JPS631243B2 - - Google Patents

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JPS631243B2
JPS631243B2 JP5770682A JP5770682A JPS631243B2 JP S631243 B2 JPS631243 B2 JP S631243B2 JP 5770682 A JP5770682 A JP 5770682A JP 5770682 A JP5770682 A JP 5770682A JP S631243 B2 JPS631243 B2 JP S631243B2
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JP
Japan
Prior art keywords
crystals
calcium silicate
raw material
surface area
specific surface
Prior art date
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Expired
Application number
JP5770682A
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English (en)
Other versions
JPS58176118A (ja
Inventor
Kazuo Kondo
Shigeharu Naka
Shinichi Hirano
Taketo Fukura
Kazuyuki Maruyama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP5770682A priority Critical patent/JPS58176118A/ja
Publication of JPS58176118A publication Critical patent/JPS58176118A/ja
Publication of JPS631243B2 publication Critical patent/JPS631243B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は珪酸カルシウムの製造法に関するもの
であり、詳しくはゾノトライト結晶(6CaO・
6SiO2・H2O)を有する珪酸カルシウム結晶の製
造法に関するものである。
珪酸カルシウムの成形体は軽量で強度が高く、
しかも、断熱性及び耐熱性に優れているため、主
に、建材、耐火断熱材及び保温材に使用されてい
る。又、メカニカルシール材、合成樹脂充填材、
又、NOx分解、シランカツプリングなどの触媒
担体にも広く利用されている。
珪酸カルシウムは通常、石灰原料と珪酸原料と
の水性スラリーを水熱合成反応させることにより
製造されるが、得られる珪酸カルシウムの結晶型
には代表的なものとして、ゾノトライト結晶及び
トバモライト結晶が知られている。これらの結晶
はいずれも、高温焼成すれば、ウオラストナイト
結晶となるが、この結晶型で成形、脱水する際に
は、ゾノトライト結晶の場合には、トポタキヤシ
ヤルな脱水ができるため収縮がほとんどないが、
ドバモライト結晶の場合には、トポタキシヤルな
脱水ができないため、工業的にはゾノライト結晶
の方が好ましい。
ゾノライト結晶は通常の方法で石灰原料と珪酸
原料とを反応させても良好に得ることはできず、
従来、反応性の高い非晶質シリカを原料として用
いた場合でも、ゾノライト結晶を単相で合成する
ことは難しく、場合によりトバモライト結晶が共
存することも多かつた。そして、まして、結晶性
シリカを原料として用いた場合には、ゾノトライ
ト結晶を単相で得ることは極めて困難であつた。
本発明者は上記実情に鑑み、ゾノトライト結晶
を有する珪酸カルシウムの工業的有利な製造法を
得るべく種々検討した結果、ある特定の比表面積
を有する結晶性シリカを珪酸原料として用いる場
合には、特別な石灰原料や特殊な反応方法を採用
しなくても、容易にゾノトライト結晶が得られる
ことを見い出し本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、石灰原料と珪酸原料よ
りなる水性スラリーを水熱合成反応させて珪酸カ
ルシウムを製造するに当り、珪酸原料として、比
表面積が10m2/g以上の結晶性シリカを用いるこ
とを特徴とするゾノトライト結晶を有する珪酸カ
ルシウムの製造法に存する。
以下、本発明を詳細に説明するに、本発明で対
象となる珪酸原料としては、比表面積が10m2/g
以上、好ましくは50m2/g以上の結晶性シリカが
挙げられる。もし、比表面積が前記数値よりも小
さい場合には、後述する水熱反応にてゾノトライ
ト結晶を良好に得ることができない。例えば、通
常、用いられる比表面積0.1〜5m2/g程度のも
のでは本発明の目的は達成されない。本発明で用
いる結晶性シリカの具体例としては、例えば、ク
リストバライト、トリジマイト、クオルツ、など
の天然鉱物又はこれらの混合物などが挙げられ
る。この結晶性シリカの平均粒径は通常、1〜
20μm程度が好ましい。
一方、石灰原料としては、種々の石灰が使用さ
れ特に限定されるものではなく、通常、生石灰、
消石灰又はカーバイド滓などが挙げられる。
石灰原料と珪酸原料との使用割り合いは通常、
Ca/Siモル比が0.8〜1.4、好ましくは0.95〜1.1と
なるようにするのが、ゾノライト結晶が得られ易
いので好ましい。
上述のような石灰原料と珪酸原料より水性スラ
リーを形成させるが、その際の水の使用割合とし
ては、通常、固形成分に対し10〜80重量倍程度で
ある。この水性スラリーの調製に当つては、必要
に応じて、例えば、石綿、岩綿、セラミツクフア
イバー、ガラス繊維などの無機繊維等を添加して
も差し支えない。
上記水性スラリーを水熱合成反応させてゾノラ
イト結晶を有する珪酸カルシウムを生成させる
が、水熱合成反応は静置状態でオートクレーブ中
にて加圧下、加熱処理して実施される。反応温度
は通常、その飽和水蒸気圧下で250〜400℃、好ま
しくは280〜320℃であり、あまり反応温度が低い
場合には、ゾノトライト結晶以外にトバモライト
結晶が生成する可能性があり、又、あまり反応温
度が高くても効果に差異はなく経済的でない。反
応時間は反応温度などにより異なるが、通常、4
〜48時間程度である。
本発明では上述のような水熱合成反応におい
て、ゾノトライト結晶を有する珪酸カルシウムを
得ることができる。
ここで得たゾノトライト結晶はその用途に応じ
て、通常、自然沈降法、鋳型注入法、プレス脱水
成形法などの公知の成形法により成形体を得るこ
とができる。この成形に際しては、例えば、石
綿、炭素繊維、金属繊維、岩綿、セラミツクフア
イバーなどの無機繊維、又はパルプ、木綿などの
天然繊磯、又はポリアミド、ポリエステルなどの
合成繊維等を添加することもできる。
上記の成形体は常法により乾燥され目的とする
珪酸カルシウム成形体が得られるが、必要に応じ
てこれを例えば、800℃以上の温度で加熱処理す
れば、ゾノトライト結晶をウオラストナイト結晶
に変化させることもできる。ウオラストナイト結
晶は例えば、0.3μ程度の針状結晶で、比表面積が
大きく、耐熱性に特に優れている。
本発明で得られる製品は種々の用途に利用さ
れ、例えば、建材、メカニカルシール材、保温
材、断熱材などの他に、触媒担体、合成樹脂充填
材として特に適している。
本発明によれば、特定の比表面積を有する結晶
性シリカを珪酸原料として用いることにより、ト
バモライト結晶を含有しないゾノトライト結晶が
単相で得られる。これは従来、反応性の高い非晶
質シリカを珪酸原料としなければゾノライト結晶
が良好に得られなかつたことを考えると驚くべき
ことである。この原因は明らかではないが、本発
明で用いる結晶性シリカの比表面積が大きいた
め、これが反応性に影響しているものと思われ
る。
結晶性シリカは非晶質シリと比べ水に対する溶
解度が低いため反応性に乏しく、従来結晶性シリ
カを珪酸原料として用いようとはされておらず、
本発明ではその結晶性シリカのうち比表面積の大
きいものを用いたところに大きな特徴がある。工
業的に使用されるケイ砂等は一般に粉砕によつて
粒径を細かくし、比表面積を増しているが、平均
粒径が数μmのものでも比表面積が数m2/gまで
のものしか得られず、本発明のように比表面積が
10m2/gのものは使用されておらない。このよう
に本発明は結晶性シリカの工業的用途を広げたと
言う点でも大きな価値がある。
次に、本発明を実施例を挙げて更に詳細に説明
するが、本発明は以下の実施例の記載に限定され
るものではない。
実施例 1 比表面積65m2/gの結晶性シリカ(クリストバ
ライトとトリジマイトの混合物)とCa(OH)2
末をCa/Siモル比が1.0となるように混合し、固
体成分に対し、10重量倍の水中に分散させ、水性
スラリーを形成させたのち、オートクレーブ中に
て300℃の温度で24時間、水熱合成反応を行い、
結晶スラリーを得た。
反応後の混合物中の結晶をX線回折分析したと
ころ、全てがゾノトライト結晶であつた。
実施例 2 実施例1の方法において、反応温度を250℃と
した以外は実施例1と全く同様な方法にて水熱合
成反応を行つた。
反応後の混合物中の結晶をX線回折分析したと
ころ、極く微量のトバモライト結晶が検出された
が、その他は全てゾノトライト結晶であり、実質
的にゾノトライト結晶の単相であつた。
比較例 実施例1の方法において、比表面積が1m2/g
の結晶性シリカを用いて実施例1と全く同様な方
法にて水熱合成反応を行つた。反応後の混合物中
の結晶をX線回折分析したところ、ゾノトライト
結晶はほとんど生成しておらず、トバモライト結
晶が主体であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 石灰原料と珪酸原料よりなる水性スラリーを
    水熱合成反応させて珪酸カルシウムを製造するに
    当り、珪酸原料として、比表面積が10m2/g以上
    の結晶性シリカを用いることを特徴とするゾノト
    ライト結晶を有する珪酸カルシウムの製造法。 2 水熱合成反応の温度が、250〜400℃である特
    許請求の範囲第1項記載の珪酸カルシウムの製造
    法。 3 石灰原料と珪酸原料の使用割合が、Ca/Si
    モル比として、0.8〜1.4である特許請求の範囲第
    1項又は第2項記載の珪酸カルシウムの製造法。 4 珪酸原料として、比表面積が50m2/g以上の
    結晶性シリカを用いる特許請求の範囲第1項乃至
    第3項のいずれかに記載の珪酸カルシウムの製造
    法。
JP5770682A 1982-04-07 1982-04-07 珪酸カルシウムの製造法 Granted JPS58176118A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5770682A JPS58176118A (ja) 1982-04-07 1982-04-07 珪酸カルシウムの製造法

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5770682A JPS58176118A (ja) 1982-04-07 1982-04-07 珪酸カルシウムの製造法

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Publication Number Publication Date
JPS58176118A JPS58176118A (ja) 1983-10-15
JPS631243B2 true JPS631243B2 (ja) 1988-01-12

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ID=13063380

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5770682A Granted JPS58176118A (ja) 1982-04-07 1982-04-07 珪酸カルシウムの製造法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62260713A (ja) * 1986-05-07 1987-11-13 Univ Tohoku ゾノトライト繊維の製造方法
EP1277826A1 (en) * 2001-07-18 2003-01-22 ATOFINA Research Hydrogenation and dehydrogenation processes and catalysts therefor

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JPS58176118A (ja) 1983-10-15

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