JPS6310056B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は畜産の糞尿、家庭から出る塵芥、屎尿
処理場から出る汚泥及び脱水ケーク、下水汚泥及
び食品加工場から生じる魚かす等の有機物、その
他各産業界で生じる廃水及び有機汚泥等に対し好
気性発酵を促す為、発酵堆肥化処理槽に於て処理
される糞尿その他有機汚泥等の発酵堆肥化処理用
撹拌掻き上げ搬送機の自走装置に関するものであ
る。

(ロ) 従来の技術及び本発明が解決しようとする問
題点 従来、図面第４図に示す様に発酵堆肥化処理槽
に於ける並行な前後の側壁の上端に直線レールを
夫々設け、之等直線レールに上記前後の側壁間に
略々相当する横幅のチエーンコンベヤー式発酵堆
肥化処理物の撹拌掻き上げ搬送機を取付けた方形
状の走行フレームに設けた走行用車輪を支持させ
ることにより、発酵堆肥化処理槽内に投入された
糞尿その他有機汚泥に対し所定時間置きに撹拌、
混合、粉砕及び曝気処理を施したものがあつた
が、斯かる方法に依るときは仕上がり乾燥物を水
分調整用としてリサイクル使用する場合、仕上が
り乾燥物を該仕上がり乾燥物の取出口となる発酵
堆肥化処理槽の右側端部より糞尿その他有機汚泥
等の投入場所となる左側端部迄返送する必要があ
るので、返送作業に手間がかかり仕上がり乾燥物
のリサイクル使用を容易に行うことが出来ない欠
点があつた。

この為、図面第５図に示す様に並行な前後の側
壁の上端に設けた直線レールの両端に夫々之と接
続する半円形のコーナーレールを設け、之等レー
ルと発酵堆肥化処理槽の中央部に設けた直線レー
ルに並行な中央直線レールとに上記前後の側壁間
の略々二分の一の横幅のチエーンコンベヤー式発
酵堆肥化処理物の撹拌掻き上げ搬送機を取付けた
方形状の走行フレームに設けた走行用車輪を支持
させ、中央直線レールの両端にはターンレールを
設けることにより仕上がり乾燥物のリサイクル使
用を自動的に行う様にしたエンドレス型自走装置
が考案されているが、この種のものは装置の構造
が複雑になり勝ちで且、稼動中に脱輪等のトラブ
ルが多発し易く然もコスト高になる欠点があり
又、発酵堆肥化処理槽から仕上がり乾燥物を取出
す場合にコーナーレールが障害となり取出作業を
容易に行うことが出来なく又、発酵堆肥化処理槽
の中央部に設けた中央直線レールが糞尿その他有
機汚泥等の影響により激しく腐蝕する等の欠点が
あつた。

(ハ) 問題点を解決する為の手段 本発明は上記の様な従来の装置の欠点に鑑み、
コーナーレールとか中央直線レールを使用するこ
となく仕上がり乾燥物のリサイクル使用を自動的
に行うことが出来る様にする為、発酵堆肥化処理
槽に於ける並行な前後の側壁の上端に直線レール
を夫々設け、之等直線レールに方形状の走行フレ
ームの四隅に設けた走行用車輪を支持させ、該走
行フレーム上には上記前後の側壁間に略々相当す
る直径の円形レームを固定し、この円形レールに
上記前後の側壁間に略々相当する横幅の方形状の
旋回フレームの隅角部に設けた旋回用車輪を支持
させ、且つ、旋回フレームの一側に上記前後の側
壁間の略々二分の一の横幅で下部を発酵堆肥化処
理槽内に突出させたチエーンコンベヤー式発酵堆
肥化処理物の撹拌掻き上げ搬送機を取付け、上記
走行用車輪と旋回用車輪とにリミツトスイツチに
より制御される駆動モーターを夫々連結したもの
である。

(ニ) 実施例及び作用 今、本発明の実施例を図面に付き説明すれば下
記の通りである。

図中１，１は発酵堆肥化処理槽９に於ける並行
な前後の側壁８，８の上端に夫々設けた直線レー
ル、２は方形状の走行フレームで、この走行フレ
ームの四隅に設けた走行用車輪６，６，６，６を
直線レール１，１に支持させ、右側前部の走行用
車輪６に駆動モーターを連結することにより左
側、又は右側方向へ自走出来る様にしたものであ
る。

３は走行フレーム２上に固定した上記前後の側
壁８，８間に略々相当する直径の円形レール、４
は上記前後の側壁８，８間に略々相当する横幅の
方形状の旋回フレームで、隅角部に設けた旋回用
車輪７，７，７，７を円形レール３に支持させ、
右側前部の旋回用車輪７に駆動モーターを連結す
ることにより円形レール３上を旋回出来る様にし
たものである。

５は旋回フレーム４の一側に取付けた上記前後
の側壁８，８間の略々二分の一の横幅のチエーン
コンベヤー式発酵堆肥化処理物の撹拌掻き上げ搬
送機で、下部を発酵堆肥化処理槽９内に突出させ
てあり、図面第２図に示す様に駆動モーターによ
り駆動される無端状のチエーンベルトに間隔的に
取付けた多数の掻き上げ板により発酵堆肥化処理
槽９内に堆積する糞尿その他有機汚泥を掻き上げ
て後方へ搬送及び落下させることにより糞尿その
他有機汚泥に対し、撹拌、混合、粉砕及び曝気処
理を施すものである。

尚、図面第４図及至第６図に於てＡ、Ｂ、B′、
Ｃ、Ｄ及びＥは発酵堆肥化処理槽９内に投入或い
は堆積する被処理物の位置を示すもので、Ａは投
入される糞尿とか有機汚泥、Ｂは水分調整材、
B′は水分調整用仕上がり乾燥物、Ｃは糞とか汚
泥Ａと水分調整材Ｂと水分調整用仕上がり乾燥物
B′との混合物、Ｄは発酵堆肥化処理中の混合物、
Ｅは仕上がり乾燥物の各位置を示すものである。
又、図面第５図に於て１０はターンレールであ
る。

本発明に係る装置は上記の様に構成されている
から今、図面に示してない制御盤の操作により本
装置を稼動させれば、走行フレーム２は図面第１
図及び第２図に於て左側方向へ前進するので、発
酵堆肥化処理槽９に於ける中央部より後側に堆積
している被処理物は撹拌掻き上げ搬送機５により
順次掻き上げられ右側へ搬送されて撹拌、混合、
粉砕及び曝気処理が施され、図面第１図に示す円
形レール３の仮想中心線PPが発酵堆肥化処理槽
９の左側の仮想直線QQ′に到達すると走行フレー
ム２が停止し、之と同時に旋回フレーム４が180
度旋回してから走行フレーム２は右側方向へ後退
するので、発酵堆肥化処理槽９に於ける中央部よ
り後側に堆積している被処理物と発酵堆肥化処理
槽９の端部並びに中央部より前側に堆積している
被処理物に対して撹拌、混合、粉砕及び曝気処理
が連続的に施されるので、今、図面第６図に示す
様に糞尿その他有機汚泥等の被処理物Ａを発酵堆
肥化処理槽９の左側端部に投入し、この被処理物
に対して上記の様に撹拌掻き上げ搬送機により撹
拌掻き上げ搬送処理を１〜３日に一度施せば、該
被処理物は20〜25日程度で発酵堆肥化処理槽９の
長手方向を一往復して左側端部に戻され、この間
に仕上がり乾燥物Ｅに処理されるものであるか
ら、この仕上がり乾燥物を水分調整用としてリサ
イクル使用する場合には本装置を発酵堆肥化処理
槽９の左側端部に於て連続稼動させれば、仕上が
り乾燥物と新たに投入される糞尿その他有機汚泥
とは自動的に混合されるので、仕上がり乾燥物の
リサイクル使用を容易に行うことが出来るもので
ある。

尚、上記走行フレーム２及び旋回フレーム４の
駆動制御は、之等走行フレーム２と旋回フレーム
４とに夫々設けた走行用車輪６或いは旋回用車輪
７に連結した駆動モーターの制御用リミツトスイ
ツチにより確実に行われるものである。

又、発酵堆肥化処理槽９の右側端部或いは方向
変換を必要とする任意の位置に於ける旋回フレー
ム４の方向変換も上記同様に行うことが可能であ
る。

(ホ) 発明の効果 本発明は上記の様に直線レールを走行する走行
フレーム上に固定した円形レールに従つて旋回フ
レームを旋回させることにより、該旋回フレーム
に取付けた発酵堆肥化処理物の撹拌掻き上げ搬送
機の方向変換を行う様にしたものであるから、方
向変換を確実に然も安定的に行うことが出来るも
のである。

又、発酵堆肥化処理槽に於ける中央部より後側
に堆積している被処理物に対して撹拌掻き上げ搬
送機により撹拌掻き上げ搬送処理を施した後、引
き続き発酵堆肥化処理槽の端部並びに中央部より
前側に堆積している被処理物に対して撹拌掻き上
げ搬送処理を施すことにより、被処理物が発酵堆
肥化処理槽の長手方向を一往復して一端部に戻さ
れ、この間に仕上がり乾燥物に処理される様にし
たものであるから、発酵堆肥化処理槽の一端部に
於て撹拌掻き上げ搬送機により仕上がり乾燥物と
新たに投入される被処理物とは自動的に混合され
るから、仕上がり乾燥物のリサイクル使用を極め
て容易に行うことが出来るものである。

然も、従来の様に直線レールの両端に接続する
半円形のコーナーレール域いは発酵堆肥化処理槽
の中央部に設ける中央直線レール及び撹拌掻き上
げ搬送機を回転させる為のターンレール等を設置
する必要がないので、製造コストを大幅に低減さ
せることが可能である。

加うるに、コーナーレールがないので仕上がり
乾燥物の取出作業を容易に行うことが出来るから
糞尿その他有機汚泥等の発酵堆肥化処理用撹拌掻
き上げ搬送機の自走装置として当業界に大きな貢
献を為し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る装置の平面図。第２図は
同上一部切欠き側面図。第３図は同上正面図。第
４図は従来の装置の平面図。第５図は他の従来の
装置の平面図。第６図は本発明に係る装置の使用
状態を示す平面図である。 図中、１は直線レール。２は走行フレーム。３
は円形レール。４は旋回フレーム。５はチエーン
コンベヤー式発酵堆肥化処理物の撹拌掻き上げ搬
送機。６は走行用車輪。７は旋回用車輪。８は側
壁。９は発酵堆肥化処理槽。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 発酵堆肥化処理槽に於ける並行な前後の側壁
   の上端に直線レールを夫々設け、之等直線レール
   に方形状の走行フレームの四隅に設けた走行用車
   輪を支持させ、該走行フレーム上には上記前後の
   側壁間に略々相当する直径の円形レールを固定
   し、この円形レールに上記前後の側壁間に略々相
   当する横幅の方形状の旋回フレームの隅角部に設
   けた旋回用車輪を支持させ、且つ、旋回フレーム
   の一側に上記前後の側壁間の略々二分の一の横幅
   で下部を発酵堆肥化処理槽内に突出させたチエー
   ンコンベヤー式発酵堆肥化処理物の撹拌掻き上げ
   搬送機を取付け、上記走行用車輪と旋回用車輪と
   にリミツトスイツチにより制御される駆動モータ
   ーを夫々連結してなる糞尿、魚かすその他有機汚
   泥等の発酵堆肥化処理用撹拌掻き上げ搬送機の自
   走装置。