JPS63109780A - ウイルスの固定化方法 - Google Patents

ウイルスの固定化方法

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JPS63109780A
JPS63109780A JP25379586A JP25379586A JPS63109780A JP S63109780 A JPS63109780 A JP S63109780A JP 25379586 A JP25379586 A JP 25379586A JP 25379586 A JP25379586 A JP 25379586A JP S63109780 A JPS63109780 A JP S63109780A
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porous
viruses
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Yukiko Matsuda
松田 由紀子
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秀樹 飯島
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ウィルスが存在する液体を多孔性膜で、実質
的に垂直濾過し、ついで凍結乾燥して膜孔中にウィルス
を蛋白質などのコーティング剤なしで固定化するウィル
スの固定化方法に関する。
本発明における固定化とは、膜上に蛋白質などをコーテ
ィングすることにより達成されるようなものではなく物
質を多孔質膜の孔中に閉じ込め、1ケ所に保留して動か
ぬようにすることを意味する0本発明方法は、ウィルス
の検査1例えば肝炎ウィルスやエイズウィルスなどの免
疫検査や、複数のウィルスが混在したウィルス掖から目
的とするウィルスあるいはウィルス群を固定化すること
に利用できる。
(従来技術) ウィルスは細胞内でのみ増殖し、潜在的に病原性をもつ
感染性の実体で、次のような属性をもつものである。■
核酸としてDNAかRNAのどちらか一方を持つ、■遺
伝物質のみ複製される。■二分裂では増殖しない、■エ
ネルギー産生系を欠く、■宿主のりポゾームを蛋白質合
成に利用する。
現在ウィルスの濃縮方法には1粒子の大きさによる分画
遠心法、溶解度差を利用した等電点処理法、有機溶媒に
よる処理法、吸着溶出を利用した方法、粒子の形、密度
を利用した密度勾配遠心法、酸素処理による方法等があ
り、それぞれのウィルスに適した方法を選択している。
これらのうち膜を用いたウィルスの濃縮方法には、吸着
溶出を利用した方法と濾別による方法とアルギネート膜
による保留溶解による方法がある。
吸着溶出を利用した方法とは、適当な条件を与えウィル
ス粒子の表面荷電により吸着剤をコーティングした膜に
ウィルス粒子を吸着させ、次に塩濃度などの条件を変え
ることによってウィルス粒子をコーティングした膜より
溶出させることができることを利用した濃縮方法である
0例えばrAppl、Microbiol、、vol、
23 (4) 76 (1972)  、 、Wa l
 l i s 。
C,et  al、Jに記載されているように下水など
の水に浮遊している腸内ウィルスではあらかじめ試料に
除菌、除蛋白を行い、MgCfL2あるいはA 文Cl
 xを加え、ウィルスをフィルターに吸着濾過させた後
、溶出させている。また、ウィルス培養液では液中の吸
着阻止物質をプロタミンなどで除去しPHを5.0に修
正し濾過すると、ウィルスがフィルターに吸着し、次い
でウシ胎児血清を濾過すると、ウィルスが溶出し、60
−100倍の濃縮液が得られている。しかし、一般にウ
ィルス粒子を吸着させ、適当な溶出液で溶出する場合は
、ウィルスの感染性の低下を起こしやすい、そのうえウ
ィルス毎に条件を決める必要があり、非常に操作が煩雑
である。また吸着量に限界があり、濃縮率は低い。
次に、濾別による方法であるが、これは限外濾過による
濃縮である。rCanad、J 、Chem、、vo 
l 、33.1452 (1955)、Gordon、
J、L、&Mason、S、G、Jに記載されているよ
うに、培養液などの試料を循環ポンプでフィルターに平
行に流し、吸引でウィルス以外の成分をフィルターで濾
過しウィルスを濃縮させるものである。これはフィルタ
ーに蛋白質が吸着するため目づまりがしやすく、ウィル
スの濃縮速度は遅い、また、種々の形や大きさを持つウ
ィルスに適した孔径の膜を選択することはできない。
次にアルギネート膜による方法であるが、「“Tran
smission  of  Viruses   b
y   the   WaterRoute”(Ed、
G、Berg)  、p、121   Intersc
ience、  (1967)  、Gartner、
H,Jに記載されているように、この膜はアルギン酸ナ
トリウムの溶液にLa (NO3) 3  ・6H20
,A立Cl 1 ・6H20を加えてゲル化したも(7
)テ、三層(capi 1laryzone、inte
rmediatelayer、primary  ge
l  membrane)からなるものである、ウィル
スを、このフィルターに保留させ融解して回収し、動物
または培養細胞によるウィルス分離を行うものである。
このフィルターにおいてウィルスは中間層に保留される
。しかし、ゲル状であるため、もろく、非常に取り扱い
にくく、保留できるウィルス量は限定されてくる。しか
も、濾過後保留されたウィルスを乾燥状態で保存してお
くことは不可能である。またフィルターを融解してウィ
ルスを回収しなければならず、ウィルスの感染性の低下
も起こしやすい、このように、アルギネート膜による方
法は実用的ではないといえる。
(発明が解決しようとする問題点) ウィルスの濃縮を行う場合、従来の方法ではウィルスの
感染性を維持することと濃縮効率を高めることの2つを
同時に満足することは難しかった。かつウィルスは多く
の場合液体中で浮遊状態にあり、常に空気中への飛散の
可能性があるが、有害ウィルスを取り扱う場合において
人体に対する安全性は考慮されていなかった。
本発明の目的は、ウィルスの種類にかかわらず、ウィル
スの感染性を維持しながら濃縮でき。
しかも、取り扱い操作がより簡単で安全性の高いウィル
スの固定化方法を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 本発明方法は、ウィルスの存在する液体を、銅アンモニ
ア法再生セルロースからなる多孔性膜で実質的に垂直濾
過し、しかる後、凍結乾燥して、膜孔中にウィルスを固
定化することを特徴とする。
再生セルロースの製法には、ビスコース法、セルロース
エステルのケン化法、銅アンモニア法など、種々のもの
があるが、それぞれ、製造条件の相違により物理的、化
学的な性質に差があり。
「再生セルロース1として一律に論じられるものではな
い、銅アンモニア法では、不可欠な酸処理により銅の除
去に伴う微細な孔の発生と特異な分子鎖の凝集構造の発
生が認められるため、銅アンモニア法再生セルロースは
特異な性質を持つ。
その性質の特徴は、親水性で、かつ蛋白質の吸着性が少
ない点にある0本発明者らは、蛋白質と高分子素材との
吸着性に関する相関性を検討した結果、一般的には、親
水性素材はど、蛋白質の吸着性が小さく、本発明方法に
用いられる銅アンモニア法再生セルロースからなる多孔
性中空lamが1番手さいことを見いだした。
銅アンモニア法再生セルロースの粘度平均分子量は7 
X 10’ 以上が好ましく、またO、1NNaOH水
溶液中での溶解成分が少なければ少ないほど望ましい、
40℃、48時間、0.lNNaOH水溶液中に浸漬し
た際、この溶解分が10ppm以下であれば、この中空
tartaはウィルスを濃縮するのに最も適している。
上述のようなセルロースからなる膜を作製するには、高
純度セルロース原液を用いて銅アンモニア法再生セルロ
ースを作製するか、あるいは膜を作製後に0.IN  
NaOH水溶液で72時間以上洗浄処理すれば良い、高
純度セルロース原料を用いれば、上記溶解分が著しく減
少するので、より好ましい、ここで、r高純度セルロー
ス原料1とは、α−セルロース含有量が95wt%以上
で、重合度が500以上の木綿リンターおよび木材パル
プを指す。これらの原料について、ブリーチング、洗浄
工程中での分解および酸化を防止しつつ、不純物の混入
を避けるため、常に精製された水を用いると良い。
銅アンモニア法再生セルロースからなる多孔性膜でのウ
ィルス固定化に際して、ウィルス径■(nm)、膜の水
流速平均孔径D (nm)、膜厚の条件を満たすことが
好ましい。
ここで、ウィルス径Vとは、球状ウィルスではその直径
を、また、非球状ウィルスでは、楕円体に近似したとき
の短軸の直径を差す、(1)式の値が9.5以上である
と、膜のウィルス阻止率が高く、膜孔中にウィルスが浸
入することができない。
また、(1)式の値が1より小さいとウィルスの損失が
多く、多孔性膜を構成する物質(ウィルスの媒体とよぶ
、原液では水が、膜中に捕捉されたウィルスでは膜を構
成する再生セルロースが媒体である)1g当たりのウィ
ルス密度をウィルス原液1g(=1ml)あたりのウィ
ルス密度より大きくすることが出来ない。
膜によるウィルス粒子の分離機構としては、膜の孔径の
大きさと分離すべきウィルス粒子の粒子径との違いによ
りふるい分けるrふるい機構1と、膜表面にウィルス粒
子を吸着させるr@着機構」がある、銅アンモニア法再
生セルロースからなる多孔性膜では、蛋白質の吸着性が
他の高分子素材にくらべて、最も小さいという本発明者
らの検討結果を考慮すれば、銅アンモニア法再生セルロ
ースからなる多孔性膜によるウィルス分離は。
殆ど「ふるい機構jであると考えられる。
多孔性膜としては、平膜でも中空la!1にでも使用で
きるが、好ましくは中空繊維である。
銅アンモニア法再生セルロースからなる多孔性中空繊維
において、内壁面から外壁面への膜厚方向に垂直な面に
おける孔径を面内平均孔径で表す時、M内質通孔の入口
及び出口における面内平均孔径の間に、極小の部分、該
極小の部分より大きい部分、もうひとつの極小の部分の
順に配列された構造が、中空繊維の膜厚方向に少なくと
も1組存在するものを用いるとよい、ここで言う極小と
は、数学的意味での極小をさす、すなわち1本発明にお
いては、膜表面の面内平均孔径がそのすぐ゛内側面の面
内平均孔径より小さいような膜は、「膜表面は極小の部
分」とはいわない。
この構造により、従来の多孔質中空ta雄にくらべて、
・銅アンモニア法再生セルロースからなる多孔性中空繊
維のウィルスの阻止率を高くすることができ、孔中にウ
ィルスを捕捉できると共に、濾過速度を速めることがで
きる。これに対して、面内平均孔径の極小部が少なくと
も1組以上存在しない多孔性中空繊維の場合では、阻止
率を90%以上にするには、透過速度を遅くせざるを得
す。
またウィルスを中空繊維孔中に捕捉し、濃縮することは
できない。
銅アンモニア法再生セルロースからなる多孔性中空繊維
において、極小面内空孔率は10%以上であることが好
ましい、10%未満では、限外濾過速度は急激に低下す
る。好ましくは3096以上である。限外濾過速度に及
ぼす面内空孔率の影響は、10%未満では極小面内空孔
率の5乗、10〜30%では約2乗、30%を越えると
約1乗に比例して限外濾過速度は増加する。一方、極小
面内空孔率が80%を越えると、多孔性中空繊維の力学
的性質は著しく低下し、ピンホール等の欠陥部が生じた
り、中空繊維を構成するセルロース分子が、濾液中ある
いは被濾過液中に脱落分散する恐れがある。
中空m維の膜厚は薄ければ薄いほど、一般的には濾過速
度が大きくなるので好ましい、しかしながら、膜厚が1
0路m未満になると、中空繊維にはピンホールが多発し
、ウィルス粒子が濾液中に漏れ中てくる。また膜厚が1
1001L以上になると、濾過速度が大きく低下してし
まう、極小面内空孔率が大きくなれば膜厚をより厚く設
計する方が被捕捉ウィルス数が増加して良い。
本発明方法に用いられる銅アンモニア法再生セルロース
からなる多孔性中空繊維は、該中空繊維の内壁面から外
壁面への膜厚方向に層状構造を有し、蛋白質の透過性、
ウィルスの阻止性、ウィルスの捕捉性をより支配する極
小部を有している。
その極小部分の膜厚方向での厚みは、該多孔性中空繊維
が、ミクロ相分離法で作製されるため、セルロース濃厚
相粒子の直径に相当する。したがって、その厚みは2p
m以下である。
本発明方法で用いられる銅アンモニア法再生セルロース
からなる多孔性中空繊維の製造方法としては、例えば、
セルロースリンター(α−セルロース含有量96%以上
、平均分子量2.6X105)を公知の方法で調整した
銅アンモニア溶液中に8wt%の濃度で溶解したものを
紡糸原液として用いる。この紡糸原液に対して、アセト
ン/アンモニア/水系混合溶液を凝固剤および中空剤と
して用いてミクロ相分離を生起させ、その後、凝固、再
生することにより得られる。ここで、ミクロ相分離とは
、溶液中に高分子の濃厚層あるいは希薄層が直径0.0
2〜数JLmの粒子として分散し、安定化している状態
を意味する。ミクロ相分離の生起は、紡糸中の糸の失透
現象によって直接肉眼観察するか、あるいは紡糸後の糸
の電子顕微鏡観察により、直径1ルm以下、0.02J
Lm以上の粒子の存在で確認される。
本発明方法による実施例を説明するに先立ち、本明細書
中に用いられる主な技術用語(物性値)の定義とその測
定方法を以下に示す。
[水流速平均孔径] 銅アンモニア法再生セルロースからなる多孔性中空am
のモジュールを作製し、そのモジュール状態で、中空繊
維の水の流出量を測定し、(2)式から水流速平均孔径
を求めた。
V二流出量(ml/m1n) T : II厚(ルm) ΔP:圧力差(mmHlr) A:15を面積(m″) Prp:空孔率(−) ル:水の粘性率(cP) 空孔率Prρは水膨潤時の見掛は密度ρaW、ポリマー
の密度ρpより(3)式で求めた。セルロースの場合ρ
p3i、setを用いた。
Prp (%)= (1−ρaw/pp)xtoo  
(3)[平均分子量] 銅アンモニア溶液中(20℃)で測定された極限粘度数
[η]  (ml/g)を(4)式に代入することによ
り平均分子量(粘度平均分子量)Mvを算出する。
MV= [ηl X3.2XI O’      (4
)[極小面内空孔率] 銅アンモニア油再生セルロースからなる多孔性中空繊維
をアクリル樹脂で包埋後、ウルトラミクロトーム(LK
B社(スウェーデン)製Ultrat omem880
0型)に装着したガラスナイフをもちいて、外壁面から
膜厚方向に沿って厚さ約IILmの試料を順に切り出す
、その試料切片をクロロホルムで脱包埋後、それぞれの
切片の電子顕微鏡写真をとる。注目する切片のLcrn
’当たり、孔半径が(r)〜(r+dr)に存在する孔
の数をN(r)drと表示する。3次および4次の平均
孔半径(それぞれ13およびr4)は次式で定義される
平均孔径は2mで(5)式および (6)式から計算される。それぞれの切片の電子顕微鏡
写真より平均孔径を計算し、面内平均孔径の内壁面から
の距離に対する図示より、極小面内孔径を示す面を決定
する。その決定された面の空孔率を極小面内空孔率と定
義する。その極小面内空孔率は(7)式で求められる。
[ウィルス阻止係数] 濾過しようとする水溶液単位体積当たりのウィルスの数
No、膜を透過した濾液単位体積当たりのウィルスの数
Nのとき下記(8)式で定義される。
φ= −l  o g  (N/N o)      
  (8)(発明の効果) 本発明によれば、ウィルスが存在する液体から、ウィル
スの感染性を低下させることなく、かつ人体により安全
に、ウィルスを固定化して濃縮することが出来る。そし
て、血清肝炎ウィルスやエイズウィルスのような感染す
るウィルスの免疫検査を中空mat、の孔中にウィルス
を固定した状態で行える。また、複数のウィルスが混在
したウィルス液から目的とするウィルスあるいはウィル
ス群を分別あるいは固定化濃縮することに利用できる。
(実施例) 以下、本発明方法によるウィルスの固定化方法の実施例
を示す。
(実施例1) セルロースリンター(α−セルロース含有m 96%以
上、平均分子量2.6X10  )を公知の方法で調整
した銅アンモニア溶液中に8wt%の濃度で溶解し、濾
過脱泡を行い、紡糸原液とした。その紡糸原液を環状紡
糸口の外側紡出口(外径2mmφ)より2.5ml/m
inで、一方中空剤として、アセトン45wt%/アン
モニア0.575wt%/水54.425wt%の混合
溶液(中空剤)を中央紡出口(外径0 、8mmφ)よ
り1.7ml/minでそれぞれアセトン45wk%/
アンモニア0.575wt%/水54.425wt%の
混合溶液(凝固剤)中に直接吐出し、12m/m1nの
速度で巻き取った。なお、吐出直後の透明青色状の繊維
状物は次第に白色化し、ミクロ相分離を生起し、ひきつ
づいて凝固が起こり、繊維としての形状が維持されてい
た。その後、2wt%の硫酸水溶液で再生し、その後、
水洗した。水洗後の中空misをアセトンで、中空m線
内部の水分を置換し、その後、10%延伸した状態で真
空乾燥した(25℃×1.5時間)、このようにして得
られた銅アンモニア法再生セルロース多孔性中空繊維の
内径は300゜2grn、膜厚は28.5μm、水流速
平均孔径は10.8mm、極小面内空孔率は28%であ
った。(1)式より計算された値は9.4であった。
大腸菌ファージφX174 (IFO20009、ウィ
ルス径25nm)を大腸菌(I FO13898)に感
染させファージ原液を調製した。
ファージ濃度を寒天重層法によりプラーク形成数から測
定したところ、1 、9 X 109(P F U /
 ml)であった、上記銅アンモニア法再生セルロース
中空繊!1100本よりなるガラス製ミニモジュールの
入口より上記ファージ原液を中空繊維中空部に送入し、
中空部出口を閉じた状態で、ファージ原液11m1を圧
力200mmHgで濾過し、*液5mlを得た。濾液1
ml中のファージ濃度をプラーク法で定量したが、ファ
ージは確認されなかった。従って、φは9.2以上であ
った。続いてモジュール出口を開き、生理食塩水をペリ
スタリックポンプで毎分10m1の流量でモジュールに
送入しながら、Hにかかる圧力が約200mmHgにな
るよう調節して中空部および孔内を十分に洗浄した。洗
浄終了直前の濾液および中空部を通過した洗浄液中には
プラーク形成法により7アージは確認されなかった。モ
ジュール洗浄後、中空m1Ilを凍結乾燥した。
中空H11!孔中に捕捉されたファージ量を測定するた
めに、凍結乾燥した中空繊維的100mg(中空繊維で
40本)を0.5%セルラーゼ溶液(pH5,0,0,
IN#酸緩衝液にヤクルト製オノズカR−10を溶解)
10ml中に37℃で浸漬してセルロースを分解し、p
Hを7.0に調整後1分解液を900Or、p、mで1
0分間遠心し、上澄液中のファージ濃度をプラーク法で
測定したところ、3.8X107 (PFU/ml)で
あった、したがって中空部m1g中に3.8×10”P
FUのファージが存在しており、媒体1g中のウィルス
密度は原液より高くなっていた。
(比較例1) セルロース濃度10%、アンモニア濃度7%、銅濃度3
.6%の組成と2000ボイズの粘度を有する銅アンモ
ニア再生セルロース原液を、2重環状紡口の外側紡出口
(外径5mm)から20m1/minで押し出し、同時
に中央の直径inmの管からパークロルエチレンを5m
l/minで押し出した0次に押し出された線状紡糸原
液を直接空気中に300mm自由落下させ、次いで11
wt%NaOH水溶液に導入し、8mの凝固浴を巻き取
り速度100m/minで通過させた。凝固浴から引き
出した糸は水洗後、3%硫酸で再生し、再び水洗した。
その後130℃で乾燥し、つづいて中空部内の有機溶媒
を押し出した。このようにして得た中空繊維の内径は2
651Lm、膜厚251Lm、水流速平均孔径は8mm
、面内空孔率は10%以下であった。(1)式から計算
した値は9.7であった。
実施例1と同様のファージ原液を濾過し、濾液5mlを
得た。濾液中にはプラーク法によりファージは確認され
なかった。実施例と同様にセルラーゼ処理で中空繊維を
分解し、遠心上澄みのファージ濃度をプラーク法で定量
したところ。
ファージは確認されなかった。従って、ファージは中空
8M1孔中にはほとんど捕捉されていなかった。
(実施例2) 以下の条件で実施例1と同様に多孔性中空繊維を作製し
た。セルロース濃度;7%、中空側組成;アセトン/ア
ンモニア/水=、4010.56159.44.凝固剤
組成;中空側組成と同じ、中空剤吐出速度; 2−2 
m 1 / m 1 n *紡糸原液吐出速度; 2 
、2 m l / m i n 、 、紡糸速度10m
/ m l n −a得られた中空繊維の内径は238
゜4u−m、!!!厚は29.0um、平均孔径48.
6μm、極小面内空孔率は30.2%であった。
(1)式より計算した値は1.2であった。
実施例1と同様にφx174のファージ原液(ファージ
濃度7.3XIO″ PFU/mlを濾過した。濾液中
のウィルス濃度は7 、 I X 10’P F U 
/ m 1であった。したがって8、φは1.01であ
った。実施例1と同様に生理食塩水で十分に洗浄した後
、凍結乾燥した。洗浄終了時の濾液中にはファージが確
認されなかった。
実施例1と同様にセルラー2ゼ処理をし、中空繊維孔中
に捕捉されたファージ量を測定したところ、遠心分離上
澄液中のファージ濃度は7.9×ぢ 10  PFU/mlであった。したがって中空繊維1
g中に7.9X10″7 PFUのファージが存在して
いた。従って、媒体1g中のファージ密度は原液より高
くなっていた。
(実施例3) 以下の条件で実施例1と同様に多孔性中空繊維を作製し
た。セルロース濃度;8%、中空側組成;アセトン/ア
ンモニア/水=4510.575154.425、凝固
剤組成;中空側組成と同じ、中空剤吐出速度;1.7n
xl/min、紡糸原液吐出速度; 2.5ml/mi
 n +1紡糸速度10m/m1n、*得られた中空繊
維の内径は310.841Lm、膜厚は22.91Lm
、平均孔径20.9um、極小面内空孔率は27.5%
であった。(1)式より計算した値は4.4であった。
実施例1と同様にφ×174のファージ原液(ファージ
濃度1 、lXl0” PFU/ml)を濾過した。濾
液中のウィルス濃度は7.9X10  PFU/mlで
あった。したがって、φは4.1であった。実施例1と
同様に生理食塩水で十分に洗浄した後、凍結乾燥した。
洗浄終了時の濾液および中空部を通過した洗浄液中には
ファージが確認されなかった。
実施例1と同様にセルラーゼ処理をし、中空繊維構造体
中に捕捉されたファージ量を測定したところ、遠心分離
上澄液中のファージ濃度は2.1X 103 PFU/
m 1であった。従って、中空槽!i1g中に2.lX
10  PFUのファージが存在していた。従って、媒
体1g中のファージ密度は、原液より高くなっており、
ファージは中空繊維孔中に法線されて捕捉されていた。
(実施例4) 実施例2と同様の多孔性中空繊維を用いた。大腸菌ファ
ージとしてT4ファージ(IFO20004)宿主菌と
して大腸菌(IF013168)を用いた。T4のウィ
ルス径’L±85 n mとした。
従って、(1)式より計算した値は1.3であった。フ
ァージ原液のファージ濃度は9 、5 X 10q(P
FU/ml)であった、この原液を実施例1と同様に濾
過した。S液中のウィルス濃度は4゜3X 106 (
PFU/m l) であった、従ッテ、φは3.3であ
った0分離に引き続いて実施例1と同様に生理食塩水で
十分に洗浄した後、凍結乾燥した。洗浄終了時の濾液お
よび中空部を通過した洗浄液中にはファージが確認され
なかった。
実施例1と同様にセルラーゼ処理をし、中空繊維孔中に
捕捉されたファージ量を測定したところ、遠心分離上澄
液中のファージ濃度は3.7×109 PFU/mlで
あった。従って、中空#amtg中に3.7X10’ 
 PFUのファージが存在していた。
(比較例2) 以下の条件で実施例1と同様に多孔性中空繊維を作製し
た。セルロース濃度;7%、中空側組成;アセトン/ア
ンモニア/水=4010.56/59.44、凝固剤組
成;中空剤組成と同じ、中空剤吐出速度; 3.5ml
/mi n 、紡糸原液吐出速度; 2 、2m l/
mi n 、、紡糸速度10m/ m i n −6得
られた中空繊維は膜厚は19.2#Lm、平均孔径56
.3mmであった。(1)式より計算した値は0.5で
あった。
実施例1と同様にφ×174のファージ原液(ファージ
濃度6.3X10’  (PFU/ml)を濾過した。
濾液中のウィルス濃度は1.8X10’  (PFU/
ml)であった、したがって、φは0.5であった。実
施例1と同様に生理食塩水で十分に洗浄した後、凍結乾
燥した。洗浄終了時の濾液および中空部を通、過した洗
浄液中にはファージが確認されなかった。
実施例1と同様にセルラーゼ処理をし、中空繊維孔中に
捕捉されたファージ量を測定したところ、遠心分離上澄
液中のファージ濃度は3.3×109P F U / 
m 1であった。したがって中空縁!1g中に3.3X
10’PFUのファージが存在していた。媒体1g中の
ファージ密度は原液より低くなった。
(実施例5) セルロースリンター(α−セルロース含有1k 96%
以上、平均分子量2.6X10’)を公知の方法で調整
した銅アンモニア溶液中に8wt%の濃度で溶解した。
この溶液を25℃のアセトン/アンモニア蒸気雰囲気下
に置かれたガラス板上に均一に流延し、該雰囲気下に1
分間から10分間放置した後、20℃のアセトン25w
t%/2゜8%アンモニア水2wt%/水73wt%の
混合溶液にガラス板ごと10分間から60分間浸漬し、
その後20℃の2wt%硫酸水溶液中に10分間浸漬後
、水洗し、しかる後、水分をろ紙ですい取り、20℃の
アセトン(100wt%)中に15分間浸漬し、膜中の
水分をアセトンで置換し、ろ紙にはさんで風乾し、平均
孔径を異にする再生セルロース多孔平膜を得た。
得られた膜は、平均孔径63nm、膜厚133gmであ
った。(1)式より計算した値は4.0であった。この
膜をミリポア製ステンレスフィルターホルダーに装着し
、実施例4と同じT477−ジの原tri (2X 1
0v7PFU/m l)を圧力200mmHgで垂直濾
過し、濾液5mlを得た。11!液中のウィルス濃度は
3.2X10  (PFU/ml)、φは4.8であっ
た0次いで生理食塩水で十分に水洗した後、凍結乾燥し
た。洗浄時の濾液中にファージは確認されなかった。実
施例1と同様にセルラーゼ処理して、膜中に捕捉されて
いるファージ量を定量したところ、11g中に3.9X
IO′7 PFUのファージが捕捉されていた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)ウィルスの存在する液体を、銅アンモニア法再生
    セルロースからなる多孔性膜で実質的に垂直濾過して、
    該ウィルスを該膜孔中に捕捉し、しかる後に凍結乾燥し
    て孔中に該ウィルスを固定化することを特徴とするウィ
    ルスの固定化方法。 (2)ウィルス径V(nm)のウィルスの存在する液体
    を濾過する多孔性膜が、水流速平均孔径D(nm)、膜
    厚T(μm)で(1)式を満足する多孔性中空繊維であ
    る特許請求の範囲第1項記載のウィルスの固定化方法。 9.5>0.5×10^[(3.01×10^−^3・
    V−2.34×10^−^2・D)]×T≧1(1) (3)多孔性膜が、膜厚内貫通孔の入口および出口にお
    ける面内平均孔径の間に、極小の部分、該極小の部分よ
    り大きい部分、もうひとつの極小の部分の順に配列され
    た構造を膜厚方向に少なくとも1組有する銅アンモニア
    法再生セルロースからなる多孔性中空繊維である特許請
    求の範囲第1項又は第2項記載のウィルスの固定化方法
    。 (4)多孔性膜が極小面内空孔率Pr(%)が10≦P
    r≦80、膜厚T(μm)が10≦T<100を満足す
    る銅アンモニア法再生セルロースからなる多孔性中空繊
    維である特許請求の範囲第1〜第3項のいずれか1つに
    記載のウィルスの固定化方法。
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