JP3808601B2 - 磁気共鳴診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脂肪や水の実際的な共鳴周波数を周波数スペクトラムから計測する機能を有する磁気共鳴診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴診断法は、よく知られているように、スピンの集団が一様な静磁場中に置かれたときに、その原子核に固有の磁気回転比と、その存在磁場強度に応じた特定の周波数で回転する高周波磁場のエネルギーを共鳴的に吸収する現象を利用して、物質の化学的および物理的な微視的情報を取得する手法である。
【0003】
ところで、脂肪と水との共鳴周波数のずれ(化学シフト;3.5ppm)を利用して脂肪又は水のプロトンスピンだけを選択的に励起するように周波数帯域を絞り込んだいわゆる化学シフト選択パルス(chemical shift selective pulse)は、水のプロトンスピンだけをイメージングする等の用途に活用されている。
【0004】
化学シフト選択を確実に行うためには、磁場を十分均一にすることは勿論のこと、化学シフト選択パルスの中心周波数を、水のプロトンスピンの共鳴周波数に合わせることが肝要である。共鳴周波数は存在磁場強度に依存して変化するので、実際に磁気共鳴信号を収集して、それをフーリエ変換して得られる周波数スペクトラムを解析することが必要とされる。
【0005】
図7に、周波数スペクトラムの一例を示す。脂肪の共鳴周波数は水の共鳴周波数より高いことから、2つのピークの低い方の周波数が脂肪の共鳴周波数F(fat) として、また高い方が水の共鳴周波数F(water) として区別される。
【0006】
しかし、診断対象領域に脂肪と水の一方が存在しない又は両者の存在比が極端に相違するような場合、周波数スペクトラム上では、認識可能なピークは1つしか現れない。したがって、このような場合、ピーク周波数を脂肪と水とで区別することが困難となってしまう。
【0007】
また、磁場不均一を補正するいわゆるシミングでは磁場分布を計測することが必要であるが、脂肪と水の化学シフトはこの分布に空間的な誤差を生じさせ、したがってシミング精度には限界があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、診断対象領域に脂肪と水の一方が存在しない又は両者の存在比が極端に相違するような場合であっても、脂肪又は水の共鳴周波数を計測することが可能な磁気共鳴診断装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、脂肪のプロトンスピンと水のプロトンスピンとの縦緩和時間の相違に基づいて、前記脂肪又は前記水のプロトンスピンを選択的に抑制する抑制手段と、前記抑制の後に、前記脂肪又は前記水のプロトンスピンから磁気共鳴信号を発生させ収集する収集手段と、前記磁気共鳴信号をフーリエ変換し、得られた周波数スペクトラムに基づいて、前記脂肪のプロトンスピンの共鳴周波数と前記水のプロトンスピンの共鳴周波数との少なくとも一方を計測する計測手段と、前記計測された前記脂肪又は前記水の共鳴周波数を中心周波数に調整した高周波磁場パルスにより、前記脂肪又は前記水のプロトンスピンを選択的に励起し、この励起により発生する前記脂肪又は前記水のプロトンスピンからの磁気共鳴信号に基づいて磁場分布を取得し、前記磁場分布に基づいて、磁場不均一を補正する手段とを具備する。
【0010】
磁気共鳴信号収集の前に、脂肪と水の一方が抑制されるので、磁気共鳴信号をフーリエ変換して得られる周波数スペクトラムには、1つのピークのみが現れる。この1つのピークは、抑制されていない他方の共鳴周波数に対応しており、抑制した一方の共鳴周波数とは完全に区別することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。
図1に、本実施形態に係る磁気共鳴診断装置の構成を示す。被検体を収容できるように円筒状の内部空間が形成された磁石装置1には、静磁場コイル2、傾斜磁場コイルセット3、高周波磁場コイル4が装備される。静磁場コイル2は、静磁場制御回路6から電流の供給を受けて、円筒内部に静磁場を発生する。なお、静磁場の向きをZ方向とする。傾斜磁場コイルセット3は、XYZ各軸に対応する3つのコイルを有し、傾斜磁場制御回路14から各軸に対応する電流の供給を受けて、X軸に沿って磁場強度が線形に変化するX軸傾斜磁場、Y軸に沿って磁場強度が線形に変化するY軸傾斜磁場、Z軸に沿って磁場強度が線形に変化するZ軸傾斜磁場をそれぞれ独立して発生する。X、Y、Z各軸の傾斜磁場に対するリードアウト用傾斜磁場Gr 、位相エンコード用傾斜磁場Ge 、スライス選択用傾斜磁場Gs の対応関係は任意であり、またオブリーク撮影等では1対1で対応するとは限らない。
【0012】
高周波発信器16は、発信周波数が可変のタイプが採用され、コントローラ13からの制御信号に応じた発信周波数F0 で高周波信号を発振する。ゲート回路17は、高周波発信器16からの高周波信号に対して、コントローラ13からの制御信号に応じた時間幅ΔTで時間ゲートをかけ、またコントローラ13からの制御信号に応じて周波数変調をかけて、高周波パルスを出力する。なお、時間幅ΔTによって高周波磁場パルスのフリップ角が調整され、周波数変調によって周波数帯域が調整され得る。電力増幅器18は、ゲート回路17からの高周波パルスを増幅する。増幅された高周波パルスは、デュプレクサ回路5を介して高周波磁場コイル4に供給される。これにより、高周波磁場コイル4から周波数F0 の高周波磁場パルスがパルス幅ΔTで発生される。
【0013】
高周波磁場コイル4は、被検体内のプロトンスピンからの磁気共鳴信号を受信する。この磁気共鳴信号は、プリアンプ19を介して位相検波器20に送られ、ここで位相検波され、波形信号として波形メモリ21に記憶される。
【0014】
データ処理計算機11は、波形メモリ21に記憶された波形信号を処理して、脂肪のプロトンスピンの共鳴周波数と水のプロトンスピンの共鳴周波数との少なくとも一方を計測し、またスペクトロスコピーや組織画像(プロトン密度画像、T1 強調画像、T2 強調画像等)等を生成する。診断情報は、表示装置12に表示され、オペレータに提供される。
【0015】
コントローラ13は、後述するようなパルスシーケンスを実行するために、高周波磁場パルスの中心周波数に対応する発振周波数を調整するための制御信号を高周波発振器16に供給し、高周波磁場パルスの発生タイミング及びフリップ角を調整するための制御信号をゲート回路17に供給し、XYZ各軸に関する傾斜磁場パルスの発生タイミング及び継続時間を調整するための制御信号を傾斜磁場制御回路14に供給する。
【0016】
データ処理計算機11とコントローラ13とは、脂肪のプロトンスピンの共鳴周波数と水のプロトンスピンの共鳴周波数との少なくとも一方を計測するための第1のモードと、第1のモードで計測された共鳴周波数を使って脂肪又は水に関する被検体の診断情報を取得するための第2のモードとで動作する。
【0017】
図2に、第1のモードに対応するパルスシーケンスを示す。ここでは脂肪抑制として説明する。脂肪抑制とは、脂肪のプロトンスピンから磁気共鳴信号が実質的に出ないようにすることとして定義される。脂肪抑制の方法としては、存在磁場の強度に依存しないで、脂肪のプロトンスピンだけを選択的に抑制できる方法、つまり選択飽和法のような高周波磁場パルス(化学シフト選択パルス)で脂肪のプロトンスピンだけを選択的に励起してディフェズするような方法ではなく脂肪のプロトンスピンと水のプロトンスピンとの縦緩和時間の相違に基づいて脂肪のプロトンスピンだけを選択的に抑制するインバージョンリカバリー法(IR)が採用される。
【0018】
まず、高周波磁場パルス(インバージョンパルス)61が、フリップ角 180°で、スライス選択用の傾斜磁場パルス62と共に発生される。
インバージョンパルス62の周波数帯域ΔFは、図3に示すように、特定のスライスの中心位置での計算上の存在磁場の強度(静磁場強度+傾斜磁場強度)と、プロトンスピン固有の磁気回転比と、脂肪のプロトンスピンの化学シフトとから、ラーモアの式にしたがって計算された抑制対象の脂肪のプロトンスピンの共鳴周波数を中心周波数とした比較的広帯域に調整される。これにより計算された共鳴周波数と実際の共鳴周波数との間に誤差が存在していても、脂肪のプロトンスピンが反転される空間的範囲の中心が、上記特定のスライスの中心位置から若干ずれるにすぎず、少なくとも特定のスライス内の脂肪のプロトンスピンの反転は達成される。
【0019】
なお、抑制対象が水のプロトンスピンであれば、特定のスライスの中心位置での計算上の存在磁場の強度(静磁場強度+傾斜磁場強度)と、プロトンスピン固有の磁気回転比と、水のプロトンスピンの化学シフト(0)とから、ラーモアの式にしたがって計算された抑制対象の水のプロトンスピンの共鳴周波数を中心周波数とした比較的広帯域に調整される。
【0020】
インバージョンパルス62に続いて、インバージョンパルス62のフリップ角の不完全性等に起因して発生する横磁化成分を十分ディフェズするために、いわゆるスポイラー用の傾斜磁場パルス63〜65が発生される。
【0021】
次に、インバージョンパルス62から、抑制対象の脂肪のプロトンスピンの縦緩和時間に対応するインターバルTI(fat) を隔てて、磁気共鳴信号を発生し、収集するためのパルスシーケンスが開始される。このパルスシーケンスはスピンエコー法でも、励起後、傾斜磁場の反転により次々とエコー(グラディエントエコー)を発生させるフィールドエコー法でもよい。ここではスピンエコー法として説明する。
【0022】
インバージョンパルス62から、インターバルTI(fat) の後に、特定のスライス内の水のプロトンスピンを励起する(横磁化成分を発生させる)ための高周波磁場パルス51が、例えばフリップ角90°で、スライス選択用の傾斜磁場パルス52と共に発生される。なお、53は、傾斜磁場パルス52に対応するリフェーズ用傾斜磁場パルスを表している。
【0023】
図4に示すように、上記インターバルTI(fat) は、高周波磁場パルス51の発生時に脂肪のプロトンスピンの縦磁化成分が実質的に0になるように設定される。水のプロトンスピンの縦緩和時間は脂肪のプロトンスピンの縦緩和時間とは相違するので、高周波磁場パルス51の発生時に水のプロトンスピンの縦磁化成分は存在している。具体的には、インターバルTI(fat) は、インバージョンパルス62のフリップ角をθ、脂肪のプロトンスピンの縦緩和時間をT1 とすると、(1)式を満たすように設定される。
【0024】
1−(1− cosθ)exp(−TI(fat) /T1) …(1)
このようにインターバルTI(fat) を設定することにより、脂肪のプロトンスピンだけを選択的に抑制することができる。なお、抑制対象が水のプロトンスピンであれば、上記インターバルは、高周波磁場パルス51の発生時に水のプロトンスピンの縦磁化成分が実質的に0になるようにTI(water) に設定される。
【0025】
高周波磁場パルス51から、TEをエコー時間として、TE/2を隔てて、特定のスライス内の水のプロトンスピンの位相の進み遅れを逆転するための高周波磁場パルス54が、例えばフリップ角 180°で、スライス選択用の傾斜磁場パルス55と共に発生される。
【0026】
そして、エコー時間を中心として、エコー信号が十分高いサンプリング周波数でサンプリングされる。
このエコー信号は、データ処理計算機11でフーリエ変換を施される。これにより、図5(a)に示すような、周波数スペクトラムが得られる。周波数スペクトラム上では、脂肪のプロトンスピンは抑制されているので、脂肪のプロトンスピンの共鳴周波数に対応するピークは現れず、水のプロトンスピンの共鳴周波数に対応するピークだけが現れる。この唯一のピークに対応する周波数Fwater が、水の共鳴周波数として計測される。
【0027】
なお、水のプロトンスピンを抑制する場合、図5(b)に示すような、水のプロトンスピンの共鳴周波数に対応するピークは現れず、脂肪のプロトンスピンの共鳴周波数に対応するピークだけが現れる。この唯一のピークに対応する周波数Ffat が、脂肪の共鳴周波数として計測される。なお、水の共鳴周波数Fwater は、計測された脂肪の共鳴周波数Ffat に、両者の化学シフト3.5ppmに相当する周波数だけ加えることにより求められる。
【0028】
ここで、特定のスライスに水が存在しない又は脂肪に対して水の存在比が極端に低い場合、周波数スペクトラム上では、ピークは現れない。この場合、従来と同様の脂肪抑制のない図2の高周波磁場パルス51以降のパルスシーケンスで周波数スペクトラムを得ることにより、図5(b)に示すような、脂肪だけのピークが現れ、このピークに対応する周波数(脂肪の共鳴周波数)から上述したように水の共鳴周波数を求めることができる。
【0029】
なお、スライス内の脂肪と水の存在状態(ケース)に関わらず、次のような方法により両者の共鳴周波数を計測することが可能である。図2に示した脂肪抑制を併用したスピンエコー法のパルスシーケンスを実行して得られた第1のエコー信号をフーリエ変換して第1の周波数スペクトラムを取得する。また、脂肪を抑制しないでスピンエコー法単独のパルスシーケンスを実行して得られた第2のエコー信号をフーリエ変換して第2の周波数スペクトラムを取得する。そして、第1のエコー信号と第2のエコー信号との差信号に対してフーリエ変換を実行して第3の周波数スペクトラムを取得する。次のようにケースに応じて各周波数スペクトラムのピークの現れ方が異なってくる。
【0030】
第1のケース(脂肪と水との両方が存在する);第1の周波数スペクトラムには水のみの1つのピークが現れる。第2の周波数スペクトラムには脂肪と水の2つのピークが現れる。第3の周波数スペクトラムには脂肪のみの1つのピークが現れる。
【0031】
第2のケース(脂肪が存在せず、水のみが存在する);第1、第2の周波数スペクトラムには水のみの1つのピークが現れる。第3の周波数スペクトラムにはピークは現れない。
【0032】
第3のケース(水が存在せず、脂肪のみが存在する);第1の周波数スペクトラムには脂肪のみの1つのピークが現れる。第2、第3の周波数スペクトラムにはピークは現れない。
【0033】
このようにいずれのケースでも、水と脂肪を区別して各々の共鳴周波数を計測できる。
次に第2のモードが実行される。第2のモードは、例えば化学シフト選択パルスにより、脂肪のプロトンスピンだけを選択的に励起し十分ディフェズして脂肪を飽和させ、又は水のプロトンスピンだけを励起して、水だけに関する被検体の診断情報を取得するためのモードである。第2のモードの化学シフト選択パルスは、第1のモードで計測された脂肪や水の共鳴周波数を中心周波数とする高周波磁場として発生される。
【0034】
また、第1のモードで計測された水の共鳴周波数を中心周波数に調整した高周波磁場パルスにより、水のプロトンスピンを選択的に励起し、この励起により発生する水のプロトンスピンからの磁気共鳴信号に基づいてデータ処理計算機11により磁場分布を取得し、この磁場分布に基づいて、コントローラ13で図示しないシムコイルセットに適当に電流を供給し、磁場不均一を補正する(シミング)することにより、脂肪と水との化学シフトによる磁場分布の空間的な誤差に起因するシミング精度の低下を解消することができる。
【0035】
なお、上述の説明では、脂肪抑制方法としてインバージョンリカバリー法を適用したが、これに代えて、図6に示すような、いわゆる 1-3-3-1パルス系列57と、 1-3-3-1パルス系列57により選択的に励起された脂肪のプロトンスピンを十分ディフェズするためのスポイラー用の傾斜磁場パルス58〜60とを採用してもよい。 1-3-3-1パルス系列は、位相が交互に反転され、α°=90°/8として、フリップ角がそれぞれα°、3・α°、3・α°、α°に調整された4つの高周波磁場パルスからなる。この 1-3-3-1パルス系列を使った方法により脂肪を抑制することにより、上述のインバージョンリカバリー法に比べて、待ち時間TIがない分、撮影時間の短縮を図ることができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されることなく種々変形して実施可能であるのは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
磁気共鳴信号収集の前に、脂肪と水の一方が抑制されるので、磁気共鳴信号をフーリエ変換して得られる周波数スペクトラムには、1つのピークのみが現れる。この1つのピークは、抑制されていない他方の共鳴周波数に対応しており、抑制した一方の共鳴周波数とは完全に区別することができる。したがって、診断対象領域に脂肪と水の一方が存在しない又は両者の存在比が極端に相違するような場合であっても、脂肪又は水の共鳴周波数を計測することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による磁気共鳴診断装置の構成図。
【図2】第1のモードに対応するパルスシーケンスを示す図。
【図3】特定のスライス中心での脂肪及び水のプロトンスピンの共鳴周波数に対して設定されたインバージョンパルスの周波数帯域を示す図。
【図4】図2のインターバルTIを示す図。
【図5】第1のモードにより取得される周波数スペクトラムを示す図。
【図6】脂肪抑制のための他のパルスシーケンスを示す図。
【図7】脂肪と水との化学シフトを示す図。
【符号の説明】
1…磁石装置
2…静磁場コイル、
3…傾斜磁場コイル、
4…高周波コイル、
5…デュプレクサ回路、
6…静磁場制御回路、
11…データ処理計算機、
12…表示装置、
13…コントローラ、
14…傾斜磁場制御回路、
16…高周波発振器、
17…ゲート回路、
18…電力増幅器、
19…プリアンプ、
20…位相検波器、
21…波形メモリ。

Claims (3)

  1. 脂肪のプロトンスピンと水のプロトンスピンとの縦緩和時間の相違に基づいて、前記脂肪又は前記水のプロトンスピンを選択的に抑制する抑制手段と、
    前記抑制の後に、前記脂肪又は前記水のプロトンスピンから磁気共鳴信号を発生させ収集する収集手段と、
    前記磁気共鳴信号をフーリエ変換し、得られた周波数スペクトラムに基づいて、前記脂肪のプロトンスピンの共鳴周波数と前記水のプロトンスピンの共鳴周波数との少なくとも一方を計測する計測手段と、
    前記計測された前記脂肪又は前記水の共鳴周波数を中心周波数に調整した高周波磁場パルスにより、前記脂肪又は前記水のプロトンスピンを選択的に励起し、この励起により発生する前記脂肪又は前記水のプロトンスピンからの磁気共鳴信号に基づいて磁場分布を取得し、前記磁場分布に基づいて、磁場不均一を補正する手段とを具備することを特徴とする磁気共鳴診断装置。
  2. 前記計測された前記脂肪又は前記水の共鳴周波数を中心周波数に調整した高周波磁場パルスにより、前記脂肪又は前記水のプロトンスピンを選択的に励起し、この励起により発生する前記脂肪又は前記水のプロトンスピンからの磁気共鳴信号に基づいて前記脂肪又は前記水に関する診断情報を取得する手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴診断装置。
  3. 前記抑制手段は前記プロトンスピンを反転するための第1の高周波磁場パルスを発生し、前記収集手段は前記プロトンスピンを励起するための第2の高周波磁場パルスを発生し、前記第1の高周波磁場パルスから前記第2の高周波磁場パルスまでのインターバルは、前記脂肪又は前記水のプロトンスピンの縦緩和時間に基づいて決定されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴診断装置。
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