JPS6150479B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、建物の壁面、バルコニーやベラン
ダの手摺等の取付基部に取付けられて、使用時物
干竿や物干綱を掛けるための支持腕を取付基部か
ら突出させ、不使用時にはこの支持腕を取付基部
に対して略平行な格納位置に格納することができ
る物干装置に係り、特に前記支持腕の竿収納具を
固設して物干竿等を容易にかつ安全に収納できる
ようにした物干装置に関するものである。

従来、このように支持腕をその使用位置と格納
位置との間で回動させるようにした物干装置にお
いては、不使用時支持腕がその格納位置に格納さ
れると物干竿等を収納する手段がなく、支持腕か
ら外した物干竿等は別途収納し保管しなければな
らなかつた。そのため、物干竿等を収納し保管す
るためにスペースがない場合には、せつかく支持
腕を回転させてその格納位置に格納できるように
しても支持腕は格納位置に格納されずに物干竿等
が掛けられたままに放置されていたり、物干竿を
収納し保管するスペースがあつてもその場所に物
干竿等を収納したりその場所から物干竿等を取り
出して支持腕に掛ける作業が極めて面倒であつ
た。

またこのような欠点を除去するために、支持腕
を回動させて、格納できるような物干装置に竿収
納具を取付け、不使用時には竿収納具に物干竿等
を収納して保管する方法があつた。

しかしながらこのような方法では、竿収納具を
略水平方向に回動可能に取付け、不使用時には支
持腕をベランダの手摺等の取付基部と略平行な位
置に格納された際に、竿収納具が取付基部に対し
て直角方向に且つベランダ内へ突出して、物干竿
等を竿収納具に収納するようにしたので、ベラン
ダ内で作業する人は突出した竿収納部に衝接し思
わぬ事故を招くおそれがあつた。

またベランダ内に突出している竿収納具によ
り、本来それほど広くないベランダは益々狭くな
りベランダを使い難くしていたという不都合があ
つた。

そこでこの発明は、このような現状に鑑み、建
物の壁面、ベランダの手摺等の取付基部に取付け
られる取付部と、この取付部に水平方向に回動可
能に取付けられて使用時に前記取付基部より略直
角方向に突出して物干竿等を支持するとともに不
使用時には左右いずれか一方の方向に回動して前
記取付基部に対して略平行な格納位置に格納され
る支持腕と、この支持腕に固設された一辺が物干
竿の径以上の長さを有する略方形の竿支持部とこ
の竿支持部の対角線上に物干竿の径以上の間隔を
おいて設けられた一対の竿保持部とを備えた竿収
納具とよりなる物干装置を提供することによつ
て、日常頻繁に行われる物干作業を極めて簡単に
実施できるようにするとともにベランダ内の作業
する作業者の安全を図ることを目的とするもので
ある。

以下添付図面に基づいて本発明の一実施例につ
いて説明する。第１図、第２図には本発明の物干
装置が示されてあり、この物干装置はベランダの
手摺支柱である取付基部Ｄに固定される取付部Ａ
と、この取付部Ａに略水平方向に回動可能に取付
けられて使用時には前記取付基部Ｄより直角方向
に突出して物干竿等を支持するとともに不使用時
には左右いずれか一方の方向に回動されて前記取
付基部Ｄと略平行な格納位置に格納される支持腕
Ｂと、この支持腕Ｂに固設された竿収納具Ｃとか
ら構成されている。

以上の構成からなる物干装置を更に詳細に説明
すると、前記ベランダの手摺支柱Ｄに取付けられ
る物干装置の取付部であるブラケツトＡは略半円
柱をなし、その上面には図示されていないが前記
支持腕Ｂが取付けられる円形の垂直孔が穿設され
ており、またその前面及び左右両側面には凹状の
嵌支溝１が形成されており、この凹状の嵌支溝１
に前記支持腕Ｂに形成されている係止突起（図示
されていない）が嵌合し支持腕Ｂの使用時、格納
時の位置を規制している。

このブラケツトＡの円形の垂直孔に水平方向回
動可能に取付けられる支持腕Ｂは、蒲団等の重量
物に耐えられるように、その先端部１１において
一体化し後方に向つて互いに離隔する上弦部１２
と下弦部１３を後端側壁１４とによつて略三角形
状に形成し、この上弦部１２と下弦部１３との間
をウエブ１５によりトラス状に結合して開口部１
６を形成する。

この支持腕Ｂの後端側壁１４の上部の上弦部１
２上にビス２１により竿収納具Ｃが固設されてい
る。この竿収納具Ｃは物干竿３０を支持すること
ができる略長方形の平板状の竿支持部２２を有
し、この竿支持部２２はその縦方向の一辺ａはそ
の横方向の一辺ｂより長く且つ縦方向の一辺ａは
前記物干竿の径よりも大きくしてある。このよう
な形状の竿支持部２２を前記のように支持腕Ｂの
上弦部１２上にビス２１で止着する。そしてこの
竿支持部２２の相対向している左右の先端即ち竿
支持部２２の対角線上の終端の一側を垂直方向上
方に向けて突出させ互いに対向させて一対の竿保
持部２３ａ，２３ｂを形成し、さらにこの竿保持
部２３ａ，２３ｂの先端をそれぞれ横方向に向け
て折曲して折曲部２４ａ，２４ｂを形成し、竿支
持部２２上に支持された物干竿３０の脱落を竿保
持部２３ａ，２３ｂとその折曲部２４ａ，２４ｂ
とで防止している。

この一対の竿保持部２３ａ，２３ｂの位置は必
ずしも竿支持部２２の縦方向の一辺ａの対角線上
の終端のみに限定されるものではなく、対角線上
にあつて前記物干竿３０の径以上の間隔をおいて
あればよい。

竿収納具Ｃは以上のように構成されているので
不使用時竿３０を竿収納具Ｃの支持部２２に載置
し、支持腕Ｂを水平方向に回動して格納する場
合、竿３０が竿収納具Ｃの支持部２２に載置され
ていても、支持腕Ｂはこの竿３０に規制されるこ
となく水平方向に回動することができる。何故な
らば竿３０を保持する一対の竿保持部２３ａ，２
３ｂは竿の直径の長さより大きい一辺の長さを有
す長方形状の平板の竿支持部２２の対角線上の終
端にあつて竿３０を保持しながら支持腕Ｂととも
に回動することができるからである。

次に以上の構成からなる物干装置の使用法を説
明すると、使用時には支持腕Ｂを第１図のように
ベランダの支柱Ｄに対して直角方向にベランダ内
へ向けて位置させ支持腕Ｂの竿受け部１７へ物干
竿３０を掛け渡す。不使用時にはそのままの状態
で物干竿３０のみを竿収納具Ｃに移し代え支持腕
Ｂを竿収納具Ｃとともに水平方向に回動して、第
２図に示すように、手摺の支柱Ｄと平行に格納で
きる。

第３図は、本発明の物干装置の他の実施例であ
つて、チヤンネル状の竿収納具Ｃを支持腕Ｂの下
方に取付けたもので、第１図に示された竿収納具
Ｃと比較して折曲部２４ａ，２４ｂが形成されて
いないので、竿３０を竿収納具に挿入し易い。

以上本発明によれば、従来不使用時には竿を支
持腕から離脱しベランダの床面に置いていたのに
対し、竿収納具を設けたので不使用時には支持腕
を使用状態のままで竿を竿収納具に移し代えるこ
とができ物干竿を別途保管する場所が必要でなく
なる。

また一辺が物干竿の径以上の長さを有する方形
の竿支持部の対角線上に物干竿の径以上の間隔を
おいて一対の竿保持部を設けた竿収納具を支持腕
に固設したので、竿収納具は竿を入れたまま支持
腕とともに水平方向に回動するので収納作業が容
易となる。

さらに竿収納具は不使用時に支持腕とともに格
納位置にあるので、ベランダ内に突出せず、ベラ
ンダ内で作業する人は安全であるとともにベラン
ダ内のスペースを有効に活用できる等の利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例であつて、第１図は本
発明の物干装置の使用状態の斜視図、第２図は格
納状態を示す斜視図、第３図は本発明の物干装置
の他の実施例である。 Ａ……取付部、Ｂ……支持腕、Ｃ……竿収納
具、Ｄ……取付基部、２２……竿支持部、２３
ａ，２３ｂ……竿保持部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 建物の壁面、ベランダの手摺等の取付基部に
   取付けられる取付部と、この取付部に水平方向に
   回動可能に取付けられて使用時に前記取付基部よ
   り略直角方向に突出して物干竿等を支持するとと
   もに不使用時には左右いずれか一方の方向に回動
   して前記取付基部に対して略平行な格納位置に格
   納される支持腕と、この支持腕に固設された一辺
   が物干竿の径以上の長さを有する略方形の竿支持
   部とこの竿支持部の対角線上に物干竿の径以上の
   間隔をおいて設けられた一対の竿保持部とを備え
   た竿収納具とよりなることを特徴とする物干装
   置。