JPS63120935A - パワ−ユニツトのマウンテイング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、エンジン等のパワーユニットを車体等の基台
にマウンティングしてパワーユニットの振動が基台に伝
達されるのを抑えるためのマウンティング装置の改良に
関するものである。

（従来の技術） 従来、この種のマウンティング装置として、例えば実開
昭５８−８６９３７号公報等に示されるように、車体に
取り付けられる車体取付部材と、エンジンに取り何けら
れるパワーユニット取付部材との間に弾性部材を介設す
るとともに、該弾性部材中にマス部材を設けることによ
り、上記弾性部（Ａ中のマス部材の共振現象を利用し、
エンジンで発生する各種の振動の中から燃焼音やギヤ音
等が含まれたこもり音′となる８０〜１００ｔｌｚ以上
の高周波振動を低減していわゆるローパスフィルタとす
るようにしたものは知られている。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、この従来のものでは、上記の如く優れた遮音
機能、制振機能を有する反面、マス部材の共振現象を利
用しているため、そのマス部材の共振周波数域で振幅が
増大し、車体への振動伝達率が極度に増大するという問
題があった。この共振周波数は、マス部材の手ざヤ弾性
部材の弾性係数等によって決定されるが概ね５０Ｈｚ付
近で発生し、この周波数の音波は耳を圧迫する振動に近
い不快なこもり音となる。このため、通常は上記共振周
波数を高く設定して、その共振周波数での振動伝達率の
増大を車体側でその剛性増大等によってこもり音となら
ないように対処することが行われており、車体側の自由
度が制限されることとなる。

本発明は斯かる点に鑑みてなされたものでおり、その目
的は、上記したマス部材の共振現象そのものを抑制する
適切な改良を施すことにより、マス部材の共振点以上の
高周波域での振動伝達率を低減できるというローパスフ
ィルタとしての効果を活かしつつ、マウンティング装置
自体で基台側の自由度に影響を及ぼすことなく、マス部
材の共振周波数域での１辰勤伝達率をもより一層効果的
に低減し１ｑるようにすることにある。

（問題点を解決するための手段） この目的を達成するために、本発明の解決手段は、エン
ジン等のパワーユニットを車体等の基台にマウンティン
グするマウンティング装置として、基台に取りイ」けら
れる基台取付部材と、パワーユニットに取り付けられる
パワーユニット取付部材と、上記両取付部材間に介在さ
れ、両取付部材に弾性部（Ａを介して弾性支持された複
数のマス部材とを設（プる。

そして、上記複数のマス部材のうち、少なくとも２つの
マス部材の振動時の共振周波数を互いに異ならせるとと
もに、この共振周波数の異なるマス部材の少なくとも一
方に、各マス部材の共振周波数域における振動を相対的
に抑制するストッパ部材を設ける構成とする。

（作用） この構成により、本発明では、パワーユニットからの加
振により、複数のマス部材が各々に特有の共振周波数域
で共振する。その場合、複数のマス部材のうち、少なく
とも２つのマス部材の共振周波数が互いに箕なっている
ため、複数のマス部材全体による１辰動伝達率は上記互
いに異なる少なくとも２つの共振周波数でピークを示し
、換言すると振動伝達率のピークが分散されることにな
る。

この振動伝達率のピークの分散により全体的な振動伝達
率は１つのマス部材の共振によるピークよりも低下し、
よってマウンティング装置全体の振動伝達率が抑えられ
る。しかも、上記共（膜層波数の異なるマス部材の少な
くとも一方に、各マス部材の共振周波数域における振動
を相対的に抑制するストッパ部材が設けられているため
、このストッパ部材により振動が規制された状態では、
各マス部材は他のマス部材に係わる弾性部十Ａに支持さ
れて振動するようになって、共振周波数が元の周波数域
からずれ、その振動がいわゆる非線形振動となり、この
各マス部材の非線形振動により元の共振周波数域での振
動伝達率が低減される。よって、これら２種類の振動低
減効果の相乗的な作用により、耳を圧迫する不快な低周
波こもり音をマウンティング装置自体でより一層有効に
低減できるのである。

また、上記共振周波数以上の周波数域ではマス部材は振
動しなくなり、こうしたマス部材の挙動に伴うローパス
フィルタ効果によって本来の高周波振動（こもり音）を
低減できることとなる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本発明の実施例に係わるマウンティングＪＭを
示し、このマウンティング装置Ｍは、パワーユニットと
しての自動車のエンジンＥを基台としての車体Ｂ（いず
れも部分的に図示している）にマウンティングするため
に使用されるものであり、エンジンＥの所定部位と車体
Ｂの構成部材（例えばクロスメンバやサイドメンバ）と
の間に介在される。

同図において、１はエンジンＥに取り付けられる円板よ
りなるエンジン取付板であって、該取付板１の中心部に
はボルト挿通孔２が貫通形成され、このボルト挿通孔２
に挿通された数例ボルト３をエンジンＥに螺合締結する
ことにより、エンジン取付板１をエンジンＥに取り付け
るようになされている。４は上記エンジン取付板１の下
方に配置され車体Ｂに取り付けられる円板よりなる車体
取付板であって、その中心部にはボルト挿通孔５が貫通
形成され、そのボルト挿通孔５に挿通された取付ボルト
６を車体Ｂに螺合締結することにより、車体取付板４が
車体Ｂに取り句けられる。

上記ンジン取付板１と車体取付板４との間には所定の重
さを持つ第１および第２の２つのマス部材７，８が配設
されている。上記第１マス部材７は円柱状に形成され、
その上面には円柱状のエンジン側弾性部材９の下端面が
固着され、該弾性部材９の上端面は上記エンジン取付板
１の下面中央部に固着されている。また、第１マス部材
７の下面には上記エンジン側弾性部材９と同様の円柱状
の車体側弾性部材１０の上端面が固着され、該弾性部材
１０の下端面は上記車体取付板４の上面中央部に固着さ
れている。

一方、上記第２マス部材８は第１マス部材７を取り囲む
リング形状に形成され、その上面には上記第１マス部材
７支持用のエンジン側弾性部材９の外周を取り囲むよう
に配置された円筒状のエンジン側弾性部材１１の下端面
が一体に固着され、該弾性部材１１の上端面は上記エン
ジン取付板１の下面外周部に固着されている。また、第
２マス部材８の下面（車体取付板４に対向する而）には
同様に第１マス部材７支持用の車体側弾性部材１０の外
周を取り囲むように配置された円筒状の車体側弾性部材
１２の上端面が一体に固着され、該弾性部材１２の下端
面は車体取付板４の上面外周部に固着されており、以上
の＠造により、２つのマス部材７，８は両数付板１，４
に対してそれぞれ弾性部材９，１０および１１．１２を
介して弾性支持されている。

そして、上記各弾性部材９〜１２の弾性定数や各マス部
材７，８の車ざの調整により、加振時における２つのマ
ス部材７，８の各共振周波数ｆ＋。

ｆ２は互いに異なっている。

さらに、上記外側に位置するリング状の第２マス部材８
の内周面にはリング溝８ａが凹設されている。一方、内
側の第１マス部材７の外周面には上記第２マス部材８の
リング溝８ａ内に遊嵌合される外周縁を有するフランジ
部７ａが突設され、該フランジ部７ａの上面外周縁部に
は該上面外周縁部に対向するリング溝８ａの上壁面に当
接可能な弾性体よりなるリング状の第１ストッパ部材１
３が、またフランジ部７ａの下面外周縁部には該下面外
周縁部に対向するリング溝８ａの下壁面に当接可能な弾
性体よりなるリング状の第２ストッパ部材１４がそれぞ
れ一体に固着されており、これら２つのストッパ部１Ｊ
１３．１４により、第１および第２マス部材７，８の各
共振周波数域ｆｌ。

ｆ２における所定振幅以上の振動を相対的に抑制するよ
うに構成されている。

したがって、上記実施例においては、エンジンＥの運転
振動に伴い、そのエンジンＥからの加振力によりマウン
ティング装置Ｍにおける第１および第２の２つのマス部
材７．８も振動し、エンジン振動の周波数が各マス部材
７，８の重さや弾性部材９〜１２の弾性係数等に応じて
決定される所定周波数ｆ１．ｆ２にあるとぎにその振動
と共振する。そのとき、各マス部材８の振幅が大きくな
るが、該各マス部材の共振周波数ｆ＋　、ｆ２は互いに
箕なっているため、第２図に実線にて示すように、エン
ジンＥから車体Ｂへの振動伝達率は各マス部？、４７．
８の振動伝達率特性（図で一点および二点鎖線にて示す
）を加え合わせたものとなり、互いに異なる共振周波数
ｆ、、ｆ２でピークとなってピークの分散が生じる。こ
のため、マウンティング装置Ｍ仝体としての振動伝達ヰ
１は、同図で破線にて示す如く両数付板間に１つのマス
部材を弾性支持する場合（その１辰動伝達率のピークを
示づ共振周波数をｆ３としている）に比して全体的に低
下する。このことにより車体Ｂ側への振動伝達率を抑制
することができ、耳を圧迫づ゛る不快な周波数域の振動
が車体Ｂに伝達されるのをマウンティング装置Ｍ自体で
効果的に低減することができる。

しかも、上記第１マス部材７の外周フランジ部７ａには
第２マス部材８のリング溝８ａの上壁面および下壁面に
それぞれ当接可能な２つのストッパ部材１３．１４が取
り付けられ、このストッパ部材１３．１４により第１お
よび第２マス部材７゜８の共（膜層波数域ｆ＋　、ｆｚ
における大振幅の振動が相対的に抑制されるように構成
されているので、このストッパ部材１３．１４による抑
制により、第１マス部材７の共振周波数ｆ１域にあって
は、該第１マス部材７は弾性部材９，１０のみならず弾
性部＋Ｊ１１．１２にも支持された状態で振動するよう
になって、その振動形態が非線形振動になり、一方、同
様に第２マス部ＩＪ８の共振周波数域２域にあっては、
該第２マス部材８は弾性部材１１．１２のみならず弾性
部材９，１０にも支持された状態で（騒動するようにな
って、その振動形態が非線形振動になり、このような各
マス部材７．８の非線形振動により、上記各マス部材７
゜８の共振周波数域ｆ１．ｆ２での振動伝達率のピーク
自体が低下する。よって車体Ｂ側への振動伝達率をより
一層効果的に抑制して、上記不快な周波数域の振動の車
体Ｂへの伝達を有効に低減することができる。

また、エンジンＥの振動周波数が上記各マス部材７，８
の高い方の共振周波数域ｆ２よりも高くてこもり音を招
来する高周波域にあるときには、両マス部材７，８は振
動が外出した状態となり、エンジンＥからの振動はマス
部材７，８で遮断される。その結果、マウンティング装
置Ｍは第２図に示すように高周波振動をカットするロー
パスフィルタの機能を呈し、よって車体Ｂへの振動伝達
率を抑制してこもり音を確実に低減することかできる。

尚、上記マス部ｊｒＡ７．Ｂの共振周波数ｆｌ、ｆ２を
１つのマス部材による共振周波数ｆ３から大きく離すと
、マス部材７による低い方の共振周波数（図示例ではｆ
＋）が振動に近い周波数域に入り、あるいはマス部材８
による高い方の共振周波数（同ｆ２）がこもり音域に入
る虞れが生じるので、両共振周波数ｆ＋　、ｆｚを共振
周波数ｆ３に近い周波数域に設定するのが望ましい。

また、上記実施例では、エンジン取付板１と車体取付板
４との間に２つのマス部材７，８を介設したが、マス部
材の数を３つ以上に増加することもできる。その場合、
各マス部材の共振周波数を互いに異ならせてもよく、あ
るいはその複数のマス部材を共振周波数が同じもの同士
をグループ化して複数のグループに分けてもよく、要は
少なくとも２つのマス部材の共振周波数が異なるように
すればよい。

ざらに、エンジン取付板１を上側に、車体取付板４を下
側にそれぞれ配置しているが、両数付板１．４の位置を
逆転させてもよく、上記各実施例と同様の作用効果を奏
することができる。

ざらにまた、上記実施例では、エンジンＥを車体Ｂに弾
性支持するマウンティング装置Ｍの場合を説明したが、
本発明は、振動や騒音等の低減を図るべく、エンジン以
外のパワーユニットを基台に弾性支持するようにしたマ
ウンティング装置にも適用できるのはいうまでもない。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明によると、パワーユニット
と基台との間に配置され、弾性部材中にマス部材を内蔵
したマウンティング装置に対し、上記マス部材を複数と
し、そのうち少なくとも２つのマス部材の共振周波数を
互いに異ならせるとともに、マス部材の共振周波数域で
は共振周波数の異なる他のマス部材に設けられたストッ
パ部材により該マス部材の（騒動を相対的に抑制するよ
うにしたことにより、基台への振動伝達率を、そのピー
クの分散およびマス部材の非線形振動によって仝休とし
て低下させることができ、弾性部材中にマス部材を内蔵
したマウンティング装置の持つ本来のローパスフィルタ
効果を活用して、パワーユニットで発生するこもり音と
なる高周波振動を有効に低減しつつ、マウンティング装
置自体でマス部材の共（膜層波数域での振動伝達率の増
大を抑制して、耳を圧迫する不快な低周波こもり音を有
効に低減でき、よって簡単な構造でもってマウンティン
グ装置の遮音性、制振性を大幅に向上させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図はマウンティング
装置の断面図、第２図はマウンティング装置の振動周波
数に対する振動伝達率特性を示す特性図である。 Ｍ・・・マウンティング装置、１・・・エンジン取付板
、４・・・車体取付板、７，８・・・マス部材、９〜１
２・・・弾性部材、１３．１４・・・ストッパ部材、Ｅ
・・・エンジン、Ｂ・・・車体。 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）エンジン等のパワーユニットを車体等の基台にマ
   ウンティングするマウンティング装置であって、基台に
   取り付けられる基台取付部材と、パワーユニットに取り
   付けられるパワーユニット取付部材と、上記両取付部材
   間に介設され、かつ両取付部材に弾性部材を介して弾性
   支持され、少なくとも２つのマス部材の共振周波数が互
   いに異なる複数のマス部材と、上記共振周波数の異なる
   マス部材の少なくとも一方に設けられ、各マス部材の共
   振周波数域における振動を相対的に抑制するストッパ部
   材とを備えてなることを特徴とするパワーユニットのマ
   ウンティング装置。