JPS63101041A - 消失模型による鋳造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、鋳造用模型に関し、より詳しくは、砂型中
子と、この砂型中子を抱き込む発泡プラスチック製の消
失模型とで構成した鋳造用模型に関する。

（従来の技術） 鋳造しようとする鋳造品の形状が複雑な場合には、従来
、これに使用する鋳造用模型を砂型中子と、この砂型中
子を抱き込む発泡プラスチック製の消失模型とで構成す
ることがある。

このような鋳造用模型の成形手順としては、消失模型と
砂型中子とを個別に成形した後、この消失模型の貫通孔
に砂型中子を嵌め込むものがある。

しかし、消失模型の貫通孔に砂型中子を嵌め込むために
は、これら貫通孔の内周面と砂型中子の外周面との間に
ある程度の間隙が必要となる。このため、この鋳造用模
型を鋳物砂に埋め込んで鋳型を成形する場合、鋳物砂が
上記間隙に入り込んで所望形状の鋳造品が鋳造できない
という不都合を生じる。

そこで、上記不都合が生じないようにするため、金型内
に砂型中子を配置し、上記金型の内面と砂型中子の外周
面との間に形成されたキャビティで、発泡用プラスチッ
クのビーズを加熱により発泡させて消失模型を成形する
ことが提案されている（例えば、この出願人の出願に係
る特願昭６１−１０９３１５号明細書及び図面）。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、上記消失模型を金型から取り出したとき、こ
の消失模型に熱が残存すると、この熱で消失模型が余分
に発泡して変形することがある。

そこで、この変形を抑制するため、上記消失模型を金型
から取り出す前に金型に水をかけこの消失模型を冷却す
ることが考えられる。この場合、この金型に貫設された
多数の小孔から水がこの金型の内部に入り込んで、この
水が消失模型を冷却するが、この金型内に入り込んだ水
の一部は砂型中子に浸透することになる。すると、この
砂型中子の湿度が高くなり、かつ、その強度が低下する
という不都合を生じる。

（発明の目的） この発明は、上記のような事情に注目してなされたもの
で、金型内において砂型中子と、この砂型中子を抱き込
む発泡プラスチック製の消失模型とで鋳造用模型を形成
し、これを金型から取り出すのに際し、金型に水をかけ
ることにより、これを冷却して消失模型の変形を防止す
る一方、この水が砂型中子に浸透しないようにすること
を目的とする。

（発明の構成） 上記目的を達成するためのこの発明の４シ徴とするとこ
ろは、砂型中子と、この砂型中子を抱き込む発泡プラス
チック製の消失模型とで構成した鋳造用模型において、
熱により消失する疎水性皮膜で上記砂型中子の外表面を
覆った点にある。

（実施例） 以下、この発明の実施例を図面により説明する。

第５図において、ｌは成形しようとする鋳造用模型であ
る。この鋳造用模型ｌは砂型中子２と、この砂型中子２
を抱き込む消失模型３とで構成されている。上記砂型中
子２はシェルモールドもしくはイソキュアー型であり、
この砂型中子２の外表面は、熱により燃焼し、もしくは
七ツマ−に熱分解して消失する疎水性皮膜９で覆われて
いる。　　・上記疎水性皮膜９は、上記砂型中子２の外
表面に防水用塗剤を塗布した後、乾燥させることにより
形成される。また、上記塗剤は発泡用プラスチックをＢ
、Ｔ、Ｘ、もしくは、塩素系溶剤に溶解したものであっ
て、その組成（重量％）を下記第１表に示す。

第１表 以下、上記鋳造用模型ｌの成形方法につき説明する。

第１図で示すように、まず、金型４を構成する上下金型
５．６を開く。

次に、第２図で示すように下金型６内の所定位置に予め
成形しである上記砂型中子２を設置する。この場合、予
め、砂型中子２の外表面に塗剤を塗布し乾燥させて、こ
の砂型中子２の外表面を疎水性皮膜９で覆っておく。

そして、第３図で示すように上下金型５，６を接合して
金型４を閉じる。この際、金型４の内面と砂型中子２の
外面との間に形成されたキャビティ７に予め所定倍率ま
で一次発泡させた発泡用プラスチックのビーズを挿入す
る。

次に、金型４に形成された図示しない多数の小孔から蒸
気を噴き込むことにより、第４図で示すようにこのビー
ズを加熱して二次発泡させる。すると、発泡したプラス
チックが上記砂型中子２を抱き込みながら上記キャビテ
ィ７に充満する。この場合、砂型中子２は発泡したプラ
スチックに抱き込まれるため、この発泡したプラスチッ
クと砂型中子２との間に間隙の生じることは防止される
。

そして、第５図で示すように、上下金型５．６を開いて
成形品を取り出せば、所望形状の鋳造用模型１が得られ
ることとなる。この場合、消失模型３に熱が残存すると
、この熱で消失模型３が余分に発泡する。即ち、所謂三
次発泡を生じて変形する。そこで、この三次発泡を抑制
するために、上下金型５．６を開く前の金型４に水をか
けて冷却する。すると、この水の一部はこの金型４の多
数の貫通孔から内部に入り込む、このとき、この水は砂
型中子２に浸透しようとするが、上記砂型中子２の外表
面が疎水性皮膜９で覆われているため、この疎水性皮膜
９により砂型中子２に水が侵透することは防止され、砂
型中子２の湿度が高くなったり、この砂型中子２の強度
が低下したりすることが防止される。

次に、上記実施例の第１と第２具体的実施例を説明する
。

（第１具体的実施例） 砂型中子２はイソキュアー型を用い、この砂型中子２の
外表面に塗布する塗剤には下記第２表に示す組成（重量
％）のものを使用した。また、消失模型３の発泡用プラ
スチックのビーズには、発泡用ポリスチロールのビーズ
を使用した。

第２表 砂型中子２の外表面に上記塗剤を塗布し乾燥させて疎水
性皮膜９を形成し、上記砂型中子２を抱き込むように発
泡ポリスチロール製の消失模型３を成形した。この場合
、発泡により消失模型３は砂型中子２に密着しており、
所望形状の鋳造用模型１が得られた。

また、上記鋳造用模型１を使用して鋳造を行った。

このとき、先ず、上記鋳造用模型ｌを鋳物砂の中に埋め
込んで鋳型を成形するが、砂型中子２と消失模型３とは
密着しているため、これら両者に鋳物砂が入り込むこと
なく、これによって高精度な所望形状の鋳型が得られた
。次に、埋め込まれた鋳造用模型ｌに対して溶湯を鋳込
めば、この溶湯に上記消失模型３と疎水性皮膜９とが接
してその熱によりただちに燃焼してガス化し、消失する
と共に、これと入れかわりに溶湯が鋳型内に充満する。

このため、消失模型３と疎水性皮膜９の滓はできず、こ
の結果得られた鋳造品は高精度の所望形状でかつその鋳
肌が美麗であった。

（第２具体的実施例） この場合、砂型中子２の外表面に塗布する塗剤は下記第
３表に示す組成（重量％）のものを使用し、消失模型３
の発泡用プラスチックのビーズは上記第１具体的実施例
と同様のものを使用した。

第３表 この場合にも、得られた鋳造用模型１は、前記第１具体
的実施例と同様に、砂型中子２と消失模型３とが密着し
た高精度な所望形状であった。また、上記鋳造用模型１
を使用して鋳造を行った場合にも、前記第１具体的実施
例と同様に、高精度な所望形状でかつ鋳肌が美麗な鋳造
品が得られた。

（発明の効果） この発明による効果は、次の如くである。即ち、金型内
において、砂型中子と、この砂型中子を抱き込む発泡プ
ラスチック製の消失模型とで鋳造用模型を形成した後、
これを金型から取り出すのに際し、上記消失模型に残留
する熱があれば、この消失模型が余分に発泡して変形す
ることになる。そこで、この変形を抑制するため、金型
に水をかけて消失模型を冷却することが行われるが、こ
のとき、水は消失模型が抱き込んだ砂型中子に浸透しよ
うとする。しかし、この発明では、砂型中子の外表面を
疎水性皮膜で覆ったため、この疎水性皮膜により砂型中
子に水が浸透することは防止される。よって、上記水に
より砂型中子の湿度の高くなることが防止され、かつ、
所定の強度が保たれる。この結果、高精度な所望形状の
鋳造用模型を得ることができる。

また、上記鋳造用模型を使用して鋳造する場合、鋳物砂
中に埋め込んだ鋳造用模型に対して溶湯を鋳込むが、消
失模型と共に疎水性皮膜も溶湯に接するときの熱でただ
ちに消失するため、砂型中子に対応する部分も高精度、
かつ、所望形状に鋳造することができる。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の実施例を示すもので、第１図から第５図
はそれぞれ鋳造用模型の成形手順を示す簡略側面断面図
である。 １ａ１１鋳造用模型、２１１−砂型中子、３争・消失模
型、９・・疎水性皮膜

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、砂型中子と、この砂型中子を抱き込む発泡プラスチ
   ック製の消失模型とで構成した鋳造用模型において、熱
   により消失する疎水性皮膜で上記砂型中子の外表面を覆
   ったことを特徴とする鋳造用模型。