JPS628875Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、建物の壁面、バルコニーやベランダ
の手摺等の構造体に取付けられ、使用時には物干
し竿や物干鋼を掛けるための竿掛け具を有するブ
ラケツトを構造体から直角に突出させ、不使用時
にはこのブラケツトを構造体と略平行な格納位置
に物干竿等を掛けたままで格納することができる
物干し竿支持装置に関するものである。

従来、構造体に、この構造体と直角方向あるい
は平行方向に回動可能にブラケツトを軸着してな
る物干し竿支持装置は一般に知られている。

しかし、この様な従来の物干し竿支持装置で
は、不使用時にブラケツトを構造体と略平行位置
にして格納する際、物干し竿等は別途保管しなけ
ればならない。

このような問題点に対処すべく、従来では例え
ば特公昭57−1280号に記載された発明の様に、物
干し竿支持装置に別途竿収納具を設け、不使用時
にはブラケツトを略平行位置にして格納すると共
に、物干し竿等を外し、前記竿収納具に掛けかえ
て収納することのできる物干し竿支持装置が提案
されている。

しかし、この様な物干し竿支持装置であつて
も、使用時と不使用時において物干し竿等をその
都度掛け替えなければならない欠点がある。

かくして本考案はかかる従来の欠点を解消すべ
く案出されたものであつて、物干し竿支持装置の
ブラケツトに竿掛け具を所定の間隙をおいて上下
方向互い違いに取付けてなり、物干装置の不使用
時においても、物干し竿を竿掛けに掛けたままで
ブラケツトを構造体と略平行位置の格納位置に収
めた時、物干し竿同士の衝突がなく、また、物干
し竿の高低に拘わらず物干し竿とブラケツトの基
部との衝突を回避できると共に、干し物が構造体
に接近しすぎることのない物干し竿支持装置を提
供することを目的とするものである。

以下本考案を図面に示す実施例に基づいて説明
する。

図面において符号１は支持体であり、建物の壁
面等の構造体Ａから略垂直に突出して取付けられ
ている。

該支持体１は前記構造体Ａに添接して固定され
る取付基板２と、この取付基板２と一体的に形成
され、取付基板２より略垂直に突出する方形体状
の支持片３とから構成されている。

符号４はブラケツトを示す。該ブラケツト４は
基端から先端に向かつて長手方向に先細りとなる
様に形成され、その上下には長手方向に所定の間
隙をもつて、複数個の竿掛け具８，８が上下交互
に取付けれている。図示した実施例では、ブラケ
ツト４の先端側の竿掛け具８はその下側に、また
基端側の竿掛け具８は上側にそれぞれ取付けられ
ている。

該竿掛け具８は略リング状に形成された竿受け
９と、この竿受け９に連結している取付ピン１０
とから成つており、そのブラケツト４における取
付け位置に第２図のように上下に貫通する取付け
孔１１，１１が穿設される。

ブラケツト４の先端側の取付け孔１１は上面側
が大孔、下面側が小孔として形成され、中間に段
付き部１３が形成されている。

またブラケツト４の基端側の取付け孔１１は下
面側が大孔、上面側が小孔として形成され、中間
が段付き部１３として形成されている。この取付
け孔１１に竿掛け具８を取付ける一実施例として
は、先ず、取付け孔１１の大孔側から取付ピン１
０を挿入し、取付け孔１１の小孔側に当接させた
竿受け９の係止部１２に螺設した雌ねじ部に前記
取付ピン１０の雄ねじ部を螺合して装着すること
が挙げられる。

この様に取付けられた竿掛け具８はブラケツト
４に対して水平面内で回動自在である。

尚、この取付けは一実施例であり、ブラケツト
４に対して水平面内で回動可能であればこれに限
定されるものではない。

ブラケツト４の形状は図示するように支持体１
に軸支される基部１６とこの基部１６に最も近く
位置する竿掛け具８間において、ブラケツト４を
構造体Ａ側に収めた時、竿掛け具８に掛けてある
竿１４がブラケツト４に当たらないよう屈曲部１
５によりブラケツトの長手方向に〓字状をなして
いる。すなわち、前記竿掛け具８，８は屈曲部１
５に略垂直に、先端に向けて延びる腕部１７の上
下に取り付けられることになる。

このようにブラケツト４を屈曲させて形成する
ことによつて、その先端側の竿受け９に通される
物干し竿１４のレベルがブラケツト基部１６の下
端のレベルより低くならない場合、つまりブラケ
ツト腕部１７を特に先細りに形成した場合、ブラ
ケツト４を第３図のように収納位置まで回転させ
た際にこれに物干し竿１４が衝突するのを避ける
ことができる。

またブラケツト４の基端側の端面には前記支持
片３におけるブラケツト基端載置部の高さより若
干高い巾をもつた溝５が形成され、この溝５の上
下部に挟持片６，６が形成されることになる。

よつて、構造体Ａに固着されている支持体１の
支持片３の上下方向にブラケツト４に形成された
挟持片６，６が嵌合することにより、かつ挟持片
６，６と支持片３とは軸ピン７で軸支されて、ブ
ラケツト４は水平面内で回動可能とされる。

本考案の物干し竿支持装置は第１図，第２図の
ように、構造体Ａの両側に物干し竿支持装置を取
付け、この装置間にわたつて物干し竿１４等を架
設することにより使用される。そしてブラケツト
４を図において左側に回動し、ブラケツト４を構
造体Ａと略平行位置まで移動すると、ブラケツト
４の上下に回動可能に装着してある竿受け９，９
が物干し竿１４，１４を受けたまま回動し、最終
的には第３図に示す状態となる。

再度本物干し竿支持装置を使用したい場合に
は、前記の収納状態からブラケツト４を構造体Ａ
と略垂直になる様に回動させればよい。

かくして、本考案は以上の構成より成り、本考
案による物干し竿支持装置であれば、ブラケツト
を構造体と略平行方向に回動させるだけで、物干
し竿支持装置と物干し竿とをきわめて小さなスペ
ース内で収納することができ、かつ収納時におい
て、物干し竿同士が干渉して接触し合うことがな
い。

特にブラケツトはその長手方向に〓字状に屈曲
しているので前述のようにその先端側の竿受けに
支持される物干し竿の高低に拘わらず物干し竿と
ブラケツトとの衝突を回避することができること
に加え、その収納時に屈曲部が構造体と物干し竿
との間隔を保持する役目を果たすため干し物が構
造体に接近し過ぎることがなく、干し物を汚した
り、傷付けたりする恐れがない。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案の使用時の状態を示す
平面図，正面図、第３図は本考案による物干し竿
支持装置の不使用時の収納状態を示す平面図であ
る。 Ａ……構造体、１……支持体、２……取付基
板、３……支持片、４……ブラケツト、５……
溝、６……挟持片、７……軸ピン、８……竿掛け
具、９……竿受け、１０……取付ピン、１１……
取付け孔、１２……係止部、１３……段付き部、
１４……物干し竿、１５……屈曲部、１６……基
部、１７……腕部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 構造体に固着される支持体と、この支持体に水
   平面内で回動可能に軸支され、基端から先端に向
   けて先細りに形成されたブラケツトとを有し、ブ
   ラケツトにはその長手方向に向かつて複数個の竿
   掛け具が上下交互に、且つ水平面内で回動可能に
   取り付けられ、そのブラケツトは支持体に軸支さ
   れる基部と基部に最も近く位置する竿掛け具間に
   おいて、ブラケツト収納時に竿がブラケツトに当
   たらないようにブラケツトの長手方向に〓字状に
   屈曲されてあることを特徴とする物干し竿支持装
   置。