JPS6264848A - プロピレン単独重合体組成物 - Google Patents

プロピレン単独重合体組成物

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JPS6264848A
JPS6264848A JP20349885A JP20349885A JPS6264848A JP S6264848 A JPS6264848 A JP S6264848A JP 20349885 A JP20349885 A JP 20349885A JP 20349885 A JP20349885 A JP 20349885A JP S6264848 A JPS6264848 A JP S6264848A
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ethylene
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Tomio Takada
高田 富夫
Noboru Takagi
高木 昇
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 −上の1 本発明はプライマーを使用しなくてもポリウレタンとの
密着性がすぐれたプロピレン単独重合体組成物に関する
。さらにくわしくは(A)(1)プロピレン単独重合体
に(2)分子中に少なくとも一個の不飽和結合を有し、
かつヒドロキシル基を含有する有機化合物および(3)
有機過酸化物を処理させることによって得られる変性プ
ロピレン単独重合体、(B)結晶性エチレン−プロピレ
ンブロック共重合体、(C)ムーニー粘度が20〜10
0である無定形エチレン−プロピレン共重合体ならびに
(D)無機充填剤からなるプロピレン単独重合体組成物
に関するものであり、剛性、低温耐衝撃性などの機械的
特性がすぐれているばかりでなく、プライマーを使用し
なくてもポリウレタンとの密着性が良好なプロピレン単
独重合体組成物を提供することを目的とするもので、あ
る。
鐙沫JΣ皮蓋 プロピレン系重合体(プロピレン単独重合体、プロピレ
ン共重合体)は周知のごとく、成形性がすぐれているの
みならず、機械的特性、耐熱性、耐溶剤性、耐油性およ
び耐薬品性のごとき特性が良好であるため、広く工業的
に製造され、自動車、電機器具、電子機具などの部品お
よび日用品として多方面にわたって利用されている。し
かし、分子内に極性基を有さない(いわゆる非極性)た
めにポリウレタンとの密着性がよくなく、そのために種
々の点について問題がある。そのことについて、−例と
して広く利用されている自動車用バンパーについて説明
する。
バンパーとして従来から金属製あるいはポリウレタン酸
のものが広く使われている。近年、自動車の軽量化、コ
ストダウン志向の下でプロピレンを主成分とするプロピ
レン系重合体(プロピレン単独重合体、エチレン−プロ
ピレンランダムまたハフロック共重合体)またはプロピ
レン系重合体を主成分とする組成物からつくられたバン
パーが広く利用されている。このバンパーは車両に装着
するさいに成形物の表面にあらかじめシボを施し、塗装
することなく原着のまま使用されている場合も少なくな
い。しかし、さらに鮮かさ、高級感をもたせるためにバ
ンパーにポリウレタン系塗料の塗装を施して車両に装着
されている場合が少なくなく、その割合は自動車の高級
化志向の下でさらに高まりつつある。
しかしながら、前記のごとくプロピレン系重合体は分子
内に極性基を有さないために化学的に極めて不活性な高
分子物質であるため、ポリウレタンを塗装するにあたり
、一般にはあらかじめ成形物(バンパー)にプロピレン
系重合体と接着可能なプライマーを下塗りし、上塗りと
してポリウレタン塗料を塗布しているのが現実である。
すなわち、プライマー下塗り→焼付け→ポリウレタン塗
装→焼付け(2コート2ベークまたは3コート2ベーク
)の工程を経なければならず、この塗装工程に長時間(
通常、約1時間30分)必要としている。そのためにこ
のポリウレタンが塗布されたバンパーを製造するには塗
装サイクルが長く、大量生産を困難にしているばかりで
なく、コスト高となっている。
そのほかの自動車部品、電機器具部品、電子器具部品な
どを製造するさい、プロピレン系重合体を使用し、ポリ
ウレタンを塗布するさいにも、塗布方法は異なるが、以
上と同様な問題がある。
これらの問題を解決するために、本発明者の一部らはヒ
ドロキシル基を含有する有機化合物および有機過酸化物
をプロピレン共重合体に処理させることによって得られ
る変性プロピレン系重合体、結晶性エチレン−プロピレ
ンブロック共重合体、無定形エチレン−プロピレン共重
合体ならびに無機充填剤からなるプロピレン系重合体組
成物を以前に提案した(特願昭8O−11327E1号
)。このプロピレン系重合体組成物は、ポリウレタンと
の密着性がすぐれているばかりでなく、曲げ弾性率(剛
性)および低温における耐衝撃性にも良好であり、かつ
加工性および成形性についてもすぐれているしかし、該
組成物の成形物(たとえば、バンパー)の光沢は従来の
プロピレン系重合体組成物などに比べて充分でなく、外
観性が劣る。この傾向は塗装の前処理(たとえば、1,
1.1−)リクロルエタンの蒸気処理)を実施すると、
さらに顕著になる。また、使われる変性プロピレン系重
合体の配合比率を−Lげてポリウレタンとの密着性をさ
らに向上するように試みると、光沢の低下とともにフロ
ーマークの発生が激しくなるなどの問題があり、実用面
で成形物の光沢を必要としないツヤ消しタイプの成形物
、あるいは全面塗装仕上げの成形物でなければ、使用が
制限される可能性があるなどの問題点がある。
が ・ しようと る。 へ 以−ヒのことから、本発明はこれらの問題点(欠点)が
なく、すなわちプロピレン系重合体が有する種々の機械
的特性(たとえば、衝撃強度、剛性)を保持するかある
いは向−Lyせるばかりでなく、成形性が良好であり、
かつ外観性にもすぐれ、さらにプライマーを使わなくて
もポリウレタンとの密着性がすぐれたプロピレン系重合
体組成物を得ることである。
。    ・  るための   よび 本発明にしたがえば、前記問題点は (A)(1)プロピレン単独重合体 100重量部 に
(2)「分子中に少なくとも一個の不飽和結合を有し、
かつヒドロキシル基を含有する有機化合物」 (以下「
ヒドロキシル系化合物」と云う)0.1〜50重量部 および (3)有機過酸化物 0.01〜20重量部を処理させ
ることによって得られる変性プロピレン単独重合体、 (B)メルトフローインデックス(JIS  K−72
10に準拠し、温度が230°Cおよび荷重が2.18
Kgの条件で測定、以下rMFRJと云う)が2.0〜
100 g/10分であり、かつエチレンの含有量が2
.0〜15重量%である結晶性エチレン−プロピレンブ
ロック共重合体、 (C)ムーニー粘度(ML   、 (100℃)〕が
20〜100であり、かつプロピレンの含有量が20〜
50重量%〕である無定形エチレン−プロピレン共重合
体 ならびに (D)無機充填剤 からなる組成物であり、組成物中に占める無機充填剤の
組成割合は2.0〜25重量%であり、変性プロピレン
単独重合体、結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
合体および無定形エチレン−プロピレン共重合体の合計
量100重量部に対するヒドロキシル系化合物の割合は
七ツマ一単位として0.1〜10.0重量部であり、か
つ変性プロピレン単独重合体と結晶性エチレン−プロピ
レンブロック共重合体の合計量中に占める変性プロピレ
ン単独重合体の組成割合は5〜90重量%であり、組成
物中に占める変性プロピレン単独重合体の組成割合は少
なくとも3.0重量%であり、かつ無定形エチレン−プ
ロピレン共重合体の組成割合は25〜50重量%である
プロピレン単独重合体組成物 によって解決することができる。以下、本発明を具体的
に説明する。
(A)変性プロピレン単独重合体 本発明の変性プロピレン単独重合体は後記のプロピレン
単独重合体にヒドロキシル系化合物および有機過酸化合
物を処理されることによって得られるものであり、その
製造方法については特開昭58−154732号公報明
細書に詳細に記載されている。
(1)プロピレン単独重合体 このプロピレン単独重合体のMFRは成形性、得られる
組成物の機械的特性などの点から、通常0.01〜10
0 g710分であり、0.O1〜50 g / 10
分が好ましく、特に0.02〜20 g 710分のも
のが好適である。
(2)ヒドロキシル系化合物 また、ヒドロキシル系化合物は少なくとも一個の不飽和
結合(二重結合、三重結合)を有し、かつヒドロキシル
基を含有する化合物である。この代表的なものとしては
、二重結合を有するアルコール、三重結合を有するアル
コール、−価または二価の不飽和カルボン酸と非置換二
価アルコールとのエステル、該不飽和カルボン酸と非置
換三価アルコールとのエステル、非置換四価アルコール
とのエステルおよび非置換五価以上アルコールとのエス
テルがあげられる。
(3)有機過酸化物 さらに、有機過酸化物は一般にラジカル重合における開
始剤および重合体の架橋剤として使われているものであ
り、1分間の半減期が100℃以上のものが好ましく、
とりわけ130°C以上のものが好適である。上記の温
度が100℃以下のものでは、その取り扱いが難しいば
かりでなく、使用した効果もあまり認められないから望
ましくない。
(4)混合割合 本発明の混合物を製造するにあたり、 100重量部の
プロピレン単独重合体に対するヒドロキシル系化合物の
混合割合は0.1〜50重量部であり、0.2〜30重
量部が好ましく、特に0.3〜20重量部が好適である
。100重量部のプロピレン単独重合体に対するヒドロ
キシル系化合物の混合割合が0.1重量部以下では、密
着性の改良効果不十分である。一方、50重量部以上使
用したとしても、使用量に応じた密着性の改良効果が認
められず、むしろプロピレン単独重合体が有する本来の
特性がそこなわれるめめに好ましくない。
また、 100重量部のプロピレン単独重合体に対する
有機過酸化物の混合割合は0.01〜20重量部であり
、0.05〜lO重量部が望ましく、とりわけ0.1〜
7重量部が好適である。100重量部のプロピレン単独
重合体に対する有機過酸化物の混合割合が0.01重量
部以下では、密着性の改善効果が低いばかりでなく、混
合物の密着強度の耐久性も低下する。一方、20重量部
以上では、該重合体が有する未来のすぐれた機械的特性
が低下するため、いずれの場合でも望ましくない。
(5)変性プロピレン単独重合体の製造方法本発明の変
性プロピレン単独重合体を製造するには、以」二のプロ
ピレン単独重合体、ヒドロキシル系化合物および有機過
酸化物を以−Lの混合割合で処理(加熱)させることに
よって製造することができる。このさい、プロピレン単
独重合体、ヒドロキシル系化合物および有機過酸化物を
混合させながら処理してもよいが、あらかじめこれらを
トライブレンドで混合するか、または比較的低温(ヒド
ロキシル系化合物が反応しない温度)で混練し、得られ
る混合物を後記のごとく加熱させることによって得られ
る。
処理を高い温度で実施すると、プロピレン単独重合体が
劣化することがある。しかし、使用されるプロピレン単
独重合体とヒドロキシル系化合物とがグラフト重合する
ために用いられる有機過酸化物が分解する温度で実施し
なければならない。
以上のことから、使われる有機過酸化物の種類によって
異なるが、この処理は一般にはIEIO〜300℃(好
ましくは、 170〜290°0)において実施される
前記ヒドロキシル系化合物および有機過酸化物の一般式
や代表例ならびに混合方法および処理方法などについて
は特開昭58−154732号公報明細書に詳細に記載
されている。
(B) 結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体 また、本発明において用いられる結晶性エチレン−プロ
ピレンブロック共重合体のMFRは2.0〜100g/
10分であり、3.0〜90 g / 10分が望まし
く、とりわけ5.0〜50 g / 10分が好適であ
る。
MFRが2.0g710分未満の結晶性エチレン−プロ
ピレンブロック共重合体を使用するならば、得られる組
成物の曲げ弾性率が低くなり、この曲げ弾性率の低下を
他の合成樹脂または充填剤などを補うとするならば、曲
げ弾性率と衝撃強度とのバランスが悪くなる。一方、 
100 g 710分を越えた結晶性エチレン−プロピ
レンブロック共重合体を使うならば、混練詩仙の組成成
分との均一な分散が困難となるのみならず、得られる組
成物の低温における衝撃強度が低下する。
さらに、該ブロック共重合体のエチレンの含有量は2.
0〜15重量%であり、3.0〜15重量%が奸ましく
、殊に3.0〜12重量%が好適である。エチレンの含
有量が3.0重量%未満では、得られる組成物の低温に
おける耐衝撃性がよくない。一方、15重量%を越える
と、得られる組成物の剛性(曲げ弾性率)、引張強度な
どの機械的特性が低い。
前記変性プロピレン単独重合体を製造するために使用さ
れるプロピレン単独重合体および該結晶性エチレン−プ
ロピレンブロック共重合体は、いずれも工業的に生産さ
れ、多方面にわたって利用されているものであり、それ
らの製造方法、種々の物性についてもよく知られている
ものである。
(C)無定形エチレン−プロピレン共重合体さらに、本
発明において使用される無定形エチレン−プロピレン共
重合体のムーニー粘度(ML   、(100℃)〕は
20〜!00であり、201+4 〜90が望ましく、とりわけ30〜75が好適である。
ムーニー粘度が20未満の無定形エチレン−プロピレン
共重合体を使うならば、成形性は向上するが、成形物の
ゲートカットするさいなどに層剥離が発生する場合もあ
り、トラブルの原因となることがある。一方、 100
を越えたものを用いると、混練り時に他の組成成分と均
一な分散が困難になるのみならず。たとえ均一な組成物
が得られたとしても、成形物の表面にフローマーク、ウ
ェルドラインなどの目立が激しくない、外観の良好な成
形物が得られない。さらに、この共重合体のプロピレン
の含有量は一般には20〜50重量%であり、25〜4
5重量%のものが望ましく、とりわけ25〜40重量%
のものが好適である。この無定形エチレン−プロピレン
共重合体はゴム的特性を有するものであり、工業的に生
産yれ、多方面にわたって利用されているものであり、
その製造方法についても広く知られているものである。
(D)無機充填剤 また、本発明において使われる無機充填剤は一般に合成
樹脂およびゴムの分野において広く使われているもので
ある。これらなお無機充填剤としては、酸素および水と
反応しない無機化合物であり、混練時および成形時にお
いて分解しないものが好んで用いられる。該無機充填剤
としては、アルミニウム、銅、鉄、鉛およびニッケルの
ごとき金属、これらの金属およびマグネシウム、カルシ
ウム、バリウム、亜鉛、ジルコニウム、モリブデン、ケ
イ素、アンチモン、チタンなどの金属の酸化物、その水
和物(水酸化物)、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩のごとき
化合物、これらの複塩ならびにこれらの混合物に大別さ
れる。該無機充填剤の代表例は特願昭59−8535号
明細書に記載されている。これらの無機充填剤のうち、
粉末状のものはその径が30ミクロン以下(好適には1
0ミクロン以下)のものが好ましい。また繊維状のもの
では、径が1〜500 ミクロン(好適には1〜300
 ミクロン)であり、長さが0.1〜8mm(好適には
0.1〜5m11)のものが望ましい。さらに、平板状
のものは径が30ミクロン以下(好適には10ミクロン
以下)のものが好ましい。これらの無機充填剤のうち、
特に平板状(フレーク状)のものおよび粉末状のものが
好適である。好適な無機充填剤としては、ラルク、マイ
カ、シリカ、ガラス繊維、グラファイトなどがあげられ
る。
(E)組成割合 本発明において得られる組成物中に占める無機充填剤の
組成割合は2.0〜25重量%であり、 2.5〜25
重量%が好ましく、特に3.0〜20重量%が好適であ
る。この組成物中に占める無機充填剤の組成割合が2.
0重量%未満では、得られる組成物の曲げ弾性率が改善
されない。一方、25重量%を越えると、組成物の低温
における耐衝撃性がよくないばかりでなく、成形時にシ
ルバーの発生の原因になることがある。このシルバーの
発生を防止するために組成物の事前乾燥という手段も有
るが、バンパーのごとき大型成形物を大量生産するにお
いては得策でない。
また、前記変性プロピレン単独重合体と結晶性エチレン
−プロピレンブロック共重合体との合計量(総和)中に
占める変性プロピレン単独重合体の組成割合5〜90重
量%であり、10〜90重量%が望ましく、とりわけ2
0〜60重量%が好適である。
変性プロピレン単独重合体と結晶性エチレン−プロピレ
ンブロック共重合体との合計量に占める変性プロピレン
単独重合体の組成割合5重量%未満では、組成物とポリ
ウレタンとの密着性が乏しい。一方、90重量%を越え
ると、低温における耐衝撃性が不足する。
さらに、組成物中に占める変性プロピレン単独重合体の
組成割合は少なくとも5重量%であり、5〜20重量%
が好ましく、特に5〜15重量%が好適である。組成物
中に占める変性プロピレン単独重合体の組成割合は5重
量%未満では、組成物とポリウレタンとの密着性がよく
ない。
また、組成物中に占める無定形エチレン−プロピレン共
重合体の組成割合は15〜40重量%であり、15〜3
5重量%が望ましく、とりわけ20〜35重量%が最適
である。組成物中に占める無定形エチレン−プロピレン
共重合体の組成割合は15重量%未満では、組成物の低
温における耐衝撃性がよくない。一方、40重量%を越
えた場合では、低温における耐衝撃性がすぐれているが
、曲げ弾性率(剛性)が低く、これらのバランスの点に
おいてよくない。
さらに、変性プロピレン単独重合体、結晶性エチレン−
プロピレンブロック共重合体および無定形エチレン−プ
ロピレン共重合体の合計量 100重量部に対するヒド
ロキシル基を含有する有機化合物の割合はモノマ一単位
として0.01−10.0重量部であり、 0.1〜!
0.0重量部が好ましく、殊に0.2〜5.0重量部が
好適である。これらの重合体の合計量 100重量部に
対してヒドロキシル基を含有する有機化合物の割合が0
.01重量部未満では、得られる組成物とポリウレタン
との密着性が不足する。また、lO1θ重星部を越えた
としても、さらに密着性を向上することができない。
(F)組成物の製造、成形方法など 本発明の組成物を製造するには、前記変性プロピレン単
独重合体、結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合
体、無定形エチレン−プロピレン共重合体および無機充
填剤を前記の組成割合の範囲内になるように通常のオレ
フィン系重合体の分野において実施されている混合方法
を適用して均一になるように混合すればよい。このさい
、同時に全組成成分を混合してもよく、組成成分の一部
をあらかじめ混合し、いわゆるマスターバッチを製造し
、このマスターバッチと残りの組成成分を混合してもよ
い。このさい、オレフィン系重合体に一般に配合(添加
)されている熱、酸素または紫外線に対する安定剤、金
属劣化防止剤、可塑剤、難燃化剤、滑剤、充填剤、着色
剤、帯電防止剤および電気的特性改良剤のごとき添加剤
を組成物の物性が木質的に損なわない範囲で組成物の使
用目的に応じて配合してもよい。
このようにして得られる組成物は通常ペレット状に成形
され、それぞれの熱可塑性樹脂の分野において一般に行
なわれている射出成形法、押出成形法などの成形方法に
よって所望の成形物に製造される。
前記の組成物を製造するさいに溶融混練する場合でも、
成形する場合でも、使われる重合体の融点よりも高い温
度であるが、熱分解しない温度である。これらのことか
ら、一般には190〜300°C(好適には、 190
〜250°0)で実施される。
一般に、オレフィン系重合体はポリウレタンとの密着性
が極めて悪いためにオレフィン系重合体またはその組成
物の成形物にポリウレタン塗料を塗布する場合、あらか
じめプライマーを塗布・乾燥し、ポリウレタン塗料を塗
布しなければならない。しかし、本発明のプロピレン単
独重合体組成物はポリウレタンとの密着性がすぐれてい
るため、成形物の表面にプライマーを塗布しなくとも、
成形物の表面に直接ポリウレタンを塗布することができ
る(プライマーを使用すると、一層密着性が向上する)
また1曲げ弾性率は9.000Kg/ c rn’以上
であり、−30°Cにおけるアイゾツト衝撃強度(ノツ
チ付)は8Kg・cm/’cmである。さらに、メルト
フローインデックスは5g710分以上である。
よび 以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明する
なお、実施例および比較例において、曲げ弾性率はAS
TM  0790にしたがって測定し、アイゾツト衝撃
強度はASTM  025Bにしたがって測定し、光沢
(glass )はJIS  28741にしたがって
測定した。
また、塗膜密着強度は平板試験片(厚さ 2mm、13
0X 130 mm)を1.1.lトリクロルエタンの
蒸気中に30秒間置き、充分乾燥させた後、ハイウレタ
ン塗料(日本ビーケミカル社製、商品名 R257、ソ
リッド)を乾燥時の厚さが20〜30ミクロンになるよ
うに塗布した。約15分間放置した後、ウレタン塗料(
日本ピーケミカル社製、商品名、R2BB 、ワラカー
トップ)を乾燥時の厚さが30〜40ミクロンになるよ
うに塗布し、90°Cにおいて30分間乾燥した。つい
で、恒室温(温度 23°C1湿度 65%)中で48
時間放置させた。得られた塗布物(試験片)を10mm
幅に切断し、試験片の樹脂部より塗膜の一部(約10m
m)を強制的に剥離させた後、残りの密着部を引張試験
機を用いて50mm/分の速度で塗膜に対して逆方向(
190度)に引張り、剥離強度を測定することによって
求めた。さらに、ごばん目試験は前記の塗膜密着強度を
測定するために使ったハイウレタン塗料のかわりにポリ
ウレタン塗料(白木ピーケミカル社、商品名R255,
メタリックレッド)を用いたほかは、上記と同様に塗布
、乾燥などの処理を行なった。得られた試験片の塗膜面
に1am間隔でごばん目を 100個刻み、このごばん
目にセロハンテープを完全に指圧で密着させた。このセ
ロハンテープを45度の角度で急激に剥離させた。この
操作を2回繰り返し残った塗膜のごばん目の割合を求め
た。また、引張試験はJIS  K−8301にしたが
って測定した。
さらに、耐ガソリン性は室温(20℃)において試片な
24時間浸漬させた後、試片の変化の状態を観察した。
なお、実施例および比較例において使った変性プロピレ
ン単独重合体、変性プロピレン共重合体、エチレン−プ
ロピレンブロック共重合体、無定形エチレン−プロピレ
ン共重合ゴム、無機充填剤、その他の組成成分の物性、
製造方法などを下記に示す。
〔(A)変性プロピレン単独重合体〕
変性プロピレン単独重合体として、MFRが0.5 g
 / 10分であるプロピレン単独重合体100重量部
に4.0重量部の2−ヒドロキシエチルアクリレートお
よび0.4電縫部の2.2°−ビス(第三級−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼンをあらかじめヘンシェ
ルミキサーを使って5分間トライブレンドを行なった。
得られた混合物をべント付押出機(径 40mm、シリ
ンダ一温度  190〜200℃)を用いて混練しなが
らペレットを製造したもの〔以下「変性PP(1) J
と云う〕を使った。
〔(B)変性プロピレン共重合体〕
比較のために、変性プロピレン共重合体として、MFR
が0.05g/10分であるエチレン−プロピレンブロ
ック共重合体(エチレン含有量 8.0重量%)100
重量部に4,0重量部の2−ヒドロキシエチルアクリレ
ートおよび1.0重量部の2.2° −ビス(第三級−
ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをあらかじめ
ヘンシェルミキサーを使って5分間トライブレンドを行
なった。得られた混合物をベント付押出機(径 40m
m、シリンダ一温度190〜200°C)を用いて混練
しながらペレットを製造したもの〔以下「変性PP(2
) Jと云う〕を使った。
〔(C)エチレン−プロピレンブロック共重合体〕メチ
レン−プロピレンブロック共重合体として、  MFR
が30 g / 10分であるエチレン−プロピレンブ
ロック共重合体〔エチレン含有量 7.5重量%、以下
rpp(A) J と云う〕、 +4FRが28 g 
710分テするエチレン−プロピレンブロック共重合体
〔エチレン含有量 10.1重置%、以下rPP(B)
 Jと云う〕、 MFRが15 g 710分であるエ
チレン−プロピレンブロック共重合体〔エチレン含有量
8.8重量%、以下rPP(C) J と云う〕、 M
FRが12g / 10分であるエチレン−プロピレン
ブロック共重合体〔エチレン含有量 6.0重量%、以
下「PP(D)」 と云う〕を用いた。
〔(D)無定形エチレン−プロピレン共重合体〕無定形
エチレン−プロピレン共重合体として、ムーニー粘度(
ML   、(100℃)〕が35であ!+4 る無定形エチレン−プロピレン共重合体(プロピレン含
有量 27重量%、以下rEPRJと云う)を使用した
〔(E)無機充填剤〕
無機充填剤として、平均粒径が2.0ミクロンであるタ
ルク、平均粒径が2.0ミクロンである炭酸カルシウム
(以下rcacO3」と云う)および平均粒径が7ミク
ロンであるクラストナイトを用いた。
実施例 1〜9、比較例 1〜47 第1表にそれぞれの配合量が示されている変性プロピレ
ン単独重合体、変性プロピレン共重合体、エチレン−プ
ロピレンブロック共重合体(PP系樹脂として)、無定
形エチレン−プロピレン共重合体およびタルク(無機充
填剤として)をスパーミキサーを使って5分間混合した
。得られた各混合物をベント付二軸押出機(シリンダ一
温度190〜200°C1径 30■)を用いて混練さ
せながらペレット(組成物)を製造した。各ペレットを
5オンスの射出成形機を使用して平板(厚さ2mm、 
+30X 130 mm)ならびに曲げ弾性率測定用試
片およびアイゾツト衝撃強度測定用試片を製造した。得
られた各試片の塗膜密着強度、アイゾツト衝撃強度(測
定温度−30°C1−40°C)、曲げ弾性率の測定お
よび光沢(glass )ならびにごばん目試験および
耐ガソリン性試験を行なった。それらの結果を第2表に
示す。
なお、耐ガソリン性試験において、実施例、比較例のす
べてのサンプルについて実施し゛たが、いづれの試片に
も表面に、はがれ、ふくれ、しわなどの異状を認める事
ができなかった。
以上の実施例および比較例の結果から、本発明によって
得られるプロピレンm独重合体組成物は、特願昭90−
113279号で紹介された組成物の特徴すなわち機械
的強度(曲げ弾性率、低温における耐衝撃性、)がすぐ
れているばかりでなく、加工性が良好であり、さらにポ
リウレタンとの密着性および耐ガソリン性についてもす
ぐれており、これらをほぼ満足しながら、かつ、成形物
の表面外観(光沢)性にすぐれていることは明白である
魚貝1と肱芽 本発明によって得られるプロピレン単独重合体組成物は
、前記特願昭90−113278号で紹介された組成物
に比べて、下記のごとき効果を発揮する。
(1)加工性および成形性が同等か、それ以上である。
(2)成形物の外観性(光沢)にすぐれている。
このことは、組成物の用途が、全面塗装仕上げ品だけで
なく、現在、ポリプロピレン単独組成物のバンパーなど
で、行なわれている部分的塗装仕上げ品への活用の制約
を広げる意味で、大きな効果(特徴)となるものである
本発明のプロピレン単独重合体組成物は以上のごとき効
果を発揮するために多方面にわたって利用することがで
きる。その代表例として、バンパー、バンパーコーナー
およびエンジンアンダーカバーのごとき自動車部品があ
げられる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (A)(1)プロピレン単独重合体100重量部に(2
    )分子中に少なくとも一個の不飽和結合を有し、かつヒ
    ドロキシル基を含有する有機化合物0.1〜50重量部 および (3)有機過酸化物0.01〜20重量部 を処理させることによって得られる変性プロピレン単独
    重合体、 (B)メルトフローインデックスが2.0〜100g/
    10分であり、かつエチレンの含有量が2.0〜15重
    量%である結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合
    体、 (C)ムーニー粘度〔ML_l_+_4、(100℃)
    〕が20〜100であり、かつプロピレンの含有量が2
    0〜50重量%である無定形エチレン−プロピレン共重
    合体 ならびに (D)無機充填剤 からなる組成物であり、組成物中に占める無機充填剤の
    組成割合は2.0〜25重量%であり、変性プロピレン
    単独重合体、結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
    合体および無定形エチレン−プロピレン共重合体の合計
    量100重量部に対するヒドロキシル基を含有する有機
    化合物の割合はモノマー単位として0.01〜10.0
    重量部であり、かつ変性プロピレン単独重合体と結晶性
    エチレン−プロピレンブロック共重合体の合計量中に占
    める変性プロピレン単独重合体の組成割合は5〜90重
    量%であり、組成物中に占める変性プロピレン単独重合
    体の組成割合は少なくとも3.0重量%であり、かつ無
    定形エチレン−プロピレン共重合体の組成割合は15〜
    40重量%であるプロピレン単独重合体組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS62257946A (ja) * 1986-05-02 1987-11-10 Showa Denko Kk プロピレン系重合体組成物
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JP2007063196A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Sanyo Chem Ind Ltd 変性ポリオレフィンの製造法

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