JPS6311359B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6311359B2
JPS6311359B2 JP53037960A JP3796078A JPS6311359B2 JP S6311359 B2 JPS6311359 B2 JP S6311359B2 JP 53037960 A JP53037960 A JP 53037960A JP 3796078 A JP3796078 A JP 3796078A JP S6311359 B2 JPS6311359 B2 JP S6311359B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
added
higher fatty
analysis value
mixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP53037960A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS54130517A (en
Inventor
Juichi Yamamura
Tetsuo Shiba
Ichiro Azuma
Shoichi Kusumoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP3796078A priority Critical patent/JPS54130517A/ja
Publication of JPS54130517A publication Critical patent/JPS54130517A/ja
Publication of JPS6311359B2 publication Critical patent/JPS6311359B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は免疫アジユバント活性を有し、かつ制
癌効果が強く期待される新規ムラミルジペプチド
誘導体、更に詳しくは一般式() で示されるムラミルジペプチド高級脂肪酸エステ
ルに関する。 上記式中Qは総炭素数30〜60の合成高級脂肪酸
残基を意味し、isoGlnはイソグルタミンを意味
し、AはL―アラニン、L―セリン又はグリシン
を意味す。 本発明者等は免疫アジユバント物質として有用
な人型結核菌、BCGその他のミコバクテリアな
らびに細胞寄生性細菌の細胞壁のアジユバント活
性発現の最小構造単位であるN―アセチルムラミ
ル―L―アラニル―D―イソグルタミン(以下ム
ラミルジペプチド)に注目し、このムラミルジペ
プチドの誘導体としてミコール酸エステル誘導体
がアジユバント活性及び抗腫瘍活性を有し、制癌
効果が期待しうることを見い出し、先に出願した
(特開昭52−156812号参照)。 しかしながら、ムラミルジペプチドミコール酸
エステル誘導体は製造上及び実用的観点からして
必ずしも満足すべきものではない。即ち、その製
造原料の一つであるミコール酸は主に細菌から分
離精製されるものであり、一般に数種の高級脂肪
酸の混合物として取得され、必ずしも単一化学構
造を有する脂肪酸として単離されるとは限らない
こと、又、細菌からミコール酸を分離するに際
し、毎回同一組成のものを得ることはかなり困難
であること、更には又細菌からの分離手段が必ず
しも工業的に簡便とはいえないこと等目的物の製
造においての難点がある。従つて、最終目的化合
物に於てもその単一性及び同一組成であることを
常に望むことは必ずしも容易でなく、医薬品とし
てムラミルジペプチドミコール酸誘導体を実用化
するに際しては改良の余地があつた。 そこで本発明者等は上述の点を解決すべく鋭意
検討した結果、アジユバント活性を呈する細菌細
胞壁の構成成分であるミコール酸に代えて完全合
成による単一の合成高級脂肪酸を使用して製した
式()で示されるエステル体がムラミルジペプ
チドミコール酸エステル類に勝るともおとらない
アジユバント活性及び抗腫瘍活性の発現がみられ
ることを見い出し本発明を完成した。 即ち、本発明の目的化合物は完全に化学的方法
により製されることから完全に純粋な単一物質と
して取得され、しかも天然の細胞成分の一部を使
用する半合成品に劣ることない薬理活性を呈しえ
たものであり、医薬品としての製造及び実用化へ
の観点から極めて優れたものといえる。 本発明化合物の効果は下記する通り 〔〕 アジユバント活性(細胞性免疫試験) (1) 遅延型アレルギー反応 モノアゾベンゼンアルソネート―N―アセ
チル―L―チロシン(ABA―Tyrと以下称
す。)を抗原とし、遅延型アレルギー反応の
惹起をモルモツトの皮膚反応を指標として調
べた。 即ち、50μgのABA―Tryと試料をフロイ
ンドの不完全アジユバントに油中水型エマル
ジヨンとしたものを一群4匹のハートレイ系
モルモツトの足蹠に投与し、2週間後生理食
塩水に溶かした100μgのアゾベンゼンアル
ソネート一細菌α―アミラーゼ(ABA―B
―α―A)で皮膚反応を行ない、48時間後の
皮膚における硬結を測定した。(表―1)
【表】 (2) 細胞傷害活性 試料は燐酸バツフアー生理食塩水に懸濁
し、マストサイトーマP815―×2腫瘍細胞
2×104個とともC57BL/6Jマウスの腹腔内
に与し、Brunner等の方法
(Immunology18、501〜515、1970)により
測定した。(表―2)
【表】 〔〕 抗腫瘍活性 BALB/c雌マウスのメチルコラントレン
で誘発した線維肉腫細胞(Meth.A)2×105
と試料を水中油型エマルジヨンにしたものを混
合し、同系のBALB/cマウスの皮内に投与
し、4週間後の線維肉腫の増殖抑制効果を調べ
た。(表―3)
【表】 * 完全腫瘍増殖抑制マウス数/使用したマ
ウス数
表―1〜表―3に記した本発明化合物1〜5及
びムラミルジペプチドミコール酸エステルは下記
の通り。 本発明化合物―1:6―0―(2―テトラデシル
ヘキサデカノイル)―N―アセチルムラミル―
L―アラニル―D―イソグルタミン 本発明化合物―2:6―0―(3―ヒドロキシ―
2―テトラデシルオクタデカノイル)―N―ア
セチルムラミル―L―アラニル―D―イソグル
タミン 本発明化合物―4:6―0―(2―ドコシル―3
―ヒドロキシヘキサコサノイル)―N―アセチ
ルムラミル―L―アラニル―D―イソグルタミ
ン 本発明化合物―3:6―0―(2―ドコシルテト
ラコサノイル)―N―アセチルムラミル―L―
アラニルD―イソグルタミン 本発明化合物―5:6―0―トリアコンタノイル
―N―アセチルムラミル―L―アラニル―D―
イソグルタミン ムラミルジペプチドミコール酸エステル:ミコバ
クテリウムツベルクロシス菌のロウ区分をアル
カリ加水分解し、次いで活性アルミナカラムク
ロマトグラフイーに付して得られたミコール酸
とムラミルジペプチドとを反応させて得た。 本発明の化合物を製するには特開昭52−156812
号開示の製法に順ずればよい。即ち、一位水酸基
を適当な保護基で保護したN―アセチルムラミン
酸を原料とし、必要ならばカルボキシル基を保護
し、6位水酸基を活性化した後合成高級脂肪酸
を、次いでL―アラニル―D―イソグルタミンを
反応させ、最後に保護基を脱離させることにより
製しうる。又、N―アセチルムラミン酸にL―ア
ラニル―D―イソグルタミンを反応させた後合成
高級脂肪酸を反応させる工程を採用することも可
能である。 更に詳細に述べれば、原料化合物N―アセチル
ムラミン酸のカルボキシル基の保護反応は必ずし
も必須ではないが、以後のエステル化反応をより
好率的に進行させるためには適当な保護基を有す
ることが好ましい。この保護基の導入反応は通常
の手段がとられる。 次いで6位―水酸基の活性化反応も適宜選択し
うるが、例えば保護基を有するN―アセチルムラ
ミン酸を脱酸効果を有する溶媒に溶解し、これに
塩化パラトルエンスルホニル、塩化メタンスルホ
ニル等を反応させればよい。 かくして製したN―アセチルムラミン酸の活性
体と合成高級脂肪酸(又はそのアルカリ金属塩)
との反応は通常適当な溶媒(例えばジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキサイド等の極性溶
媒)の存在下行われる。反応は、好ましくは100
〜140℃に加熱し撹拌すればよいが、18―Crown
―6等の環状ポリエーテル化合物の存在下反応さ
せれば、ベンゼン等の無極性溶媒の存在下低温で
行いえる。この反応によつて生成する保護基を有
するN―アセチルムラミン酸の合成高級脂肪酸エ
ステルのカルボキシル基の保護基を脱離させ、こ
れにL―アラニル―D―イソグルタミンを適当な
縮合剤を用いて反応させる。この反応は通常適当
な溶媒(例えば酢酸エチル、ベンゼン、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなどの無極性溶媒)の存
在下行われ、反応液を撹拌することにより速やか
に進行するが、必要に応じて若干加温して促進す
ることも出来る。 最後に保護基を脱離させ、目的物を取得する
が、保護基の脱離法も通常の方法、例えばパラジ
ウム炭、白金等の触媒の存在下接触還元する方法
又は臭化水素酸―酢酸溶液で処理する方法等によ
つて実施される。 本発明において使用される原料物質の一つ合成
高級脂肪酸は、下記参考例にその代表例を示す
が、直鎖状高級脂肪酸又はα―炭素に中乃至高級
アルキル基を有する分枝状高級脂肪酸が挙げられ
る。又、これ等高級脂肪酸はβ―炭素に水酸基等
の置換基を有してもよい。 以下実施例及び参考例を挙げて本発明を説明す
る。 実施例 1 1―α―0―ベンジル―6―0―トシル―N―
アセチルムラミン酸ジフエニルメチルエステル
717mg、トリアコンタン酸カリウム500mgおよび18
―Crown―6 100mgをベンゼン30ml中還流下に
3時間加熱した。放冷後不溶物を濾去し、溶媒を
減圧で留去して得られる残分をシリカゲルカラム
クロマトグラフイーに付した。ベンゼン―酢酸エ
チルで溶出される画分をアセトン―メタノールか
ら再結晶すると1―α―0―ベンジル―6―0―
トリアコンタノイル―N―アセチルムラミン酸ジ
フエニルメチルエステル732mgが得られた。融点
63〜65℃。〔α〕12 D+49.7゜(C1、クロロホルム)。 元素分析値 C61H93O9Nとして 計算値(%) C 74.43、H 9.52、N 1.42 分析値(%) C 74.35、H 9.57、N 1.49 上記化合物550mgを塩化メチレン30mlに溶かし、
アニソール0.30mlを加えたのち氷冷し、これにト
リフルオロ酢酸5.0mlを加えて氷浴中30分間撹拌
した。反応混合物に塩化メチレンを加えてから水
でよく洗い、硫酸マグネシウムで乾そうした。溶
媒を減圧留去して得られる残分をテトラヒドロフ
ラン10mlに溶かし、この溶液をL―アラニル―D
―イソグルタミンベンジルエステル塩酸塩212mg
とトリエチルアミン0.086mlをテトラヒドロフラ
ン10ml中30分間撹拌しておいた混合物に加えた。
これを−18℃に冷却し、撹拌下にN―ヒドロキシ
コハク酸イミド77mgおよびジシクロヘキシルカル
ボジイミド116mgを加えた。−18℃で1時間、さら
に室温で20時間撹拌後溶媒を減圧留去し、残分に
少量のクロロホルムを加えて不溶物を濾去し、可
溶部をシリカゲルカラムクロマトグラフイーに付
した。クロロホルム―メタノール(20:1)で溶
出して精製し、酢酸エチルから再結晶すると1―
α―0―ベンジル―6―0―トリアコンタノイル
―N―アセチルムラミル−L―アラニル―D―イ
ソグルタミンベンジルエステル390mgが得られた。
融点181〜182℃、〔α〕18 D+52.2゜(C1、クロロホル
ム)。 元素析分値 C63H102O12N4として 計算値(%) C 68.32、H 9.28、N 5.06 分析値(%) C 68.03、H 9.32、N 50.9 上記化合物を230mgをテトラヒドロフランに溶
かし、パラジウム黒の存在下に水素気流中30℃で
5日間振とうした。触媒を濾去し、溶媒を減圧留
去したのち酢酸エチルから再結晶すると6―0―
トリアコンタノイル―N―アセチルムラミル―L
―アラニル―D―イソグルタミン180mgが得られ
た。融点182℃分解。 元素分析値 C49H90O12N4として 計算値(%) C 63.47、H 9.78、N 6.04 分析値(%) C 63.26、H 9.81、N 5.91 実施例 2 1―α―0―ベンジル―N―アセチルムラミル
―L―アラニル―D―イソグルタミンベンジルエ
ステル0.85gを無水ピリジン35mlに溶かし、この
溶液を17〜18℃に保つて撹拌しながら2―テトラ
デシルヘキサデカノイルクロリド4.0gのテトラ
ヒドロフラン(35ml)溶液を加えた。45分後に水
20mlを加え、室温で35分撹拌したのち1規定塩酸
でPH3としクロロホルムで抽出した。クロロホル
ム層を飽和食塩水で洗い、乾燥したのち溶媒を減
圧留去し、残分をシリカゲルカラムクロマトグラ
フイーに付した。クロロホルム―メタノール
(20:1)で溶出して精製し、メタノールから再
結晶すると1―α―0―ベンジル―6―0―(2
―テトラデシルヘキサデカノイル)―N―アセチ
ルムラミル―L―アラニル―D―イソグルタミン
ベンジルエステル0.75gが得られた。融点173〜
174℃。〔α〕29 D+52.9゜(C1―1、クロロホルム) 元素分析値 C63H102O12N4として 計算値(%) C 68.32、H 9.28、N 5.06 分析値(%) C 68.04、H 9.29、N 5.03 上記化合物0.70gをテトラヒドロフラン15mlに
溶かし、パラジウム黒の存在下水素気流中30℃で
15日間振とうした。生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフイーに付し、クロロホルム―メタノ
ール―酢酸(95:5:3)で溶出して精製し、ジ
オキサン―水―(1:1)に溶かして凍結乾燥す
ると6―0―(2―テトラデシルヘキサデカノイ
ル)―N―アセチルムラミル―L―アラニル―D
―イソグルタミン0.50gが得られた。融点152〜
155℃。〔α〕29 D+32.8゜(C0.5、クロロホルム) 元素分析値 C49H88O12N4・2H2Oとして 計算値(%) C 61.22、H9.60、N 5.83 分析値(%) C 61.10、H 9.60、N 5.83 実施例 3 実施例1と同様にして6―0―(2―ドコシル
テトラコサノイル)―N―アセチルムラミル―L
―アラニル―D―イソグルタミンを製した。融点
150℃分解。 元素分析値 C65H122O12N4として 計算値(%) C 67.79、H 10.68、N 4.86 分析値(%) C 67.40、H 10.57、N 4.67 実施例 4 実施例1と同様にして6―0―(2―ドコシル
―3―ヒドロキシヘキサコサノイル)―N―アセ
チルムラミル―L―アラニル―D―イソグルタミ
ンを製した。融点169〜170℃分解、〔α〕27 D+22.0゜
(C0.5、クロロホルム―メタノール1:1)。 元素分析値 C67H126O13N4・1/2H2Oとして 計算値(%) C 66.80、H 10.63、N 4.65 分析値(%) C 66.49、H 10.42、N 4.56 実施例 5 実施例1と同様にして6―0―(3―ヒドロキ
シ―2―テトラデシルオクタデカノイル)―N―
アセチルムラミル―L―アラニル―D―イソグル
タミンを製した。融点170〜172℃分解、〔α〕27 D
30.8゜(C0.5、クロロホルム―メタノール1:1)。 元素分析値 C51H94O13N4として 計算値(%) C 63.06、H 9.75、N 5.77 分析値(%) C 62.66、H 9.67、N 5.65 実施例 6 実施例1と同様にして6―0―(2―ドコシル
テトラコサノイル)―N―アセチルムラミル―L
―セリル―D―イソグルタミンを製した。融点
186〜187℃分解。〔α〕17 D+12.2゜〔C0.5、クロロホ
ルム―メタノール(1:1)〕 元素分析値 C65H122O13N4・1/2H2Oとして 計算値(%) C 66.35、H 10.54、N 4.76 分析値(%) C 66.16、H 10.56、N 4.67 実施例 7 実施例1と同様にして6―0―(2―ドコシル
―3―ヒドロキシヘキサコサノイル)N―アセチ
ルムラミル―L―セリル―D―イソグルタミンを
製した。融点188〜189℃分解。〔α〕17 D+13.4゜
〔C0.5、クロロホルム―メタノール(1:1)〕 元素分析値 C67H126O14N4・H2Oとして 計算値(%) C 65.44、H 10.49、N 4.56 分析値(%) C 65.22、H 10.44、N 4.41 参考例 1 トリアコンタン酸の合成 R.R.Reinhardらが20―オキシドテトラコンタ
ン酸メチルを合成した方法(J.Crg.Chem.、30
1450(1965))に従つて臭化ミリスチル4.31gの金
属マグネシウム0.73g、次いで塩化亜鉛1.84gを
作用させて得られる有機亜鉛化合物にヘキサデカ
ン二酸メチルエステルモノクロリドを作用させ
た。生成物をアセトンから再結晶すると16―オキ
ソトリアコンタン酸メチル4.52gが得られた。融
点77〜78℃。 16―オキソトリアコンタン酸メチル850mgをク
ロロホルム50mlとエタノール50mlの混液に溶か
し、水素化ホウ素ナトリウム335mgを加えて1時
間還流下に加熱した。過剰の試薬を酢酸で分解
し、クロロホルムを加えて溶液を2規定塩酸、水
でよく洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を減圧で留去して得られる残渣に57%ヨウ化水素
酸25g、赤リン400mgを加えて20時間還流下に加
熱撹拌した。水とクロロホルムを加えてから赤リ
ンを濾別し、クロロホルム層を分けてこれを水洗
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧で
留去し、残分をエタノールから再結晶すると16―
ヨードトリアコンタン酸655mgが得られた。融点
65〜67℃。 元素分析値 C30H59O2Iとして 計算値(%) C 62.26、H 10.27 分析値(%) C 65.05、H 10.33 16―ヨードトリアコンタン酸930mgに酢酸20ml
を加え、撹拌下に加熱還流しながら亜鉛末3gを
2時間の間に3回に分けて加えた。さらに3時間
加熱撹拌したのちクロロホルムを加えて亜鉛末を
濾去し、クロロホルム層を水で洗つて硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた
成分をアセトンから再結晶してトリアコンタン酸
685mgを得た。融点97〜99℃。 元素分析値 C30H60O2として 計算値(%)C 79.58、H 13.36 分析値(%)C 79.35、H 13.23 参考例 2 2―ドコシルテトラコサン酸の合成 無水エタノール25mlに金属ナトリウム0.83gを
溶かし、これにマロン酸ジエチル5.47mlをゆつく
り滴下した。50℃で20分間撹拌したのち、同じく
この温度で撹拌しながら臭化ドコシル13.2gをベ
ンゼン15mlに溶かした溶液を1時間かけて滴下し
た。さらに3時間還流したのち、エーテルを加え
てから水洗し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を減圧で留去して得られる残分をシリ
カゲルカラムクロマトグラフイーに付し、ヘキサ
ン―エーテル(16:1)で溶出して精製した。エ
タノールから再結晶すると2―ドコシルマロン酸
ジエチル12.6gが得られた。融点51〜52℃。 無水エタノール3mlに金属ナトリウム50mgを溶
かし、これに上で得た2―ドコシルマロン酸ジエ
チル1.0gを少量のベンゼンに溶かして加えた。
50℃で25分撹拌したのち、臭化ドコシル0.83gの
ベンゼン溶液を滴下し5時間還流下に加熱した。
クロロホルムを加えてから混合物を希塩酸、水で
洗つて硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留
去して得られる残分をシリカゲルカラムクロマト
グラフイーに付した。ヘキサン―エーテル(16:
1)で溶出して精製し、ヘキサンから再結晶する
と2,2―ビスドコシルマロン酸ジエチル1.0g
が得られた。融点65〜66℃。 元素分析値 C51H100O4として 計算値(%) C 78.80、H 12.97 分析値(%) C 78.63、H 12.71 2,2―ビスドコシルマロン酸ジエチル4.66g
を20mlのエタノール中水酸化カリウム1.35gと共
に5時間還流下に加熱した。次いでクロロホルム
を加えてから水、6規定塩酸および水で洗い、硫
酸マグネシウムで乾燥した。クロロホルムを留共
して得られる残分を190〜200℃に2時間加熱した
のち、ヘキサンから再結晶すると2―ドコシルテ
トラコサン酸3.51gが得られた。融点87〜89℃。 参考例 3 2―テトラデシルヘキサデカン酸の合成 無水エタノール15mlにナトリウム0.5gを溶か
し、この溶液中にマロン酸ジエチル3.6gをゆつ
くり滴下した。50℃で20分間撹拌したのち、臭化
テトラデシル6.0gを50℃で撹拌しながら1時間
かけて滴下した。混合物を5時間還流下に加熱し
たのち室温まで放冷し、エーテルを加えて析出す
る臭化ナトリウムを濾去した。濾液の溶媒を減圧
留去し、残つた油状物を精製することなく新たに
無水エタノール15mlにナトリウム0.5gを溶かし
た溶液中に加え上記の様に臭化テトラデシル6.0
gを滴下した。さらに5時間還流後放冷し、水を
加えてエーテルで抽出した。エーテル層を水洗し
たのち、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧
留去して得られる残分をエタノールから再結晶す
ると2,2―ビステトラデシルマロン酸ジエチル
6.7gが得られた。融点30〜32℃。 水酸化カリウム2.7gを水10mlとエタノール20
mlの混合物に溶かし、これに2,2―ビステトラ
デシルマロン酸ジエチル6.5gを加えて還流下に
10時間加熱した。放冷後、混合物を6規定硫酸で
酸性にしてエーテルで抽出した。エーテル層を水
洗、乾燥後溶媒を減圧留去して得られる固体を
190〜200℃に1時間加熱し、生成物をメタノール
から再結晶すると2―テトラデシルヘキサデカン
酸4.9gが得られた。融点73.5〜75℃。 元素分析値 C30H60O2として 計算値(%) C 79.58、H 13.36 分析値(%) C 79.57、H 13.35 参考例 4 2―ドコシル―3―ヒドロキシヘキサコサン酸 テトラコサン酸メチル3.0gを0―キシレン5
ml中水素化ナトリウム0.29gと共に6時間還流下
に加熱撹拌した。放冷後酢酸および水を加えてエ
ーテルで抽出し、エーテル層を硫酸マグネシウム
で乾燥した。エーテルを減圧留去して得られる残
分をメタノール―ジオキサン(1:2)90mlに溶
かし、水素化ホウ素ナトリウム0.50gを加えて室
温で3時間撹拌した。未反応の還元剤を酢酸で分
解し、水を加えてエーテルで抽出した。エーテル
層を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥してから溶
媒を減圧留去し、残分をシリカゲルカラムクロマ
トグラフイーに付した。ヘキサン―エーテル
(1:1)で溶出して精製し、アセトンから再結
晶すると2―ドコシル―3―ヒドロキシヘキサコ
サン酸メチル2.2gが得られた。融点84〜86℃。 元素分析値 C49H98O3として 計算値(%) C 80.04、H 13.48 分析値(%) C 79.88、H 13.38 2―ドコシル―3―ヒドロキシヘキサコサン酸
メチル1.2gをジオキサン30mlに溶かし、1.5規定
水酸化カリウム水溶液5mlを加えて還流下に5時
間加熱した。冷却後4規定硫酸で酸性にして析出
する沈澱を濾取し、アセトンから再結晶すると2
―ドコシル―3―ヒドロキシヘキサコサン酸1.01
gが得られた。融点89〜90℃。 元素分析値 C48H96O3として 計算値(%) C 79.93、H 13.42 分析値(%) C 79.79、H 13.48 参考例 5 3―ヒドロキシ―2―テトラデシルオクタデカ
ン酸の合成 ステアリン酸メチル10gを0―キシレン20mlに
溶かし、水素化ナトリウム1.4gを加えて撹拌に
6時間加熱還流した。放冷後酢酸を加えて水素化
ナトリウムを分解し、エーテルを加えて水、炭酸
ナトリウム水溶液次いで水で洗つた。エーテル層
を硫酸マグネシウムで乾燥したのち溶媒を減圧留
去して得られる残分を酢酸エチルから再結晶して
2―テトラデシル―3―オキソオクタデカン酸メ
チル8.4gを得た。融点53〜55℃。 2―テトラデシル―3―オキソオクタデカン酸
メチル1.49gをメタノール―ジオキサン(1:
2)の混液75mlに溶かし、氷冷下に水素化ホウ素
ナトリウム0.60gを加えて0℃で15分間撹拌し
た。過剰の試薬を酢酸で分解した後、2規定水酸
化カリウム水溶液12mlを加えて2時間加熱還流し
た。次いで氷冷下に4規定硫酸で酸性にして生じ
た沈澱を濾取し、水洗乾燥後酢酸エチル、続いて
アセトンから再結晶すると3―ヒドロキシ―2―
テトラデシルオクタデカン酸1.13gが得られた。
融点72〜75℃。 元素分析値 C32H64O3として 計算値(%) C 77.36、H 12.98 分析値(%) C 77.46、H 13.15

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 (式中Qは総炭素数30〜60の合成高級脂肪酸残基
    を意味し、AはL―アラニン、L―セリン又はグ
    リシンを、isoGlnはイソグルタミンを意味す。)
    で示されるムラミルジペプチド高級脂肪酸エステ
    ル。 2 合成高級脂肪酸がトリアコンタン酸で置換基
    AがL―アラニンである特許請求の範囲第1項記
    載の化合物。 3 合成高級脂肪酸が2―テトラデシルヘキサデ
    カン酸で置換基AがL―アラニンである特許請求
    の範囲第1項記載の化合物。 4 合成高級脂肪酸が3―ヒドロキシ―2―テト
    ラデシルオクタデカン酸で置換基AがL―アラニ
    ンである特許請求の範囲第1項記載の化合物。 5 合成高級脂肪酸が2―ドコシルテトラコサン
    酸で置換基AがL―アラニン又はL―セリンであ
    る特許請求の範囲第1項記載の化合物。 6 合成高級脂肪酸が3―ヒドロキシ―2―ドコ
    シルヘキサコサン酸で置換基AがL―アラニン又
    はL―セリンである特許請求の範囲第1項記載の
    化合物。
JP3796078A 1978-03-31 1978-03-31 Muramyldipeptide higher fatty acid ester Granted JPS54130517A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3796078A JPS54130517A (en) 1978-03-31 1978-03-31 Muramyldipeptide higher fatty acid ester

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3796078A JPS54130517A (en) 1978-03-31 1978-03-31 Muramyldipeptide higher fatty acid ester

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS54130517A JPS54130517A (en) 1979-10-09
JPS6311359B2 true JPS6311359B2 (ja) 1988-03-14

Family

ID=12512116

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3796078A Granted JPS54130517A (en) 1978-03-31 1978-03-31 Muramyldipeptide higher fatty acid ester

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS54130517A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4368190A (en) * 1980-04-17 1983-01-11 Merck & Co., Inc. Immunologically active dipeptidyl 4-O-,6-O-acyl-2-amino-2-deoxy-D-glucose derivatives and methods for their preparation
JPS5925327A (ja) * 1982-07-31 1984-02-09 Hidematsu Hirai 抗腫瘍性複合体の製造方法
JPS60155119A (ja) * 1984-01-24 1985-08-15 Toubishi Yakuhin Kogyo Kk 抗体産生誘起物質
JPS6393724A (ja) * 1986-10-09 1988-04-25 Dai Ichi Seiyaku Co Ltd ムラミルジペプチド誘導体含有鎮痛消炎剤

Also Published As

Publication number Publication date
JPS54130517A (en) 1979-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CH624124A5 (ja)
JPH0528239B2 (ja)
JPS641466B2 (ja)
EP0015468A1 (en) 6-Deoxyglucosamine-peptide derivatives, their production and use
JPS6055506B2 (ja) 新規ω−アミノカルボン酸アミドとその製法
EP0401800A2 (en) Acylated derivatives of etoposide
JPH0582393B2 (ja)
JPS6311359B2 (ja)
JPS61277685A (ja) 新規インドリジジン誘導体、その製造法およびそれを含有する組成物
KR960015107B1 (ko) 시알로실 글리세리드 및 그의 제조 방법
US4774327A (en) N-glycolylneuraminic acid derivative
AU634921B2 (en) Deacetylcolchicine derivatives
JPH0560478B2 (ja)
EP0342599A2 (en) Polyacetyl oligosaccharide derivatives
JP2000503666A (ja) Mappia foetidaから単離したカンプトセシン―骨格化合物および新規な医薬ならびに治療薬のためのシントンとしてのその使用
US5693770A (en) Process for the manufacture of 3-amino-substituted glycosylated bile acids
JPS6053039B2 (ja) N−アセチル/イラミン酸誘導体およびその製造方法
JP2710052B2 (ja) コードファクター関連化合物及びその製造法並びに該化合物を含有する免疫増強剤
JPH0414120B2 (ja)
US4083850A (en) 3-Substituted-2(1H)pyridon-6-carboxylic acids and process for preparation of same
JPS6033120B2 (ja) 新規ムラミルジペプチド誘導体
JPS6312879B2 (ja)
JPS6225680B2 (ja)
JPH0425275B2 (ja)
JPH0745501B2 (ja) 新規環状ジペプチド化合物