略コ字形の合成樹脂でできたダクト１０が上下の
略全長に亙つて収められ、ダクト１０内に電源コ
ンセント１１及び電源線１２設けられるものであ
つて、電源線１２は側板１の上端或いは下端から
引き出されて、最寄りの壁面や床面に配設した既
存の電源アウトレツトに接続される。電源コンセ
ント１１はその前板１３でダクト１０の開口を塞
ぐ形でダクト１０へ着脱自在に取着され、残りの
ダクト１０の開口は同様にしてダクト１０へ着脱
自在に取り付けられるカバー１５によつて塞がれ
る。この電源コンセント１１の前板１３の背面側
には、第３図に示すように、一対の斜め外方に向
かう突片１６が設けられ、前板１３の両側端部分
との間に夫々凹溝１７を形成しており、上記ダク
ト１０の開口両側縁の全長に亙つて設けた内鍔１
８が夫々凹溝１７に嵌入することにより電源コン
セント１１がダクト１０に取着される。ところ
で、上記ダクト１０は合成樹脂で成形されること
により両側片２０に内外方向へある程度自在に変
位できる可撓性が付与され、その結果、電源コン
セント１１の前板１３を前方からダクト１０に押
し付けることにより、両側片２０が弾性的に外方
に開かれた後元の位置に復帰して前述の通り前板
１３の凹溝１７に内鍔１８が嵌入するものであ
り、前板１３を手前に引くと同様に両側片２０が
弾性変形を起こすことにより電源コンセント１１
がダクト１０より取り外すことができ、電源コン
セント１１がダクト１０へ着脱自在となつてい
る。また、ダクト１０の各側片２０と各板材７と
の間には夫々軟質合成樹脂や軟質発泡合成樹脂で
できたパツキン材２２が介装され、電源コンセン
ト１１の着脱時に見られる上記のダクト１０に於
ける側片２０の撓みを各パツキン材２２で吸収す
るものであり、各側片２０と板材７との間に、音
や光りの漏れ及び虫や塵の侵入の原因となる無用
の隙間を設ける必要がない。

［考案の効果］ 本考案は以上のように、箱体を構成する側板内
に断面略コ字型のダクトがその開口面を箱体の内
面側に向ける形で上下に貫通し、電源コンセント
がダクト内に収められると共にダクト内を走る電
源線に接続されているため、家具に付設される電
源コンセント及びこれにつながる電源線が家具内
面に突出することがなく、家具内の収納スペース
がこれらによつて犠牲にされることがないという
利点がある。また、電源コンセントの前板の背面
両側に形成された凹溝に、可撓性を有するダクト
の開口両側縁に突出する内鍔を嵌入して、ダクト
の開口を電源コンセントの前板で閉塞して電源コ
ンセントをダクトに着脱自在に取着してあるた
め、ダクトの開口に取着された電源コンセントの
前板を外すことにより、電源コンセントの位置を
ダクト上下の任意の位置に変えることができ、用
途に応じた使い勝手の良い位置で電源コンセント
を使用することができる。しかも、電源コンセン
トは前板をダクトから外すことにより、取り外す
ことができるから、場合によつては電源コンセン
トを全く取り外すこともでき、電源コンセントを
取り外すことにより家具内部をすつきりさせるこ
ともできる。また、ダクトの内鍔の可撓性によ
り、電源コンセントをダクトに着脱自在に取着す
るようにしてあるので、電源コンセントの着脱が
容易であり、しかも電源コンセントだけを外すこ
とができるから、取り外し作業も楽である。更
に、本考案では、ダクトの両側片の外面側に夫々
側片の撓みを吸収する軟質のパツキン材が設けら
れ、各パツキン材を介してダクトの両側片が側板
に密着しているため、このダクトの両側片に付与
される可撓性によつて電源コンセントの着脱を可
能にしながらも、各側片の撓みを許すための間隙
をダクトの両側に設ける必要がなく、従つて、間
隙を設けた場合に見られる音や光の漏れ及び虫の
侵入などの不都合がないという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す概略斜視図、
第２図は同上の要部を示す部分斜視図、第３図は
第２図中の−線断面図、第４図は第３図中の
Ａ方向矢視図であり、 １は側板、１０はダクト、１１は電源コンセン
ト、１２は電源線、１３は前板、１７は凹溝、１
８は内鍔、２０はダクトの側板、２２はパツキン
材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱体を構成する側板内に断面略コ字型のダクト
   を、その開口面を箱体の内面側に向ける形で上下
   に貫通し、上記ダクトの可撓性を有する両側片の
   外面側に、側片の撓みを吸収すると共にダクトの
   両側片を上記側板に密着させる軟質のパツキン材
   を夫々設け、ダクト内を走る電源線に接続された
   電源コンセントをダクト内の適所に設けると共
   に、この電源コンセントの前板の背面両側に形成
   された凹溝にダクトの開口両側縁に突出する内鍔
   を嵌入して、ダクトの開口を電源コンセントの前
   板で閉塞して電源コンセントをダクトに着脱自在
   に取着して成る電源コンセント付き家具。