JPS626121Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、底吹き転炉に於て、取付け容易で且
つシール性の良い転炉の底吹き底吹プラグ用密封
装置に関するものである。

転炉の底吹プラグとして、例えば通気性耐火物
を使用する場合、第１図に示す如く短管２をその
底面中央に垂直に付けられた通気性耐火物１（以
下底吹プラグという）は炉の内側からレンガ積と
同時に据付けられる。したがつて短管２が炉底鉄
皮開孔４を通過できるよう底吹プラグ１の中心を
炉底鉄皮開孔４の中心に合わせるようにレンガ積
を行ない、更に底吹プラグ１が炉底鉄皮開孔４に
対してズレや傾斜が生じた場合は、底吹プラグ１
の周辺レンガ５の切削によつてズレや傾斜を吸収
しなければならない。そのため底吹プラグ１の取
付けには長時間を要していた。

また操業中溶銑６から底吹プラグ１の表面１′
を保護するため、表面１′にスラグ層７を設け
る、いわゆるスラグコーテイングを行なう操業が
なされる。この場合、スラグ層７が底吹プラグ１
より溶銑６に噴出する流体の抵抗となるため、溶
銑６中に噴出するよりもより抵抗の少ない目地８
および８′の方向に流体が流れる傾向を示し、そ
のために製錬効果が減少し、また炉底鉄皮開孔４
の外面に密封装置が無いため、流体が炉外へ逆流
するという事態も発生していた。

本考案は上記欠点を除くためになされたもので
あり、以下本考案を図面に基づき詳細に説明す
る。

第２図は本考案の実施例であり、底吹プラグの
短管２が水平に移動自在な開孔４を炉底鉄皮３に
設け、開孔４と同芯の開孔１０をもつ固定フラン
ジ９を炉底鉄皮３に固定し、更に中央に短管２を
通す孔１２を設けた移動フランジ１１により開孔
１０を塞ぎ、かつ固定フランジ９と移動フランジ
１１との間にガスケツト１３を介在せしめ、押え
板１５をボルト１６とナツト１７により移動させ
ることにより、該ガスケツト１３を締付け第一の
シールを構成している。該移動フランジ１１には
ボルト１６の軸部１６′の外径よりも大きな開孔
１４が設けてあり、移動フランジ１１は該開孔１
４とボルト１６の軸部１６′とのすきまだけ水平
方向に自在に動かすことができるので短管２の水
平方向のズレに追従することができる。

更に移動フランジ１１には短管２の外周との間
にグランドパツキン１８を介在せしめうる溝１
２′が設けてあり、パツキン押え板１９をナツト
２０によつて移動させることにより該グランドパ
ツキン１８を締付け第二のシールを構成してい
る。

移動フランジ１１の中央の孔１２およびパツキ
ン押え板１９の中央の孔１９′と短管２との間に
は0.5〜0.8mmの間隙が設けてあり、かつグランド
パツキン１８が短管２の外周と移動フランジ１１
の溝１２′との隙間なく密閉しているので短管２
の軸方向のズレや0.5〜１度程度の傾斜が生じて
も充分シールしつつ吸収することが可能である。
本考案は以上のとおり取付けが簡単で、しかもシ
ール性に富み底吹プラグからの流体が炉外に逆流
することがないので製錬効果が極めてよく、転炉
底吹きに寄与するところ大である。

【図面の簡単な説明】

図面は従来例と本考案の実施例とを示すもの
で、第１図は従来例の断面図、第２図は本考案の
実施例の断面図である。 １……底吹プラグ、１′……底吹プラグ表面、
２……短管、３……炉底鉄皮、４……炉底鉄皮開
孔、５……周辺レンガ、６……溶銑、７……スラ
グ層、８，８′……目地、９……固定フランジ、
１０……固定フランジ開孔、１１……移動フラン
ジ、１２……開孔、１２′……溝、１３……ガス
ケツト、１４，１９……開孔、１５……押え板、
１６……ボルト、１６′……ボルト軸部、１７，
２０……ナツト、１８……グランドパツキン、１
９……パツキン押え板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 炉底耐火物間に通気性耐火物を配設し、該通気
   性耐火物及び炉底鉄皮開口部より挿入された短管
   を介し、炉内に気体を吹込む如くなした底吹き用
   転炉に於て、炉底鉄皮外面に設けた固定フランジ
   と水平移動自在な移動フランジとの間にガスケツ
   トを介在せしめ、かつガスケツトを締付ける締付
   治具を設けた第一のシール手段と、上記移動フラ
   ンジ中央に設けた底吹プラグ短管を通すための開
   孔内面と底吹プラグ短管外周との間隙にグランド
   パツキンを設け、かつ該グランドパツキンを締付
   ける締付治具を設けた第二のシール手段とから成
   ることを特徴とする転炉の底吹プラグ用の密封装
   置。