JPS627903B2 - - Google Patents

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JPS627903B2
JPS627903B2 JP54059632A JP5963279A JPS627903B2 JP S627903 B2 JPS627903 B2 JP S627903B2 JP 54059632 A JP54059632 A JP 54059632A JP 5963279 A JP5963279 A JP 5963279A JP S627903 B2 JPS627903 B2 JP S627903B2
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JP
Japan
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catalyst
alcohol
reaction
compound
compounds
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JP54059632A
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Atsushi Aoshima
Yoshio Suzuki
Setsuo Yamamatsu
Tatsuo Yamaguchi
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Priority to BR8002986A priority patent/BR8002986A/pt
Priority to NL8002829A priority patent/NL181356C/xx
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Priority to GB8016070A priority patent/GB2051056B/en
Priority to FR8011051A priority patent/FR2456723B1/fr
Priority to MX18235580A priority patent/MX153577A/es
Priority to AU58483/80A priority patent/AU518930B2/en
Priority to AR28110480A priority patent/AR220625A1/es
Priority to PH24037A priority patent/PH15826A/en
Priority to NZ19374280A priority patent/NZ193742A/xx
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Publication of JPS627903B2 publication Critical patent/JPS627903B2/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カルボン酸エステルの製造方法に係
り、更に詳しくは第一級アルコール又は第一級ア
ルコールと第二級アルコールとを酸素の存在下に
特定の触媒に接触させカルボン酸エステルを製造
する方法に関する。 一種又は二種以上のアルコールから一段でカル
ボン酸エステルを製造する方法は既に提案されて
いる(例えば特公昭45−34369号公報参照)。しか
しながら、これらの方法は、分解反応を併発して
炭化水素や炭酸ガスを多量に生成せしめ、かつ、
目的とするカルボン酸エステルの収率を低下せし
めたり、触媒活性を長期にわたり維持することが
難しかつたりするという問題があるため、未だ工
業的方法として採用されるには至つていない。工
業的に実用価値の高いアクリル酸エステルやメタ
クリル酸メチルなどのα・β−不飽和エステルを
目的物質とした製造方法については、特に、上記
問題が大きいので、宿願とするプロセスであり乍
ら、工業的プロセスとしては成功するに至つてい
ない。 本発明者らは高活性及び高選択率でかつ寿命の
長い触媒を開発すべく検討を進めた結果、酸素の
存在下で第一級アルコール又は第一級アルコール
と第二級アルコールとを反応させてカルボン酸エ
ステルを製造するにあたり、パラジウムと鉛、水
銀、タリウムもしくはビスマスより選ばれた少く
とも一種の元素とを含む金属間化合物を含有して
成る触媒又は前記金属化合物とアルカリ金属化合
物もしくはアルカリ土類金属化合物とを含んで成
る触媒を用いることによつて前記した従来技術の
問題点を解決したカルボン酸エステルの製造法が
提供できることを見出し、本発明をなすに至つ
た。 本発明に従つてカルボン酸エステルを製造する
場合には第一級アルコールの一種又は二種以上を
用いて反応させるか、一種又は二種以上の第一級
アルコールと一種又は二種以上の第二級アルコー
ルとを用いて反応させるかのいずれでもよい。こ
れらの反応経路のいくつかの典型的な態様を一価
アルコールを例にとつて示せば次の通りである。 RCH2OH+RCH2OH+O2→RCOOCH2R+2H2O ………(1) RCH2OH+R′OH+O2→RCOOR′+2H2O ………(2) (式中R、R′、R″及びRはアルキル基、アケニ
ル基、アリール基などを示し、Rは水素であつて
もよい。) 本発明反応におけるカルボン酸エステルの生成
機構については必ずしも明確ではないが、第一級
アルコールが一旦酸化されて対応するアルデヒド
及び/又は更に酸化された反応中間体となり、こ
れに同種もしくは異種の第一級アルコール又は第
二級アルコールが反応してカルボン酸エステルが
生成するものと信じられる。 本発明において使用する第一級アルコールとし
ては、例えば、メタノール、エタノール、n−プ
ロパノール、オクタノールなどの脂肪族飽和アル
コール;エチレングリコール、ブタンジオール、
イソブチレングリコールなどのジオール;アリル
アルコール、メタリルアルコールなどの脂肪族不
飽和アルコール;ベンジルアルコールなどの芳香
族アルコールなどがあげられ、特に実用的にはア
リルアルコールもしくはメタリルアルコールと、
メタノールもしくはエタノールの組合せが好まし
い。これらの第一級アルコールは単独もしくは任
意の二種以上の混合物として用いることができ
る。 本発明において使用することができる第二級ア
ルコールとしては、好ましくは、イソプロパノー
ル、sec−ブタノールなどをあげることができ
る。 本発明方法において第一級アルコール(第一反
応成分)と他の第一級アルコール又は第二級アル
コール(第二反応成分)とを反応させてカルボン
酸エステルを製造する場合における第一反応成分
と第二反応成分との使用量比には特に限定はな
く、例えば第一反応成分/第二反応成分のモル比
で10〜1/1000のような広い範囲で実施できる
が、一般には第一反応成分の量が少ない方が好ま
しく、例えば前記比を1/2〜1/50の範囲にす
るのが好ましい。 本発明で使用する酸素は分子状酸素、すなわち
酸素ガス自体又は酸素ガスを反応に不活性な希釈
剤、例えば窒素、炭素ガスなどで希釈した混合ガ
スの形とすることができ、空気を用いることもで
きる。反応系に存在させる酸素の量は、反応に必
要な化学量論量以上、好ましくは化学量論量の
1.2倍以上あれば充分である。 本発明プロセスにおいて使用する触媒は、パラ
ジウムと、鉛、水銀、タリウム、もしくはビスマ
スより選ばれた一種もしくは二種以上の元素とを
含む金属間化合物を含有するものであり、かかる
金属間化合物を含む触媒を使用することにより、
原料アルコール又はその酸化反応中間体のC−C
結合の切断反応による炭酸ガスや炭化水素の発生
を防止し、かつ、触媒活性も長期間失なわれるこ
となく、高選択率で目的とするカルボン酸エステ
ルを製造することができる。 このような金属間化合物は、例えばX線回析に
よる格子定数の特定などの手法により特定され
る、PdとPb、Hg、Tl及びBiの一種もしくは二種
以上の金属元素とが簡単な整数比で結合した、成
分金属元素とは違つた新しい性質を有する化合物
をいい、例えば、Pd3Pb1、Pd5Pb3、δ−
Pd1Hg1、Pd2Hg5、Pd1Tl2、Pd2Tl1、Pd3Bi1
Pd1Bi1、Pd1Bi2などの二成分系金属間化合物や更
にこれらの元素を含む三成分系以上の多成分系金
属間化合物を用いることができる。さらに本明細
書において使用する「金属間化合物」なる語は、
上述の如き狭義の金属間化合物のほかに、上記の
如き金属間化合物の結晶格子を基本骨格として、
テルル、アンチモン、ロジウム、ルテニウム、イ
リジウム、白金、ニツケル、金などの異種元素が
結晶格子間に少量侵入したり(侵入型化合物もし
くは固溶体)、又は結晶格子金属の一部と置換し
たり(置換型化合物もしくは固溶体)したものも
含む。 このことは、上記した異種元素が金属間化合物
の結晶格子の一部を占めても、前記金属間化合物
がその基本結晶格子を維持していれば、これら異
種元素の存在は前記金属間化合物の示す優れた触
媒性能を損なうものでなく、本反応で同等の成績
を示す触媒として有効に使用できることを意味す
る、後述するが、触媒の調製条件によつては、上
記した異種元素のほかに、例えば担体として使用
する化合物の構成元素の一部あるいは、本発明の
別の態様に従い、前記金属間化合物に、必要に応
じ、共存させることができるアルカリ金属化合物
およびアルカリ土類金属化合物の構成元素の一部
が、前記金属間化合物の結晶格子に僅かに、合金
化してくる場合がある。これら担体化合物、アル
カリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物は
ほとんど全量もとの化合物の状態で存在し、担体
としての機能、あるいはアルカリ金属化合物およ
びアルカリ土類金属化合物としての優れた機能を
示すのであるが、これら化合物の一部が金属状態
として前記金属間化合物の結晶格子の一部を占め
ても、やはり前記金属間化合物がその基本結晶格
子を維持していれば、既述したごとく、前記金属
間化合物の示す優れた触媒性能を損なうものでは
ない。従つて、前記金属間化合物がその基本結晶
格子を維持していることを必須であり、このよう
な条件では少量、合金化してきたこれら異種元素
の存在は前記金属間化合物の示す優れた触媒性能
を損なわないのである。従つて、これらの侵入型
もしくは置換型化合物(もしくは固溶体)も本発
明プロセスにおいて使用する触媒として有効であ
る。これらの金属間化合物は単独もしくは二種以
上組合せて使用することができる。 本発明の触媒には前記金属間化合物のほかに、
鉛、水銀、タリウム、ビスマスおよびこれらの化
合物など触媒時の原料に由来する物質が存在して
いてもよい。しかしながら、金属状パラジウムの
存在は、反応過程においてC−C切断反応などを
惹き起すのが好ましくない。 本発明プロセスの別の態様に従えば、前記金属
間化合物に加えて、アルカリ金属化合物もしくは
アルカリ土類金属化合物を含む触媒が使用され
る。これらのアルカリ金属化合物もしくはアルカ
リ土類金属化合物が前記金属間化合物と結合して
いるのか、或いは単に混合されているのかは明確
ではないが、かかるアルカリ金属化合物もしくは
アカリ土類金属化合物を触媒中に組み入れること
により触媒の活性および選択性の向上に顕著な効
果が奏される。一方、後述するように、触媒調整
条件によつては、アルカリ金属物化合物もしくは
アルカリ土類金属化合物は、その一部が金属状態
として金属間化合物に合金化することも考えられ
るが、金属間化合物形成後、アルカリ金属化合物
もしくはアルカリ土類金属化合物を加えても同じ
く、触媒の活性および選択性が向上することから
も、これらは化合物の状態として存在しているも
のと考えられる。従つて、アルカリ金属化合物も
しくはアルカリ土類金属化合物は化合物の状態で
金属間化合物と相互作用し、このような優れた効
果を生み出しているものと推察される。特に好ま
しいのはマグネシウムやカルシウムなどのアルカ
リ土類金属化合物である。これらのアルカリ金属
化合物もしくはアルカリ土類金属化合物は単独も
しくは二種以上組合せて使用することができる。 触媒の調製は各種の方法によることができる
が、金属元素の組合せにより金属間化合物形成の
難易があり、X線回折などの手法により生成触媒
の構成を確認して触媒調製条件を実験的に選択す
るのも好ましい。かかる実験方法は当業者に自明
であろう。典型的な触媒調製法について説明すれ
ば、可溶性の鉛、水銀、タリウム及びビスマスの
化合物の一種又は二種以上を含む水溶液を、必要
ならばこれに上記アルカリ金属およびアルカリ土
類金属の化合物(例えば酸化物;水酸化物;炭酸
塩、硝酸塩、硫酸塩などの無機酸塩;酢酸塩など
の有機カルボン酸塩)を添加して水溶液を適当な
担体(例えば、活性炭、シリカ、アルミナ、マグ
ネシヤ、水酸化マグネシウム、チタニヤ、炭酸カ
ルシウム、アルミニウム、ニツケル、酸化鉄、炭
化硅素など−このうちマグネシヤ、水酸化マグネ
シウム、炭酸カルシウムなどの不溶性アルカリ土
類金属化合物は担体としての機能のほかに、本発
明の別の態様に従つて前記金属間化合物に共存さ
せるアルカリ土類金属物化合物としての機能、す
なわち触媒の活性および選択性の向上に顕著な効
果を同時に兼ね備えたものとなる。)に含浸し、
蒸発乾燥後、塩化パラジウムのような可溶性のパ
ラジウム塩の酸性水溶液中で加温含浸させ、次い
でホルマリン、ヒドラジンなどの還元剤で還元す
るか、又は可溶性パラジウム塩の酸性水溶液を含
浸乾燥後水素ガスなどの還元剤で還元して担持触
媒を調製することができる。また、既述したごと
く、担体として使用する化合物の構成元素も、触
媒調製条件によつては、特に還元条件下でその一
部が金属状態として合金化することが考えられる
が、その量は少ない。 別法として、パラジウム化合物と、鉛、水銀、
タリウム及びビスマスの化合物の一種もしくは二
種以上を含む水溶液もしくは有機溶剤溶液を調製
し又パラジウムと、鉛、水銀、タリウムおよびビ
スマスの一種もしくは二種以上を適当な比率で含
む錯化合物を沈澱させてこれを他の溶剤に溶解し
て前記触媒構成金属元素を含む溶液を調製し、必
要ならばこれに前記アルカリ金属化合物もしくは
アルカリ土類金属化合物を添加した後、適当な担
体に含浸させ、ホルマリンなどの還元剤による湿
式還元法又は含浸触媒を乾燥後水素ガスなどによ
る乾式還元法によつて還元して担持触媒を調製す
ることもできる。これらの触媒は、担体に担持さ
せることなく、前記金属間化合物(又はこれと前
記アルカリ金属化合物もしくはアルカリ土類金属
化合物)のままで直接本発明の反応に使用するこ
とができる。また、アルカリ金属化合物もしくは
アルカリ土類金属化合物は金属間化合物形成後、
これら触媒の含浸、担持することにより、加える
こともできる。これらの触媒は上述の如くして反
応に際し予め調製して使用するのが一般的である
が、反応系中において形成させることもできる。 特に、アルカリ金属化合物もしくはアルカリ土
類金属化合物は反応系に、必要に応じて、添加
し、系内で好適な触媒を形成させることもでき
る。上記触媒調製に使用する金属化合物は、還元
状態で金属間化合物を形成するものであれば良
く、例えば、ギ酸塩、酢酸塩、ナフテン酸塩など
のカルボン酸塩、硫酸塩、硝酸塩などの無機酸
塩、ベンゾニトリル錯体などの有機金属錯体、酸
化物、水酸化物などから適宜選択することができ
る。 本発明における担持触媒の担体への担持量は特
に限定はないが、担体重量に対する前記金属間化
合物の担持量は、通常、0.1〜20重量%、好まし
くは1〜10重量%であり、前記アルカリ金属化合
物もしくはアルカリ土類金属化合物の担体に対す
る担持量は、通常、0.5〜30重量%、好ましくは
1〜15重量%である。触媒の使用量は、反応原料
の種類や量、触媒の組成や調製法、反応条件など
によつて大幅に変更することができ、特に限定は
ないが、一般には原料アルコールに対する重量比
で1/1000〜20倍量程度で使用する。もつとも、
本発明をこの範囲に限定するものではなく、特に
流通系反応の場合には意味をもたない。 本発明プロセスを液相もしくは潅液相反応で実
施する場合には、反応系にアルカリ金属もしくは
アルカリ土類金属化合物(例えば、酸化物、水酸
化物、炭酸塩、カルボン酸塩など)を添加して反
応系のPHを6〜8に保持することが好ましい。添
加したアルカリ金属化合物もしくはアルカリ土類
金属化合物の一部は触媒に担持されることになる
から、この方法は金属間化合物を含有する触媒を
始めに調製しておき、これらアルカリ金属化合物
もしくはアルカリ土類金属化合物を金属間化合物
と反応系で相互作用させることにより、反応系内
で好適な触媒を形成させる一例である。反応系の
PHが8を超えるに従つて副反応が顕著になり、目
的とするカルボン酸エステルの選択率を低下せし
める傾向があり、逆にPHが6を割るに従つて触媒
の活性持続性に好ましくない影響を及ぼす傾向が
ある。更に触媒中にアルカリ金属もしくはアルカ
リ土類金属の化合物を含む場合にはかかる化合物
の系外への流出をも防止する作用もある。これら
のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の化合
物は単独もしくは二種以上組合せて使用すること
ができる。 本発明反応は、100℃以上の高温でも実施でき
るが、30〜90℃という低温でも高い反応速度でし
かも高選択率で目的とするカルボン酸エステルを
製造できるという卓越した特長をもつ。反応は減
圧下から加圧下の任意の広い圧力範囲で実施する
ことができるが、常圧下に酸素又は酸素含有ガス
を吹込むという極めて簡単な方法で目的とするカ
ルボン酸エステルを高選択率で製造することがで
きる。 本発明反応は気相反応、液相反応、潅液反応な
どの任意の方法で回分式又は連続式のいずれによ
つても実施できる。反応は無溶媒でも実施できる
が反応成分に対して不活性な溶媒、例えばヘキサ
ン、デカン、ベンゼン、ジオキサン、D.M.Fなど
を用いて実施することもできる。反応器形式も固
定床式、流動床式、撹拌槽式など従来公知の任意
の形式によることができる。 以下に本発明の実施例を説明するが、本発明の
範囲をこれらの、実施例に限定するものでないこ
とはいうまでもない。例中、「%」は特にことわ
らない限り「重量%」を示す。 参考例 1 ビスベンゾニトリルパラジウムジクロライド
(C6H5CN)2PdCl25.5gを100mlのアセトンにとか
し、これに酢酸鉛(CH3COO)2Pb・3H2O10gを
メタノール70mlにとかした液を加えると褐色の沈
澱が生じた。これをロ別し、乾燥後、その4.5g
を水50mlに分散し、ホルマリン水溶液4ml、1N
水酸化ナトリウム水溶液20mlを加えると黒色の不
溶物が得られた。ロ別、水洗、乾燥した後X線回
折試験を行つたところ、生成物はPd3Pb1の金属
間化合物であり、その回折パターンはASTMカ
ードのPd3Pb1のものと一致した。 本調製法により得られたPd3Pb1のX線回折試
験結果を添付図面に示す(図に上段の回折チヤー
ト参照)。なお、X線回折試験はCuKαを線源と
して用いた。以下の参考例及び実施例においても
同様とした。又示差熱分析で融点を測定したとこ
ろ、1220℃であり、Pd3Pb1の融点と一致した。 参考例 2 塩化パラジウム12.8gを100mlの希塩酸に溶か
し、これに酢酸鉛9.1gを溶かした水溶液40mlを
加え、水浴上で乾固し、空気中、300℃で3時間
焼成した。次いで水素気流下、300℃で12時間還
元した。この触媒のX線回折試験を行なつたとこ
ろ、大部分がPd3Pb1の金属間化合物であり、少
量のPd5Pb3の金属間化合物を含んでいた。それ
らの回折ピークはそれぞれASTMカードの
Pd3Pb1及びPd5Pb3のものと一致した。又、金属
パラジウムの回折ピークは検出されなかつた。 実施例 1 酢酸マグネシウム(CH3COO)2Mg・4H2O1.76
gと酢酸鉛(CH3COO)2Pb・3H2O0.92gを約40
c.c.の水に溶かし、シリカゲル(富士デヴイソン、
5D)を10g加え、沸騰水浴上でかきまぜながら
含浸、蒸発乾固させ、さらに空気中500℃で3時
間焼成したのを、60℃に加温した塩化パラジウム
PdCl20.83gを含む希塩酸水溶液に加え、撹拌し
ながらパラジウムを含浸させた。次いで、ホルマ
リン水溶液2mlと1N水酸化ナトリウム水溶液を
添加後、得られた担持触媒をロ別し、水洗、乾燥
し、担持触媒Mg(OAc)2 11.7Pd5Pb5/SiO2を得
た。この触媒のX線回折はPd3Pb1の金属間化合
物(2θ=38.6゜、44.8゜、65.4゜、78.6゜)を
示し、Pd金属の回折ピークは検出されなかつ
た。そのX線回折試験結果は添付図面(下段のチ
ヤート参照)に示す通りである。Mg(OAc)2
一部はMgO及びMg(OH)2に変化していた。ま
た、酢酸鉛も一部認められた。 ドライアイスメタノール冷却器、ガス導入管、
温度計を取付けた200ml三径フラスコにメタノー
ル100ml、本触媒4g、メタリルアルコール3.5g
を入れ、空気を10/hrで流しながら、40℃で2
時間反応させた。反応後、ガスクロマトグラフイ
ー(クロモソルブ101、5mガラスカラム、210
℃)で分析したところ、メタリルアルコールの転
化率は100%で、メタクロレインが収率33.5%、
メタクリル酸メチルが収率52.2%、メタクリル酸
が1.4%の収率で得られ、副生物としてギ酸メチ
ル、少量のプロピレン(収率1.9%)及び炭酸ガ
スが生成した。 比較例 1 酢酸鉛を用いなかつた以外は実施例1と同様に
して触媒を調製し、実施例1と同様の条件で反応
させたところ、メタリルアルコールの転化率が
100%で、メタクロレインの収率は27.5%、メタ
クリル酸メチルの収率は14.9%であり、ガス副生
物の生成は多く、プロピレンの収率は50.2%であ
つた。 実施例 2 担体としてγ−アルミナ(水沢化学、ネオビー
ド)を用い、パラジウムの量を0.42gとした以外
は実施例1と同様にしてアルミナ担体触媒を調製
した。X線回折試験より金属間化合物が形成され
ていることが確認された。 シリカ触媒に代えて本触媒4gを用いた以外は
実施例1と同様に反応させたところ、メタリルア
ルコールの転化率は100%であり、メタクロレイ
ンの収率は6.2%、メタクリル酸メチルの収率は
80.9%、メタクリル酸の収率は1.8%であつた。
副生成物としてはギ酸メチル及び少量のプロピレ
ン、炭酸ガスが生成し、プロピレン収率は2.2%
であつた。 実施例 3 酢酸鉛に代えて酸化ビスマスBi2O30.56gを希
塩酸にとかして用いた以外は実施例1と同様にし
て触媒を調製した。このもののX線回折試験結果
から金属間化合物が形成されていることを確認し
た(回折角2θ=38.9゜、45.2゜、65.8゜、79.0
゜)。 本触媒4gを実施例1の触媒に代えて用いた以
外は実施例1と同様にして反応させたところ、メ
タリルアルコールの転化率は100%で、メタクロ
レインの収率は10.2%、メタクリル酸メチルの収
率は72.9%、メタクリル酸の収率は3.5%であ
り、プロピレン及び炭酸ガスの副生は少なかつ
た。 実施例 4 実施例2の触媒4g及びn−プロパノール40g
を仕込み、50℃で酸素3/hrで吹き込み、2.5
時間反応したところ、プロピオンアルデヒド0.65
g、プロピオン酸0.057g及びプロピオン酸プロ
ピルが3.56gが得られ、その他に少量のエタン及
び炭酸ガスが生成し、その生成量は共に0.5ミリ
モル以下であつた。 比較例 2 実施例2の触媒を用いる代りに市販の5%パラ
ジウム−アルミナ(日本エンゲルハルト社製)を
用いた以外は、実施例4と同じ条件で反応させた
ところ、プロピオンアルデヒド0.2g、プロピオ
ン酸3.7g及びプロピオン酸プロピル8.8gが得ら
れた。多量のガスが副生し、エタン及び炭酸ガス
の副生量は共に60ミリモル以上であつた。 比較例 3 実施例2触媒を用いる代りに比較例1の触媒を
用いた以外は、実施例4と同じ条件で反応させた
ところ、プロピオンアルデヒド0.6g、プロピオ
ン酸1.85g及びプロピオン酸プロピル3.37gが得
られ、ガス成分とてエタン8.5ミリモル及び炭酸
ガス6.7ミリモルが副生した。 実施例 5 実施例2の触媒を用いる代りに実施例3の触媒
を用いた以外は、実施例4と同じ条件で反応させ
たところ、プロピオンアルデヒド0.6g、プロピ
オン酸0.8g及びプロピオン酸プロピル4.8gが得
られ、ガス成分としてエタン及び炭酸ガスが共に
1.6ミリモルであつた。 実施例 6 実施例1と同様にして、イソブタノール10g、
メタノール100ml、実施例1の触媒の10g及び空
気10/hrを反応温度40℃で2時間反応させ、イ
ソ酪酸メチルを18.7%の収率で得た。 実施例 7 実施例6と同様の条件で1・3−プロパンジオ
ール10gを反応させ、マロン酸ジメチルを171%
の収率で得た。 実施例 8 実施例1の触媒4g及びn−ブタノール40gを
仕込み空気10/hrを吸込みながら、40℃で2時
間反応させたところ、n−ブタノールの転化率は
7.3%、n−ブチルアルデヒドの収率は2.5%(選
択率34.2%)、n−酪酸ブチルの収率は3.5%(選
択率47.9%)であり、副生ブタン及び炭酸ガスは
わずかであつた。 実施例 9 実施例1の触媒4g及びn−オクタノール50g
を仕込み、空気10/hrを吹込みながら100℃で
2時間反応させたところ、オクチルアルデヒドの
収率は9.1%、オクタン酸オクチルの収率は10.7
%であつた(ガスクロマトグラフイー分析条件:
サーモン1000、3m、210℃)。 実施例 10 実施例1の触媒10g、1・4−ブタンジオール
10g及びメタノール100mlを仕込み、空気15/
hrを吹き込み、50℃で2時間反応した。ガスクロ
マトグラフイー(シリコンDC550、3m、150
℃)で分析したところ、γ−ブチロラクトンが収
率58%で得られ、他の少量のシユウ酸ジメチルが
生成していた。 実施例 11 実施例2の触媒10g、1・6−ヘキサンジオー
ル10g及びベンゼン100mlを仕込み、50℃で空気
15/hrを吹き込みながら、4時間反応させた。
ε−カプロラクトンが収率37%で得られた。 実施例 12 実施例2の触媒4g及びメタノール100mlを仕
込み、常圧下40℃で酸素3/hrを吹き込みなが
ら、2時間反応させたところ、ギ酸メチルが4.3
g得られた。 実施例 13 参考例2で得た触媒16gを実施例1の触媒に代
えて用い、更に、反応温度を60℃、反応時間を4
時間とした以外は実施例1と同様にしてメタリル
アルコールを反応させた。 【表】
【図面の簡単な説明】
添付図面は参考例1及び実施例1で調製した
Pd3Pb1のX線回折試験結果を示すグラフ図であ
り、上段のチヤートが参考例1で調製した
Pd3Pb1の回折パターン(ASTMカードのPd3Pb1
ののと一致)で、下段のチヤートが実施例1で調
製した担持触媒(仕込み組成Mg
(OAc)2 11.7Pb5Pd5/SiO2)の回折パターンを示
す。図面の縦軸は強度を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸素の存在下で第一級アルコール又は第一ア
    ルコールと第二級アルコールを反応させてカルボ
    ン酸エステルを製造するにあたり、パラジウムと
    鉛、水銀、タリウムもしくはビスマスより選ばれ
    た少くとも一種の元素とを含む金属間化合物を含
    有して成る触媒を用いることを特徴とするカルボ
    ン酸エステルの製造方法。 2 前記第一級アルコールがアリルアルコール、
    メタリルアルコール、メタノール、エタノールも
    しくはこれらの任意の混合物である特許請求の範
    囲第1項記載の製造方法。 3 酸素の存在下で第一級アルコール又は第一級
    アルコールと第二級アルコールを反応させてカル
    ボン酸エステルを製造するにあたり、(i)パラジウ
    ムと、鉛、水銀、タリウムもしくはビスマスより
    選ばれた少くとも一種の元素とを含む金属間化合
    物並びに(ii)アルカリ金属化合物及びアルカリ土類
    金属化合物の群から選ばれた少くとも一員を含ん
    で成る触媒を用いることを特徴とするカルボン酸
    エステルの製造方法。 4 前記第一級アルコールがアリルアルコール、
    メタリルアルコール、メタノール、エタノールも
    しくはこれらの任意の混合物である特許請求の範
    囲第3項記載の製造方法。
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