JPS627495B2 - - Google Patents
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- JPS627495B2 JPS627495B2 JP57191983A JP19198382A JPS627495B2 JP S627495 B2 JPS627495 B2 JP S627495B2 JP 57191983 A JP57191983 A JP 57191983A JP 19198382 A JP19198382 A JP 19198382A JP S627495 B2 JPS627495 B2 JP S627495B2
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
- G01R33/00—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
- G01R33/20—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
- G01R33/44—Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
- G01R33/46—NMR spectroscopy
- G01R33/4633—Sequences for multi-dimensional NMR
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Description
【発明の詳細な説明】
発明の関連する技術分野
本発明は、検査すべき核スピン系を、3つの時
間的に間隔を置いて連続する90゜のパルスで励起
し、第3の90゜パルスの後に得られるインターフ
エログラムをフーリエ解析し、さらに同様の多数
の測定を、第1および第2の90゜パルスの間の時
間間隔(展開時間t1)を種々に変えて行い、この
測定により得られた値をフーリエ解析することに
よつて得た共鳴線の種々の振幅値を、別のインタ
ーフエログラムの瞬時値として記憶してもう一度
フーリエ解析を行い、さらに種々の展開時間t1で
測定を繰返し、その際第2および第3の90゜パル
スの間の時間間隔(混合時間tn)も僅かずつ変
化させ、この僅かな変化の値によつて、スカラー
結合または可干渉性結合により生ずる周波数シフ
トの周期により定められる領域を掃引する、2次
元核磁気共鳴スペクトルの検出方法に関する。
間的に間隔を置いて連続する90゜のパルスで励起
し、第3の90゜パルスの後に得られるインターフ
エログラムをフーリエ解析し、さらに同様の多数
の測定を、第1および第2の90゜パルスの間の時
間間隔(展開時間t1)を種々に変えて行い、この
測定により得られた値をフーリエ解析することに
よつて得た共鳴線の種々の振幅値を、別のインタ
ーフエログラムの瞬時値として記憶してもう一度
フーリエ解析を行い、さらに種々の展開時間t1で
測定を繰返し、その際第2および第3の90゜パル
スの間の時間間隔(混合時間tn)も僅かずつ変
化させ、この僅かな変化の値によつて、スカラー
結合または可干渉性結合により生ずる周波数シフ
トの周期により定められる領域を掃引する、2次
元核磁気共鳴スペクトルの検出方法に関する。
公知技術
2次元核磁気共鳴分光分析は、J.Jeener.B.H.
Meier、P.Bachmann、R.R.ErnstによるJ.Chem.
Phys.J1、4546(1979年)に掲載の論文に記載さ
れている。この分析法を用いれば1つの分子にお
ける光換過程を観測できる。この交換過程の結果
核スピンの共鳴周波数が変化する。第1のインタ
ーフエログラムをフーリエ解析すると、交換過程
後の共鳴周波数に関するデータが得られ、他方、
展開時間の変化により得られるインターフエログ
ラムをフーリエ解析すると、同様に励起されたス
ピンモーメントの本来の共鳴周波数に関するデー
タが得られる。このようにして、化学的交換およ
び双極子−双極子緩和の過程での磁化による非干
渉性の遷移(U¨bertragung)に関して、完全な格
子構造の値が得られる。この方法の特に重要な用
途には、生体の巨大分子の構造の測定がある。磁
化による交換における交換速度定数の決定のため
には、第2および第3の90゜パルスの間の時間間
隔(混合時間)を、極めて短い時間を含めて種々
に変えて検査を行う必要がある。このような条件
下で、2次元スペクトル中に所謂J−交叉線が生
ずることがある。このJ−交叉線とは、磁化によ
る可干渉性の遷移により生ずる(S.Macura、Y.
Huang、D.Suter、R.R.Ernst著の“J.Magn.
Resonance 43、259“1981年)。スペクトルを正
確に解析するには、可干渉性交換にもとづいて生
ずるJ−交叉線を消去する必要がある。前記公知
の方法では、J−交叉線の消去のために、混合時
間をランダムに変化させることによつて統計的に
平均を求めている。しかしそれでも、周波数軸線
方向においてJ−交叉線の強度が混ざることや、
比較的低い波または小さなスパイクが発生するこ
とによつて情報が損なわれる。つまり比較的低い
波または小さなスパイクが比較的強度の弱い交換
線を隠蔽してしまうことがある。
Meier、P.Bachmann、R.R.ErnstによるJ.Chem.
Phys.J1、4546(1979年)に掲載の論文に記載さ
れている。この分析法を用いれば1つの分子にお
ける光換過程を観測できる。この交換過程の結果
核スピンの共鳴周波数が変化する。第1のインタ
ーフエログラムをフーリエ解析すると、交換過程
後の共鳴周波数に関するデータが得られ、他方、
展開時間の変化により得られるインターフエログ
ラムをフーリエ解析すると、同様に励起されたス
ピンモーメントの本来の共鳴周波数に関するデー
タが得られる。このようにして、化学的交換およ
び双極子−双極子緩和の過程での磁化による非干
渉性の遷移(U¨bertragung)に関して、完全な格
子構造の値が得られる。この方法の特に重要な用
途には、生体の巨大分子の構造の測定がある。磁
化による交換における交換速度定数の決定のため
には、第2および第3の90゜パルスの間の時間間
隔(混合時間)を、極めて短い時間を含めて種々
に変えて検査を行う必要がある。このような条件
下で、2次元スペクトル中に所謂J−交叉線が生
ずることがある。このJ−交叉線とは、磁化によ
る可干渉性の遷移により生ずる(S.Macura、Y.
Huang、D.Suter、R.R.Ernst著の“J.Magn.
Resonance 43、259“1981年)。スペクトルを正
確に解析するには、可干渉性交換にもとづいて生
ずるJ−交叉線を消去する必要がある。前記公知
の方法では、J−交叉線の消去のために、混合時
間をランダムに変化させることによつて統計的に
平均を求めている。しかしそれでも、周波数軸線
方向においてJ−交叉線の強度が混ざることや、
比較的低い波または小さなスパイクが発生するこ
とによつて情報が損なわれる。つまり比較的低い
波または小さなスパイクが比較的強度の弱い交換
線を隠蔽してしまうことがある。
発明の目的
本発明の目的は、情報損失を生ずることなくJ
−交叉線を消去する方法を提供することにある。
−交叉線を消去する方法を提供することにある。
発明の構成と効果
この目的は本発明によれば次のようにして達成
できる。即ち、混合時間tnを、初期値tnpから
始まつて、展開時間t1に比例して変化させ、その
際n回の測定を行なつた場合の、初期値tnpに対
する混合時間の僅かな時間的変化tno−tnpの大
きさが、スカラー結合または可干渉性結合により
生ずる周波数シフトの周期の大きさになるように
し、このようにして得た2次元スペクトルを対称
化することにより、スペクトルの主対角線に対し
て非対称なすべての共鳴線を消去する。
できる。即ち、混合時間tnを、初期値tnpから
始まつて、展開時間t1に比例して変化させ、その
際n回の測定を行なつた場合の、初期値tnpに対
する混合時間の僅かな時間的変化tno−tnpの大
きさが、スカラー結合または可干渉性結合により
生ずる周波数シフトの周期の大きさになるように
し、このようにして得た2次元スペクトルを対称
化することにより、スペクトルの主対角線に対し
て非対称なすべての共鳴線を消去する。
本発明の方法では混合時間の変化の僅かなの
で、混合時間に依存する個々の共鳴線の振幅が、
混合時間の変化に実質的に影響を受けることがな
い。この個々の線の振幅の変化が、非干渉性の交
換過程の時間経過についての情報を示す。これに
対し、可干渉性結合またはスカラー結合により生
ずる周期的で比較的速い交換過程は、混合時間の
変化により対角線に対して片側に偏移するので、
対称化することによつてスペクトル中にJ−交叉
線が現われなくなる。
で、混合時間に依存する個々の共鳴線の振幅が、
混合時間の変化に実質的に影響を受けることがな
い。この個々の線の振幅の変化が、非干渉性の交
換過程の時間経過についての情報を示す。これに
対し、可干渉性結合またはスカラー結合により生
ずる周期的で比較的速い交換過程は、混合時間の
変化により対角線に対して片側に偏移するので、
対称化することによつてスペクトル中にJ−交叉
線が現われなくなる。
同様の効果が本発明によれば次のような別の方
法によつても達成される。即ち、第2および第3
の90゜パルスの間に180゜パルスを達成させ、展
開時間t1を変化させながら測定を繰返し、その際
第2の90゜パルスから180゜パルスの時間間隔、
即ち位置時間tpを初期値tppから始まつて展開
時間t1に比例して変化させ(tp=tpp+Xt1)、
n回の測定の際に、初期値tppに対する位置時間
tpの僅かな時間的変化tpo−tppの大きさがス
カラー結合または可干渉性結合により生ずる周波
数シフトの周期の大きさであるようにし、このよ
うにして得た2次元スペクトルを対称化すること
によつて、主対角線に対して非対称な線をすべて
消去する。
法によつても達成される。即ち、第2および第3
の90゜パルスの間に180゜パルスを達成させ、展
開時間t1を変化させながら測定を繰返し、その際
第2の90゜パルスから180゜パルスの時間間隔、
即ち位置時間tpを初期値tppから始まつて展開
時間t1に比例して変化させ(tp=tpp+Xt1)、
n回の測定の際に、初期値tppに対する位置時間
tpの僅かな時間的変化tpo−tppの大きさがス
カラー結合または可干渉性結合により生ずる周波
数シフトの周期の大きさであるようにし、このよ
うにして得た2次元スペクトルを対称化すること
によつて、主対角線に対して非対称な線をすべて
消去する。
本発明の方法のいずれの実施例でも、2次元核
磁気共鳴スペクトルから、スカラーなまたは可干
渉性の結合により生ずる2重線が消去されるの
で、非干渉性の交換過程、特にオーバーハウザー
効果(NOE)の交換過程を妨害なく観測するこ
とができる。このために必要な対称化について
は、R.Baumann、Anil Kumar、R.R.Ernst、K.
Wu¨thrichがJ.Magn.Resonance 44、76(1981
年)で、あるいはR.Baumann、G.Wider、R.R.
Ernst、K.Wu¨thrichがJ.Magn.Resonance 44、
402(1981年)で説明している。
磁気共鳴スペクトルから、スカラーなまたは可干
渉性の結合により生ずる2重線が消去されるの
で、非干渉性の交換過程、特にオーバーハウザー
効果(NOE)の交換過程を妨害なく観測するこ
とができる。このために必要な対称化について
は、R.Baumann、Anil Kumar、R.R.Ernst、K.
Wu¨thrichがJ.Magn.Resonance 44、76(1981
年)で、あるいはR.Baumann、G.Wider、R.R.
Ernst、K.Wu¨thrichがJ.Magn.Resonance 44、
402(1981年)で説明している。
本発明の方法は相互の時間間隔が可変の3つな
いし4つの連続する高周波パルスを発生する発生
器を備えた核磁気共鳴スペクトロメータならばど
れを用いても実施できる。しかし本発明の方法を
実施するのに特に有利な上記の形式の核磁気共鳴
スペクトロメータが次のようにすれば得られる、
即ち、第1および第2のパルス間の時間間隔t1に
比例して変化する、第2および第3のパルス間の
時間間隔tnないしtpを、第1の時間間隔t1と、
第2および第3のパルス間の時間間隔の初期値t
npないしtppと、比例係数Xとを選定することに
よつて調整するために、tn=tnp+Xt1ないし
tp=tpp+Xt1と定める。
いし4つの連続する高周波パルスを発生する発生
器を備えた核磁気共鳴スペクトロメータならばど
れを用いても実施できる。しかし本発明の方法を
実施するのに特に有利な上記の形式の核磁気共鳴
スペクトロメータが次のようにすれば得られる、
即ち、第1および第2のパルス間の時間間隔t1に
比例して変化する、第2および第3のパルス間の
時間間隔tnないしtpを、第1の時間間隔t1と、
第2および第3のパルス間の時間間隔の初期値t
npないしtppと、比例係数Xとを選定することに
よつて調整するために、tn=tnp+Xt1ないし
tp=tpp+Xt1と定める。
実施例の説明
次の本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明
する。
する。
2次元交換分光分析法の基本となる過程を第1
図および第2図に示す。第1図に示すように、先
ず横磁化を行うために1つの90゜パルスが印加さ
れる。展開時間t1は、種々の磁化成分に、独自の
ラーモア歳差周波数という形での“周波数ラベリ
ング”のためにある。公知のように、2次元分光
分析では展開時間t1は2次元的実験が完了するま
で測定を繰返すごとに長くされる。展開時間t1の
経過後、第2の90゜パルスが磁化のx軸部分を、
z軸に沿つて旋回させる。これにより次の混合時
間tnの間、検出すべき緩慢な交換過程が行なえ
るようになる。第3の90゜パルスが改めて横断方
向磁化を生ぜしめる。これにより交換過程の結果
が、検出時間t2の間磁化成分の歳差周波数によつ
て測定される。得られた信号s(t1、t2)を2次元
フーリエ変換すると、最終的に所望の2次元交換
スペクトルまたはNOEスペクトルが導出され
る。2つの交換すべき核をもつ系のための交換交
叉線の強さaABおよびaBAは、混合時間が増大す
るときは磁化−交換レートRCで、平衡状態に至
るまで上昇し、他方同時にリークレートRLが交
叉線の強さを減少させる。S.Macura、R.R.Ernst
がMol、Phys.41、95(1980年)に記載のこの過
程は、次式により表わせる。
図および第2図に示す。第1図に示すように、先
ず横磁化を行うために1つの90゜パルスが印加さ
れる。展開時間t1は、種々の磁化成分に、独自の
ラーモア歳差周波数という形での“周波数ラベリ
ング”のためにある。公知のように、2次元分光
分析では展開時間t1は2次元的実験が完了するま
で測定を繰返すごとに長くされる。展開時間t1の
経過後、第2の90゜パルスが磁化のx軸部分を、
z軸に沿つて旋回させる。これにより次の混合時
間tnの間、検出すべき緩慢な交換過程が行なえ
るようになる。第3の90゜パルスが改めて横断方
向磁化を生ぜしめる。これにより交換過程の結果
が、検出時間t2の間磁化成分の歳差周波数によつ
て測定される。得られた信号s(t1、t2)を2次元
フーリエ変換すると、最終的に所望の2次元交換
スペクトルまたはNOEスペクトルが導出され
る。2つの交換すべき核をもつ系のための交換交
叉線の強さaABおよびaBAは、混合時間が増大す
るときは磁化−交換レートRCで、平衡状態に至
るまで上昇し、他方同時にリークレートRLが交
叉線の強さを減少させる。S.Macura、R.R.Ernst
がMol、Phys.41、95(1980年)に記載のこの過
程は、次式により表わせる。
aAB(tn)=aBA(tn)=Mo/4〔1−exp(−RCtn)〕exp(−RLtn) (1)
以上の方法では、第2の90゜パルスの後にも残
つている横磁化の成分は無視されていた。
つている横磁化の成分は無視されていた。
この他、結合されたスピン系において、2つの
時間間隔t1において連続する90゜パルスが零量子
干渉および2重および多重量子干渉
(Koha¨renz)を発生する方法も公知である(“J.
Chem.Phys.64、2229“1976年)。これらの干渉成
分は混合時間tnの間に、第2図に示すように、
展開する。第3の90゜パルスはこれらの成分を部
分的に、観測可能な横磁化に変換する。この可干
渉の遷移の付加的過程によつて、2次元交換スペ
クトルに所謂J−交叉線が生ずる。従つて交換線
には、任意の交換過程に関する非干渉磁化遷移成
分と共に、J−結合格子構造に関する可干渉遷移
成分も含まれることがある。
時間間隔t1において連続する90゜パルスが零量子
干渉および2重および多重量子干渉
(Koha¨renz)を発生する方法も公知である(“J.
Chem.Phys.64、2229“1976年)。これらの干渉成
分は混合時間tnの間に、第2図に示すように、
展開する。第3の90゜パルスはこれらの成分を部
分的に、観測可能な横磁化に変換する。この可干
渉の遷移の付加的過程によつて、2次元交換スペ
クトルに所謂J−交叉線が生ずる。従つて交換線
には、任意の交換過程に関する非干渉磁化遷移成
分と共に、J−結合格子構造に関する可干渉遷移
成分も含まれることがある。
測定結果を解釈し易くするためには2次元交換
スペクトル中のJ−交叉線を抑圧することが望ま
しい。本発明の方法ではこのJ−交叉線の抑圧の
ために、可干渉性および非干渉性の遷移過程の混
合時間に対する依存特性を利用する。式(1)による
非干渉性の交換が緩慢に変化する過程であるのに
対して、可干渉性の遷移は混合時間に振動的に依
存する特性を示す。
スペクトル中のJ−交叉線を抑圧することが望ま
しい。本発明の方法ではこのJ−交叉線の抑圧の
ために、可干渉性および非干渉性の遷移過程の混
合時間に対する依存特性を利用する。式(1)による
非干渉性の交換が緩慢に変化する過程であるのに
対して、可干渉性の遷移は混合時間に振動的に依
存する特性を示す。
本発明によれば、混合時間tnを展開時間に比
例して次式にしたがつて変化させる: tn=tnp+Xt1 (2) 混合時間の最高増加値は、非干渉性の交換に著
しい妨害が生ずるのを避けるために充分小さく選
定する。本発明の方法により、すべてのJ−交叉
線が本来の位置からω1方向から沿つてずらされ
る。この遷移によつて、J−交叉線パターンに特
有の対称性がくずされる。つまりω1の方向にず
らされた交叉線は、2次元スペクトルの主対角線
に関して右左対称な位置にある交叉線をもたなく
なる。従つて対称化によつて、対称な対を有する
線のみ残すことによつて、J−交叉線を消去する
ことができる。
例して次式にしたがつて変化させる: tn=tnp+Xt1 (2) 混合時間の最高増加値は、非干渉性の交換に著
しい妨害が生ずるのを避けるために充分小さく選
定する。本発明の方法により、すべてのJ−交叉
線が本来の位置からω1方向から沿つてずらされ
る。この遷移によつて、J−交叉線パターンに特
有の対称性がくずされる。つまりω1の方向にず
らされた交叉線は、2次元スペクトルの主対角線
に関して右左対称な位置にある交叉線をもたなく
なる。従つて対称化によつて、対称な対を有する
線のみ残すことによつて、J−交叉線を消去する
ことができる。
本発明の方法をさらに説明するために、次に1
つの磁化成分について述べる。この磁化成分は本
来遷移aに所属し、交換前は歳差周波数ωaを有
している。混合過程で、この磁化成分を別の周波
数ωbを有する遷移bと干渉させると有利であ
る。混合の間の過程は、歳差周波数ωkを有する
すべての遷移kに亘つており、その中には零およ
び1および多重の量子干渉も含まれる(第2
図)。この過程により、観測可能な磁化成分Mab
(t1、tn、t2)が得られる。
つの磁化成分について述べる。この磁化成分は本
来遷移aに所属し、交換前は歳差周波数ωaを有
している。混合過程で、この磁化成分を別の周波
数ωbを有する遷移bと干渉させると有利であ
る。混合の間の過程は、歳差周波数ωkを有する
すべての遷移kに亘つており、その中には零およ
び1および多重の量子干渉も含まれる(第2
図)。この過程により、観測可能な磁化成分Mab
(t1、tn、t2)が得られる。
この式において、RkaおよびRbkはローテシヨ
ンオペレータのマトクリス要素であり、この要素
が遷移aから遷移kへの、または遷移kから遷移
bへの可干渉性の変換を示しており、この可干渉
性交換は高周波パルスによつて開始される。遷移
kに関する加算は、その符号のよつてのみ区別で
きる遷移をも含むすべての許容および禁止された
遷移に亘つて行なわれる。
ンオペレータのマトクリス要素であり、この要素
が遷移aから遷移kへの、または遷移kから遷移
bへの可干渉性の変換を示しており、この可干渉
性交換は高周波パルスによつて開始される。遷移
kに関する加算は、その符号のよつてのみ区別で
きる遷移をも含むすべての許容および禁止された
遷移に亘つて行なわれる。
混合時間tnを、式(2)に示すように展開時間t1
に比例して高めると、次の式が得られる: 1つの固定混合時間tnに対して2次元フーリ
エ変換を行うと、ω1=ωaおよびω2=ωbのと
き各々交叉線が生ずることがある。しかし混合時
間tnを増大させた時合、ω1=ωa+Xωkおよ
びω2=ωbのときに1次元の線群が生じ、この
線群はω1の方向に線幅1/T2a+1/T2kを有
する。振動特性ωk≠0のすべての不都合な遷移
過程は、ずらされた交叉線となり、ω1=ωaお
よびω2=ωbの位置には、ランダムな交換強度
を有する交叉線だけが残る点は特に注目すべき点
である。J−交叉線のシフトの大きさはパラメー
タXを選定することで定めることができる。
に比例して高めると、次の式が得られる: 1つの固定混合時間tnに対して2次元フーリ
エ変換を行うと、ω1=ωaおよびω2=ωbのと
き各々交叉線が生ずることがある。しかし混合時
間tnを増大させた時合、ω1=ωa+Xωkおよ
びω2=ωbのときに1次元の線群が生じ、この
線群はω1の方向に線幅1/T2a+1/T2kを有
する。振動特性ωk≠0のすべての不都合な遷移
過程は、ずらされた交叉線となり、ω1=ωaお
よびω2=ωbの位置には、ランダムな交換強度
を有する交叉線だけが残る点は特に注目すべき点
である。J−交叉線のシフトの大きさはパラメー
タXを選定することで定めることができる。
非干渉性の磁化−遷移は、混合時間tnの歩進
的増大を定めるパラメータXと混合時間の総合変
化量とを充分小さくする限り、混合時間の歩進的
増大によつて重大な影響を受けることがない。
的増大を定めるパラメータXと混合時間の総合変
化量とを充分小さくする限り、混合時間の歩進的
増大によつて重大な影響を受けることがない。
本発明をさらに詳しく説明するため次に第3図
および第4図に示す実験のデータを説明する。こ
のデータは、一方は小さな分子から成り他方は極
めて大きな分子から成る2つの系から、本発明の
方法を用いて得たものである。
および第4図に示す実験のデータを説明する。こ
のデータは、一方は小さな分子から成り他方は極
めて大きな分子から成る2つの系から、本発明の
方法を用いて得たものである。
1・1・2−トリクロルエタンとN・N−ジメチ
ルアセトアミドとの混合物の交換スペクトル 可干渉性および非干渉性の磁化−遷移について
説明するために、1・1・2−トリクロルエタン
(TCE)とN・N−ジメチルアセトアミド
(DMA)との混合物を選んだ。TCEの陽子共鳴
スペクトルは、可干渉性遷移の原因となる、J−
結合されたAX2スピン系から成る。他方DMAに
おいて回転が妨げられることに起因する化学的交
換の結果、非干渉性の磁化−遷移が生ずる。第3
図は本発明の方法により得られる。TCEとDMA
とを同じ割合で含む混合物の絶対値の等高線グラ
フの形での2次元スペクトルを示す。TCEのケ
ミカルシフトと、溶媒のDMAとに対して特徴的
な1次元スペクトルの6本の線を、主対角線ω1
=ω2に沿つて示す。TCE線の多重構造はデイ
ジタルな分解能の限界を越えているので表わされ
ていない。DMAの2つのN−メチル線3および
4の間にある2つの交叉線1および2は、メチル
グループ間で内部の回転により起きる交換作用を
示す。この交換交叉線は更に部分拡大図で詳しく
示した。(ω1=ΩA、ω2=ΩX)の位置のJ−
交叉線と、(ω1=ΩX、ω2=ΩA)の位置のJ
−交叉線とは、TCEのAX2−スピン系に対して
生ずる可能性があり、その多重量子成分が、分解
された形でω2=ΩAの線とω2=ΩXの線とに分
布されて示されている。これらの両線に沿つてJ
−交叉線が4対示されており、これらのJ−交叉
線対はω1方向において、相応に係数Xでスカラ
ー化された多重量子歳差周波数に関して対称に正
方向と負方向にシフトされている。4対のJ交叉
線は、2つの1量子遷移1QTAおよび1QTXと、
1つの零量子遷移ZQTと、1つの2量子遷移
2QTとに所属している。第3図の左下に延在す
るJ−交叉線の多重量子構造パターンは、周波数
ω1=0での信号の畳込み(Signalfaltung)に
よつて妨害されている。TCAの両対角線は、J
−結合によつて結合されており、やはりJ−交叉
線に類似にその多重量子成分に分けられている、
軸線はω2軸(ω1=0)に沿つて現われ、ただ
し混合時間の間の縦磁化の部分的回復によつて生
ずる。ω1=Xω2の直線上の線は、展開時間の
間に形成された縦磁化に起因する。この磁化は第
2の90゜パルスによつて、横断面に回転させら
れ、混合時間の間のみ展開する。従つてそのω1
周波数は係数Xを有している。直線ω1=(1+
X)ω2とω1=(1−X)ω2上にある2つの
線群は展開時間ならびに混合時間の間の横磁化に
所属する。2つの線群の歳差角度ω1t1とω1Xt1は
第2の90゜パルスの作用によつてプラスまたはマ
イナスになる。
ルアセトアミドとの混合物の交換スペクトル 可干渉性および非干渉性の磁化−遷移について
説明するために、1・1・2−トリクロルエタン
(TCE)とN・N−ジメチルアセトアミド
(DMA)との混合物を選んだ。TCEの陽子共鳴
スペクトルは、可干渉性遷移の原因となる、J−
結合されたAX2スピン系から成る。他方DMAに
おいて回転が妨げられることに起因する化学的交
換の結果、非干渉性の磁化−遷移が生ずる。第3
図は本発明の方法により得られる。TCEとDMA
とを同じ割合で含む混合物の絶対値の等高線グラ
フの形での2次元スペクトルを示す。TCEのケ
ミカルシフトと、溶媒のDMAとに対して特徴的
な1次元スペクトルの6本の線を、主対角線ω1
=ω2に沿つて示す。TCE線の多重構造はデイ
ジタルな分解能の限界を越えているので表わされ
ていない。DMAの2つのN−メチル線3および
4の間にある2つの交叉線1および2は、メチル
グループ間で内部の回転により起きる交換作用を
示す。この交換交叉線は更に部分拡大図で詳しく
示した。(ω1=ΩA、ω2=ΩX)の位置のJ−
交叉線と、(ω1=ΩX、ω2=ΩA)の位置のJ
−交叉線とは、TCEのAX2−スピン系に対して
生ずる可能性があり、その多重量子成分が、分解
された形でω2=ΩAの線とω2=ΩXの線とに分
布されて示されている。これらの両線に沿つてJ
−交叉線が4対示されており、これらのJ−交叉
線対はω1方向において、相応に係数Xでスカラ
ー化された多重量子歳差周波数に関して対称に正
方向と負方向にシフトされている。4対のJ交叉
線は、2つの1量子遷移1QTAおよび1QTXと、
1つの零量子遷移ZQTと、1つの2量子遷移
2QTとに所属している。第3図の左下に延在す
るJ−交叉線の多重量子構造パターンは、周波数
ω1=0での信号の畳込み(Signalfaltung)に
よつて妨害されている。TCAの両対角線は、J
−結合によつて結合されており、やはりJ−交叉
線に類似にその多重量子成分に分けられている、
軸線はω2軸(ω1=0)に沿つて現われ、ただ
し混合時間の間の縦磁化の部分的回復によつて生
ずる。ω1=Xω2の直線上の線は、展開時間の
間に形成された縦磁化に起因する。この磁化は第
2の90゜パルスによつて、横断面に回転させら
れ、混合時間の間のみ展開する。従つてそのω1
周波数は係数Xを有している。直線ω1=(1+
X)ω2とω1=(1−X)ω2上にある2つの
線群は展開時間ならびに混合時間の間の横磁化に
所属する。2つの線群の歳差角度ω1t1とω1Xt1は
第2の90゜パルスの作用によつてプラスまたはマ
イナスになる。
第4図は、対称化後の第3図のスペクトルを示
す。主対角線に関して非対称なすべての線が消去
されている。従つて対角線と交換交叉線だけが残
つている。このことは第3図および第4図のグラ
フをω1軸に平行にω2=ΩAのところで切断し
た横断面図を示す第5図および第6図から、明ら
かである。注目すべき点は、本発明の方法を用い
た場合、ΩA横断面中の周波数ΩXのところ(同様
にΩX横断面中の周波数ΩAのところ)に線が全く
生じないことである。この事実は、対称化により
J−交叉線が完全に抑圧されることの基礎となつ
ている。つまり第5図および第6図は、本発明に
よるJ−交叉線の抑圧方法の効果を明瞭に示して
いる。
す。主対角線に関して非対称なすべての線が消去
されている。従つて対角線と交換交叉線だけが残
つている。このことは第3図および第4図のグラ
フをω1軸に平行にω2=ΩAのところで切断し
た横断面図を示す第5図および第6図から、明ら
かである。注目すべき点は、本発明の方法を用い
た場合、ΩA横断面中の周波数ΩXのところ(同様
にΩX横断面中の周波数ΩAのところ)に線が全く
生じないことである。この事実は、対称化により
J−交叉線が完全に抑圧されることの基礎となつ
ている。つまり第5図および第6図は、本発明に
よるJ−交叉線の抑圧方法の効果を明瞭に示して
いる。
すい臓のトリプシン−抑制基剤(BPTI)のNOE
スペクトル 本発明の方法を生体の巨大分子に検査に用いる
場合を、BPTIのスペクトルにもとづいて説明す
る。BPTIのJ−結合および交叉−緩和−格子構
造値は公知である(例えばK.Wu¨thrich、G.
WagnerのJ.Mol.Bol.130、1(1979年)掲載の論
文を参照)。第7図は固定混合時間を用いて得た
NOEスペクトルを示し、第8図は本発明により
歩進的に増大される混合時間を用いて得たNOE
スペクトルを示す。両スペクトルは対称化されて
いる。以下に述べる説明は主に第7図および第8
図のスペクトルの領域AないしA′における異差
についての説明であり、領域AないしA′は更に
第9図および第10図で詳細に示した。
スペクトル 本発明の方法を生体の巨大分子に検査に用いる
場合を、BPTIのスペクトルにもとづいて説明す
る。BPTIのJ−結合および交叉−緩和−格子構
造値は公知である(例えばK.Wu¨thrich、G.
WagnerのJ.Mol.Bol.130、1(1979年)掲載の論
文を参照)。第7図は固定混合時間を用いて得た
NOEスペクトルを示し、第8図は本発明により
歩進的に増大される混合時間を用いて得たNOE
スペクトルを示す。両スペクトルは対称化されて
いる。以下に述べる説明は主に第7図および第8
図のスペクトルの領域AないしA′における異差
についての説明であり、領域AないしA′は更に
第9図および第10図で詳細に示した。
第7図のスペクトルの領域Aに現われている5
つのJ−交叉線は、第8図の領域A′に示すよう
に本発明の方法により消去される。これらの領域
を厳密に調べると、J−交叉線の消去後に、J−
交叉線と重なつていたNOE−交叉線が現われて
いることがわかる。重なつているJ交叉線と
NOE交叉線を分離できるということは、タンパ
ク質のNOEデータを量的に解釈するのに非常に
重要である。なぜなら、非常に短い混合時間を用
いて得られるスペクトルにおいては、同じアミノ
酸残基の陽子に属するNOE−交叉線が、これと
重なり合うJ−交叉線によつて隠蔽されることが
あるからである。例えば残基F33(第9図)のC
〓HおよびNH間の交叉線は典型的J−交叉線で
あり、これと重なり合うNOE−交叉線を隠蔽す
る。しかし本発明の方法を用いれば、第10図に
示すようにJ−交叉線が消去されるので、NOE
−交叉線が現われて、量的に測定できるようにな
る。他方純粋なNOE−交叉線、例えばT32、のC
〓HとF33のNHとの間の交叉線は、混合時間tn
を歩進的に増大させることによる影響を受けな
い。同様の特性が5つのすべてのアミド陽子共鳴
における結合に対しても、つまり第9図および第
10図に示すように、F45とF22、F33、Y21、
Q31のNH−群に対しても観測された。これらの
アミド−陽子は各々、第9図および第10図に示
すスペクトル領域において2つの交叉線の原因に
なる。いずれにせよアミノ酸配列中の先行するア
ミノ酸残基のα−陽子を有する純粋なMOE−交
叉線は、第9図および第10図のスペクトルにお
いて同じ強度をもつ。これに対し第10図では、
混合時間tnを増大させた結果として、同じアミ
ノ酸残基の、隣接するα−陽子を有する交叉線の
強度が減少するので、残つた交叉線の強度は完全
に非干渉性のNOE−交換に起因していることに
なる。
つのJ−交叉線は、第8図の領域A′に示すよう
に本発明の方法により消去される。これらの領域
を厳密に調べると、J−交叉線の消去後に、J−
交叉線と重なつていたNOE−交叉線が現われて
いることがわかる。重なつているJ交叉線と
NOE交叉線を分離できるということは、タンパ
ク質のNOEデータを量的に解釈するのに非常に
重要である。なぜなら、非常に短い混合時間を用
いて得られるスペクトルにおいては、同じアミノ
酸残基の陽子に属するNOE−交叉線が、これと
重なり合うJ−交叉線によつて隠蔽されることが
あるからである。例えば残基F33(第9図)のC
〓HおよびNH間の交叉線は典型的J−交叉線で
あり、これと重なり合うNOE−交叉線を隠蔽す
る。しかし本発明の方法を用いれば、第10図に
示すようにJ−交叉線が消去されるので、NOE
−交叉線が現われて、量的に測定できるようにな
る。他方純粋なNOE−交叉線、例えばT32、のC
〓HとF33のNHとの間の交叉線は、混合時間tn
を歩進的に増大させることによる影響を受けな
い。同様の特性が5つのすべてのアミド陽子共鳴
における結合に対しても、つまり第9図および第
10図に示すように、F45とF22、F33、Y21、
Q31のNH−群に対しても観測された。これらの
アミド−陽子は各々、第9図および第10図に示
すスペクトル領域において2つの交叉線の原因に
なる。いずれにせよアミノ酸配列中の先行するア
ミノ酸残基のα−陽子を有する純粋なMOE−交
叉線は、第9図および第10図のスペクトルにお
いて同じ強度をもつ。これに対し第10図では、
混合時間tnを増大させた結果として、同じアミ
ノ酸残基の、隣接するα−陽子を有する交叉線の
強度が減少するので、残つた交叉線の強度は完全
に非干渉性のNOE−交換に起因していることに
なる。
図示のスペクトルは、Bruker−Analytik
GmbHのCXP300型の核磁気共鳴−スペクトロメ
ータを用いて得たものである。
GmbHのCXP300型の核磁気共鳴−スペクトロメ
ータを用いて得たものである。
このスペクトロメータは、そのパルス間隔を互
いに無関係に設定ないしプログラミングすること
のできる90゜パルス列を発生させる。本発明の方
法を実施するには、この形式のスペクトロメータ
を殊に、可変時間として時間対t1,tnを入力す
る代りに、単に時間t1を入力すればよいように構
成すると有利である。その際初期−混合時間tnp
と比例係数Xとは固定して設定するかまたは、測
定過程の経過がプログラミングされた際に入力で
きるようにする。これにより、スペクトロメータ
は第2のパルス間隔tn=tnp+Xt1を自動的に
形成する。以上の説明から既に明らかなように、
“設定する”ということばは、この形式のスペク
トロメータの制御装置の相応に命令を入力するこ
とをも意味している。
いに無関係に設定ないしプログラミングすること
のできる90゜パルス列を発生させる。本発明の方
法を実施するには、この形式のスペクトロメータ
を殊に、可変時間として時間対t1,tnを入力す
る代りに、単に時間t1を入力すればよいように構
成すると有利である。その際初期−混合時間tnp
と比例係数Xとは固定して設定するかまたは、測
定過程の経過がプログラミングされた際に入力で
きるようにする。これにより、スペクトロメータ
は第2のパルス間隔tn=tnp+Xt1を自動的に
形成する。以上の説明から既に明らかなように、
“設定する”ということばは、この形式のスペク
トロメータの制御装置の相応に命令を入力するこ
とをも意味している。
始めに述べた、実験を繰返す度に第2と第3の
90゜パルスの間の時間間隔(混合時間tn)を展
開時間t1に比例して変化させる方法の代りに、混
合時間内に1つの付加的180゜パルスを発生させ
る方法によつても同じ効果が得られる。この180
゜パルスの位置tpは第11図に示すように、展
開時間t1に比例して増大する(tp=tpp+Xt
1)。180゜パルスの位置は、もつぱらJ−交叉線
の原因となる磁化の歳差運動にのみ影響し、実測
で測定しようとしている非干渉性磁化交換には影
響しない。
90゜パルスの間の時間間隔(混合時間tn)を展
開時間t1に比例して変化させる方法の代りに、混
合時間内に1つの付加的180゜パルスを発生させ
る方法によつても同じ効果が得られる。この180
゜パルスの位置tpは第11図に示すように、展
開時間t1に比例して増大する(tp=tpp+Xt
1)。180゜パルスの位置は、もつぱらJ−交叉線
の原因となる磁化の歳差運動にのみ影響し、実測
で測定しようとしている非干渉性磁化交換には影
響しない。
180゜パルスを時間的にずらすことにより、混
合時間tnを増大させるのと同様の、J−交叉線
をずらす効果が得られるので、J−交叉線は対称
化により消去される。むしろ180゜パルスは非干
渉性の交換に全く影響しないので、本発明はこの
実施例は極めて高い精度を必要とする場合に特に
有利である。
合時間tnを増大させるのと同様の、J−交叉線
をずらす効果が得られるので、J−交叉線は対称
化により消去される。むしろ180゜パルスは非干
渉性の交換に全く影響しないので、本発明はこの
実施例は極めて高い精度を必要とする場合に特に
有利である。
第1図は本発明による第1の方法に用いられる
パルス列の波形図、第2図は、零量子干渉と多重
量子干渉とを有するスピン系を励起することによ
り得られる信号の線図、第3図は1・1・2−ト
リクロルエタンとN・N−ジメチルアセトアミド
との1:1の混合物の、297Kでの、交換時間tn
を100ms〜132msまで本発の方法により変化させ
た場合の2次元交換スペクトル図、第4図は対称
化後の第3図と同様のスペクトル図、第5図は第
3図のスペクトルのω2=ΩAでのω1軸に平行
な横断面図、第6図は第4図のスペクトルのω2
=ΩAでのω1軸に平行な横断面図、第7図は公
知技術による固定混合時間tn−30msを用いた、
すい臓のトリプシン抑制基剤(BPTI)のNOESY
−スペクトルの図、第8図は本発明により混合時
間を30ms〜37.8msまで変化させた場合の、やは
りBPTIのNOESY−スペクトル、第9図は第7図
のスペクトルの領域Aの2次元および3次元の拡
大図、第10図は第8図のスペクトルの、領域A
に相応する領域A′の2次元および3次元の拡大
図、第11図は本発明による第2の方法に用いら
れるパルス列の波形図である。 t1……展開時間、tn……混合時間、t2……検出
時間。
パルス列の波形図、第2図は、零量子干渉と多重
量子干渉とを有するスピン系を励起することによ
り得られる信号の線図、第3図は1・1・2−ト
リクロルエタンとN・N−ジメチルアセトアミド
との1:1の混合物の、297Kでの、交換時間tn
を100ms〜132msまで本発の方法により変化させ
た場合の2次元交換スペクトル図、第4図は対称
化後の第3図と同様のスペクトル図、第5図は第
3図のスペクトルのω2=ΩAでのω1軸に平行
な横断面図、第6図は第4図のスペクトルのω2
=ΩAでのω1軸に平行な横断面図、第7図は公
知技術による固定混合時間tn−30msを用いた、
すい臓のトリプシン抑制基剤(BPTI)のNOESY
−スペクトルの図、第8図は本発明により混合時
間を30ms〜37.8msまで変化させた場合の、やは
りBPTIのNOESY−スペクトル、第9図は第7図
のスペクトルの領域Aの2次元および3次元の拡
大図、第10図は第8図のスペクトルの、領域A
に相応する領域A′の2次元および3次元の拡大
図、第11図は本発明による第2の方法に用いら
れるパルス列の波形図である。 t1……展開時間、tn……混合時間、t2……検出
時間。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 検査すべき核スピン系を、3つの時間的に間
隔を置いて連続する90゜のパルスで励起し、第3
の90゜パルスの後に得られるインターフエログラ
ムをフーリエ解析し、さらに同様の測定を、第1
および第2の90゜パルスの間の時間間隔、即ち展
開時間t1を種々に変えて何度も行い、この測定に
より得られた値をフーリエ解析することによつて
得た共鳴線の種々の振幅値を、別のインターフエ
ログラムの瞬時値として記憶してもう一度フーリ
エ解析を行い、さらに種々の展開時間t1を用いた
測定を繰返して行いその際第2および第3の90゜
パルスの間の時間間隔、即ち混合時間tn僅かづ
つ変化させ、この僅かな変化量によつて、スカラ
ー結合または可干渉性結合により生じる周波数シ
フトの周期により定められる領域を掃引する、2
次元核磁気共鳴スペクトルの検出方法において、
混合時間tnを、初期値tnpから始まつて、展開
時間t1に比例して変化させ、n回の測定を行なつ
た場合の、初期値tnpに対する混合時間の僅かな
時間変化tno−tnpの大きさが、スカラー結合ま
たは可干渉性結合により生ずる周波数シフトの周
期の大きさになるようにし、このようにして得た
2次元スペクトルを対称化することにより、スペ
クトルの主対角線に対して非対称なすべての共鳴
線を消去することを特徴とする、2次元核磁気共
鳴スペクトルの検出方法。 2 検査すべき核スピン系を、3つの時間的に間
隔を置いて連続する90゜のパルスで励起し、第3
の90゜パルスの後に得られるインターフエログラ
ムをフーリエ解析し、さらに同様の測定を、第1
および第2の90゜パルスの間の時間間隔、即ち展
開時間t1を種々に変えて何度も行い、この測定に
より得られた値をフーリエ解析することによつて
得た共鳴線の種々の振幅値を、別のインターフエ
ログラムの瞬時値として記憶してもう一度フーリ
エ解析を行い、さらに第2および第3の90゜パル
スの間に180゜のパルスを発生させ、展開時間t1
を変化させながら測定を繰返し、その際第2の90
゜パルスからの180゜パルスの時間間隔、即ち位
置時間tpを僅かずつ変化させ、この僅かな変化
量によつて、スカラー結合または可干渉性結合に
より生ずる周波数シフトの周期により定められる
領域を掃引する、2次元核磁気共鳴スペクトルの
検出方法において、前記の位置時間tpを初期値
tppから始まつて展開時間t1に比例して変化さ
せ、その際、n回の測定を行つた場合の、初期値
tppに対する位置時間tpの僅かな時間的変化tp
o−tppの大きさが、スカラー結合または可干渉
性結合により生ずる周波数シフトの周期の大きさ
となるようにし、このようにして得られた2次元
スペクトルを対称化することにより、スペクトル
の主対角線に対して非対称なすべての共鳴線を消
去することを特徴とする、2次元核磁気共鳴スペ
クトルの検出方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE3143625A DE3143625C2 (de) | 1981-11-04 | 1981-11-04 | Verfahren zur Aufnahme von Kernresonanzspektren von Molekülen in einem zweidimensionalen Frequenzbereich und Kernresonanzspektrometer zur Durchführung des Verfahrens |
DE3143625.0 | 1981-11-04 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58100744A JPS58100744A (ja) | 1983-06-15 |
JPS627495B2 true JPS627495B2 (ja) | 1987-02-17 |
Family
ID=6145502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57191983A Granted JPS58100744A (ja) | 1981-11-04 | 1982-11-02 | 2次元核磁気共鳴スペクトルの検出方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4510449A (ja) |
JP (1) | JPS58100744A (ja) |
CH (1) | CH660794A5 (ja) |
DE (1) | DE3143625C2 (ja) |
FR (1) | FR2515824A1 (ja) |
GB (1) | GB2109116B (ja) |
Families Citing this family (26)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60119452A (ja) * | 1983-11-30 | 1985-06-26 | Jeol Ltd | 核磁気共鳴測定方法 |
JPS60161552A (ja) * | 1984-02-01 | 1985-08-23 | Hitachi Ltd | Νmr検査装置の静磁場強度分布測定方法 |
JPS60211343A (ja) * | 1984-04-05 | 1985-10-23 | Jeol Ltd | 核磁気共鳴測定方法 |
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