JPS626567Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はピツクアツプアームの針圧調整装置に
関するものであり、その目的とするところは簡単
な構造にして調整がすみやかに行なえるピツクア
ツプアームの針圧調整装置を提供することにあ
る。

一般にピツクアツプアーム装置は第１図に示す
ように、先端にピツクアツプカートリツジ１を有
し、後端にバランスウエイト２を有するアーム本
体３の中央部に開口４を設け、この開口４の内部
に直交する２つの軸部５ａ，５ｂを有する回転軸
５を設け、上記回転軸５の一方の軸部５ａを回転
架台６に対して軸支することにより左右方向に移
動可能なように支持し、上記回転軸５の他方の軸
部５ｂを上記アーム本体３に対して軸支すること
により上下方向に移動可能なように支持してい
た。そして、このダイナミツクバランス型ピツク
アツプアーム装置の針圧を調整する場合には第２
図に示すように上記アーム本体１の後端部分に取
付片７を設け、この取付片７に調整ねじ８を回転
自在に設けると共にその調整ねじ８に噛合うよう
に回転ねじ９を設け、上記回転ねじ９のドラム部
９ａに巻き付けたダイヤル系１０と上記回転軸５
の他方の軸部５ｂに設けた引つ掛け片１１との間
にスプリング１２を架設し、上記調整ねじ８をド
ライバー等の工具で回わすことにより上記回転ね
じ９を回わし、ドラム部９ａにダイヤル系１０を
巻き付けたり、そのドラム９ａに巻き付けたダイ
ヤル系１０をゆるめたりすることにより、上記ス
プリング１２の張力を調整して上記アーム本体３
の先端のピツクアツプカートリツジ１への針圧を
調整するように構成していた。しかしながら、上
述した従来のピツクアツプアームの針圧調整装置
では調整ねじ８に回転ねじ９を噛合わせる構造の
ものであるため、それら調整ねじ８に対する回転
ねじ９の回転比が非常に大きく、所定の針圧を印
加するためには調整ねじ８を何回転をも回わさな
ければならず、その調整ねじ８の回転操作が非常
にわずらわしいものであつた。しかも、上述した
ダイナミツクバランス型のピツクアツプアーム装
置では針圧を所定の値に設定する場合に一旦針圧
を零の状態にしなければならないため、その分だ
け調整ねじ８の回転操作に大きな労力と時間を要
するという問題があつた。

本考案はこのような従来の欠点を解消するもの
であり、アーム本体の後端部分に所定の圧力で回
転自在に支持した調整軸を設け、この調整軸と上
記アーム本体を上下，左右に回転自在に支持する
回転軸との間にスプリングを架設したものであ
る。かかる構造によれば、ドライバー等の工具で
上記調整軸を何分の１回転するだけでスプリング
の張力を強めたり、弱めたりしてアーム本体の先
端のピツクアツプカートリツジへの針圧を調整す
ることができ、針圧調整のための調整軸の回転操
作に要する労力や時間を軽減することができる利
点を有する。

以下、本考案のピツクアツプアームの針圧調整
装置について実施例の図面と共に説明する。第３
図は本考案の一実施例を示しており、第１図およ
び第２図に同一符号は同一の構成要素を示してい
る。第３図において、２１は上面にドライバー等
の工具が挿入される一文字状の凹溝２２を有する
調整軸、２３は上記調整軸２１の外周に突出して
設けた引つ掛け片、２４はアーム本体３を上下，
左右の方向に回転可能に支持する回転軸５の他方
の軸部５ｂに設けた引つ掛け片１１と上記調整軸
２１に設けた引つ掛け片２３との間に架設したス
プリングである。上記調整軸２１は第４図に示す
ようにカツプ状に構成されており、その内部中央
に回転軸部２５が突出して設けられている。そし
て上記調整軸２１はそのカツプ状の内部にスプリ
ング２６を挿入した状態で上記回転軸部２５を上
記アーム本体３の後端部分に設けた取付片２７の
透孔２７ａに嵌挿し、その取付片２７の背面側に
おいて上記回転軸部２５に止め輪２８を取付ける
ことにより、上記アーム本体３の取付片２７に支
持されている。この時、上記調整軸２１と上記取
付片２７との間にワツシヤ２９が設けられてお
り、上記調整軸２１は上記スプリング２６と上記
ワツシヤ２９により上記取付片２７に対して適度
な摩擦力を持ち、その摩擦力が上記スプリング２
４の張力に比して大きいために空転してしまうこ
とはない。このようにして上記調整軸２１は上記
アーム本体３の後端部分に所定の圧力で回転可能
なように支持されており、その回転操作により上
記スプリング２４の張力を強めたり、弱めたりす
ることができる。

また、スプリング２４の張力を一旦設定すれば
回転軸５の軸部５ｂの上下方向の回転角は極めて
小さいので、スプリングの張力が変化することは
ない。

以上のように本考案によれば、アーム本体の後
端部分に所定の圧力で支持されて回転可能な調整
軸を設け、この調整軸の外周部に突設した引つ掛
け片と上記アーム本体を上下左右に回動自在に支
持する回転軸に設けた引つ掛け片との間にスプリ
ングを架設し、このスプリングによりアーム本体
にアーム本体が上下方向に回動する方向に力を加
えるようにしたので、上記調整軸をドライバー等
の工具で何分の１回転するだけで上記スプリング
の張力を強めたり、弱めたりすることができ、上
記アーム本体の先端のピツクアツプカートリツジ
への針圧を調整することができる。もつて、針圧
調整のための調整軸の回転操作に要する労力や時
間を軽減して調整をすみやかに行なえる利点を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のピツクアツプアーム針圧調整装
置の構成斜視図、第２図はその要部の拡大断面
図、第３図は本考案のピツクアツプアーム針圧調
整装置の一実施例を示す構成斜視図、第４図はそ
の要部拡大断面図である。 １……ピツクアツプカートリツジ、２……ウエ
イト、３……アーム本体、５……回転軸、１１…
…引つ掛け片、２１……調整軸、２２……凹溝、
２３……引つ掛け片、２４……スプリング、２５
……回転軸部、２６……スプリング、２７……取
付片、２８……止め輪、２９……ワツシヤ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アーム本体の後端部分に所定の圧力で支持され
   て回転可能な調整軸を設け、この調整軸の外周部
   に突設した引つ掛け片と上記アーム本体を上下，
   左右の方向に回動自在に支持する回転軸に設けた
   引つ掛け片との間にスプリングを架設し、このス
   プリングによりアーム本体にアーム本体が上下方
   向に回動する方向に力を加えてなるピツクアツプ
   アームの針圧調整装置。