JPS628962B2 - - Google Patents

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JPS628962B2
JPS628962B2 JP8489177A JP8489177A JPS628962B2 JP S628962 B2 JPS628962 B2 JP S628962B2 JP 8489177 A JP8489177 A JP 8489177A JP 8489177 A JP8489177 A JP 8489177A JP S628962 B2 JPS628962 B2 JP S628962B2
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JP8489177A
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Teruo Muraoka
Yukinobu Ishigaki
Masaki Hagiwara
Takeo Nasu
Kunihiro Kato
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Priority to GB7829836A priority patent/GB2001217B/en
Priority to FR7821632A priority patent/FR2397749A1/fr
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、復調の対象とされるFM信号の占有
周波数帯域内、及びまたはそれに近接する周波数
帯域に存在または生じた雑音(及びまたは妨害
波、干渉雑音)によつてFM復調信号中に生じる
雑音が効果的に排除でき、高忠実度のFM復調信
号が得られるようになされた位相追尾ループ(フ
エーズ・トラツキング・ループ、略称として
PTLと記載されることがある)方式によるFM復
調回路について、その適用可能な周波数帯域の拡
張と、構成の簡略化とが達成できるようにされた
PTL方式によるFM復調回路を得ることを目的と
〓〓〓
してなされたものである。
前記したPTL方式によるFM復調回路は、当
初、本出願人会社で研究開発されて実用化され
た、いわゆるCD−4方式による4チヤンネル立
体音響レコードより再生された雑音や妨害波の影
響を受けているFM信号から、雑音や妨害波の存
在に基づいてFM復調信号中に生じる雑音が効果
的に除去された状態の忠実度の高いFM復調信号
を得ることができるようにするためのFM復調回
路として本出願人会社によつて開発されたもので
あり、これは第1図に示すように、FM復調器3
の前段回路として可変帯域濾波器2を設けてお
き、前記した可変帯域濾波器2の中心周波数を、
入力端子1に供給されたFM信号の瞬時周波数に
常に一致するように制御することができれば、仮
え、復調の対象とされるFM信号中に雑音や妨害
波が存在していたとしても、FM復調器3からは
充分に高い品質のFM復調信号を出力端子4に送
出することが可能となるであろう、という着想を
出発点とし、その実現のための研究の積重ねの結
果として完成されたものであつて、このPTL方
式によるFM復調回路の基本的な構成は第2図に
よつて示されるようなものであり、本出願人会社
によつて既に特許出願されている。
すなわち、第2図において、1は復調の対象と
されるFM信号の入力端子、4はFM復調信号の
出力端子、5は全周波数帯域にわたつて入、出力
信号間に90゜の位相差を与えるヒルベルトフイル
タ(90゜位相器)、6は中心周波数が制御信号に
応じて可変となされている可変帯域濾波器、7は
位相比較器(掛算器)、8はループフイルタ、9
はループ増幅器であつて、入力端子1に供給され
たFM信号は、ヒルベルトフイルタ5によつて90
゜だけ移相された後に位相比較器7へその一方入
力信号として供給されると共に、可変帯域濾波器
6を介して位相比較器7へその他方入力信号とし
て与えられる。
ここで、上記した可変帯域濾波器6の中心周波
数が、常に、入力FM信号の瞬時周波数と一致す
るような周波数値となるように、可変帯域濾波器
6が制御信号によつて制御された場合、すなわ
ち、可変帯域濾波器6を、その中心周波数が常に
入力FM信号の瞬時周波数と一致するように動作
する追尾フイルタ6として動作させた場合には、
入力FM信号中の雑音や妨害波などが良好に抑圧
されることは明らかである。
そして、追尾フイルタ6が入力FM信号の瞬時
周波数と一致した中心周波数となされる状態、換
言すれば、追尾フイルタ6がFM信号に位相回転
を与えない状態は、追尾フイルタ6の入力側と出
力側とにおけるFM信号の位相差を検出し、その
位相差が小さくなるように追尾フイルタ6に対し
て帰還を施こすことによつて実現できるのであ
り、それを具体化したのが第2図示のような回路
配置である。
第2図示の回路配置における位相比較器7にお
いて、ヒルベルトフイルタ5からのFM信号を位
相比較基準信号とし、それと追尾フイルタ6から
のFM信号との位相比較が行なわれた結果として
得られた位相差信号は、ループフイルタ8に与え
られる。ループフイルタ8では位相比較動作に起
因して位相差信号中に生じていた不要な信号成分
を除去する。
ループフイルタ8からの出力信号は、ループ増
幅器9によつて増幅されて、出力端子4へFM復
調信号として与えられると共に、追尾フイルタ6
へその制御信号として帰還される。
ここで、FM信号が追尾フイルタ6を通過する
際には、追尾フイルタ6へ帰還されている制御信
号の如何にかかわらず、必ず何がしかの微小な遅
延を伴なうので、位相比較器から出力される位相
差信号は実際には微小時間におけるFM信号の瞬
時位相の変化分に相当し、これはFM復調信号f
(t)そのものである。
したがつて、第2図示の回路配置によつて示さ
れている一巡のフエーズ・トラツキングループ
は、追尾フイルタ6がFM信号を追尾する機能
と、FM復調信号を出力する機能とを同時に有し
ているものであつて、これは第1図に示したFM
復調回路の内容と対応しているものであり、この
第2図示の回路配置によつて示されているPTL
方式によるFM復調回路は、これをCD−4方式
のレコードからの再生信号におけるFM信号の復
調回路に使用して良好な復調性能を得ることがで
きた。
ところが、上記した第2図示のような回路配置
で示される既提案のPTL方式によるFM復調回路
では、(1)ヒルベルトフイルタを用いていること、
〓〓〓
(2)追尾フイルタとして可変帯域濾波器を用いてい
ること、などのために、既提案のPTL方式によ
るFM復調器は、それを高い周波数領域のFM信
号を復調することが必要とされる、例えばFMチ
ユーナ用のFM復調回路やテレビジヨン受像機用
のFM復調回路として使用することが困難であ
り、また回路構成に必要とされる部品点数が多い
などの諸点が問題となつた。
すなわち、ヒルベルトフイルタは、位相シフタ
や微分回路または積分回路、及びリミツタなどを
用いて構成されるが、高い周波数領域で使用され
る精度の良いヒルベルトフイルタを設計すること
は困難であり、また、高い周波数領域で良好な追
尾フイルタとして動作するような可変帯域濾波器
を得ることも困難である他、第2図示の回路配置
のPTL方式によるFM復調回路では、その構成に
多くの部品点数が必要とされる、などの問題点が
あつた。
本発明は、既提案のPTL方式によるFM復調回
路における上記のような諸欠点が良好に解消され
るようなPTL方式によるFM復調回路を提供する
ものであつて、以下、その内容を添付図面を参照
して具体的に説明する。
第3図は、本発明のPTL方式によるFM復調回
路の一実施態様のもののブロツク図であつて、こ
の第3図において既述した第2図示の回路配置に
おける構成部分と同一の構成部分には、第2図中
で使用した図面符号と同一の図面符号を使用して
いる。
第3図において、1は復調対象のFM信号の入
力端子、7は位相比較器、8は伝達関数がG
(S)であるようなループフイルタ、9はループ
増幅器、4はFM復調信号の出力端子、VLPFは
ヒルベルトフイルタの使用が省略できるような追
尾フイルタとして用いられる可変低域濾波器であ
る。
なお、10は必要に応じて設けられるリミツタ
である。
本発明の位相追尾ループ方式によるFM復調回
路において既述した第2図に示されている既提案
のFM復調回路と異なるところは、追尾フイルタ
として可変低域濾波器VLPFが用いられているこ
とと、それによりヒルベルトフイルタ5が不要と
なされていることであり、これにより、本発明の
位相追尾ループ方式によるFM復調回路では、既
述した既提案の位相追尾ループ方式によるFM復
調回路において問題となつた諸点がすべて良好に
解消されるのであるが、次に、本発明において、
既提案のFM復調回路配置中で追尾フイルタとし
て使用されている可変帯域濾波器の代わりに、可
変低域濾波器VLPFを使用しても、既提案のFM
復調回路と同様なFM復調作用が得られること、
及び、既提案のFM復調回路配置中で必要とされ
ていたヒルベルトフイルタ5が、本発明のFM復
調回路では不要となること、などの理由について
詳細に説明する。
第4図は、本発明の位相追尾ループ方式による
FM復調回路において使用される可変低域濾波器
VLPFの一例構成を示す回路図であつて、この第
4図示の可変低域濾波器VLPFの構成は第3図中
に示されている可変低域濾波器VLPFと同一の構
成態様のもの、すなわち、可変リアクタンス素子
として可変容量素子を用いた形式のものである
{なお、可変低域濾波器VLPFとしては、第7図
中に示されているもののように、可変リアクタン
ス素子として可変インダクタンス素子を用いた形
式のものが使用されてもよいのである。}。
第4図に示される可変低域濾波器VLPFはコイ
ルL1,L2、抵抗R、可変容量コンデンサCXなど
で構成されており、次の(1)式で示されている伝達
関数T(S)より明らかなように、2次型の低域
濾波特性を有するものである。
そして、L1≫L2R2≫L2/Cxの条件のもとにお
いて、(1)式で示される伝達関数T(S)より導か
れる振幅特性及び位相特性は、第5図の曲線図に
よつて示されるものとなる。第5図において曲線
は振幅特性であり、また、曲線は位相特性で
ある。
ここで、ωpを共振角周波数(以下、共振周波
数ωpと記載する)とし、共振点における振幅の
増大をHとすれば、共振周波数ωpと振幅の増大
Hとは、それぞれ次の(2)、(3)式によつて示される
ものとなる。
〓〓〓
そこで、上記した(2)式で示される共振周波数ω
pにおいて、前記の(3)式中に示されているR、
Cx、L2の値を適当に選定して(3)式で示されるH
の値が充分に大きな値になるようにすれば、第4
図示の可変低域濾波器VLPFは、共振周波数ωp
付近において充分に満足すべき周波数選択特性を
示すものとなるから、この可変低域濾波器VLPF
は可変帯域濾波器の代わりに使用することができ
る。
また、上記の可変低域濾波器VLPFは、共振周
波数ωpにおいて位相角が−90゜になつているか
ら、今、変調信号μ(t)が搬送波の周波数ωc
に比べて充分に小さな周波数偏移を与えるという
条件の下で、FM信号C(t)を、 C(t)=ej{〓〓t+∫〓〓()d〓} ……(4) 前記の(4)式によつて表わし、前記の(4)式で表わ
されるFM信号C(t)が可変低域濾波器VLPF
に与えられたとし、かつ、前記のFM信号が可変
低域濾波器VLPFを通る時に、コンデンサCX
静電容量値が時間的に変化していないとされてい
た場合には、可変低域濾波器VLPFからの出力信
号がリミツタ10を通されて得られる信号Cp
(t)は、次の(5)式によつて示されるものとな
り、 Cp(t)=ej{〓〓t+∫〓〓()d-〓〓(t)-〓}=−jej{〓〓t+∫〓〓()d-〓〓(t)} ……(5) また、前記のFM信号C(t)が可変低域濾波
器VLPFを通つている時に、可変容量コンデンサ
Xの静電容量値がf(t)の関数として時間的
に変化していた場合には、可変低域濾波器VLPF
からの出力信号がリミツタ10を通されて得られ
る信号Cp′(t)は、次の(6)式によつて示される
ものとなる。
p′(t)=−jej{〓〓t+∫〓〓()d-〓〓(t)-f(t)} ……(6) 上記の式において、τは可変低域濾波器VLPF
によつてFM信号に与えられる群遅延であり、ま
た、αは可変容量コンデンサCXの静電容量値の
変化によつてFM信号に生じる位相変調の係数で
あり、上記の群遅延τは第4図示の可変低域濾波
器では次の(7)式によつて示される。
τ=2CXR ……(7) なお、前記した(5)、(6)式で示される信号Cp
(t),Cp′(t)は、可変低域濾波器VLPFから
の出力信号がリミツタ10に通されることによつ
て振幅変動分の除去された状態のものであること
は既述の記載からも充分に理解できるところであ
るが、既述のように、FM信号の周波数偏移が搬
送波の周波数ωcに比べて充分に小さいときは、
可変低域濾波器VLPFからの出力信号に生じてい
る振幅変動分は無視できる程に小さいから、この
場合には可変低域濾波器VLPFからの出力信号が
上記の(5)、(6)式で示されるものであるとして取扱
つてもよいのであり、したがつて、このような場
合にはリミツタ10の使用が省略されてもよい。
前記した(5)、(6)式から明らかなように、可変低
域濾波器VLPFからの出力信号は、それに入力さ
れたFM信号に対して90゜だけ移相されたものと
なつており、したがつて、復調の対象とされる
FM信号を直接に位相比較器7へその一方入力信
号として加え、また、復調の対象とされるFM信
号を可変低域濾波器VLPFを通して得た信号を位
相比較器7へその他方入力信号として加えれば、
位相比較器7においてはそれに与えられた前記し
た2つの入力FM信号についての位相比較動作を
行なうことができるから、可変低域濾波器VLPF
を追尾フイルタとして使用した本発明の位相追尾
ループ方式によるFM復調回路においては、既述
した既提案の第2図示の回路配置で示されている
FM復調回路で必要とされたヒルベルトフイルタ
5は不要とされるのである。
この点をさらに具体的に説明すると次のとおり
である。
すなわち、既述したような機能を有する可変低
域濾波器VLPFを追尾フイルタとして用いた本発
明の第3図示の位相追尾ループ方式によるFM復
調回路は、それを第6図a図示のようなブロツク
P,Qで示される機能ダイヤグラムによつて表現
することができ、また、前記の第6図a図はさら
〓〓〓
に第6図b図示のように書きなおすことができる
が、この第6図b図において、図面の一点鎖線V
−V位置から右側の回路配置の部分は、それが既
述した既提案の第2図示の回路配置と実質的に同
一機能を有していることは明らかである{なお、
復調の対象とされるFM信号がejΩ(t)であつて
も、あるいは前記のFM信号が−90゜だけ移相さ
れたFM信号−jejΩ(t)が復調の対象とされた場
合であつても、FM復調信号としては同一の信号
が得られるものであることはいうまでもない}。
以上の説明によつて、追尾フイルタとして可変
低域濾波器VLPFを用いた本発明のPTL方式によ
るFM復調回路が、既提案で示されたPTLの基本
構成に対して何ら矛盾していないことが明らかに
なつたと思われるので、次に、本発明のFM復調
回路における復調動作についての説明を行なう。
まず、既述した(6)式中におけるα、すなわち可
変容量コンデンサCXの静電容量値の変化によつ
てFM信号中に生じる位相変調の係数を示すαを
求めなければならないが、このαの値は、追尾フ
イルタが制御信号f(t)で駆動されている状態
の時に、追尾フイルタに入力信号として無変調搬
送波が供給された場合を考え、その時に追尾フイ
ルタの出力側にどのような出力信号が現われるの
か、すなわち、入力信号として与えられた無変調
搬送波がどのような変調を被つた出力信号として
現われるのかを知ることによつて知ることができ
る。
そこで、今、可変容量コンデンサCXの静電容
量値CXを次の(8)式のように表わし、 CX=Cp+△Cf(t) ……(8) また、f(t)=0の時の可変低域濾波器
VLPFの共振周波数がFM信号の搬送波の周波数
ωcと等しくωcであるとし、既述したL1≫L2、R2
≫L2/Cxの条件の下で前記の周波数ωcを、 上記の(9)式で示されるものとして可変低域濾波
器の伝達関数T(jω、t)を記述すれば、次の
(10)式のように示される。
前記した(10)式は、既述した(1)式においてSをj
ωとし、また、(1)式の分子と分母とをそれぞれ
(L1・Cx)で除して、次にCxを(Co+△C・f
(t)とおいた式を得た後に、その式でωcをω
とし、かつ、L1≫L2の条件を入れることによつ
て得ることができる。
今、この可変低域濾波器VLPFに印加されてい
るとした無変調搬送波Con(t)を(11)式で示され
るものとした場合に、可変低域濾波器VLPFから
の出力信号C′on(t)は(12)式によつて示されるも
のとなる。
on(t)=ej〓〓t ……(11) そして、次の(13)式が成立するように、可変
低域濾波器VLPFを構成する各素子の値△C、
R、Co、L2を適当に選ぶことにより、前記した
αの値は(14)式で示されるようなものとなる。
上記した検討結果を用いて、第3図示のPTL
方式によるFM復調回路の入力端子1に対して、
(4)式で示されるようなFM信号が供給されたとし
た場合の本発明のPTL方式によるFM復調回路の
復調動作を説明すると次のとおりである。
すなわち、入力端子1に供給された(4)式で示さ
れるFM信号ej{〓〓t+∫〓〓()d〓}は、そ
のまま位相比較器7へその一方入力信号として与
えられると共に、可変低域濾波器VLPFに対して
入力FM信号として与えられる。
可変低域濾波器VLPFからの出力信号C′p
(t)は既述した(6)式によつて示されるものであ
るが、既述した(6)式中のαに上記した(14)式で
示されるαの値を代入し、かつ、(6)式中における
〓〓〓〓
τの値を、τ=2CXR=2CpRとして{通常Cp
△Cであるから、CX≒Cpとおくことができ、し
たがつて、τ=2CXR=2CpRと表わせる}(6)式を
書き改めると、可変低域濾波器VLPFから位相比
較器7へその他方入力信号として供給されるFM
信号C′p(t)は次の(6a)式によつて表わされ
るものとなる。
位相比較器7において、(4)式で示されるFM信
号C(t)と(6a)式で示されるFM信号C′p
(t)との位相比較が行なわれて、位相比較器7
からは次の(15)式で示されるような位相差信号
r(t)が出力される。
前記した(15)式におけるニアリイコールで示
す式は、それの前行に示されているer(t)をテ
ーラー展開した際の第1項に着目して、Xが充分
に小さいときにおけるsinX≒Xの関係を用いて
得たものである。
位相比較器7から出力された位相差信号er
(t)は、ループフイルタ8とループ増幅器9と
を経て、出力端子4へFM復調信号f(t)とし
て送出されると共に、可変低域濾波器VLPFに対
して制御信号f(t)として供給される。
ループフイルタ8の特性をG(S)とし、ルー
プ増幅器9の増幅度をAとして、位相差信号と
FM復調信号f(s)との関係をラプラス変換型
で表現すると次の(16)式が得られる。
上記の(16)式を解くと、 (17)式で示されるような復調の式が得られ
る。この(17)式より明らかなように、本発明の
PTL方式によるFM復調回路から得られるFM復
調信号は、変調信号μ(S)に (18)式で示されるような伝達関数を有する線
型フイルタを適用したものに等しく、したがつ
て、(17)式は本発明のPTL方式によるFM復調
回路がFM復調機能を備えていることを証明して
いる。
第7図は、可変低域濾波器VLPF中の構成素子
中の可変リアクタンス素子として、可変インダク
タLXを使用した場合の実施例を示したものであ
り、この場合には可変容量コンデンサCXの代わ
りにコンデンサCを接続する。
なお、本発明の実施に当つて可変低域濾波器
VLPFにおける制御信号によつてリアクタンスが
可変されるべき素子としては、第3図、第7図示
の各実施例の場合のように、可変容量ダイオード
や可変インダクタなどの内の何れか一方のものが
使用されるようになされてもよいが、その双方の
ものが同時に使用されるように可変低域濾波器
VLPFが構成されてもよいことは勿論であり、ま
た、前記した何れの場合においても、第3図示の
例について詳細に説明したところと同様にFM復
調動作が良好に行なわれ得るのである。
以上、詳細に説明したところから明らかなよう
に、本発明のPTL方式によるFM復調回路では、
可変低域濾波器を追尾フイルタとして用いること
により、既述した従来例のPTL方式によるFM復
調回路において必要とされていたヒルベルトフイ
ルタを不要とし、また、可変低域濾波器は簡単な
構成で、しかも高い周波数領域において良好に動
作しうるものを極めて容易に設計することができ
るので、本発明のPTL方式によるFM復調回路に
よれば既述した既提案のものにおける諸問題点は
すべて良好に解決できるのである。
〓〓〓〓
その上に、本発明のPTL方式によるFM復調回
路では、雑音や妨害波などに対する妨害排除特性
の優れたFM復調動作を行なうことができ、ま
た、過変調のFM信号の復調に際しても、従来の
PTL方式によるFM検波の場合では生じていたよ
うな異常な過変調雑音の発生は生ぜず、さらに、
FM放送の受信に際し、従来のレシオ検波、クオ
ドラチエア検波などの場合にありがちであつた放
送受信同調点から僅かに離調した時の復調歪率の
悪化の問題も、本発明のPTL方式によるFM復調
回路では、ネガテイブな帰還制御の効果によつて
大巾な改善が期待できるなどの優れた諸特徴を有
する。
【図面の簡単な説明】
第1図はPTL方式によるFM復調回路の原理を
説明するブロツク図、第2図は既提案のPTL方
式によるFM復調回路のブロツク図、第3図及び
第7図は本発明のPTL方式によるFM復調回路の
各異なる実施態様のもののブロツク図、第4図は
可変低域濾波器の構成例図、第5図は可変低域濾
波器の周波数レスポンス特性及び位相特性の曲線
図、第6図a,b図は第3図示の回路配置の等価
回路図である。 1……入力端子、3……FM復調器、4……出
力端子、5……ヒルベルトフイルタ、2,6……
可変帯域濾波器、7……位相比較器、8……ルー
プフイルタ、9……ループ増幅器、10……リミ
ツタ、VLPF……可変低域濾波器。 〓〓〓〓

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 復調の対象とされるFM信号を一方の入力
    FM信号として位相比較器へ与える手段と、遮断
    周波数を共振周波数とする高い共振峰を有し、か
    つ、構成素子中の可変リアクタンス素子に外部か
    ら与えられる制御信号に応じて、前記の共振周波
    数が変化されるようになされた2次特性の可変低
    域濾波器に復調の対象とされるFM信号を与える
    手段と、前記の可変低域濾波器から出力された
    FM信号を前記した位相比較器にその他方の入力
    FM信号として与える手段と、前記の位相比較器
    から出力された位相差信号をループフイルタ及び
    ループ増幅器を介してFM復調信号として取り出
    す手段と、前記したFM復調信号を前記した可変
    低域濾波器へ制御信号として与える手段を備えた
    位相追尾ループ方式によるFM復調回路。 2 可変低域濾波器の出力信号をその振幅が一定
    なものとして、位相比較器へその他方の入力FM
    信号として与えるようにした特許請求の範囲第1
    項記載の位相追尾ループ方式によるFM復調回
    路。 3 制御信号に応じて共振周波数が変化されるよ
    うになされた2次特性の可変低域濾波器の構成素
    子中の可変リアクタンス素子として、可変容量ダ
    イオードと電圧制御型可変インダクタとの何れか
    一方のもの、もしくは双方のものを用いてなる特
    許請求の範囲第1項記載の位相追尾ループ方式に
    よるFM復調回路。
JP8489177A 1977-07-15 1977-07-15 Fm demodulation circuit by phase tracking loop system Granted JPS5419641A (en)

Priority Applications (5)

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JP8489177A JPS5419641A (en) 1977-07-15 1977-07-15 Fm demodulation circuit by phase tracking loop system
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