JPS627426Y2

JPS627426Y2 -

Info

Publication number: JPS627426Y2
Application number: JP1981135073U
Authority: JP
Priority date: 1981-09-10
Filing date: 1981-09-10
Publication date: 1987-02-20
Also published as: JPS5840266U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、作物の畦間を走行しながら農薬を作
物の上方および側方から散布する散布装置に関す
るものである。

［従来の技術］従来、作物の栽培されている畦間を走行しなが
ら農薬を散布する走行型防除機として、防除機を
搭載した車体に一輪または前、後車輪を装備した
自走式のものがある。

［考案が解決しようとする問題点］この従来の走行型防除機は、狭い畦間で使用す
るため、機体幅を狭くし、走行車輪も車体を不安
定に支持しているので、使用に際して、畦間の地
表面の凹凸などで走行が不安定となり、防除機か
ら散布される薬剤の散布ムラを引きおこしたり、
また、走行のための作業強度がきつくて作業者の
疲労を大きくしたり、さらに、作業者の前側で薬
剤を散布するので薬剤が作業者に被曝する危険性
が高く、さらにまた、薬剤を作物の上方のみ、ま
たは側方のみから散布するので防除効果が低いな
ど、各種の問題があつた。

［問題点を解決するための手段、作用］本考案は上記の事情に鑑みてなされたもので、
走行機能を有する散布機本体に、この本体から側
方、斜め後方、または後方に延び、かつ逆Ｕ字
形、または逆Ｌ字形をして上方に延びる支枠を装
着し、この支枠の先端（下端）に車輪またはそり
を設けると共に、該支枠に沿つて散布口を有する
噴管を配設し、作物の上方および側方から薬剤を
散布するようにすることによつて、散布装置を畦
間に沿つて安定して走行させることができ、作業
者の疲労を少くし、散布ムラのない防除精度の高
い散布作業ができ、しかも、散布された薬剤が直
接作業者に被曝することがなくて安全な散布作業
が行なえ、前記従来の各問題点を解消することが
できるものである。

［実施例］以下、図示の実施例を参照して本考案を説明す
る。

第１図において、符号１は左右一対の前車輪２
およびキヤスタ状の後車輪３を有する車体で、こ
の車体１上には、エンジン４、送風機５、薬剤タ
ンク６が搭載され、送風機５はエンジン４によつ
て駆動され、また、エンジン４の動力は前車輪２
にも伝達されるようになつている。また、車体１
の後端部には操向ハンドル７が設けられ、送風機
５の送風口と薬剤タンク６の下部とが連通管８で
連通されている。

前記操向ハンドル７の車体１からの立上り部一
側には、逆Ｕ字形、または逆Ｌ字形をして上方に
延びる支枠９の一端部が、支持部材１０を介して
水平方向に回動可能に支持されている。この支持
部材１０には、支枠９を回動した位置で固定する
固定機構１１が設けられ、後述するように車体１
の側方、斜め後方、または後方に張り出すように
なつている。支枠９の先端（下端）には、キヤス
タ状の車輪１２を装着している。

前記薬剤タンク６の下部前方位置には、噴管１
３の一端が連結されて立上り、その他端側は後方
に向け屈曲して支枠９に沿つて延び、終端部を、
支枠９の下端部に固着された噴頭１４に連結、連
通している。また、噴管１３の支枠９に沿つた部
分には、多数の噴口１５，１５…が設けてある。

支枠９および噴管１３の支枠９に沿う部分は、
支持部材１０を中心として回動でき、第２図に示
すようにＬ１で車体１の側方位置、Ｌ２で車体の
斜め後方位置、Ｌ３で車体の後方位置とそれぞれ
張出し方向が可変であり、また、これら張出し位
置に伴なつて生ずる車輪１２の接地抵抗は、車体
１の走行中心線に対し、後車輪３の走行中心線
′をα角度変向して固定することによつて、車
体１の直進性が得られる。

車体１の先端位置には、分草板１６が装着して
あり、この分草体１６に、車体の後方に向け延び
る複数の分草桿１６ａ，１６ａ…が取付けてあ
る。また、支枠９の先端部にも分草稈１６ａが取
付けてある。

このような構成の農薬散布装置においては、車
体１を作物畦間に導入し、支枠９の車輪１２を作
物列に応じて側方から後方まで所望の位置に配置
させて走行させることにより、車体１の左右（ま
たは前後）の揺動が少なく、安定した走行が可能
となり、作業者の疲労が少なくなる。また、圃場
端での回行時にも、車輪１２が自在車輪なので容
易に小回りができる。

送風機５から連通管８を介して薬剤タンク６の
下方に送られる圧力風は、調量された薬剤を噴管
１３内に吹き込み、噴口１５，１５…および噴頭
１４から噴出して作物の上方および側方から散布
される。この際、支枠９および噴口１５、噴頭１
４は、作物を跨いで、あるいは作物畦に沿つて移
動しながら作業者の側方または後方位置で薬剤を
散布するので操向ハンドル７を操作して歩行する
作業者に薬剤が直接かかることがなく、安全であ
る。また、支枠９および噴管１３の張出し量を調
節することで、作物の条間隔に対応した散布作業
ができ、薬剤を無駄なく確実に作物に付着させ、
防除精度の高い散布作業を行うことができる。

第３図に示す本考案の他の実施例においては、
車体１上に薬液タンク１７およびポンプ１８を搭
載しポンプ１８をエンジン４で駆動すると共に、
ポンプ１８から導管１９を延出して、支枠９に沿
つて配設し、導管（噴管）１９の後端部に多数の
ノズル２０，２０…を設け、支枠９を車体１の側
方、斜め後方、または後方に張出すように支持部
材１０で固定し、支枠９の先端（下端）にそり２
１を設けたほかは、第１図に示した実施例と同様
であり、同一の符号を付して説明を省略する。

なお、この実施例においては、支枠９を中空管
で構成し、この中空管に導管１９を直接接続する
と共に、中空管に直接ノズル２０，２０…を取付
けて、支枠と導管とを兼用するようにしてもよい
ものである。

この実施例においては、特に車体１の前後の揺
動が少く、安定した走行ができ、前記第１図の実
施例と同様の作用、効果を奏することができる。

［考案の効果］以上説明したように本考案の農薬散布装置によ
れば、散布機本体は、支枠を介して別の車輪また
はそりで支えられるから、狭い畦間を走行する際
でも安定した走行性が得られ、また、作物に対し
薬剤を上方および側方から散布するので、薬剤を
正確に、無駄なく散布することができて防除効果
が高く、しかも、薬剤は、作業者の側方または後
方で散布されるから、薬剤が直接作業者に被曝し
ないので安全性が向上し、前述のように操縦性が
良好となるので作業者の疲労が軽減される、など
優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す散布装置全体の
斜視図、第２図は、支枠の張出し状態および車体
後車輪の調節状態を示す平面図、第３図は本考案
の他の実施例を示す斜視図である。１……車体、２……前車輪、３……後車輪、４
……エンジン、５……送風機、６……薬剤タン
ク、７……操向ハンドル、９……支枠、１０……
支持部材、１１……固定機構、１２……車輪、１
３……噴管、１４……噴頭、１５……噴口、１７
……薬液タンク、１８……ポンプ、１９……導
管、２０……ノズル、２１……そり。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 走行機能を有する散布機本体に、該本体から
側方、斜め後方、または後方に延び、かつ逆Ｕ
字形、または逆Ｌ字形をして上方に延びる支枠
を装着し、この支枠の先端に車輪またはそりを
設けると共に、支枠に沿つて散布口を有する噴
管を配設し、作物の上方および側方から薬剤を
散布するようにしたことを特徴とする農薬散布
装置。 (2) 前記支枠を、散布機本体への取付部を支点と
して水平方向に回動調節可能とし、支枠の先端
に設けた車輪またはそりと散布機本体との間隔
を変更可能としたことを特徴とする実用新案登
録請求の範囲第１項記載の農薬散布装置。