JPS6312633Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6312633Y2 JPS6312633Y2 JP2564487U JP2564487U JPS6312633Y2 JP S6312633 Y2 JPS6312633 Y2 JP S6312633Y2 JP 2564487 U JP2564487 U JP 2564487U JP 2564487 U JP2564487 U JP 2564487U JP S6312633 Y2 JPS6312633 Y2 JP S6312633Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carbon fibers
- cone
- resin
- fibers
- speaker cone
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
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- 239000004917 carbon fiber Substances 0.000 claims description 38
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 11
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 11
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- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 claims description 2
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Landscapes
- Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
産業上の利用分野
この考案は、炭素繊維強化樹脂(CFRP)から
なるスピーカーコーンに関する。
なるスピーカーコーンに関する。
従来の技術
スピーカーコーンにおいては、母線方向におけ
る(E/ρ)1/2(E:弾性率、ρ:密度)の値が
高いことが要求される。この値が高ければ高いほ
どピストンモーシヨン領域が拡大され、原音によ
り忠実な再生が行えるようになるからである。
る(E/ρ)1/2(E:弾性率、ρ:密度)の値が
高いことが要求される。この値が高ければ高いほ
どピストンモーシヨン領域が拡大され、原音によ
り忠実な再生が行えるようになるからである。
さて、スピーカーコーンは、従来、パルプ繊維
を抄造することによる紙製のものがほとんどを占
めているが、紙製のものは、密度も低いが弾性率
も低く、(E/ρ)1/2値がそれほど高くない。そこ
で、パルプ繊維に炭素繊維の短繊維を混合、抄造
することによつて弾性率を改善しようとする試み
がなされている。この混抄によつて、弾性率、ひ
いては(E/ρ)1/2値が大きく向上する。しかし
ながら、(E/ρ)1/2値は、上述したように高けれ
ば高いほどよいので、一層の改善が望まれている
のが現状である。
を抄造することによる紙製のものがほとんどを占
めているが、紙製のものは、密度も低いが弾性率
も低く、(E/ρ)1/2値がそれほど高くない。そこ
で、パルプ繊維に炭素繊維の短繊維を混合、抄造
することによつて弾性率を改善しようとする試み
がなされている。この混抄によつて、弾性率、ひ
いては(E/ρ)1/2値が大きく向上する。しかし
ながら、(E/ρ)1/2値は、上述したように高けれ
ば高いほどよいので、一層の改善が望まれている
のが現状である。
考案が解決しようとする問題点
この考案は、母線方向の(E/ρ)1/2値が大き
く、より広いピストンモーシヨン領域が得られる
ばかりか、音響歪も少なく、原音に一層忠実な再
生を行うことができるスピーカーコーンを提供す
ることを目的としている。
く、より広いピストンモーシヨン領域が得られる
ばかりか、音響歪も少なく、原音に一層忠実な再
生を行うことができるスピーカーコーンを提供す
ることを目的としている。
問題点を解決するための手段
上述した目的を達成するためのこの考案は、炭
素繊維で樹脂を強化してなる炭素繊維強化樹脂製
スピーカーコーンであつて、前記炭素繊維は、 (イ) 連続繊維の形態をしており、 (ロ) コーン形状の母線方向と円周方向の2方向に
配列されており、 (ハ) 母線方向の炭素繊維が少なくとも60体積%を
占めている、 スピーカーコーンを特徴とするものである。
素繊維で樹脂を強化してなる炭素繊維強化樹脂製
スピーカーコーンであつて、前記炭素繊維は、 (イ) 連続繊維の形態をしており、 (ロ) コーン形状の母線方向と円周方向の2方向に
配列されており、 (ハ) 母線方向の炭素繊維が少なくとも60体積%を
占めている、 スピーカーコーンを特徴とするものである。
この考案のスピーカーコーンは、CFRPからな
つているが、炭素繊維は、上述した従来のコーン
のように短繊維の形態ではなく、樹脂の補強効果
が高い連続繊維の形態で使用する。しかも、その
連続繊維の形態の炭素繊維を、コーン形状の母線
方向と円周方向の2方向に配列し、母線方向の炭
素繊維によつてその母線方向の弾性率、ひいては
(E/ρ)1/2値を向上させるとともに、円周方向の
炭素繊維によつてその円周方向の剛性を補強し、
釣鐘形振動を抑制するようにする。もつとも、円
周方向の剛性は、釣鐘形振動を抑制するうえで必
要ではあるが、母線方向の弾性率のように高けれ
ば高いほどよいというわけでもない。したがつ
て、円周方向の炭素繊維量は、釣鐘形振動を抑制
するに足る最小限にとどめ、残りの全量は母線方
向に配列するようにする。具体的には、母線方向
に少なくとも60体積%を配列するようにする。そ
うすることにより、優れた特性のスピーカーコー
ンが得られるようになる。
つているが、炭素繊維は、上述した従来のコーン
のように短繊維の形態ではなく、樹脂の補強効果
が高い連続繊維の形態で使用する。しかも、その
連続繊維の形態の炭素繊維を、コーン形状の母線
方向と円周方向の2方向に配列し、母線方向の炭
素繊維によつてその母線方向の弾性率、ひいては
(E/ρ)1/2値を向上させるとともに、円周方向の
炭素繊維によつてその円周方向の剛性を補強し、
釣鐘形振動を抑制するようにする。もつとも、円
周方向の剛性は、釣鐘形振動を抑制するうえで必
要ではあるが、母線方向の弾性率のように高けれ
ば高いほどよいというわけでもない。したがつ
て、円周方向の炭素繊維量は、釣鐘形振動を抑制
するに足る最小限にとどめ、残りの全量は母線方
向に配列するようにする。具体的には、母線方向
に少なくとも60体積%を配列するようにする。そ
うすることにより、優れた特性のスピーカーコー
ンが得られるようになる。
スピーカーコーンのマトリクスを構成している
樹脂は、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂
などの熱硬化性樹脂や、ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂などの熱可塑性樹脂である。なかで
も、炭素繊維との接着性が良好で界面が剥離しに
くいエポキシ樹脂であるのが最も好ましい。
樹脂は、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂
などの熱硬化性樹脂や、ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂などの熱可塑性樹脂である。なかで
も、炭素繊維との接着性が良好で界面が剥離しに
くいエポキシ樹脂であるのが最も好ましい。
この考案のスピーカーコーンをその一実施態様
に基いてさらに詳細に説明するに、第1図におい
て、炭素繊維の連続繊維で樹脂を強化してなるス
ピーカーコーン1は、コーン形状の母線方向に配
列されている炭素繊維2と円周方向に配列されて
いる炭素繊維3とを有する。しかして、母線方向
の炭素繊維2は、その炭素繊維2と円周方向の炭
素繊維3との合量の少なくとも60体積%を占めて
いる。
に基いてさらに詳細に説明するに、第1図におい
て、炭素繊維の連続繊維で樹脂を強化してなるス
ピーカーコーン1は、コーン形状の母線方向に配
列されている炭素繊維2と円周方向に配列されて
いる炭素繊維3とを有する。しかして、母線方向
の炭素繊維2は、その炭素繊維2と円周方向の炭
素繊維3との合量の少なくとも60体積%を占めて
いる。
上述したスピーカーコーンは、たとえば次のよ
うにして成形する。すなわち、第2図に示すよう
な、扇形で、かつその半径方向に延びる炭素繊維
4と円周方向に延びる炭素繊維5とを有する、た
とえばら旋織物等の基材を使用したプリプレグ6
を、コーン形状のキヤビテイを有する型にプリプ
レグ6の端部7,8が互いに重なり合うように入
れ、加熱、加圧して成形する。すると、炭素繊維
4が第1図における母線方向の炭素繊維2とな
り、炭素繊維5が円周方向の炭素繊維3となる。
基材をプリプレグ化しないでそのまま型に入れ、
型に樹脂を注入して成形することもできる。
うにして成形する。すなわち、第2図に示すよう
な、扇形で、かつその半径方向に延びる炭素繊維
4と円周方向に延びる炭素繊維5とを有する、た
とえばら旋織物等の基材を使用したプリプレグ6
を、コーン形状のキヤビテイを有する型にプリプ
レグ6の端部7,8が互いに重なり合うように入
れ、加熱、加圧して成形する。すると、炭素繊維
4が第1図における母線方向の炭素繊維2とな
り、炭素繊維5が円周方向の炭素繊維3となる。
基材をプリプレグ化しないでそのまま型に入れ、
型に樹脂を注入して成形することもできる。
実施例
平均単糸径が7μm、単糸数が1000本、弾性率が
23.5×103Kg/mm2の炭素繊維からなり、かつエポ
キシ樹脂が含浸されている、第2図に示すような
扇形プリプレグを用意した。ただし、半径方向の
炭素繊維量が80体積%で、円周方向の炭素繊維量
は20体積%である。
23.5×103Kg/mm2の炭素繊維からなり、かつエポ
キシ樹脂が含浸されている、第2図に示すような
扇形プリプレグを用意した。ただし、半径方向の
炭素繊維量が80体積%で、円周方向の炭素繊維量
は20体積%である。
次に、上記プリプレグをコーン形状のキヤビテ
イを有する型に入れ、加熱、加圧してエポキシ樹
脂を硬化させ、厚みが0.35mm、口径が16cm、重量
が6.3g、炭素繊維含有率が39体積%であるスピー
カーコーンを得た。
イを有する型に入れ、加熱、加圧してエポキシ樹
脂を硬化させ、厚みが0.35mm、口径が16cm、重量
が6.3g、炭素繊維含有率が39体積%であるスピー
カーコーンを得た。
次に、上記スピーカーコーンをスピーカーに組
み立て、周波数F(Hz)と音圧レベルL(dB)と
の関係、すなわち音圧周波数特性を調べたとこ
ろ、第3図に示す結果を得た。第3図から、この
スピーカーコーンは、高域共振周波数hが約9500
Hzで、しかも広いピストンモーシヨン領域を有す
るだかりか、比較的平坦な音圧周波数特性を有し
ていることがわかる。
み立て、周波数F(Hz)と音圧レベルL(dB)と
の関係、すなわち音圧周波数特性を調べたとこ
ろ、第3図に示す結果を得た。第3図から、この
スピーカーコーンは、高域共振周波数hが約9500
Hzで、しかも広いピストンモーシヨン領域を有す
るだかりか、比較的平坦な音圧周波数特性を有し
ていることがわかる。
なお、高域共振周波数hは、母線方向の炭素繊
維量を60体積%に減らしたときには約8500Hzとな
り、50体積%に減らしたときには約8000Hzとなつ
た。
維量を60体積%に減らしたときには約8500Hzとな
り、50体積%に減らしたときには約8000Hzとなつ
た。
考案の効果
この考案のスピーカーコーンは、比弾性率の高
い炭素繊維を、樹脂の補強効果が高く、しかも補
強を効率的に行える連続繊維の形態で使用すると
ともに、コーン形状の母線方向と円周方向の2方
向に配列し、かつ母線方向の炭素繊維が少なくと
も60体積%を占めるようにしているから、母線方
向の(E/ρ)1/2を効果的に向上せしめることが
でき、実施例にも示したように、比較的平坦で、
しかも広いピストンモーシヨン領域が得られるよ
うになる。しかも、円周方向の炭素繊維によつて
円周方向の剛性をこれまた効果的に向上できるか
ら、釣鐘型振動を抑制することができ、音響歪を
低減できるようになる。これらのことから、この
考案のスピーカーコーンによれば、原音により忠
実な再生を行うことができるようになる。
い炭素繊維を、樹脂の補強効果が高く、しかも補
強を効率的に行える連続繊維の形態で使用すると
ともに、コーン形状の母線方向と円周方向の2方
向に配列し、かつ母線方向の炭素繊維が少なくと
も60体積%を占めるようにしているから、母線方
向の(E/ρ)1/2を効果的に向上せしめることが
でき、実施例にも示したように、比較的平坦で、
しかも広いピストンモーシヨン領域が得られるよ
うになる。しかも、円周方向の炭素繊維によつて
円周方向の剛性をこれまた効果的に向上できるか
ら、釣鐘型振動を抑制することができ、音響歪を
低減できるようになる。これらのことから、この
考案のスピーカーコーンによれば、原音により忠
実な再生を行うことができるようになる。
第1図は、この考案のスピーカーコーンの一実
施態様を示す概略斜視図、第2図は、この考案の
スピーカーコーンを成形するのに使用する扇形プ
リプレグを示す概略平面図、第3図は、この考案
のスピーカーコーンの音圧周波数特性を示すグラ
フである。 1:スピーカーコーン、2:母線方向の炭素繊
維、3:円周方向の炭素繊維、4:扇形プリプレ
グの半径方向の炭素繊維、5:扇形プリプレグの
円周方向の炭素繊維、6:扇形プリプレグ、7:
扇形プリプレグの端部、8:扇形プリプレグの端
部。
施態様を示す概略斜視図、第2図は、この考案の
スピーカーコーンを成形するのに使用する扇形プ
リプレグを示す概略平面図、第3図は、この考案
のスピーカーコーンの音圧周波数特性を示すグラ
フである。 1:スピーカーコーン、2:母線方向の炭素繊
維、3:円周方向の炭素繊維、4:扇形プリプレ
グの半径方向の炭素繊維、5:扇形プリプレグの
円周方向の炭素繊維、6:扇形プリプレグ、7:
扇形プリプレグの端部、8:扇形プリプレグの端
部。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 炭素繊維で樹脂を強化してなる炭素繊維強化樹
脂製スピーカーコーンであつて、前記炭素繊維
は、 (イ) 連続繊維の形態をしており、 (ロ) コーン形状の母線方向と円周方向の2方向に
配列されており、 (ハ) 母線方向の炭素繊維が少なくとも60体積%を
占めている、 ことを特徴とするスピーカーコーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2564487U JPS6312633Y2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2564487U JPS6312633Y2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62147990U JPS62147990U (ja) | 1987-09-18 |
JPS6312633Y2 true JPS6312633Y2 (ja) | 1988-04-11 |
Family
ID=30825992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2564487U Expired JPS6312633Y2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6312633Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-02-25 JP JP2564487U patent/JPS6312633Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62147990U (ja) | 1987-09-18 |
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