JPS6311531Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案は、室内側蒸発器と室外側凝縮器とを一
体に組み込んだ空気調和機に関し、特に室内側蒸
発器で生じた結露水を室外側凝縮器を介して機外
に排出する空気調和機のドレン処理装置に関する
ものである。

［考案の技術的背景とその問題点］ 従来、機体内に室内側蒸発器と室外側凝縮器と
を一体に組み込んだ空気調和機にあつては、冷房
中室内側蒸発器で生じた結露水をドレン樋を通じ
て室外側凝縮器の放熱フインがパイプに降りか
け、結露水の蒸発潜熱を凝縮器の放熱に利用した
のち機外に排出している。この場合ドレン樋の先
端部は室外側凝縮器の放熱フインに接触させるか
或いはフイン側に挿入させるように設けられてい
る。

しかしながら、組立時にドレン樋の先端部を放
熱フインに押し当て過ぎたり、差し込みすぎた
り、或いは輸送中の振動や衝撃によりフインがつ
ぶれたり、先端部が変形する問題点があつた。

［考案の目的］ 本考案は上記事情を考慮してなされたもので、
蒸発器の結露水を室外側凝縮器へ導くドレン樋の
先端部を室外側凝縮器の所定の位置へ正確に接続
でき、しかも輸送時などの衝撃でその位置がずれ
ることがない空気調和機のドレン処理装置を提供
することを目的とする。

［考案の概要］ 本考案は、蒸発器の結露水を室外側凝縮器の放
熱フインに流下させて機外に排出する空気調和機
において、凝縮器に流下させるためのドレン樋の
先端部に、放熱フインに接するストツパーを設け
たことを特徴とするもので、ストツパーが凝縮器
の放熱フインに接触するため、先端部が凝縮器の
放熱フインに常に一定の位置で接触或いは挿入で
きるため組立の取付けが容易に行なえると共にス
トツパーにより先端部の差し込み過ぎや或いは押
し当て過ぎを防止できるようにしたものである。

［考案の実施例］ 以下、本考案に係る空気調和機のドレン処理装
置の好適一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

第１図において、空気調和機本体１内に仕切板
２が設けられ、仕切板２により室内側３と室外側
４とに仕切られる。室内側３には室内側蒸発器５
が設けられ、室外側４には室外側凝縮器６が設け
られる。

蒸発器５と凝縮器６とは図示してないが圧縮
機、四方弁、減圧装置などにより冷凍サイクルを
構成しており、また夫々送風機が設けられてい
る。

室内側蒸発器５の下方には、室内ドレンパン７
が設けられ、その中央に排出口８が設けられる。
排出口８の下方には箱型のドレン受け９が設けら
れ、そのドレン受け９の上部にドレン樋１０が設
けられる。ドレン樋１０は下方に若干傾斜して設
けられ、仕切板２を挿通して室外側凝縮器６へ延
び、その先端部１１は室外側凝縮器６に接触又は
挿入させて設けられ、また、その状態で凝縮器６
に接するストツパー１２がドレン樋１０の下方に
設けられる。尚、室外側凝縮器６の下方にはドレ
ン排出管１３が設けられる。

次にドレン受け９、ドレン樋１０、ストツパー
１２及び室外側凝縮器６の詳細を、更に第２図、
第３図により詳しく説明する。

ドレン受け９に溜まる結露水を、適宜排出する
案内排水管１４が、ドレン樋１０より低い位置に
設けられ、取り外し自在のキヤツプ１５により適
宜室内側に排出されるように設けられる。

ドレン樋１０は、底板１６と、その両側の側板
１７とからなり、底板１５の先端部１１が室外側
凝縮器６の放熱フイン１８に挿入或いは接触する
よう設けられる。ドレン樋１０の底板１６の下面
にはストツパー１２が設けられ、放熱フイン１８
の端面に沿うよう垂直にされると共にその裏面に
は補強板１９が設けられる。ストツパー１２から
先端部１１までの長さｌは、先端部１１が放熱フ
イン１８間に挿入された際に凝縮器６のパイプ２
０に当らない長さ以下に形成し、また先端部１１
を放熱フイン１８と接触して設ける場合には、ス
トツパー１２と先端部１１との位置を同じに形成
する。ストツパー１２の長さｈは、放熱フイン１
８に当接した際に、衝撃などによりフイン１８を
押しつぶさない程度の長さに形成し、例えばフイ
ン１８のピツチＦ・Ｐの３倍以上とする。

ドレン樋１０から流れる結露水中にはゴミやホ
コリが混り、それが放熱フイン１８に付着してそ
の流路を閉塞しやすい。そのためドレン樋１０の
側板１７の先端部は、ストツパー１２が放熱フイ
ン１８と当接した際に、隙間２１が形成できる長
さとし、また側板１７の下部と放熱フイン１６の
距離ａは、閉塞してもその隙間２１から流れやす
いようａ≧（２〜５）×Ｆ・Ｐの距離に保ち、かつ
側板１７の上部と放熱フイン１８との距離ｂは、
上記下部の距離ａより大きくなるよう側板１７の
先端部を形成する。

以上において、ドレン樋１０にはストツパー１
２が設けられているため、このストツパー１２に
より凝縮器６の放熱フイン１８に挿入又は接触す
る先端部１１の位置が決まり、かつストツパー１
２が放熱フイン１８と接するため、それ以上深く
先端部１１が入り込むことがない。また室内側蒸
発器５で生じた結露水はドレンパン７に受けら
れ、中央に集められてドレン受け９に溜まり、ド
レン樋１０を通じて室外側凝縮器６に流れ、その
蒸発潜熱により凝縮器６の放熱効果を高め、残り
分はドレン排出管１３から機外に排出される。ま
たこの際ストツパー１２の水切り効果によりその
流れがスムースとなる。

上述のようにドレン樋１０中を流れる結露水中
にはゴミやホコリが混り、これが放熱フイン１８
を閉塞して結露水が流れにくくなるが、ドレン樋
１０の側板１７と放熱フイン１８との間には隙間
２１が形成されているため、そこから溢水して凝
縮器６に結露水を降りかけることができる。

［考案の効果］ 以上詳述してきたことから明らかなように本考
案によれば次のごとき優れた効果を発輝する。

(1) ドレン樋に室外側凝縮器と接するストツパー
を設けたので凝縮器に接触又は挿入する先端部
の位置が固定され、先端部の過挿入が防止され
ると共に凝縮器の放熱フインのつぶれが防止で
きる。

(2) ストツパーが凝縮器に接するため、組立時或
いは運送時にドレン樋に凝縮器側へ移動する衝
撃が加わつても、その位置を正確に保ち、凝縮
器のパイプなどを損傷することがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る空気調和機のドレン処理
装置の一実施例を示す正断面図、第２図は第１図
の要部平面図、第３図は第２図の正面断面図であ
る。 図中、５は蒸発器、６は室外側凝縮器、１０は
ドレン樋、１１は先端部、１２はストツパーであ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蒸発器の結露水を室外側凝縮器の放熱フインに
   流下させて機外に排出する空気調和機において、
   凝縮器に流下させるためのドレン樋の先端部に上
   記放熱フインに接するストツパーを設けたことを
   特徴とする空気調和機のドレン処理装置。