JPS627421B2 - - Google Patents

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JPS627421B2
JPS627421B2 JP54114914A JP11491479A JPS627421B2 JP S627421 B2 JPS627421 B2 JP S627421B2 JP 54114914 A JP54114914 A JP 54114914A JP 11491479 A JP11491479 A JP 11491479A JP S627421 B2 JPS627421 B2 JP S627421B2
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JP
Japan
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oil passage
valve
gear
oil
pressure
Prior art date
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JP54114914A
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English (en)
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JPS5639348A (en
Inventor
Takeo Hiramatsu
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
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Publication of JPS5639348A publication Critical patent/JPS5639348A/ja
Publication of JPS627421B2 publication Critical patent/JPS627421B2/ja
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は車両用自動変速機の改良に関するもの
である。
一般に車両、特に自動車に搭載された自動変速
機はトルクコンバータ、複数の摩擦要素を選択的
に作動することにより異なる変速段を得られるよ
うに構成された遊星歯車式変速機構、上記摩擦要
素に油圧を給排するための油圧制御装置等から構
成されており、同油圧制御装置には手動により作
動されて上記変速機構にニユートラル状態を達成
させるNレンジと変速段を達成させるDレンジの
少なくとも2位置を有するマニユアル弁が設けら
れている。
上記のような構成を備えた従来の車両用自動変
速機においては、車両の停止状態において上記マ
ニユアル弁をDレンジに変位させたり、またDレ
ンジの状態のまま車両を停止させようとしても、
同Dレンジにおいては上記変速機構に前進の変速
段が達成されているので、トルクコンバータ等の
特性により車両が低速度で前進する所謂クリープ
が発生し、車両のブレーキ装置を作動させておか
なければ真の停止状態とならないという不具合が
あつた。
上記不具合を解決するには、車両の停止時にお
いて上記摩擦要素を解放しておけばよいが、これ
では次に発進する際にアクセルペダルを踏み込ん
で、同踏込みを検出して上記摩擦要素に油圧を供
給して係合させ、変速機構に前進用変速段を達成
させて発進するという順序をとるため、アクセル
ペダルの踏み込みから実際に車両が発進するまで
に時間遅れが生じてスムーズな発進ができず、ま
た上記時間遅れの間にエンジンの回転数が上昇し
てしまい摩擦要素の係合が困難となる上に同摩擦
要素の耐久性も低下する等の欠点がある。上記時
間遅れを防止するには、車両の停止時において上
記摩擦要素を完全に解放することなく低油圧が供
給されるように構成し、同摩擦要素の作動用ピス
トンをストロークさせて、係合状態ではあるが油
圧が低いためにトルク伝達が不可能で係合要素間
でスリツプを発生するような所謂初期係合状態と
しておけば、次の発進に際して油圧を上昇させる
だけですむためスムーズな発進を行なうことがで
きるものである。しかしながら、上記初期係合状
態にあつては、通常入力軸が600〜800rpmで回転
しているのに対し出力軸が停止しているわけであ
るから、両者の相対回転が過大となつて摩擦要素
に高熱が発生し、同摩擦要素が焼損する惧れがあ
る。
また、近来自動車の多用途化、大型化が要求さ
れている上に、連続的な高速運転を行なう機会が
増加しており、これに対処するため自動変速機に
おいても複数の変速段を有する歯車変速装置を2
つ連結することにより変速段数の多段化を達成し
ている。
本発明は上記に鑑み提唱されたものであつて、
その目的とするところは、2つの歯車変速装置を
連結することにより変速段数を多段化した変速機
において上記クリープを防止するように構成した
車両の自動変速機を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記クリープを防
止するための装置が作動している場合でも、車両
の前方への惰性走行を可能として、走行状態から
停車状態とするときに車両が急激に停止されるこ
となく、車両用ブレーキ装置によつてシヨツクを
生じることなく停止できるように構成した車両の
自動変速機を提供することにある。
上記本発明の諸目的は、ターボ式流体伝動装置
の出力側に連結された入力軸、同入力軸に連結さ
れるとともに複数の摩擦要素を選択的に係合させ
ることにより複数の変速段を達成する第1の歯車
変速装置、同第1の歯車変速装置の出力部材に連
結されるとともにワンウエイクラツチを含む複数
の摩擦要素を選択的に係合させることにより複数
の変速段を達成し且つ同複数の変速段のうち比較
的低速の前進用変速段を達成するときに上記ワン
ウエイクラツチが係合されるように構成された第
2の歯車変速装置、係合されたときに上記入力軸
の回転を停止せしめるように構成された固定用摩
擦要素、車両に設けられたアクセルペダルの解放
状態を検出して信号を発するペダル解放検出装
置、上記車両の停止または略停止状態を検出して
信号を発する停止検出装置、上記第2歯車変速装
置が上記比較的低速の変速段を達成している状態
において上記両検出装置からの検出信号を受けて
上記固定用摩擦要素を係合させるように構成され
た制御装置を具備したことを特徴とする車両用自
動変速機のクリープ防止装置により効果的に達成
されるものである。
上記本発明の構成によれば、アクセルペダルが
解放された車両の停止状態においてターボ式流体
伝動装置の出力側の連結された入力軸の回転を固
定用摩擦要素で停止するようにしたので、上記タ
ーボ式流体伝動装置の作用により駆動源としての
エンジンを停止させることなく車両のクリープを
完全に防止できるものである。
また、上記構成によれば、クリープを防止する
に際して固定用摩擦要素を係合させて入力軸を停
止させるようにしているので、発進用の変速段を
達成するための摩擦要素を完全に係合させてもク
リープが発生することは全くなく、従来のように
摩擦要素が焼損する惧れがない上に、発進に際し
ては上記固定用摩擦要素を解放するだけなのでス
ムーズな発進が可能となるものである。
さらに、上記ワンウエイクラツチの作用によ
り、車両が実際に停止する前に上記入力軸が停止
されても前方への惰性走行が許容されるので車両
用ブレーキ装置を有効に利用したスムーズな車両
停止ができる上に、登坂路での停車時には運転者
の不注意による後退も防止できるものである。
以下、本発明の第一実施例を第1図〜第3図に
従つて詳細に説明する。
第1図において、図示しないエンジンにより駆
動されるクランク軸10は、ケーシング12を介
してトルクコンバータ14のポンプ16に連結さ
れており、同トルクコンバータ14のステータ1
8はワンウエイクラツチ20を介して変速機ケー
シング22に連結されている。また、上記トルク
コンバータ14のタービン24は入力軸26を介
してクラツチ28およびクラツチ30に連結され
ており、上記クラツチ28の出力側は中間軸32
を介してラビニヨ式遊星歯車装置によつて構成さ
れた第1の歯車変速装置34のリヤサンギヤ36
に連結され、上記クラツチ30の出力側は上記中
間軸32に外嵌されたスリーブシヤフト38を介
して上記第1歯車変速装置34のフロントサンギ
ヤ40に連結されるとともにブレーキ42に連結
されている。上記第1歯車変速装置34は、上記
リヤサンギヤ36、フロントサンギヤ40、回転
可能に配設されたプラネタリキヤリア44上に回
転可能に支持されたロングピニオンギヤ46とシ
ヨートピニオンギヤ48、リングギヤ50から成
つており、上記ロングピニオンギヤ46はフロン
トサンギヤ40、シヨートピニオンギヤ48、リ
ングギヤ50に噛合され、上記リヤサンギヤ32
がシヨートピニオンギヤ48と噛合され、リング
ギヤ50が出力部材52に連結されている。ま
た、上記プラネタリキヤリア44はワンウエイク
ラツチ54を介して変速機ケーシング22に連結
されるとともにブレーキ56に連結されている。
なお、上記クラツチ30とブレーキ42とにより
上記入力軸26を停止するための固定用摩擦要素
が構成されている。
上記出力部材52にはチエーンスプロケツト5
8が装着され、第2の歯車変速装置60の入力部
材62に装着されたチエーンスプロケツト64と
の間にチエーン66が巻き掛けられている。
上記第2歯車変速装置60は、リングギヤ6
8、回転可能に配設されたプラネタリキヤリア7
0上に回転可能に支持されたピニオンギヤ72、
サンギヤ74を有する単純遊星歯車装置によつて
構成されるとともにその回転中心軸線が上記第1
歯車変速装置の回転中心軸線と平行となるように
配設されており、上記入力部材62はリングギヤ
68に連結され、プラネタリキヤリア70に出力
軸76が連結され、サンギヤ74は上記出力軸7
6に外嵌されたスリーブシヤフト78上に配設さ
れている。また、上記サンギヤ74(スリーブシ
ヤフト78)は、ワンウエイクラツチ80を介し
て変速機ケーシング22に連結されるとともにブ
レーキ82に連結され、さらに上記プラネタリキ
ヤリア70との間にクラツチ84が配設されてい
る。さらに、上記出力軸76には、同軸76と略
平行となるように配設された駆動車軸86を差動
歯車88を介して駆動するための最終減速歯車9
0に噛合する歯車92が装着されている。
なお、上記各ワンウエイクラツチ54,80
は、入力軸26により出力軸76を前進駆動する
駆動力を伝達することが可能となるが、出力軸7
6から入力軸26へ駆動力が伝達される場合(車
両減速時)、および反力が逆方向となる後進駆動
の場合には、その駆動力の伝達が不可能となるよ
うに構成されている。
上記各クラツチ、ブレーキはそれぞれ係合用ピ
ストン装置あるいはサーボ装置等を備えており、
後述する油圧制御回路によつて油圧が給排される
ことにより係合、解放が行なわれる。そして、上
記第1歯車変速装置34は各クラツチ、ブレーキ
の作動の組み合わせによつて前進3段後進1段の
変速段を達成するように構成され、第2歯車変速
装置60はワンウエイクラツチ80又はブレーキ
82を係合させてサンギヤ74を固定せしめるこ
とにより第1の変速段(減速)と、クラツチ84
を係合させてサンギヤ74とプラネタリキヤリア
70とを結合させることにより第2の変速段(直
結)とを達成するように構成されている。また、
油圧制御回路は上記第1歯車変速装置34が高速
段(直結)となつたときにのみ上記第2歯車変速
装置60のクラツチ84を作動させて全体として
前進4段後進1段の変速段を達成するように構成
されるとともに、上記変速段の達成数に制限を与
える手動変速制御装置を備えている。
第2図の表は同手動変速制御装置の各位置(各
レンジ)における上記各クラツチ、ブレーキの作
動と変速段の状況との関係を示したものであり、
同表において“○”印はクラツチまたはブレーキ
の係合およびワンウエイクラツチのロツク(係
合)を示し、“−”印はそれらの解放またはロツ
クされない状態を示している。
次に、第1図に示す歯車式変速装置において第
2図に示す変速態様を達成するための油圧制御回
路について、第3図A〜第3図Eを接続配置した
第3図により詳細に説明する。なお、同図はNレ
ンジの状態を示すものであり、また上記ブレーキ
42に関しては同ブレーキ42を作動させるため
のサーボ装置42aが示されている。
上記油圧制御回路には、ライン圧リリーフ弁1
00、調圧弁102、トルクコンバータ制御弁1
04、手動弁106、スロツトル弁108、ガバ
ナ弁112、レンジコントロール弁114、1−
2シフト弁116、2−3シフト弁118、3−
4シフト弁120、停車検出弁122、第1ソレ
ノイド弁124、第2ソレノイド弁126、トル
クコンバータロツク弁128、3−4レンジコン
トロール弁130、減圧弁132、ダウンシフト
弁134、エンジンブレーキ判別弁136、アキ
ユムレータ138、切換弁140,142,14
4の他多くのチエツク弁、オリフイス等を備えて
いる。
オイルパン146からオイルポンプ148によ
つて吸引されるオイルは、オイルフイルタ150
によつて小さなゴミを取り除かれた後に油路15
2を通つて上記オイルポンプ148に流入し、加
圧された後油路154を通り調圧弁102および
手動弁106に導かれる。ライン圧リリーフ弁1
00は、調圧弁102等が何らかの原因によりス
テイツク等を発生して調圧機能が低下した時に、
油路154の油圧が異常に上昇するのを防止する
ために設けられたもので、スプリング156と同
スプリング156によつて付勢されたボール弁1
58とから構成されている。
上記調圧弁102は、バルブボデイ160に穿
設された円筒孔162内を摺動する2本のスプー
ル164,166および同スプール164,16
6を図中右方へ押圧するスプリング168を具え
ており、上記円筒孔162には油路154,17
0,172,174,176,178,180,
182,184が開口されている。上記スプール
164には受圧面積が等しい3つのランド18
6,188,190、同ランドより受圧面積が小
さいランド192および受圧面積がさらに小さい
ランド194が形成され、スプール166には中
央に受圧面積の大きなランド196が、またその
両側に受圧面積の小さなランド198,200が
形成されており、油路172を介してランド19
2,194間に供給される油圧、油路174を介
してスプール164の右端に供給される油圧およ
び油路176を介してスプール166の右端に供
給される油圧はそれぞれ上記両スプール164,
166を図中左方へ押圧するように作用し、油路
180を介してランド196,198間に供給さ
れる油圧はスプール166を図中右方へ押圧する
ように作用する。従つて、上記両スプール16
4,166はスプリング168による押圧力と上
記各油圧による押圧力とが平衡する位置で停止せ
しめられ、スプール164の位置に応じて調圧弁
102は油路154の圧油を油路184へ、さら
に油路170へ流出させることにより油路154
内の油圧を調整する。なお、油路180から供給
される油圧が所定値以上となると、同油圧によつ
てスプール166は油路176からの油圧の押圧
力にかかわらず右方へ変位されるので、油路15
4内の油圧はスプリング168による右方への押
圧力と油路174からの油圧がランド194に作
用する左方への押圧力とによつて調整される一定
値となるものである。また、上記油路172,1
74,176,180にはそれぞれスプール16
4,166の振動を防止するためのオリフイスが
介装されている。調圧弁102から油路184へ
流出された圧油はトルクコンバータ制御弁104
および油路202を介してトルクコンバータ14
に供給され、同トルクコンバータ14への供給油
圧は上記トルクコンバータ制御弁104によつて
調整される。このトルクコンバータ制御弁104
はバルブボデイ160に穿設された円筒孔204
内を摺動するスプール206と同スプール206
を図中右方へ押圧するスプリング208とを具
え、上記円筒孔204には油路184,202お
よび210,212が開口されている。上記スプ
ール206には、同スプール206の右端面に上
記油路184から供給された油圧を作用させるた
めのオリフイス214が穿設されたランド216
および上記油路210を開閉するためのランド2
18が形成されており、スプール206はランド
216の右端面に作用する油圧とスプリング20
8の押圧力が平衡した位置で停止し、油路18
4,202の油圧が2.5Kg/cm2以上となる左方へ
移動して油路210を開放し、油路184内の圧
油を流出させ、同油路184,202内の油圧を
2.5Kg/cm2に保持するように構成されている。な
お、上記油路210は油路170とともにオイル
ポンプ148の吸入側の油路152に連通され、
また上記トルクコンバータ14から排出された油
はオイルクーラ220を介して本装置の所要潤滑
箇所に導びかれるものである。
調圧弁102で調整された油路154内の油圧
(以下ライン圧Plと称す)は手動弁106を介し
て油圧制御回路中の各所へ導びかれるように構成
されており、上記手動弁106は図示しない車室
内に設けられたシフトレバーによつて手動で作動
せしめられバルブボデイ160に穿設された円筒
孔222内を摺動してP、R、N、D、2、Lの
6位置(レンジ)をとり得るスプール弁224を
具えている。上記円筒孔222には油路154,
226,228,230,232上記油路17
4,176が連通された油路234、油路172
が連通された油路236および排油口238,2
40,開放口242が開口され、スプール224
にはランド244,246および円筒孔222よ
り径の小さいランド248が形成されており、ス
プール224の変位に応じて上記油路154と他
の各油路との断続が行なわれるように構成されて
いる。なお、スプール224の位置によつて、ラ
ンド246の右方となつた油路はランド248と
円筒孔222との間の隙間から開放口242に連
通されるようになつている。また、上記6位置の
Pレンジはパーキング、Rレンジは後進、Nレン
ジはニユートラル、2レンジは第1速と第2速の
変速段の自動変速駆動、Lレンジは車両の速度が
所定値以上で選択されると第2速に変速され、所
定値以下となると第1速となつてそれ以後再び第
2速に変速されることのない第1速固定駆動を示
しており、またDレンジは3−4レンジコントロ
ール弁130の位置に応じて第1速〜第3速の自
動変速駆動と第1速〜第4速の自動変速駆動とを
達成する位置を示している。
油路226は並列に配設されたオリフイス25
0とチエツク弁252とを介して1−2シフト弁
116に連通され、油路228はレンジコントロ
ール弁114に連通され、油路230は切換弁1
40に連通されるとともに油路254を介して2
−3シフト弁118に連通され、油路232はク
ラツチ28に連通されるとともに油路256,2
58を介してガバナ弁112および1−2シフト
弁116へ連通され、油路234はスロツトル弁
108に連通されるとともに油路260を介して
アキユムレータ138へ油路174,176を介
して調圧弁102へ連通され、油路236は切換
弁142へ連通されるとともに油路172を介し
て調圧弁102へ連通されている。なお、上記切
換弁142は油路143を介してトルクコンバー
タロツク弁128に連通されている。
スロツトル弁108は、バルブボデイ160に
穿設された円筒孔262内に直列に摺動可能に嵌
合された2つのスプール264,266および両
スプール264,266を互に離隔する方向に押
圧するスプリング268、両スプール264,2
66を図中右方へ押圧するためにスプール264
に設けられた穴270内に収容されるように設け
られたスプリング272から成つており、上記円
筒孔262には油路234,274,276,2
78,280および排油路282,284,28
6が開口され、また上記スプール266の図中左
方または右方への移動がストツパ288により制
限されるように構成されている。上記スプール2
66はエンジンのスロツトル弁開度に関連した油
圧、即ちエンジンの負荷状態に関連した油圧(以
下スロツトル圧Ptと称す)を発生するためのもの
であり、スプール264はキツクダウンを検出す
るためのものである。このスプール264の右端
にはローラ290が設けられ、同ローラ290に
は図示していないレバーが当接している。このレ
バーはアクセルペダルの操作に連動されて、上記
スロツトル弁開度に比例的にスプール264を左
方へ移動せしめる。従つて、スプール266には
スプリング268によりスロツトル開度に比例し
た押圧力が左方向に与えられる。
上記スプール264には2つのランド292,
294が設けられており、アクセルペダルがキツ
クダウン位置まで踏み込まれるとスプール266
を押圧して図中最左方まで移動せしめられ、ラン
ド292と294との間を介して油路274と2
76とを連通するように構成されている。またス
プール266には、同受圧面積の2つのランド2
96,298とそれより小さな受圧面積のランド
300とが形成されており、油路280からラン
ド298と300との間に油圧が供給されると受
圧面積の差によりスプール266は図中右方へ押
圧される。従つて、同スプール266はスプリン
グ268の左方への押圧力と上記油圧にスプリン
グ272の付勢力を加えた右方への押圧力とが平
衡する位置に停止する。上記スプリング272の
付勢力はスプリング268の付勢力より小さく設
定されているが、スロツトル弁開度がゼロの場合
にはスプール264が右端に移動されてスプリン
グ268が自由長となるので、スプール266は
スプリング272の付勢力によつて右方へ移動せ
しめられ、ランド298が油路234を閉塞する
とともに油路280が排油路282に連通され、
油路280内の油圧は0Kg/cm2となり、同油路2
80に連通されている油路278内の油圧も0
Kg/cm2となる。この状態からアクセルペダルを踏
み込んでスロツトル弁を開放すると、それに伴な
つてスプール264が左方へ移動せしめられるの
で、スプリング268の付勢力によつてスプール
266は左方に移動されて油路280と排油路2
82との連通を遮断するとともに油路234を開
放して油路278と連通する位置となる。する
と、油路234内の油圧が油路278,280を
介してランド298と300との間に作用してス
プール266を右方に押圧し、ランド298と3
00との間に作用する油圧、即ち油路280,2
78内の油圧が設定値になるとランド298が油
路234を閉塞する。この際、油路278,28
0内の油圧が過渡的に高くなりすぎるとスプール
266がさらに右方へ移動して油路278を排油
路284に連通し、油路278内の圧油が排出さ
れるので、同油路278および280内の油圧即
ちスロツトル圧Ptはスロツトル弁開度の増減に応
じて比例的に増減するように調圧される。このス
ロツトル圧Ptは本実施例においては、スロツトル
弁開度が0〜85%の場合には約0〜5Kg/cm2の範
囲でスロツトル弁開度に応じて調圧され、スプー
ル264が左端付近まで移動して油路274と2
76とを連通するスロツトル弁開度が85%以上の
場合には油路234から供給されるライン圧Plと
同様の略7Kg/cm2に調圧されるよう設定されてい
る。そして、上記油路278に発生した上記スロ
ツトル圧Ptは油路180を介して調圧弁102の
ランド196と198の間に作用し、調圧弁10
2によつて調圧される油路154内のライン圧Pl
を上記スロツトル圧Ptの変化に応じて変化させ
る。本実施例においては、ライン圧Plは、スロツ
トル圧Ptが0Kg/cm2のとき略4.4Kg/cm2に調圧さ
れ、同値から7Kg/cm2までスロツトル圧Ptの変化
に応じて調圧されるように構成されている。ま
た、油路278に発生したスロツトル圧Ptは、油
路302を介して油路274に、油路304およ
び306を介して1−2シフト弁116に、油路
308、切換弁140、油路310を介して2−
3シフト弁118にそれぞれ供給され、さらに2
−3シフト弁118から油路312を介して3−
4シフト弁120に、油路314を介してエンジ
ンブレーキ判別弁136へそれぞれ供給されてい
る。なお、上記油路280および排油路282に
はスプール266の振動を防止するためにオリフ
イスが介装されている。
ガバナ弁112は、上記第1図に示す歯車変速
装置の出力軸76に設けられて、同出力軸76の
回転数、即ち車速に応じた油圧(以下ガバナ圧
Pgと称す)を発生するものであり、上記出力軸
76に半径方向に穿設された円筒孔316内を摺
動するスプール318、同スプール318の中空
孔内に同軸的に摺動可能に嵌合された軸320、
同軸320の外端部に配設されたガバナウエイト
322、上記軸320の内端部に設けられたリテ
ーナ324とスプール318との間に縮設された
スプリング326とから成り、上記円筒孔316
内には油路256,328および排油路330が
開口されている。スプール318にはランド33
2とそれより受圧面積の大きなランド334が形
成されており、油路256から供給された圧油は
上記両ランド332,334間を介して後述する
作用によつて調圧されたのち、油路328へ導び
かれる。油路328に供給されるガバナ圧Pg
は、ガバナウエイト322およびスプール318
の自重による図中上方へ働く遠心力及びスプリン
グ326の上方への押圧力とランド332,33
4間に供給された油圧が両ランドの受圧面積差に
よつて発生させるスプール318の図中下方への
押圧力との平衡により調圧される。そして、出力
軸76の低回転域、即ち車速が比較的低い運転域
でリテーナ324が出力軸76に当接しない状態
においては、スプール318の上端がガバナウエ
イト322に当接して一体化された状態であり、
ガバナ圧Pgはスプール318に働く油圧による
下方への押圧力とがガバナウエイト322および
スプール318の自重による上向きの遠心力との
平衡によつて得られ、車速が比較的高い運転域で
リテーナ324が出力軸76に当接した状態にお
いては、ガバナ圧Pgは油圧による下方への押圧
力とスプリング326による上方への押圧力およ
びスプール318の上向きの遠心力との平衡によ
つて得られ、従つて上記ガバナ圧Pgは車速に応
じて2段階の変化特性をとりながら略比例的に増
減するように構成されている。上記油路328に
発生したガバナ圧Pgは停車検出弁122の右端
部に供給されるとともに油路336を介してそれ
ぞれレンジコントロール弁114、1−2シフト
弁116、2−3シフト弁118、3−4シフト
弁120の右端部へ供給されている。レンジコン
トロール弁114は、上記手動弁106がLレン
ジに選択されたとき、車速が所定値(本実施例に
おいては略50Km/h)以上の場合には一旦第2速
を達成させ、その後車速が上記50Km/h以下とな
ると第1速を達成させて、手動弁106がLレン
ジに位置しているかぎり再び他の変速段に変速さ
れることがないようにするためのものであり、バ
ルブボデイ160に穿設された円筒孔338内を
摺動するスプール340と同スプール340を図
中右方へ押圧するスプリング342とを備えてお
り、上記スプール340には受圧面積の等しい2
つのランド344と346が形成されている。ま
た、円筒孔338には油路228,336の他、
上記ランド344,346間とランド344の左
側とを連通する油路348、油路350、排油路
352が開口されている。上記スプール340
は、油路336から供給されて同スプールの右端
面に作用するガバナ圧Pgによつて生じる図中左
方への押圧力とスプリング342による図中右方
への押圧力によつて駆動され、車速が50Km/h以
上の場合はガバナ圧Pgによる左方への押圧力が
スプリング342による右方への押圧力に打ち勝
つてランド346が油路228を閉塞する左端部
に位置し、50Km/h以下の場合は油路228を開
放して油路348に連通する図示の右端部に位置
するように構成されている。そして、油路228
にライン圧Plが供給されている場合、即ち手動弁
106がLレンジに選択作動された場合で、車速
が50Km/h以下となると、上記ライン圧Plが油路
348,350を介して1−2シフト弁116へ
同弁を第1速側に固定的に位置せしめるように供
給されるとともに同ライン圧Plがスプール340
の左端面に作用して、手動弁106がLレンジに
ある限り、再びガバナ圧Pgが50Km/h以上の車
速に対応する値となつてもスプール弁340が左
端部へ移動されることがないものである。
1−2シフト弁116は第1速と第2速の変速
段の切り換えを行なうためのものであり、バルブ
ボデイ160に穿設された円筒孔354内を摺動
する2本のスプール356,358および同スプ
ール356,358を図中右方へ押圧するスプリ
ング360とを具えており、上記円筒孔354に
は油路226,258,304,306,33
6,350、油路276に連通された油路36
2、油路350から平行に分岐された油路364
の他、油路366,368,370および排油路
372,374,376が開口されている。な
お、油路364にはスプリングによつて付勢され
たボール弁を備えたチエツク弁378が介装され
ており、油路364と350とは同チエツク弁3
78の流通許容方向下流側でオリフイス380を
備えた油路382によつて連通されている。ま
た、上記排油路372には油路370内に供給さ
れる油圧を調整するためのオリフイス384が介
装されている。
上記スプール356には上記スプリング360
を収容するための穴385が設けられるととも
に、受圧面積が比較的大きく且つ互いに等しい2
つのランド386,388、同ランド386,3
88より受圧面積が小さく且つ互いに等しい2つ
のランド390,392および受圧面積がさらに
小さいランド394が形成されており、スプール
358には図中左から右に順に受圧面積が大きく
なつている4つのランド396,398,40
0,402が形成されている。上記両スプール3
56,358は、油路336から供給されるガバ
ナ圧Pgおよび油路226から供給されるライン
圧Plによつて図中左方へ押圧駆動され、スプリン
グ360の押圧力および油路304,306,3
50,362から供給されるスロツトル圧Ptある
いはライン圧Plによつて図中右方へ押圧駆動され
るように構成されている。そして、油路258内
に圧油が存在するときには、同圧油を油路366
あるいは368に切り換え供給し、油路226あ
るいは油路350,364に圧油が供給された場
合には、同圧油を油路370に供給するものであ
る。なお、油路364から油路370へ供給され
る油圧はオリフイス384の作用により減圧され
るように構成されている。
また、上記油路362は直接および分岐した油
路404を介して2−3シフト弁118に連通さ
れ、油路366は2−3シフト弁116に連通さ
れるとともに油路406を介してアキユムレータ
138に連通され、油路370はブレーキ56に
連通されるとともに油路408を介して切換弁1
44に連通されている。なお、上記油路406に
は互いに平行に配設されたオリフイス410とチ
エツク弁412が介装されるとともに同チエツク
弁412の流通許容方向上流側に油路414が連
通されており、同油路414はトルクコンバータ
ロツク弁128に連通されている。さらに、上記
切換弁144も油路416を介してトルクコンバ
ータロツク弁128に連通されている。
2−3シフト弁118は、第2速と第3速の変
速段を切え換るためのものであり、バルブボデイ
160に穿設された円筒孔418内を摺動する2
本のスプール420,422と両スプールを図中
右方へ押圧するスプリング424とを具えてお
り、上記円筒孔418には油路254,310,
312,314,336,362,366,40
4の他に油路426,428,430,432お
よび同油路432から分岐した油路434、排油
路436が開口されている。上記スプール420
には大きな受圧面積を有するランド438、同ラ
ンド438より小さな受圧面積を有するランド4
40およびさらに小さく互いに等しい受圧面積を
有する2つのランド442,444が形成され、
スプール422には左端に上記ランド444より
受圧面積の小さなランド446が形成され、その
右側に順に受圧面積が大きくなる2つのランド4
48,450が形成されている。油路310から
供給されるスロツトル圧Ptおよびスプリング42
4の押圧力がスプール420を右方に押圧するよ
うに作用し、油路254または362から供給さ
れる油圧がスプール422を右方に押圧するよう
に作用し、油路336から供給されるガバナ圧
Pgがスプール422を左方へ押圧するように作
用する。そして通常はスプリング424およびス
ロツトル圧Ptによる右方への押圧力とガバナ圧
Pgによる左方への押圧力とによつて両スプール
420,422が駆動され、油路366と油路4
30,432との連通を断続する。
上記ガバナ圧Pgによつてスプール422を介
してスプール420が図中左方の第3速の位置へ
移動されると、油路366と油路430,432
とが連通されて油路366内のライン圧Plが油路
430,432に供給されるようになるが、この
時スプール420のランド438はその径よりも
大きな内径を有する円筒孔418内に位置し、ラ
ンド440が油路404を閉塞する位置となるの
で、油路310から供給されたスロツトル圧Ptは
ランド440の左端面にスプール420を右方へ
押圧する力として作用し、同時に油路432に供
給されたライン圧Plが油路434を介してランド
444の右端面にスプール420を左方へ押圧す
る力として作用するとともにランド446の左端
面にスプール422を右方へ押圧する力として作
用する。従つて、スプール420,422が右側
に位置して第2速となつているときに、受圧面積
の大きなランド438に作用していたスロツトル
圧Ptが、スプール420,422が左側に位置し
て第3速となると受圧面積の小さなランド440
に作用して、スプール420,422を右方へ押
圧する力が第2速のときよりも小さくなるので、
第3速→第2速は第2速→第3速の変速が生じる
車両速度より遅い車両速度で生じることとなり、
また、油路434から供給されたライン圧Plの作
用によつて、スロツトル弁開度が所定値以下(本
実施例の場合は60%以下)でガバナ圧Pgが低下
(車両速度が低下)しても、スプール422のみ
が右方へ移動し、スプール420はランド444
の右端面に作用するライン圧Plによる左方への押
圧力により第3速位置を維持して、さらにガバナ
圧Pgが低下し1−2シフト弁116が第1速位
置となつて油路366内のライン圧Pl、即ち油路
430,432,434内のライン圧Plを排出す
るまで変速が生じず、第3速から第1速へ変速さ
れることとなる。即ち、2−3シフト弁118
は、第2速→第3速の変速が比較的高い車両速度
で生じ、一旦第3速となると第3速→第2速又は
第3速→第1速の変速が比較的低い車両速度で生
じるようなヒステリシス特性を備えるように構成
されている。
なお、上記油路426は3−4レンジコントロ
ール弁130へ、油路428はダウンシフト弁1
34へ、油路430は3−4レンジコントロール
弁130および分岐された油路452を介して3
−4シフト弁120へ、油路432はブレーキ4
2用サーボ装置42aのリリース側の油圧室45
4および分岐された油路456を介して切換弁1
42へそれぞれ連通されている。また、油路43
2には並列に配設されたオリフイス458とチエ
ツク弁460およびオリフイス462が介装さ
れ、油路456には直列にオリフイス464,4
66が介装されている。
3−4シフト弁120は、第3速と第4速の変
速段を切り換えるためのものであり、バルブボデ
イ160に穿設された円筒孔468内を摺動する
2本のスプール470,472と両スプールを図
中右方へ押圧するスプリング474とを具えてお
り、上記円筒孔468には油路312,336,
452の他に油路476,478,480および
排油路482,484,486が開口されてい
る。上記スプール470には受圧面積の等しい2
つのランド488,490およびそれより受圧面
積の小さいランド492が形成されており、スプ
ール472には受圧面積の小さなランド494お
よび受圧面積の大きなランド496が形成されて
いる。両スプール470,472は、油路336
から供給されるガバナ圧Pgによつて図中左方
へ、スプリング474および油路312から供給
されるスロツトル圧Ptによつて図中右方へ押圧駆
動されて、油路452と480との連通を断続
し、また油路476から油圧(ライン圧Pl)が供
給されるとガバナ圧Pgの大きさにかかわらず両
スプール470,472を右方へ固定的に位置せ
しめて油路452を閉塞し油路480を排油路4
84に連通するとともに、上記油路476の油圧
を油路478に導くように構成されている。な
お、上記油路476は3−4レンジコントロール
弁130へ、油路478は減圧弁132へ、油路
480はダウンシフト弁134へそれぞれ連通さ
れている。
停車検出弁122は、車速検出装置を構成する
もので、ガバナ圧Pgがゼロまたは略ゼロとなる
のを検出する、即ち車両の停止または略停止状態
を検出するように構成されたものであり、バルブ
ボデイ160に穿設された円筒孔498内を摺動
するスプール500と同スプールを図中右方へ押
圧するスプリング502とを具えており、上記円
筒孔498には油路328,368,504およ
び排油口506,508が開口され、上記スプー
ル500には受圧面積の等しい2つのランド51
0,512が形成されている。上記スプール50
0は、油路328から供給されるガバナ圧Pgに
よつて図中左方へ、スプリング502の押圧力に
よつて右方へ押圧駆動され、ガバナ圧Pgがゼロ
または略ゼロの場合には右側に位置し、ガバナ圧
Pgがごくわずかでも発生すると同ガバナ圧Pgに
よつて左側に変位せしめられるように構成されて
いる。そして、上記スプール500が、右側に位
置している場合には油路368と504とが連通
され、左側に位置している場合にはランド512
により油路368が閉塞されるとともに油路50
4と排油路506とが連通されるものである。な
お、上記油路504はトルクコンバータロツク弁
128に連通されている。また、本実施例におけ
るガバナ弁112は、実際には車速が7〜10Km/
h以下となると発生するガバナ圧Pgはゼロまた
は略ゼロとなつてしまうものである。
上記油路504には油路514が連通されてお
り、同油路514にはオリフイス516が介装さ
れるとともに排油路518との継続を行なう第1
ソレノイド弁124が介装されている。同第1ソ
レノイド弁124はソレノイド520が励磁され
るとプランジヤ弁522が図中左方に変位されて
油路514の開口部524を閉塞し、消磁される
とスプリング526の付勢力により上記プランジ
ヤ弁522が右方へ変位されて開口部524を開
放し排油路518と連通するように構成されてい
る。また、上記ソレノイド520は、図示しない
アクセルペダルの開放状態で閉成され、同ペダル
を少しでも踏み込むと開成されるペダルスイツチ
528と、手動弁106に連動し、同弁106が
Dレンジとなると閉成され、Dレンジ以外のレン
ジとなると開成されるスイツチ529と、キース
イツチ530とを介して電源532に連通されて
いる。なお、油路514のオリフイス516と開
口部524との間には油路534が連通されてお
り、同油路534はトルクコンバータロツク弁1
28に連通されている。また、第1ソレノイド弁
124、ペダルスイツチ528、オリフイス51
6が介装された油路514および油路534によ
つてアクセルペダル作動検出装置が構成されてい
る。
トルクコンバータロツク弁128は、手動弁1
06がD、2、Lのいずれかのレンジにある状態
で車両が停止した場合に、クラツチ30及びブレ
ーキ42を係合させてトルクコンバータ14の出
力部材、即ち第1図に示す歯車変速装置の入力軸
26を停止させるためのもので、バルブボデイ1
60に穿設された円筒孔536内を摺動するスプ
ール538と同スプール538を図中右方へ押圧
するスプリング540とを具えている。上記円筒
孔536には油路143,414,416,50
4,534の他、クラツチ82へ連通された油路
542、ブレーキ42用サーボ装置42aのアプ
ライ側の油圧室544に連通された油路546、
クラツチ30に連通された油路547および排油
口548,550が開口されており、スプール5
38には受圧面積の等しい5つのランド552,
554,556,558,560が形成されてい
る。上記スプール538は、スプリング540の
押圧力により図中右方へ、油路534から供給さ
れる油圧(ライン圧Pl)によつて左方に押圧駆動
されるが、上記第1ソレノイド弁124が消磁さ
れた状態および油路514,534内に油圧が存
在しない状態においては上記スプール538はス
プリング540の押圧力により右側位置へ、また
第1ソレノイド弁124が励磁され且つ油路53
4に油路368から停車検出弁122、油路50
4,514を介して油圧が供給された場合には同
油圧によつて上記スプール538がスプリング5
40の押圧力に抗して左側位置へ変位せしめられ
るものである。そして、このトルクコンバータロ
ツク弁128は、上記スプール538が右側位置
にあるときには油路416と542、油路143
と547、油路414と546をそれぞれ連通
し、スプール538が左側位置にあるときには油
路416,143,414を閉塞し油路542を
排油路548に連通するとともに油路504と油
路546,547とを連通するように構成されて
いる。
2−3シフト弁118と3−4レンジコントロ
ール弁130とを連通する油路430には油路5
62が連通されており、同油路562にはオリフ
イス564が介装されるとともに排油路566と
の断続を行なう第2ソレノイド弁126が介装さ
れている。同第2ソレノイド弁126は上記第1
ソレノイド弁124と同様に、ソレノイド56
8、プランジヤ弁570、スプリング572から
成り、ソレノイド568が励磁すると油路562
の開口部574を閉塞し、消磁すると油路562
と排油路566とを連通するように構成されてい
る。また、上記ソレノイド568は車室内、例え
ば手動弁106を作動させるために車室内に配設
されたレバー等に設けられた手動のスイツチ57
6と上記キースイツチ530とを介して電源53
2に接続されている。なお、上記油路562には
オリフイス564と開口部574との間に油路5
78が連通されており、同油路578は3−4レ
ンジコントロール弁130に連通されている。
3−4レンジコントロール弁130は、手動弁
106がDレンジにあるときに上記第2ソレノイ
ド弁126の開閉に応じて作動され、歯車変速装
置に第1速〜第4速の自動変速を達成させる位置
(以下D4レンジと称す)と、第1速〜第3速の自
動変速を達成させる位置(以下D3レンジと称
す)の2つの位置をとり、上記2つの変速態様を
切り換えるためのものであり、バルブボデイ16
0に穿設された円筒孔580内を摺動するスプー
ル582と、同スプール582を図中右方へ押圧
するスプリング584とを具えている。上記円筒
孔580には油路426,430,476,57
8の他油路586および排油路588が連通され
ており、上記スプール582には受圧面積の等し
い2つのランド590,592およびそれより受
圧面積の小さなランド594が形成されている。
上記スプール582はスプリング584の押圧力
により右側位置へ、また第2ソレノイド弁126
が励磁され且つ油路578へ2−3シフト弁11
8から油路430を介して油圧(ライン圧Pl)が
供給された場合、または油路426から油圧が供
給された場合には、同油圧によつてスプリング5
84の押圧力に抗して左側位置へ変位せしめられ
るものである。そして、この3−4レンジコント
ロール弁130は、上記スプール582が右側位
置にあるときには油路430と476とを連通
し、左側位置にあるときには油路426と476
とを連通し、スプール582の位置にかかわらず
常に油路426と586とを連通するように構成
されている。なお、上記手動弁106、第2ソレ
ノイド弁126、スイツチ576、3−4レンジ
コントロール弁130によつて手動変速制御装置
が構成されている。
減圧弁132は、上記D3レンジにおいてブレ
ーキ82に供給される油圧をライン圧Plより低圧
とするためのものであり、バルブボデイ160に
穿設された円筒孔596内を摺動するスプール5
98と、同スプール598を図中左方へ押圧する
スプリング600とを具えている。上記円筒孔5
96には油路478,586,602および排油
路604が開口されており、上記スプール598
には受圧面積の等しい2つのランド606,60
8が形成され、ランド606には油路478から
供給された油圧をランド606の左端面に作用さ
せるためのオリフイス610が設けられている。
上記スプール598は、油路586から油圧が供
給されない状態において、油路478から油圧
(ライン圧Pl)が供給されるとランド606の左
端面に作用する油圧とスプリング600の押圧力
とが平衡した位置で停止するので、油路602に
は上記スプリング600の押圧力に対応し、ライ
ン圧Plより低下した所定圧の圧油が供給されるこ
ととなる。そして、上記スプール598は、油路
602内の油圧が上記所定圧より低下すると左方
へ移動して油路478を開放し油路602内に圧
油を供給するとともに油路602内の油圧が上記
所定圧以上となると右方へ移動して排油路604
を開放し油路602内の圧油を流出して、上記油
路602内の油圧を上記所定圧に保持するように
構成されている。なお、油路586から油圧が供
給された状態においては、同油圧による上記ラン
ド608の右端面に作用する押圧力とスプリング
600の押圧力とによつて、ランド606の左端
面に油圧が作用していると否とにかかわらず上記
スプール598が左側端に変位せしめられるの
で、油路602に供給される油圧が減圧されるこ
とはないものである。また、上記油路602は切
換弁144に連通されている。
ダウンシフト弁134は、第4速の変速段を達
成させる際に係合されるクラツチ84への油圧の
供給の断続を行なうためのもので、バルブボデイ
160に穿設された円筒孔612内を摺動するス
プール614と、同スプール614を図中右方へ
押圧するスプリング616とを具えている。上記
円筒孔612には油路428,480,618お
よび排油路620,622が開口されており、上
記スプール614には受圧面積の等しい2つのラ
ンド624,626が形成されている。上記スプ
ール614は、油路428から油圧が供給される
と同油圧の押圧力によつてスプリング616の押
圧力に抗して図中左方へ移動され、上記油圧が排
出されるとスプリング616の押圧力により右方
へ移動されるように構成されており、ダウンシフ
ト弁134はスプール614が右方に位置してい
るときには油路480と618とを連通し、左方
に位置しているときには油路618を排油路62
0に連通するように構成されている。なお、油路
428に供給される油圧は、キツクダウンが行な
われた際に、スロツトル弁108から油路27
6,362、2−3シフト弁118を介して供給
されるものであり、油路618はクラツチ84に
連通されている。
エンジンブレーキ判別弁136は、第2速→第
3速あるいは第3速→第2速の変速に際して、ア
クセルペダルのON、OFFを判別して、即ち車両
が駆動状態にあるか被動状態(エンジンブレーキ
状態)にあるかを判別して、クラツチ30への油
圧の給排の時間を変化させるためのものであり、
バルブボデイ160に穿設された円筒孔628内
を摺動するスプール630と、同スプール630
を図中左方へ押圧するスプリング632とを具え
ている。上記円筒孔628には油路314の他、
それぞれ油路456に介装されたオリフイス46
4の上流側と下流側とに連通された油路634,
636および排油路638が開口されており、ス
プール630には受圧面積の等しい2つのランド
640,642が形成されている。上記スプール
630は、油路314から油圧(スロツトル圧
Pt)が供給されると同油圧に押圧力によつてスプ
リング632の押圧力に抗して図中右方へ移動さ
れ、上記油圧が排出されるとスプリング632の
押圧力により左方へ移動されるように構成されて
おり、上記スプール630が左方に位置している
ときには油路634が閉塞され、右方に位置して
いるときは油路634と636とが連通される。
上記油路314に供給される油圧は、スロツトル
弁108から油路278,302,308、切換
弁140、油路310、2−3シフト弁118を
介して供給されるスロツトル圧Ptであり、上記ス
プリング632の押圧力は、上記スロツトル圧Pt
が0Kg/cm2からごくわずか上昇しただけでスプー
ル630が右方へ移動される程度の弱いものであ
る。従つて、油路456からの上記クラツチ30
への油圧は、アクセルペダルが踏み込まれた状態
(車両の駆動状態)においてオリフイス464を
迂回するように油路634,636を介して給排
されるのでその時間が比較的短くなり、またアク
セルペダルが開放された状態、即ちエンジンブレ
ーキ状態においてオリフイス464のみを通過し
て給排されるのでその時間が比較的長くなるもの
である。
アキユムレータ138は、第1速→第2速の変
速に際して、ブレーキ42のサーボ装置42aの
アプライ側油圧室544に供給される油圧が急激
に上昇することを防止するためのものであり、バ
ルブボデイ160に設けられたシリンダ644内
を摺動するピストン646と、同ピストン646
を図中上方へ押圧するスプリング648とを具え
ている。上記ピストン646は、上記シリンダ6
44内を上部室644aと下部室644bに仕切
るとともに、上部室644a側の受圧面積より下
部室644b側の受圧面積が大きくなるように構
成されている。また、上部室644aには油路2
60が、下部室には油路406がそれぞれ連通さ
れ、さらには上部室644a上方のシリンダ64
4には排油路650,652が開口されている。
なお、654,656はシールリングである。
ここで、上記サーボ装置42aについて説明す
ると、同サーボ装置42aは、ケーシング658
に形成されたシリンダ660内を摺動するピスト
ン662と、同ピストン662を図中右方へ押圧
するスプリング664および一端が上記ピストン
662に固着され他端が図示しないブレーキバン
ドの端部に係合されたプツシユロツド666とを
具えている。上記ピストン662は、上記シリン
ダ660内をリリース側の油圧室454とアプラ
イ側の油圧室544に仕切るとともに、油圧室5
44側の受圧面積より油圧室454側の受圧面積
が大きくなるように構成されている。そして、上
記アプライ側の油圧室544に油路546から油
圧が供給されると、上記ピストン662が図中左
方へ移動されブレーキバンドを締め付けてブレー
キ42が係合状態となるものである。また、アプ
ライ側の油圧室544内の油圧が排出された場合
はスプリング664の押圧力により、油圧室54
4内に油圧が存在する状態でリリース側の油圧室
454に油圧が供給された場合は受圧面積差によ
つてピストン662が右方へ移動されてブレーキ
42が解放状態となるものである。なお、66
8,670はシールリングである。
第1速→第2速の変速に際して、上記アキユム
レータ138は、予め上部室644aに油圧(ラ
イン圧Pl)が供給されて、その油圧の作用により
ピストン646が図中鎖線で示す下方に移動され
ている。そして、1−2シフト弁116が第2速
位置に変位し、油路366,406,414、ト
ルクコンバータロツク弁128、油路546を介
して上記サーボ装置の油圧室544に油圧が供給
され始めると、同時にアキユムレータ138の下
部室644bにも同油圧が供給される。上記油圧
室544内の油圧は、ピストン662がストロー
クしてブレーキバンドがブレーキドラムに当接す
る初期係合状態となるまでの間はほとんど上昇す
ることがなく、ブレーキバンドがドラムに当接し
たのちに同バンドを締め付けるため上昇を始め
る。この時、油路260からの油圧によつて下方
に位置していたアキユムレータ138のピストン
646が、その受圧面積差とスプリング648に
よる上方への押圧力により上方へ移動し、下部室
644bの容積が増大するので、上記ピストン6
46がシリンダ644の上部に達するまでの間上
記サーボ装置42aの油圧室544内の油圧は
徐々に上昇することとなるのである。
次に、上記構成による本実施例の作動を、手動
弁106の位置に応じて順次説明する。
手動弁106のスプール224がPレンジに位
置した場合には、ランド244が排油路240の
左側に、ランド246が油路154の左側に位置
し、油路226は排油路240へ、油路154,
228,230,232,234は開口242へ
それぞれ連通されるので、すべての油圧回路から
油圧が排出され、各ブレーキ、クラツチが開放さ
れて歯車変速機はニユートラル状態となる。な
お、この時には従来周知の如く、上記スプール2
24を作動させる図示しない変速レバーに機械的
に連動する係合装置が、変速装置の出力軸76を
ロツクするものである。
手動弁106がRレンジとなると、ランド24
4が排油路240と油路226,236との間
に、ランド246が油路154と234との間に
位置し、油路154から油路226,236へラ
イン圧Plが供給される。同ライン圧Plは、油路1
72を介して調圧弁102のランド192,19
4間にフイードバツクして供給され、Rレンジに
おける油路154内のライン圧Plの値を本実施例
の場合17Kg/cm2となるように調圧する。さらに、
油路236に供給されたライン圧Plは、切換弁1
42、油路143を介してトルクコンバータロツ
ク弁128に供給される。この時、同トルクコン
バータロツク弁128のスプール538は、油路
514,534内に油圧が存在しないので、ソレ
ノイド弁124の開閉にかかわらずスプリング5
40の押圧力によつて図示の右側に位置し、油路
143と547とを連通している。この結果、油
路143からトルクコンバータロツク弁128に
供給されたライン圧Plは、油路547を介してク
ラツチ30に供給され、同クラツチ30を係合さ
せる。また、油路226に供給されたライン圧Pl
は、オリフイス250の作用によつて、比較的ゆ
つくりと1−2シフト弁116のランド388と
390との間に供給される。上記ランド388と
390との間に供給されたライン圧Plは、両ラン
ドの受圧面積差によつてスプール356をスプリ
ング360の押圧力に抗して図中左方へ移動せし
めるので、油路226と370とが連通され、ラ
イン圧Plは油路370を介してブレーキ56へ供
給されて同ブレーキ56を係合状態とする。さら
に、油路370内のライン圧Plは、切換弁14
4、油路416、トルクコンバータロツク弁12
8、同弁128によつて油路416と連通された
油路542を介してブレーキ82に供給され、同
ブレーキ82を係合状態とする。従つて、上記手
動弁106をRレンジとすると、第2図に示すよ
うにクラツチ30、ブレーキ56,82が係合さ
れて、変速装置に後進の変速段が達成される。な
お、この場合には車両が停止状態にあつても入力
軸26の回転が停止されることはないので、徐行
運転を必要とする後進に車両のクリープを有効に
利用できるものである。
手動弁106がNレンジとなると、図示の如く
油路154と234のみが連通され、他の油路は
排油路又は開口に連通された状態となる。油路1
54から油路234へ供給されたライン圧Plは、
スロツトル弁108に導かれるとともに油路17
4,176を介して調圧弁102へ、また油路2
60を介してアキユムレータ138の上部室64
4aへ導かれる。このため、ライン圧Plは油路1
74,176から調圧弁102へフイードバツク
供給される油圧とスプリング168の押圧力とに
よつて調整され、また油路406から下部室64
4bへの油圧供給がないのでアキユムレータ13
8のピストン646がスプリング648の押圧力
に抗して図中鎖線で示す下方に移動せしめられ
る。この状態においては、すべてのクラツチ、ブ
レーキが解放状態にあるので、アクセルペダルを
踏み込んでエンジン回転数を上昇させる(所謂空
ふかしをする)と、スロツトル弁108のスプー
ル294,296が左方へ移動しスロツトル圧Pt
が発生する結果、同スロツトル圧Ptが油路180
を介して調圧弁102に作用してライン圧Plを上
昇させるが、それ以外には何ら変化のないもので
ある。
手動弁106がDレンジとなると、油路154
が油路232にも連通され、ライン圧Plが、油路
232を介してクラツチ28に供給されて同クラ
ツチ28を係合させるとともに油路256を介し
てガバナ弁112へ、さらに油路258を介して
1−2シフト弁116へ供給される。
この時、車両が停止状態で、アクセルペダルが
完全に解放されてペダルスイツチ528が閉成さ
れた状態にあると(手動弁106がDレンジなの
でスイツチ529は閉成されている。)、ガバナ弁
112からガバナ圧Pgが発生していないので停
車検出弁122のスプール500が図示の右側に
位置し、ソレノイド弁124のソレノイド520
が励磁されてプランジヤ弁522が開口部524
を閉塞する。また、1−2シフト弁116は図示
の右側に位置しているので、油路258からのラ
イン圧Plは油路368、停車検出弁122、油路
504を介してトルクコンバータロツク弁128
へ導びかれるとともに、油路514,534を介
して同弁128のランド560右端面にも導びか
れる。同油路514,534内の油圧は、ソレノ
イド弁124が開口部524を閉塞しているた
め、油路504内の油圧と同値となつてスプリン
グ540の押圧力に抗してスプール538を左方
へ移動させる。この結果、油路504内のライン
圧Plが、油路547を介してクラツチ30に導び
かれるとともに油路546を介してサーボ装置4
2aの油圧室544に導びかれてクラツチ30お
よびブレーキ42を係合させるので、入力軸26
の回転が停止せしめられて、車両のクリープが防
止される。なお、この場合、油路232に介装さ
れているオリフイス233の作用によつて、クラ
ツチ28へのライン圧Plの供給時間が上記クラツ
チ30およびブレーキ42へのライン圧Plの供給
時間より長くなるように構成されているので、即
ちクラツチ28がクラツチ30およびブレーキ4
2より後から係合されるので、入力軸26の回転
慣性が上記クラツチ30およびブレーキ42を介
して変速機ケーシング22によつて吸収され、ク
ラツチ28は停止している入力軸26を停止して
いる出力軸76に連結することとなり、車両停止
時において手動弁106をNレンジからDレンジ
とした時に生じる車両のワインドアツプまたは前
方への急動等の所謂変速シヨンクを防止すること
ができるものである。また、この状態では入力軸
26が停止されているので、車両のクリープが完
全に防止される。
この状態において、手動弁106をLまたは2
レンジとするとスイツチ529が開成され、ソレ
ノイド520が消磁してプランジヤ弁522がス
プリング526の押圧力によつて図中右方へ移動
せしめられて油路514の開口部524が排油路
518に連通されるので、油路514,534内
の油圧が排出されてトルクコンバータロツク弁1
28のスプール538がスプリング540の押圧
力によつて右方へ移動せしめられる。このため、
クラツチ30にライン圧Plを供給する油路547
が、第1速達成状態において切換弁142、油路
456,432、2−3シフト弁118を介して
排油路436に連通している油路143に連通さ
れ、サーボ装置42aの油圧室544にライン圧
Plを供給する油路546が、第1速達成状態にお
いて油路406,366、1−2シフト弁116
を介して排油路376に連通している油路414
に連通されて、それぞれライン圧Plが排出される
ので、クラツチ30およびブレーキ42が解放さ
れ、入力軸26の回転が許容される。従つて、車
両停止用ブレーキ装置を作用させていない限り、
クリープが発生するので、交通渋滞時の徐行運転
あるいは駐車、車庫入れ等の徐行運転に際して極
めて有効となる。この状態にあつては、上記の如
く油路514,534内の油圧は低下せしめられ
るが、オリフイス516の作用によつて油路50
4,368内の油圧は低下しないものである。
また、上記Dレンジの停車状態においては、入
力軸26が停止されるのみで、ワンウエイクラツ
チ54および80の作用により車両は前方へ惰性
で走行することができる上に、登坂路の途中で停
車した場合には上記ワンウエイクラツチ54およ
び80の作用により出力軸76と停止されている
入力軸26とが機構的に連結されるので、車両の
後退(降坂)が防止されるものである。
なお、本実施例においては、スイツチ529を
手動弁106と連動するように構成したが、同ス
イツチ529は車室内の適宜位置に配設して運転
者が任意に開閉できるようにしてもよく、この場
合には手動弁106がD、2、Lレンジのいずれ
かに位置していれば、クリープ防止作用を働かせ
ることができるものである。この場合、手動弁1
06が2あるいはLレンジに位置している時に本
来ブレーキ82に供給されるべきライン圧Plは、
トルクコンバータロツク弁128のランド554
により油路416が閉塞されるとともにブレーキ
82に連通する油路542が排油路548に連通
されるので、同ブレーキ82に供給されず、同ブ
レーキ82は解放状態にあり、従つて、ワンウエ
イクラツチ80の作用により、本実施例の場合と
同様に車両の前方への惰性走行を許容し、後退を
防止することができるものである。
次に、Dレンジの停車状態、即ちクラツチ30
とブレーキ42により入力軸26の回転が停止さ
れているクリープ防止状態から、発進のためにア
クセルペダルを踏み込むと、ペダルスイツチ52
8が開成されて、上記スイツチ529を開成した
場合と同様の経路でクラツチ30およびブレーキ
42が解放されるので、入力軸26の回転が許容
され、同時に第1速の変速段が達成されて、入力
軸26の回転が出力軸76に伝達され、車両が走
行し始める。そして、車両の速度が7〜10Km/h
以上となると、ガバナ弁112の作用によつて油
路328にガバナ圧Pgが発生して、同ガバナ圧
Pgによりまず停車検出弁122のスプール50
0が図中左方に移動せしめられる。このため、油
路368がランド512により閉塞されるととも
に油路504,514,534が排油路506に
連通されて、同油路504,514,534内の
ライン圧Plが完全に排出され、走行中に何らかの
原因でクリープ防止作用が働くことが確実に防止
されるものである。
車両速度の上昇に応じてガバナ圧Pgが上昇
し、1−2シフト弁116の両スプール356,
358を右方へ押圧するスプリング360および
油路304,306から供給されているスロツト
ル圧Ptの合力よりガバナ圧Pgの左方への押圧力
が大きくなると、上記両スプール356,358
は左方の第2速位置に移動せしめられる。このた
め、油路258はランド392,394間を介し
て油路366に連通されるので、ライン圧Plは油
路366を介して2−3シフト弁118のランド
442,444間に供給されるとともに油路40
6,414、トルクコンバータロツク弁128、
油路546を介してサーボ装置42aの油圧室5
44に供給され、同サーボ装置42aのピストン
662をスプリング664の押圧力に抗して左方
へ移動せしめ、ブレーキ42を係合させる。従つ
て、歯車変速装置が第2速の変速段を達成する。
この際、ライン圧Plは、油圧室544に供給さ
れると同時にアキユムレータ138の下部室64
4bにも供給される。このため、油路260から
上部室644aに供給されているライン圧Plによ
つて予め下方に位置されていたピストン646が
上方に移動せしめられ、下部室644bの容積が
増大されるので、油路406に介装されたオリフ
イス410の作用も加わつて、上記サーボ装置4
2aの油圧室544内の油圧は所定の時間をかけ
て徐々に上昇する。従つて、ブレーキ42の急激
な係合が防止されて、第1速→第2速の変速時の
シヨツクが軽減されるものである。
一方、上記1−2シフト弁116の両スプール
356,358が第2速位置に変位せしめられる
ことにより油路368は排油路374に連通され
同油路368内の油圧が完全に排出されるので、
走行中に何らかの原因でクリープ防止作用が働く
ことをさらに確実に防止するものである。換言す
れば、上記クリープ防止作用は、1−2シフト弁
116が図中右方の第1速位置にない限り、即ち
車速がかなり低下しない限り、働かないように構
成されているものである。
また、1−2シフト弁116が第2速位置とな
ると、同シフト弁116にスロツトル圧Ptを供給
していた油路304,306がそれぞれランド3
98,402によつて閉塞され、ランド396,
398間が排油路376に連通され、ランド40
0,402間が油路276およびスロツトル弁1
08を介して排油路286に連通されている油路
362に連通されるので、スプール356,35
8を右方へ押圧する力がスプリング360の押圧
力のみとなる。このため、スロツトル弁開度が略
一定の状態において車両速度に変化が生じた場
合、例えば平担路走行から登坂路走行となつて速
度が低下した場合、第2速→第1速の変速は、第
1速→第2速の変速が生じる車両速度より遅くし
かも略一定の車両速度以下となつた場合にのみ生
じることとなる。即ち、1−2シフト弁116も
前述の2−3シフト弁118と類似のヒステリシ
ス特性を有している。
なお、スロツトル弁開度が85%以下で第2速の
変速段となつているときに、スロツトル弁開度が
85%以上となるキツクダウンを行なうと、油路2
34からのライン圧Plが油路278,302,2
74、ランド292,294間、油路276,3
62を介してスプール358のランド400,4
02間に作用するので、車両速度が所定値以下
(本実施例の場合には略40Km/h以下)の場合に
は、上記ライン圧Plとスプリング360の押圧力
により両スプール356,358が右方へ移動せ
しめられて、第1速へのシフトダウンが行なわれ
るものである。
上記第2速が達成されてサーボ装置42aの油
圧室544およびスプール420,422が図中
右方の第2速位置にある2−3シフト弁118の
ランド442,444間にライン圧Plが供給され
ている状態から、さらに車両速度が上昇すると、
それに伴なつて上昇するガバナ圧Pgによつて2
−3シフト弁118のスプール420,422が
左方の第3速位置に移動せしめられる。このた
め、油路366がランド442,444間を介し
て油路430,432に連通されるので、ライン
圧Plは油路430を介して3−4レンジコントロ
ール弁130へ、また油路452を介して3−4
シフト弁120へ供給されるとともに油路432
を介してサーボ装置42aのリリース側の油圧室
454に供給されて、同サーボ装置42aのピス
トン662をその受圧面積差により油圧室544
に供給されたライン圧Plによる押圧力に抗して図
中右方へ移動せしめ、ブレーキ42を解放する。
同時に上記ライン圧Plは油路456、切換弁14
2、油路143、トルクコンバータロツク弁12
8、油路547を介してクラツチ30に供給さ
れ、同クラツチ30を係合させて第3速を達成さ
せるが、その際アクセルペダルが踏み込まれてい
ると、即ちスロツトル圧Ptが発生していると、同
スロツトル圧Ptが、2−3シフト弁118から油
路314を介してエンジンブレーキ判別弁136
に供給されていて、同弁のスプール630をスプ
リング632の押圧力に抗して右方へ移動せしめ
ているため、油路634と636とが連通され
て、油路456を流通する圧油(ライン圧Pl)は
オリフイス464を迂回し、油路634,636
を介してクラツチ30に供給されることとなり、
ブレーキ42の解放からクラツチ30の係合まで
の時間が比較的短かくなる。これにより、機関の
過回転が防止されるとともに、変速シヨツクが低
減される。また、第2速→第3速の変速が、アク
セルペダルを解放することにより、即ち、スロツ
トル圧Ptが低下されることにより達成される場合
には、エンジンブレーキ判別弁136のスプール
630がスプリング632の押圧力によつて左方
に移動せしめられているため、油路634がラン
ド642によつて閉塞されており、油路456を
流通する圧油(ライン圧Pl)はオリフイス464
を通過してクラツチ30に供給されることとな
り、ブレーキ42の解放からクラツチ30の係合
までの時間が比較的長くなる。これにより、機関
の回転が変速時の車両速度に応じた値まで十分に
低下してから、第3速が達成されることになるの
で、変速シヨツクが低減されるものである。
上記第2速→第3速の変速に際しては、サーボ
装置42aがアキユムレータ138と略同様な作
用をなすので、上記エンジンブレーキ判別弁13
6の作用に加えて、さらに変速シヨツクを低減す
る効果が奏せられるものである。
ここで、車室内に配設されたスイツチ576が
開成されて、第2ソレノイド弁126が油路56
2の開口部574と排油路566とを連通させて
おり、手動弁106、第2ソレノイド弁126、
スイツチ576、3−4レンジコントロール弁1
30によつて構成された手動変速制御装置がD3
レンジとなつていると、油路430から供給され
た油路562内の油圧が低下あるいは排出され、
3−4レンジコントロール弁130のスプール5
82がスプリング584の押圧力によつて右側に
位置するので、油路430と油路476とが連通
され、油路430からのライン圧Plはランド59
0,592間、油路476、3−4シフト弁12
0、油路478、減圧弁132のランド606,
608間、油路602、切換弁144、油路41
6、トルクコンバータロツク弁128、油路54
2を介してブレーキ82へ供給される。このた
め、第2歯車変速装置60のサンギヤ74が正逆
両回転方向に関して完全に固定されるので、出力
軸76から入力軸26への動力伝達が可能とな
り、所謂エンジンブレーキが第3速の変速段にお
いて可能となる。
なお、このとき上記ブレーキ82へ供給される
ライン圧Plは減圧弁132において次の如く減圧
されるものである。即ち、油路478からランド
606,608間に供給されたライン圧Plは、オ
リフイス610を介してランド606の左端面側
に導びかれ、スプール598を図中右方へ押圧す
るように作用する。従つて、スプール598は、
上記ランド606の左端面に作用する油圧の押圧
力とスプリング600の押圧力とが平衝した位置
で停止し、油路602内の油圧がスプリング60
0の押圧力に相当する値(本実施例の場合略2
Kg/cm2)以上となると右方へ移動して排油路60
4を開放し、油路602内の油圧が再び上記スプ
リング600の押圧力に相当する値に低下するま
で同油路602内の油圧を排出するように構成さ
れている。従つて、D3レンジ第3速の際のブレ
ーキ82のトルク容量は比較的小さなものとなつ
ており、前進駆動時には多少不十分であるが、同
前進駆動時にはワンウエイクラツチ80が駆動力
を受け持つことができるので、何ら支障はないも
のであり、上記ブレーキ82への油圧を低くして
おくことにより、D3レンジにおける第2速→第
3速の変速が極めてスムーズに且つ変速シヨツク
をほとんど生じることなく達成できるものであ
る。
また、このD3レンジにおいては、ライン圧Pl
が3−4シフト弁120のスプール470の左端
面に導びかれて、同スプール470を右側位置、
即ち第3速位置に固定せしめるように作用するの
で、この状態からいくら車速が上昇しても第4速
に変速されることはないものである。即ち、本実
施列における変速装置は第3速において車両の最
高速が得られるものであり、第4速はあくまでも
燃費を軽減させるために設けられたものである。
さらに、上記第2ソレノイド弁126が油路5
62,578と排油路566とを連通し、油路5
62,578内の油圧を低減または排出しても、
油路430内の油圧(ライン圧Pl)はオリフイス
564の作用によつて低減されることはないもの
である。
なお、油路432に供給されたライン圧Plは油
路434を介してスプール420と422との間
に導びかれ、2−3シフト弁118に第3速→第
2速の変速が第2速→第3速の変速より遅い車両
速度で生じる前述したヒステリシス特性を与え
る。この2−3シフト弁118のヒステリシス特
性とと前述した1−2シフト弁116のヒステリ
シス特性により、第3速が達成された後に車両速
度が低下した場合、スロツトル弁開度が略60%以
下のときには1−2シフト弁が第1速位置となる
まで第3速の変速段が維持され(即ち、第3速か
ら直接第1速へシフトダウンされる)、スロツト
ル弁開度が60%以上85%以下のときにのみ第3速
→第2速のシフトダウンが行なわれるものであ
る。
また、スロツトル弁開度が85%以下で上記第3
速の変速段となつているときに、スロツトル弁開
度が85%以上となるキツクダウンを行なうと、ス
ロツトル弁108に連通された油路234からの
ライン圧Plが油路278,302,274、ラン
ド292,294間、油路276,362を介し
てスプール422のランド446,448間に作
用するとともに油路302,308、切換弁14
0、油路310を介してランド438,436間
(実質的にはランド436の左端面のみ)に作用
するので、車両速度が所定値以下(本実施例の場
合には略90Km/h以下)の場合には、上記ライン
圧Plとスプリング424の押圧力により両スプー
ル420,422が右方へ移動せしめられて、第
2速へのシフトダウンが行なわれ、車両速度が40
Km/h以下の場合にはさらに1−2シフト弁11
6も上記スロツトル弁108からのライン圧Plに
よつて右方へ移動せしめられるので、第3速から
第1速へのシフトダウンが行なわれるものであ
る。
上記第3速→第2速のシフトダウンまたはキツ
クダウンが生じる場合においても、エンジンブレ
ーキ判別弁136の作用により、アクセルペダル
が踏みこまれているとき、即ちスロツトル圧Ptが
発生しているときにはクラツチ30からの排油が
比較的短時間で行なわれ、アクセルペダルが解放
されているときには上記排油が比較的長時間で行
なわれて、それぞれ変速の際のシヨツクを低減す
るものである。
さらに、上記第3速の変速段が達成されている
状態において、3−4レンジコントロール弁13
0からブレーキ82へ供給されている油圧は、2
−3シフト弁118を介して導びかれているの
で、上記第3速→第6速のシフトダウンまたはキ
ツクダウンが生じると同ブレーキ82内の油圧が
排出され、第2歯車変速装置60はワンウエイク
ラツチ80の係合によつて動力伝達を行なうこと
となる。このため、上記第2歯車変速装置60に
おいては、入力部材62の回転数(即ち機関の回
転数)が出力軸76の回転数に対応する値となる
まで動力伝達が行なわれない(ワンウエイクラツ
チ80が空回転する)こととなるので、上記エン
ジンブレーキ判別弁136の作用と相俟つて第3
速→第2速の変速の際の変速シヨツクをさらに低
減させることができるものである。
一方、第3速の変速段が達成された時に、上記
第2ソレノイド弁126のスイツチ576を閉成
するか又は予め閉成しておき、手動変速制御装置
をD4レンジとしておくと、ソレノイド568の
励磁によつてプランジヤ弁570が左方に移動
し、油路562の開口部574を閉塞するので、
2−3シフト弁118から油路430に供給され
たライン圧Plは油路562,578を介して3−
4レンジコントロール弁130のスプール582
の右端面に導びかれ、同スプール582がスプリ
ング584の押圧力に抗して図中左方へ移動せし
められる。このため、油路430と476との連
通がランド592によつて遮断されるとともに油
路476が2−3シフト弁118、油路254,
230、手動弁106を介して開口部242に連
通されている油路426に連通されるので、ブレ
ーキ82へのライン圧Plの供給は行なわれず、第
2歯車変速装置60における動力伝達はワンウエ
イクラツチ80によつて行なわれる。従つて、エ
ンジンブレーキ作用は生じないものである。
なお、このD4レンジの場合でも、上述したシ
フトダウンおよびキツクダウンの特性は変わらな
いものである。
上記手動変速制御装置がD4レンジで、第3速
の変速段が達成された状態から車両速度がさらに
上昇すると、それに伴なつて上昇するガバナ圧
Pgの作用によつて、3−4シフト弁120のス
プール470,472が左方の第4速位置に移動
せしめられる。このため、ランド490が油路4
52を開放するとともに同油路452が油路48
0に連通されるので、ライン圧Plは油路480、
ダウンシフト弁134のランド624,626
間、油路618を介してクラツチ84に供給され
て同クラツチ84を係合状態とし、この結果第4
速が達成される。この際、上記3−4シフト弁に
おいて、油路478が排油路482に連通され、
ブレーキ82への油圧の供給を確実に防止するの
で、第2歯車変速装置60におけるロツク状態が
防止される。なお、D4レンジにおいては第2歯
車変速装置60はワンウエイクラツチ80がロツ
クされているのみであるので、クラツチ84の断
続を行なうだけで、第3速→第4速あるいは第4
速→第3速の変速が達成できるものである。
上記第4速が達成され且つ車両速度が極めて高
速となつている場合でも、スロツトル弁開度が85
%以上となつて、スロツトル弁108から油路2
76,362、2−3シフト弁118、油路42
8を介してダウンシフト弁134へライン圧Plが
供給されると、同ライン圧Plの押圧力によりスプ
ール614がスプリング616の押圧力に抗して
左方へ移動せしめられるので、油路480がラン
ド626によつて閉塞されるとともに油路618
が排油路620に連通され、クラツチ84内の油
圧が排出されて同クラツチ84が解放され、第3
速へのシフトダウンが生じるものである。また、
上記第4速が達成された状態において、スイツチ
576を開成してD3レンジとすると、油路56
2,578内の油圧が排出されて3−4レンジコ
ントロール弁130のスプール582が右方に移
動せしめられ、油路430内のライン圧Plが油路
476を介して3−4シフト弁120に供給さ
れ、同弁120のスプール470,472が右方
の第3速位置に移動せしめられるので、クラツチ
84の油圧が油路618,480、排油路484
を介して排出されるとともにライン圧Plがブレー
キ82へ供給されて、車両速度の高低にかかわら
ず第3速へシフトダウンされるものである。この
とき、上記の通りブレーキ82へ供給されるライ
ン圧Plは減圧弁132によつて減圧されるので、
同ブレーキ82の初期係合段階において適当なス
リツプを生じ、D4レンジ第4速からD3レンジ第
3速への変速がシヨツクを生じることなく極めて
スムーズに達成されるものである。
なお、3−4シフト弁120が第4速位置とな
ると、ランド490,492間に供給されたライ
ン圧Plが両ランド490,492の受圧面積差に
よつて、スプール470を図中左方へ押圧する力
として作用するので、スロツトル弁開度が0〜85
%の間で車両速度が変化した場合、第4速→第3
速の変速は、第3速→第4速の変速が生じる車両
速度より遅い速度で生じることとなる。即ち、上
記3−4シフト弁120も他のシフト弁と類似の
ヒステリシス特性を備えるものである。
また、上記第4速が達成された状態で車両速度
が低下し、その後にキツクダウンを行なうと、そ
の車両速度に応じて各変速段へ変速が行なわれる
ものである。
上記D3またはD4レンジにおける第3速または
第4速が達成された状態から、アクセルペダルを
解放することによつて、または車両のブレーキ装
置を併用することによつて、車両速度を低減して
いくと、各シフト弁は上記ヒステリシス特性をも
つて順次低速側へ変位され、この際第3速→第2
速の変速にあたつては油路432に介装されたチ
エツク弁460の作用によりクラツチ30および
サーボ装置42aの油圧室454の油圧は速やか
に排出され、第2速→第1速の変速にあたつては
油路406に介装されたチエツク弁412の作用
によりサーボ装置42aの油圧室544の油圧が
速やかに排出され、変速シヨツクを低減するもの
である。そして、第1速が達成されて且つ車速が
略7〜10Km/h以下となると、ガバナ圧Pgが略
ゼロとなり、停車検出弁122のスプール500
がスプリング502の押圧力によつて右方へ移動
せしめられ、油路258からのライン圧Plが油路
368、ランド510,512間、油路504お
よび油路514,534を介してトルクコンバー
タロツク弁128に供給されるので、同弁128
のスプール538が左方に移動せしめられ(この
場合アクセルペダルが解放され、手動弁106が
Dレンジにあるので、ペダルスイツチ528、ス
イツチ529が閉成されて第1ソレノイド弁12
4は油路514の開口部524を閉塞してい
る)、前述の通り油路504のライン圧Plが油路
547を介してクラツチ30へ、また油路546
を介してサーボ装置42aの油圧室544へ供給
される。このため、クラツチ30とブレーキ42
とが係合されて、車両が完全に停止する以前に入
力軸26の回転が停止せしめられるが、ブレーキ
82へ油圧を供給するための油路542がトルク
コンバータロツク弁128において排油路548
に連通されて同ブレーキ82が確実に解放される
上に、Dレンジ(D3、D4レンジ)の第1速では
ワンウエイクラツチ54,80の作用により前方
への惰性走行が可能となつているので、変速装置
にロツク状態が発生して車両が急激に停止される
ようなことはなく、車両のブレーキ装置によつて
ゆつくりと停車させることができるものである。
次に、手動弁106を2レンジとした場合につ
いて説明する。スプール224を移動させて2レ
ンジとすると、ランド246が油路230,22
8間に位置し、油路154からのライン圧Plが油
路230を介して切換弁140に供給されるとと
もに油路254を介して2−3シフト弁118の
ランド448,450間に供給される。上記切換
弁140には油路308を介してスロツトル圧Pt
が供給されているが、油路230から供給される
油圧がスロツトル圧Ptよりも大きなライン圧Plで
あるので、同ライン圧Plを油路310を介して2
−3シフト弁118へ、さらに油路314を介し
てエンジンブレーキ判別弁136へ導くものであ
る。このため、上記2−3シフト弁118の両ス
プール420,422は図中右方の第2速位置に
固定的に位置せしめられるので、第3速また第4
速で走行している時に2レンジを選択するとクラ
ツチ30およびサーボ装置42aの油圧室454
の油圧が排出されて第1歯車変速装置34が第2
速の変速段を達成し、また第1速、第2速、車両
停止状態において2レンジを選択した場合には、
車両速度が上昇しても第3速、第4速への変速が
達成されないものである。なお、第3速、第4速
から第2速への変速に際しては、エンジンブレー
キ判別弁136において油路634と636とが
連通されているので、クラツチ30およびサーボ
装置42aの油圧室454からの油圧の排出が短
時間で行なわれ、変速が短時間で行なわれるもの
である。
一方、上記油路254から2−3シフト弁11
8へ導びかれたライン圧Plは、さらに油路426
を介して3−4レンジコントロール弁130のラ
ンド592,594間にも供給される。上記両ラ
ンド592,594間に供給されたライン圧Plは
その受圧面積差によつてスプール582をスプリ
ング584の押圧力に抗して左方へ移動せしめ、
油路426を油路586と476へ連通せしめ
る。従つて、ライン圧Plは油路586を介して減
圧弁132に供給されて、同弁132のスプール
598を左方に固定的に位置せしめるとともに、
油路476、3−4シフト弁120、油路47
8、減圧弁132のランド608,610間、油
路602切換弁144、油路416、トルクコン
バータロツク弁128、油路542を介してブレ
ーキ82に供給されて同ブレーキ82を係合させ
る。このため、2レンジ第2速においてエンジン
ブレーキ作用を働かせることができるものであ
る。なお、このとき上記ブレーキ82に供給され
るライン圧Plは、上記の如く減圧弁132の右側
部にライン圧Plが供給されてスプール598が左
方に固定的に位置せしめられるので、同減圧弁1
32によつて減圧されることはないものである。
なお、2レンジにおける第1速→第2速、第2
速→第1速の変速特性は、両変速段ともエンジン
ブレーキが作用する、即ちブレーキ82へライン
圧Plが供給されて同ブレーキ82が係合している
ことを除けば、Dレンジにおける変速特性と何ら
変わるところはないものである。
また、上記2レンジでは、スイツチ529が開
成されており、アクセルペダルを解放しても第1
ソレノイド弁124のソレノイド520は励磁せ
ず、油路514の開口部524は排油路518に
連通されたままとなつているため、車両速度が低
下して停止寸前となり、油路504からトルクコ
ンバータロツク弁128へライン圧Plが供給され
ても、同弁128のスプール538が左方へ移動
せず、上記ライン圧Plがサーボ装置42aの油圧
室544およびクラツチ30まで供給されること
はない。従つて、車両停止後においても、車両停
止用ブレーキ装置を解放すればクリープが発生す
るので、交通渋帯時あるいは車庫入れ等の徐行運
転に際して極めて有効となる。これは、次に説明
する手動弁106がLレンジとなつた場合でも同
様である。手動弁106がLレンジとなると、油
路154のライン圧Plは油路228にも供給さ
れ、同油路228のライン圧Plはレンジコントロ
ール弁114に導びかれる。この時、上述のよう
に車両が第2速の変速段で略50Km/h以上で走行
していると、ガバナ圧Pgの作用により、同弁1
14のスプール340が左方に位置せしめられて
いるので、上記油路228内のライン圧Plはどこ
でも供給されることがなく、従つて第2速の変速
段が保持されるものである。そして、車両速度が
上記50Km/h以下となると、上記スプール340
がスプリング342の付勢力によつて右方へ変位
せしめられ、油路228と348とが連通される
ので、ライン圧Plは同弁114の左側に供給され
るとともに、油路350,364、1−2シフト
弁116、油路370を介してブレーキ56へ供
給され、同ブレーキ56を係合状態とする。この
とき上記ブレーキ56へ供給されるライン圧Pl
は、初めに油路364に介装されたチエツク弁3
78を開放して急速に上記ブレーキ56へ導びか
れ、同ブレーキ56が係合状態となると油路35
0,382を介して排油路372へ至る流れとな
り、オリフイス380とオリフイス384の流量
(内径)の比に応じて所定値まで減圧されるもの
である。そして、上記第1速の変速段が達成され
ると、レンジコントロール弁114のスプール3
40の左側にライン圧Plが供給されて同スプール
340を右側に固定的に位置せしめるとともに、
同ライン圧Plが油路350を介して1−2シフト
弁116のスプール356の左側に供給されて
(この場合オリフイス380の作用により油路3
50内のライン圧Plが低下することはない)、同
弁116の両スプール356,358を第1速位
置に固定的に位置せしめるので、再び車両速度が
50Km/h以上となつても、レンジコントロール弁
114のスプール340が左方へ変位せず油路2
28と油路350とが連通されたままとなり、第
1速が保持されて、第2速へ変速されないもので
ある。
一方、上記油路370内の減圧されたライン圧
Plは、油路408を介して切換弁144へも供給
されるが、この場合同切換弁144には手動弁1
06を2レンジとした際にライン圧Plが供給され
ている油路230から2−3シフト弁118、3
−4レンジコントロール弁130、3−4シフト
弁120、減圧弁132を介して減圧されていな
いライン圧Plが供給されているので、同減圧され
ていないライン圧Plが油路416、トルクコンバ
ータロツク弁128、油路542を介してブレー
キ82へ供給されるものである。
以上より明らかなように、本発明の第1実施例
によれば、車速に対応したガバナ圧によつて制御
され車両の停止または略停止状態において切り換
えられて信号圧及び作動圧としてのライン圧を供
給する停車検出弁122、アクセルペダルの解放
状態検出装置としてのペダルスイツチ528によ
つて開閉制御される第1ソレノイド弁124、同
第1ソレノイド弁124の閉成によつて上記停車
検出弁122からの信号圧を受けて切り換えられ
上記クラツチ30及びブレーキ42へ停車検出弁
122からの作動圧としてのライン圧を供給する
トルクコンバータロツク弁128を油圧回路中に
配設し、D3またはD4レンジにおいてアクセルペ
ダルが解放され且つ車速が所定値以下となつたと
きにクラツチ30およびブレーキ42が係合され
て入力軸26の回転を停止させるので、上記D3
またはD4レンジにおいて車両が完全に停止した
後にクリープが発生することを防止できるもであ
る。また、停車検出弁122およびトルクコンバ
ータロツク弁128に導びかれるライン圧Plを1
−2シフト弁116が第1速側に位置していると
きにのみ供給するようにしたので、比較的車両速
度が高速となる他の変速段で上記クリープ防止作
用が働くことを確実に防止できるものである。さ
らに、上記クリープ防止作用が働いているときに
は、上記トルクコンバータロツク弁128におい
て第2歯車変速装置60のブレーキ82の油圧が
完全に排出されるように構成されているので、変
速機のロツク状態を確実に防止して、少なくとも
第2歯車変速装置60のワンウエイクラツチ80
を確実に作用させる(解放する)ことができ、車
両が完全に停止する以前に上記クリープ防止作用
が働いても車両の前方への惰性走行が許容されて
同車両を急激に停止させるようなことがなく、そ
の上、上記ワンウエイクラツチ80の作用によつ
て登坂路での後退をも防止できるものである。
さらにまた、上記第1実施例によれば、手動弁
106を2レンジまたはLレンジとして、又は運
転者が任意に手動にてスイツチ529を開成させ
アクセルペダル作動検出装置の機能を無効にする
ことができるので、交通渋帯時あるいは車庫入
れ、駐車等に際して徐行運転を必要とする場合に
車両のクリープを有効に利用することができる。
また、上記第1実施例においては、手動弁10
6をNレンジからDレンジへ変位させたときに、
上記クリープ防止作用を利用することにより、入
力軸26の回転を停止させた後に、前進変速段を
達成させるのに必要なクラツチ28を係合させる
ようにしたので、停止している入力軸26に停止
している出力軸76を連結することとなつて、入
力軸26の回転慣性が変速機ケーシング22で吸
収されて、従来NレンジからDレンジを選んだと
きに発生していた車両のワインドアツプ、前方へ
の急動等の変速シヨツクを防止できる等の効果を
奏するものである。
次に本発明の第2実施例を第4図〜第6図に従
つて説明するが、本第2実施例は第1歯車変速装
置700として増速と直結の2段の変速段が達成
可能となるように構成された単純遊星歯車装置を
用い、第2歯車変速装置714として従来公知の
シンプソン式遊星歯車装置を用いたものである。
なお、上記第1実施例と同一部材もしくは同一の
機能を備えた部材、装置には同一の符号を付して
説明を省略する。
第4図において、図示しないエンジンにより駆
動されるクランク軸10はトルクコンバータ14
を介して入力軸26に連結されており、同入力軸
26は第1歯車変速装置700のプラネタリキヤ
リア702に連結されている。上記第1歯車変速
装置700は、リングギヤ704、プラネタリキ
ヤリア702上に回転自在に支持されたピニオン
ギヤ706、サンギヤ708を有する単純遊星歯
車によつて構成されており、上記キヤリア702
とサンギヤ708とは機能的に並列に配設された
ワンウエイクラツチ780およびクラツチ782
によつて互いに連結され、さらにサンギヤ708
はブレーキ784を介して変速機ケーシング22
に連結され、またリングギヤ704は出力部材7
10に連結されている。同出力部材710はクラ
ツチ728およびクラツチ730に連結されてお
り、上記クラツチ728の出力側は中間軸712
を介してシンプソン式遊星歯車装置によつて構成
された第2歯車変速装置714のリヤリングギヤ
716に連結され、上記クラツチ730の出力側
は上記中間軸712に外嵌されたスリーブシヤフ
ト718を介して上記第2歯車変速装置714の
フロントサンギヤ720およびリヤサンギヤ72
2に連結されるとともにブレーキ742に連結さ
れている。上記第2歯車変速装置714は、上記
フロントサンギヤ720に噛合するフロントピニ
オンギヤ724、同ピニオンギヤ724を回転自
在に支持するフロントキヤリア726、上記ピニ
オンギヤ724に噛合するフロントリングギヤ7
32、上記リヤリングギヤ716およびリヤサン
ギヤ722に噛合するリヤピニオンギヤ734お
よび同ピニオンギヤ734を回転自在に支持する
リヤキヤリア736から成つており、上記フロン
トキヤリア726は機能的に並列に配設されたワ
ンウエイクラツチ754およびブレーキ756を
介して変速機ケーシング22に連結されており、
フロントリングギヤ732とリヤキヤリア736
とは互いに連結されるとともに出力軸76に連結
されている。また、上記両サンギヤ720,72
2は上述の通り、スリーブシヤフト718によつ
て互いに連結されている。
なお、上記各ワンウエイクラツチ780,75
4は、上記第1実施例と同様に、入力軸26によ
り出力軸76を前進駆動する駆動力を伝達するこ
とが可能となるが、出力軸76から入力軸26へ
駆動力が伝達される場合(車両減速時)、および
後進駆動の場合には、その駆動力の伝達が不可能
となるように構成されている。
上記各クラツチ、ブレーキはそれぞれ係合用ピ
ストン装置あるいはサーボ装置等を備えており、
油圧が給排されることにより係合、解放が行なわ
れる。そして、上記第2歯車変速装置714は各
クラツチ、ブレーキの作動の組み合わせによつて
直結の変速段を最高速段とする前進3段と後進1
段の変速段を達成するように構成され、第1歯車
変速装置700はワンウエイクラツチ780又は
クラツチ782を係合させてサンギヤ708とプ
ラネタリキヤリア702とを結合させることによ
り第1の変速段(直結)と、ブレーキ784を係
合させてサンギヤ708を固定せしめることによ
り第2の変速段(増速)とを達成するように構成
されており、第1歯車変速装置714が高速段
(直結)となつたときにのみ上記第1歯車変速装
置700のブレーキ784を作動させることによ
り全体として前進4段後進1段の変速段を達成し
得るものである。
上記構成の歯車変速装置においては停車時のク
リープ防止にあたつて、クラツチ782とブレー
キ784とを係合させることにより入力軸26の
回転を停止させるようにするため、本第2実施例
の油圧制御回路はその油路の接続形態を多少変更
するだけで基本的には上記第1実施例のものを適
用することができるものである。即ち、上記第1
実施例の油圧制御回路においてトルクコンバータ
ロツク弁128で断続されていた油路414と5
46、油路143と547をそれぞれ上記ロツク
弁128を介さず直接連通させ、油路416,5
42を上記ロツク弁128の油路143,547
が連通されていた部分に連通させるとともに、第
1実施例におけるクラツチ28を本第2実施例の
クラツチ728に置き換え、同様にクラツチ30
をクラツチ730に、ブレーキ42をブレーキ7
42に、ブレーキ56をブレーキ756に、ブレ
ーキ82をクラツチ782に、クラツチ84をブ
レーキ784にそれぞれ置き換えればよいもので
ある。上記油圧制御回路の変更部分は第5図に示
すように、第1実施例においてブレーキ56と直
接連通されていた油路370をトルクコンバータ
ロツク弁128のランド552,554間に連通
し、トルクコンバータロツク弁128とブレーキ
756とを油路370′によつて連通し、切換弁
144からの油路416とクラツチ782への油
路542とを上記ロツク弁128のランド55
4,556間に連通し、さらに上記第1実施例に
おいてクラツチ84と直接連通されていた油路6
18をランド558,560間に連通するととも
に上記ロツク弁128とブレーキ784とを油路
618′によつて連通しているものである。な
お、上記の通り油路143と547および油路4
14と546はそれぞれ直接連通されている。ま
た、トルクコンバータロツク弁128自体の構造
および停車検出弁122、第1ソレノイド弁12
4等他の部分はすべて上記第1実施例のものと同
様である。上記構成によつてもD3またはD4レン
ジにおける車両の停止を検出して、クラツチ78
2およびブレーキ784を係合させることにより
入力軸26の回転を停止させてクリープ防止作用
を防止することができ、前方への惰性走行および
登坂路における後退の防止は第2歯車変速装置7
14のワンウエイクラツチ754の作用によつて
達成され、さらにクリープ防止作用が働らいたと
きにブレーキ756に連通する油路370′を排
油路548に連通して上記ブレーキ754が必ず
解放されるようにしたので、歯車変速装置におけ
るインターロツクの発生を確実に防止できるもの
である。
第6図の表は、本第2実施例における各クラツ
チ、ブレーキの作動と変速段の状況との関係を手
動変速制御装置の各位置に応じて示したものであ
り、第2図の表と同様に“○”印はクラツチまた
はブレーキの係合およびワンウエイクラツチのロ
ツク(係合)を示し、“−”印はそれらの解放ま
たはロツクされない状態を示している。
なお、上記第1実施例において最高速段である
第4速は直結であつたが、本第2実施例における
最高速段である第4速は増速の変速段であり、第
3速が直結となつているものである。
以上より明らかなように、本第2実施例によつ
ても上記第1実施例と同様の作用効果を奏するこ
とができるものである。
なお、上述の通り第2実施例の歯車変速装置
に、第1実施例の油圧回路の構成を多少変更した
のみで適用する場合には、スロツトル圧Pt、ガバ
ナ圧Pg、ライン圧Plの上昇特性、各クラツチ、
ブレーキへのライン圧Plの給排時間およびその時
期等に多少の変更を必要とすることはいうまでも
ないことである。
また、上記両実施例では、第1歯車変速装置の
変速段を達成するための摩擦要素を固定用摩擦要
素として兼用する構成を示したが、上記固定用摩
擦要素は変速段達成用摩擦要素とは全く別個に入
力軸を停止するためのみに専用に設けてもよいこ
とはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に供される自動変
速機の動力伝達部の概略的構造を示す骨子図、第
2図は上記第1図に示す動力伝達部における各摩
擦要素の作動と変速段状況の関係を示す表、第3
図は上記第1実施例における完成された油圧回路
を示すために同回路の各部を示す第3図A〜第3
図Eの接続関係を示す配置図、第4図は本発明の
第2実施例に供される自動変速機の動力伝達部の
概略的構造を示す骨子図、第5図は同第2実施例
における油圧回路の要部を示す概略図、第6図は
上記第4図に示す動力伝達部における各摩擦要素
の作動と変速段状況の関係を示す表である。 10……クランク軸、14……トルクコンバー
タ、26……入力軸、28,30,84,72
8,730,782……クラツチ、34,700
……第1歯車変速装置、42,56,82,74
2,756,784……ブレーキ、52,710
……出力部材、54,80,754,780……
ワンウエイクラツチ、60,714……第2歯車
変速装置、62……入力部材、76……出力軸、
102……調圧弁、106……手動弁、108…
…スロツトル弁、112……ガバナ弁、114…
…レンジコントロール弁、116……1−2シフ
ト弁、118……2−3シフト弁、120……3
−4シフト弁、122……停車検出弁、124,
126……ソレノイド弁、128……トルクコン
バータロツク弁、130……3−4レンジコント
ロール弁、132……減圧弁、134……ダウン
シフト弁、136……エンジンブレーキ判別弁、
528,529,576……スイツチ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ターボ式流体伝動装置の出力側に連結された
    入力軸、同入力軸に連結されるとともに複数の摩
    擦要素を選択的に係合させることにより複数の変
    速段を達成する第1の歯車変速装置、同第1の歯
    車変速装置の出力部材に連結されるとともにワン
    ウエイクラツチを含む複数の摩擦要素を選択的に
    係合させることにより複数の変速段を達成し且つ
    同複数の変速段のうち比較的低速の前進用変速段
    を達成するときに上記ワンウエイクラツチが係合
    されるように構成された第2の歯車変速装置、係
    合されたときに上記入力軸の回転を停止せしめる
    ように構成された固定用摩擦要素、車両に設けら
    れたアクセルペダルの解放状態を検出して信号を
    発するペダル解放検出装置、上記車両の停止また
    は略停止状態を検出して信号を発する停止検出装
    置、上記第2歯車変速装置が上記比較的低速の変
    速段を達成している状態において上記両検出装置
    からの検出信号を受けて上記固定用摩擦要素を係
    合させるように構成された制御装置を具備したこ
    とを特徴とする車両用自動変速機のクリープ防止
    装置。 2 上記第1歯車変速装置が遊星歯車機構を備え
    るとともに同第1歯車変速装置の複数の摩擦要素
    として上記入力軸と上記遊星歯車機構の1つの動
    力伝達要素とを連結可能なクラツチ及び同1つの
    動力伝達要素を固定するブレーキを備え、上記固
    定用摩擦要素が上記クラツチとブレーキとから構
    成されていることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載の車両用自動変速機のクリープ防止装
    置。 3 上記第1の歯車変速装置が遊星歯車機構を備
    えるとともに同第1歯車変速装置の複数の摩擦要
    素として上記入力軸に結合された上記遊星歯車機
    構の第1の動力伝達要素と同遊星歯車機構の第2
    の動力伝達要素とを連結可能なクラツチ及び同第
    2の動力伝達要素を固定するブレーキを備え、上
    記固定用摩擦要素が上記クラツチとブレーキとか
    ら構成されていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項に記載の車両用自動変速機のクリープ防
    止装置。 4 上記第1及び第2の歯車変速装置における上
    記ワンウエイクラツチ以外の摩擦要素と上記固定
    用摩擦要素とが油圧によつて作動される摩擦係合
    装置で構成され、上記制御装置が油圧源と上記固
    定用摩擦要素とを連通する油路に介装されるとと
    もに上記両検出装置からの信号の有無に応じて同
    油路を断続する切換弁を備えていることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載の車両用自動変
    速機のクリープ防止装置。 5 上記比較的低速の変速段においてエンジンブ
    レーキ効果を達成すべく上記ワンウエイクラツチ
    と並列に油圧作動の低速用摩擦要素を設け、上記
    切換弁が上記固定用摩擦要素へ油圧を供給する位
    置において上記低速用摩擦要素の油圧を排出する
    ように構成されていることを特徴とする特許請求
    の範囲第4項に記載の車両用自動変速機のクリー
    プ防止装置。 6 上記第1及び第2歯車変速装置のいずれか一
    方が高速、中速、低速の3つの前進用変速段を達
    成し他方が高速と低速の2つの変速段を達成する
    ように構成され、上記3つの前進用変速段を達成
    する歯車変速装置の低速と中速との変速を制御す
    るシフト弁で上記油圧源と切換弁とを連通する油
    路を断続するように構成し、上記シフト弁が上記
    低速の変速段を達成する位置にあるときにのみ上
    記油路が接続されるようにしたことを特徴とする
    特許請求の範囲第4項に記載の車両用自動変速機
    のクリープ防止装置。
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