JPS6311716B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、銀行などの金融機関において登録
された印影と提示された伝票などの印影とを照合
するのに用いられる印鑑照会装置に関する。

従来例の構成とその問題点 従来、銀行などの金融機関においては膨大な数
の印鑑登録票がフアイルされており、印鑑照合業
務は、まず多数の印鑑登録票の中から特定の一件
を検索し、抜き出した印鑑登録票と提示された伝
票などの印影とを比較することによつて行なわれ
ている。ここで、膨大な印鑑登録票の中から特定
の一件を検索するのに非常に時間がかかり、この
ことが窓口業務のサービス低下の原因となつてい
た。

このような背景のもとに、最近では、登録印鑑
のフアイルを電子化する装置が提案されている。
つまり、登録印影を電気あるいは磁気信号の形で
記憶装置にフアイリングしておき、口座番号など
をもとにして任意の印影データを検索抽出し、そ
の印影データをCRTなどに表示する装置である。

ところで、銀行などにおいては同一の口座番号
に複数個の印鑑が登録されることも多く、古い登
録印鑑と新しい登録印鑑が並行して使用される場
合も多い。従来提案されていた電子的な登録印鑑
フアイル装置では、一つの口座番号に一つの印影
しか登録できず、一つの口座番号に対応して複数
個の登録印鑑を有効にする場合の取扱いが困難で
あつた。

発明の目的 この発明の目的は、同一口座番号で複数個の登
録印影を認めるシステムで、口座番号をもとに登
録印影を検索する際に、その口座番号にいくつの
印影が登録されているのか、あるいはそれらの登
録順番がどのようになつているのかが簡単に解る
ようにした印鑑照会装置を提供することにある。

発明の構成 上記の目的を達成するために、この発明は、キ
ーボードなどの入力手段で口座番号が入力された
とき、印鑑フアイル記憶装置の該当口座番号エリ
アから最新登録の印影データを検索抽出して第１
のバツフアメモリに一時記憶すると共に、口座番
号の入力後に上記入力手段で旧印鑑の照会入力が
ある毎に、上記印鑑フアイル記憶装置の該当口座
番号エリアから登録順位の新しいもの順に印影デ
ータを順次検索抽出して上記第１のバツフアメモ
リに更新記憶する検索手段と、この検索手段の動
作と並行して、上記印鑑フアイル記憶装置の該当
口座番号エリアにいくつの印影が登録されている
かを示す情報、および上記第１のバツフアメモリ
に記憶される印影データが何番目に登録されたも
のかを示す情報を上記印鑑フアイル記憶装置から
読み出して第２のバツフアメモリに一時記憶する
付帯情報検索手段と、上記第１のバツフアメモリ
の印影データおよび上記第２のバツフアメモリの
付帯情報をCRTなどの表示器に表示する手段と
を設けたことを特徴とする。

実施例の説明 第１図はこの発明の一実施例による印鑑照会装
置の電気的な概略構成を示している。この発明に
よる印鑑照会端末装置２は、所定のデータ電送路
によつて記憶装置１に接続されている。記憶装置
１はデイスク装置などの大容量メモリを備えたも
ので、印鑑フアイル１ａと印鑑フアイル制御装置
１ｂを含んでいる。印鑑フアイル１ａは多数の登
録印影をデイジタルデータの形でフアイリングし
たもので、各登録印影データには口座番号が対応
づけられている。特に、印鑑フアイル１ａにおけ
る１つの口座番号エリアには複数個の印影データ
が登録順に記憶可能である。また各印影データに
は、その登録年月日る示す情報が付加されてい
る。

印鑑照会端末装置２は、表面的な構成として白
黒のCRT６とキーボード７を備える。また内部
構成として、CRT制御回路５と、キーボード７
の入力を読み取るキーセンス回路８と、装置の全
体的な制御を統括する制御回路９と、この端末装
置２と記憶装置１を結ぶインターフエイス回路１
０と、記憶装置１から検索抽出された印影データ
を一時的に記憶してCRT制御回路５に与えるメ
モリ回路３と、口座番号やその他の後述する付帯
情報を一時的に記憶してCRT制御回路５に与え
るメモリ回路４とを備える。

次に、上記の構成の全体的な動作を説明する。
まず、オペレータはキーボード７の「照会」スイ
ツチをオンにし、続いて任意の口座番号を入力す
る。この入力はキーセンス回路８により検出さ
れ、制御回路９に伝えられる。制御回路９はこの
入力を受けてインターフエイス回路１０を介して
記憶装置１の制御装置１ｂに口座番号と最新照会
要求を送信する。

これを受けて制御装置１ｂは、印鑑フアイル１
ａの中から指定された口座番号エリアを検索し、
そのエリアにいくつの印影が登録されているかを
検索するとともに、複数個の印影が登録されてい
る場合、その中のもつとも最近登録された印影デ
ータ（付帯情報の１つである登録年月日・時刻も
含む）を抽出する。そして、抽出した印影デー
タ、その登録年月日・時刻データと、該当口座番
号エリアにいくつの印影が登録されているかを示
すデータと、抽出した印影データが最新のもので
あることを示すデータからなる一組のデータを端
末装置２に送信する。

端末装置２では、記憶装置１からのデータがイ
ンターフエイス回路１０で受信され、そのうちの
印影データはメモリ回路３に入力されて一時記憶
される。また、登録年月日データや登録個数デー
タおよび最新のものであることを示すデータなど
の付帯情報はメモリ回路４に入力されて一時記憶
される。またこのメモリ回路４には、キーボード
７で入力された上記口座番号のデータもセツトさ
れている。

CRT制御回路５はメモリ３に記憶された印影
データと、メモリ４に記憶された付帯情報とを白
黒CRT６に表示する。第２図はCRT６の表示例
を示している。この例では、「山田」という印影
２０と、「123456」という口座番号２１と、この
口座番号に登録されている印影の数を分母とし、
分子に表示されている印影の登録順番を示す数を
分子とする4/4という付帯情報の表示２２と、表
示されている印影２０の登録年月日および時刻を
示す表示２３がCRT６の画面に現われている。

この表示の中で、4/4という付帯性報を見れば、
オペレータはこの口座番号に４個の印影が登録さ
れていることがわかり、かつその内の最新登録の
ものが現在表示されていることがわかる。そこで
更に古い登録の印影を見たければ、キーボード７
における「旧印鑑照会」スイツチを一度オンにす
る。このキー入力はキーセンス回路８で検出され
制御回路９に伝えられる。これを受けて制御回路
９は、インターフエイス回路１０を介して記憶装
置１に旧印鑑照合指令を送信する。これを受けて
印鑑フアイル制御装置１ｂは、印鑑フアイル１ａ
の前記口座番号エリアに記憶されている４個の登
録印影のうちの２番目に新しい登録順位の印影デ
ータおよび登録年月日・時刻データを検索抽出
し、それらをインターフエイス回路１０に送信す
る。すると、メモリ回路３の内容が書き変えられ
て前記２番目に新しい印影データがこれに一時記
憶され、ガイダンスデータメモリ回路４の内容も
それにあわせて書き変えられる。これでCRT６
の表示も更新される。つまり、印影２０の表示は
２番目に新しい登録印影であり、4/4という表示
は3/4という表示に変わり、登録年月日・時刻は
２番目に新しい印影のそれになる。

同様に、「旧印鑑照会」スイツチをもう一度オ
ンにすると、上記口座番号エリアの３番目に新し
い登録印影データおよびその付帯情報がCRT６
に表示され、更に「旧印鑑照会」スイツチをオン
にすると、もつとも古い登録印影データおよびそ
の付帯情報がCRT６に表示される。その後もう
一度「旧印鑑照会」スイツチを押すと、最初に説
明した最も新しい登録印影データおよびその付帯
情報がCRT６に表示される。以下「旧印鑑照会」
スイツチを押す毎に上記の動作が繰返される。

なお、CRT６に表示された印影は原寸大の大
きさである。このCRT６の画面上において、表
示された登録印影と伝票に押印された被照会印影
との照合が手操作によつて行なわれる。第３図は
そのようすを示している。まず、被照合印影部分
で半分に折られた伝票１１を表示画面上の登録印
影とつき合わせ、指１２で伝票１１を押え、その
一端部分１３を上下に動かし、目の残像効果を利
用して印影の重なり具合を調べる。

しかし、この発明は登録印影を原寸大で表示す
る実施例に現定はされない。伝票上の被照合印影
を撮像装置で読み取り、これもCRTに表示して
登録印影と重ね合わせる装置にも本発明を適用す
ることができる。

発明の効果 以上詳細に説明したように、この印鑑照会装置
では、同一口座番号に複数の印鑑を登録するシス
テムにも何ら問題なく適合し、同一口座番号エリ
アに登録されている複数の印影が簡単な操作で新
しいものから順番に表示されるので、煩雑な複数
の登録印影の照会業務も非常に簡単となる。ま
た、該当口座番号エリアに登録されている印影の
数や表示中の印影が何番目に登録されたものかを
示す付帯情報が表示されるので、照会業務に誤り
や混乱を発生することがなく、非常に実用的であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による印鑑照会装置の一実施
例の構成を示すブロツク図、第２図は同上装置に
おける登録印影の表示例を示す図、第３図は同上
装置による照合操作態様を示す図である。 １……印鑑フアイル記憶装置、２……印鑑照会
端末装置、３……検索印影データメモリ回路、４
……ガイダンスデータメモリ回路、５……CRT
制御回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 多数の印影データを口座番号に対応づけて記
   憶し、かつ同一口座番号エリアに複数個の印影デ
   ータを登録順に記憶可能な印鑑フアイル記憶装置
   と、オペレータによつて操作される入力手段と、
   二次元画像の表示手段と、上記入力手段で口座番
   号が入力されたとき、上記印鑑フアイル記憶装置
   の該当口座番号エリアから最新登録の印影データ
   を検索抽出して第１のバツフアメモリに一時記憶
   するとともに、口座番号の入力後に上記入力手段
   で旧印鑑の照会入力がある毎に、上記印鑑フアイ
   ル記憶装置の該当口座番号エリアから登録順位の
   新しいもの順に印影データを順次検索抽出して上
   記第１のバツフアメモリに更新記憶する検索手段
   と、この検索手段の動作と並行して、上記印鑑フ
   アイル記憶装置の該当口座番号エリアにいくつの
   印影が記憶されているかを示す情報、および上記
   第１のバツフアメモリに記憶される印影データが
   何番目に登録されたものかを示す情報を上記印鑑
   フアイル記憶装置から読み出して第２のバツフア
   メモリに一時記憶する付帯情報検索手段と、上記
   第１のバツフアメモリの印影データおよび上記第
   ２のバツフアメモリの付帯情報を上記表示手段に
   表示する手段とを備えた印鑑照会装置。