JP2551941Y2 - 密閉式スライディングノズル - Google Patents
密閉式スライディングノズルInfo
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- JP2551941Y2 JP2551941Y2 JP1991003705U JP370591U JP2551941Y2 JP 2551941 Y2 JP2551941 Y2 JP 2551941Y2 JP 1991003705 U JP1991003705 U JP 1991003705U JP 370591 U JP370591 U JP 370591U JP 2551941 Y2 JP2551941 Y2 JP 2551941Y2
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- sliding
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、鋼を連続鋳造する際に
使用するタンディッシュのスライディングノズルに係
り、特に摺動部から空気が侵入するのを防止可能な密閉
式のスライディングノズルの改良に関するものである。
使用するタンディッシュのスライディングノズルに係
り、特に摺動部から空気が侵入するのを防止可能な密閉
式のスライディングノズルの改良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】連続鋳造法におけるタンディッシュから
鋳型に給湯する装置として、スライディングノズルやス
トッパーがあるが、スライディングノズルの方がストッ
パーより制御性が良いため多く採用されている。
鋳型に給湯する装置として、スライディングノズルやス
トッパーがあるが、スライディングノズルの方がストッ
パーより制御性が良いため多く採用されている。
【０００３】しかし、このスライディングノズルであっ
ても、摺動面あるいは耐火物目地部からの空気の吸い
込みや、耐火物の亀裂部からの空気の吸い込みによる鋳
片介在物、ピンホールの増加、吸引空気と耐火物成分
との化学反応による浸漬ノズル内壁へのAl2O3 の付着、
という問題がある。
ても、摺動面あるいは耐火物目地部からの空気の吸い
込みや、耐火物の亀裂部からの空気の吸い込みによる鋳
片介在物、ピンホールの増加、吸引空気と耐火物成分
との化学反応による浸漬ノズル内壁へのAl2O3 の付着、
という問題がある。
【０００４】そこで、これら問題点に対する対策とし
て、不活性ガスによるシール（特開昭５６−１４１９６
１号公報）、更に進んで、シール雰囲気用フードの付設
（特開昭５７−５２５６４号公報）、あるいは密閉式の
スライディングノズル（特開昭６１−３６５３号公報、
特公昭６４−４８７２号公報）等が提案されている。な
お、密閉室内を真空化する方法として、「材料とプロセ
ス（CAMP-ISIJ Vol.3(1990) −195)」に真空ポンプを用
いた方法が開示されている。
て、不活性ガスによるシール（特開昭５６−１４１９６
１号公報）、更に進んで、シール雰囲気用フードの付設
（特開昭５７−５２５６４号公報）、あるいは密閉式の
スライディングノズル（特開昭６１−３６５３号公報、
特公昭６４−４８７２号公報）等が提案されている。な
お、密閉室内を真空化する方法として、「材料とプロセ
ス（CAMP-ISIJ Vol.3(1990) −195)」に真空ポンプを用
いた方法が開示されている。
【０００５】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案されている方法も以下の如き問題がある。
案されている方法も以下の如き問題がある。
【０００６】先ず、不活性ガスによってシールする方法
は、空気の吸引箇所に不活性ガスを吹き付けるだけであ
るため、仮に遮閉フードを設けてもそのシール性は不十
分であり、大量のシール用ガスを必要とする。また、遮
閉フードを設ける場合には、ガス量は幾分減らすことが
できるものの遮閉フードが大型化するためタンディッシ
ュ用としては不適当である。
は、空気の吸引箇所に不活性ガスを吹き付けるだけであ
るため、仮に遮閉フードを設けてもそのシール性は不十
分であり、大量のシール用ガスを必要とする。また、遮
閉フードを設ける場合には、ガス量は幾分減らすことが
できるものの遮閉フードが大型化するためタンディッシ
ュ用としては不適当である。
【０００７】次に、シール雰囲気用フードを付設する方
法は、先の不活性ガスによってシールする方法と同様の
欠点があり、また耐火物に溝あるいはガス供給孔を設け
ることは耐火物のコストを上昇させるばかりでなく亀裂
の発生を助長するという欠点がある。
法は、先の不活性ガスによってシールする方法と同様の
欠点があり、また耐火物に溝あるいはガス供給孔を設け
ることは耐火物のコストを上昇させるばかりでなく亀裂
の発生を助長するという欠点がある。
【０００８】次に、密閉式のスライディングノズルを用
いる方法のうち、特開昭６１−３６５３号公報に開示さ
れたものは、金具自体の密閉性は向上するが、耐火物と
金物の接触面のシール性については金物の変形、耐火物
の反り等の影響を受けるため信頼性に乏しいという問題
がある。また特公昭６４−４８７２号公報に開示された
ものは、密封室を構成するシール金枠の開口形状を円形
としているため、金物の平面寸法が大型化する。また、
密封室を構成する機器が増加し、その保守、点検が容易
でない。更に、ピッチ含浸型の耐火物では、タンディッ
シュの予熱中ないしは鋳込初期に溶出ピッチによってプ
レート間は完全なシール状態にあるため密封室は異常高
圧状態となる等の問題がある。
いる方法のうち、特開昭６１−３６５３号公報に開示さ
れたものは、金具自体の密閉性は向上するが、耐火物と
金物の接触面のシール性については金物の変形、耐火物
の反り等の影響を受けるため信頼性に乏しいという問題
がある。また特公昭６４−４８７２号公報に開示された
ものは、密封室を構成するシール金枠の開口形状を円形
としているため、金物の平面寸法が大型化する。また、
密封室を構成する機器が増加し、その保守、点検が容易
でない。更に、ピッチ含浸型の耐火物では、タンディッ
シュの予熱中ないしは鋳込初期に溶出ピッチによってプ
レート間は完全なシール状態にあるため密封室は異常高
圧状態となる等の問題がある。
【０００９】すなわち、現在開示されている方法、装置
にあっては、 耐火物と金物間のシール性の確保が困難であり、 不活性ガスを吹き込む方法では、装置の大型化、コ
ストアップを生じ、更に品質面でもガスが溶鋼中に侵入
するため鋳片内のブローホールとして残存し、 完全密閉化を図る技術においては、現状で装置の複
雑化、室内圧力の調整不能であり、 密閉室の真空化に真空ポンプを用いれば、真空ポン
プのメンテナンスが必要となり、ランニングコスト並び
にメンテナンスにかかる工数が増加するために実用的で
はない、等の問題がある。
にあっては、 耐火物と金物間のシール性の確保が困難であり、 不活性ガスを吹き込む方法では、装置の大型化、コ
ストアップを生じ、更に品質面でもガスが溶鋼中に侵入
するため鋳片内のブローホールとして残存し、 完全密閉化を図る技術においては、現状で装置の複
雑化、室内圧力の調整不能であり、 密閉室の真空化に真空ポンプを用いれば、真空ポン
プのメンテナンスが必要となり、ランニングコスト並び
にメンテナンスにかかる工数が増加するために実用的で
はない、等の問題がある。
【００１０】本考案は、かかる従来の問題点に鑑みて成
されたものであり、低コストで比較的簡易な構造を有
し、かつ取扱いが容易な密閉式スライディングノズルを
提供することを目的としている。
されたものであり、低コストで比較的簡易な構造を有
し、かつ取扱いが容易な密閉式スライディングノズルを
提供することを目的としている。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本考案は、 スライディングノズル摺動部からの外気侵入によ
り、鋳片ピンホールの増加・二次酸化物の増加並びに浸
漬ノズル内壁へのＡｌ２Ｏ３付着が発生し、 スライディングノズル摺動部を機械的に覆うことに
より、外気侵入による弊害は解消し得る（実願平２−８
５１１３号）、という基礎的事実に基づいて種々実験・
研究をした結果、 鋳片ピンホールの原因として、外気侵入の他にスラ
イディングノズル用耐火物から発生するＣＨ４、Ｈ２等
のガスがあることが判明し、密閉化するだけではピンホ
ールの発生は完全に解消し得ないこと、 スライディングノズル用耐火物からガスが発生する
ことにより、スライディングノズル密閉室内の圧力は上
昇するが、密閉室に付与したリップ型パッキンによるガ
ス抜きだけでは完全に抜けきらないこと、を知見し、こ
れらの事実よりスライディングノズル密閉室内のガスを
積極的に吸引、真空化することにより、鋳片ピンホー
ル、二次酸化物の増加並びに浸漬ノズル閉塞を抑制し
得、また、密閉スライディングノズルの冷却用ガス配管
内に流れる流体を利用し、イジェクターの原理（以下、
「イジェクター効果」という）による真空化が可能であ
ることを確認し、以下の如き本考案を成立させたのであ
る。
り、鋳片ピンホールの増加・二次酸化物の増加並びに浸
漬ノズル内壁へのＡｌ２Ｏ３付着が発生し、 スライディングノズル摺動部を機械的に覆うことに
より、外気侵入による弊害は解消し得る（実願平２−８
５１１３号）、という基礎的事実に基づいて種々実験・
研究をした結果、 鋳片ピンホールの原因として、外気侵入の他にスラ
イディングノズル用耐火物から発生するＣＨ４、Ｈ２等
のガスがあることが判明し、密閉化するだけではピンホ
ールの発生は完全に解消し得ないこと、 スライディングノズル用耐火物からガスが発生する
ことにより、スライディングノズル密閉室内の圧力は上
昇するが、密閉室に付与したリップ型パッキンによるガ
ス抜きだけでは完全に抜けきらないこと、を知見し、こ
れらの事実よりスライディングノズル密閉室内のガスを
積極的に吸引、真空化することにより、鋳片ピンホー
ル、二次酸化物の増加並びに浸漬ノズル閉塞を抑制し
得、また、密閉スライディングノズルの冷却用ガス配管
内に流れる流体を利用し、イジェクターの原理（以下、
「イジェクター効果」という）による真空化が可能であ
ることを確認し、以下の如き本考案を成立させたのであ
る。
【００１２】すなわち、本考案の第１は、摺動部分を密
閉構成して該摺動部分の密閉室を構成する支持金物間に
可撓性シール材を介設すると共に、該可撓性シール材の
少なくとも１ヶ所にリップ型のものを使用し、密閉室内
の圧力を外部に逃す構成として摺動部分からの空気侵入
を防止したスライディングノズルにおいて、スライディ
ングノズル冷却用ガス配管の排出側と前記密閉室内とを
配管によって接続したことを要旨とする密閉式スライデ
ィングノズルである。
閉構成して該摺動部分の密閉室を構成する支持金物間に
可撓性シール材を介設すると共に、該可撓性シール材の
少なくとも１ヶ所にリップ型のものを使用し、密閉室内
の圧力を外部に逃す構成として摺動部分からの空気侵入
を防止したスライディングノズルにおいて、スライディ
ングノズル冷却用ガス配管の排出側と前記密閉室内とを
配管によって接続したことを要旨とする密閉式スライデ
ィングノズルである。
【００１３】また本考案の第２は、前記第１の本考案の
配管途中に圧力検出器と流量調整弁を介設すると共に、
この圧力検出器からの出力信号とスライディングノズル
からの溶湯吐出流量及びスライディングノズル用耐火物
からの発生ガス量を入力し、これら入力信号に基づいて
密閉室内の圧力を一定に保持すべく前記流量調整弁に信
号を出力する制御装置を設けたことを要旨とする密閉式
スライディングノズルである。
配管途中に圧力検出器と流量調整弁を介設すると共に、
この圧力検出器からの出力信号とスライディングノズル
からの溶湯吐出流量及びスライディングノズル用耐火物
からの発生ガス量を入力し、これら入力信号に基づいて
密閉室内の圧力を一定に保持すべく前記流量調整弁に信
号を出力する制御装置を設けたことを要旨とする密閉式
スライディングノズルである。
【００１４】
【作用】本考案に係る密閉式スライディングノズルで
は、スライディングノズル冷却用ガスのイジェクター効
果により密閉室内を減圧できる。また、所定の検出信号
に基づいて流量調整弁の開度を制御することにより密閉
室内を常時最適に維持できる。
は、スライディングノズル冷却用ガスのイジェクター効
果により密閉室内を減圧できる。また、所定の検出信号
に基づいて流量調整弁の開度を制御することにより密閉
室内を常時最適に維持できる。
【００１５】
【実施例】以下、本考案の密閉式スライディングノズル
を図１に示す一実施例に基づいて説明する。図１におい
て、１はタンディッシュ底部の鉄皮２に例えばシール溶
接Ｗされたベースであり、このように完全シール構造と
成すことで、上プレート３のタンディッシュ側からの空
気侵入を防止している。
を図１に示す一実施例に基づいて説明する。図１におい
て、１はタンディッシュ底部の鉄皮２に例えばシール溶
接Ｗされたベースであり、このように完全シール構造と
成すことで、上プレート３のタンディッシュ側からの空
気侵入を防止している。
【００１７】４は前記上プレート３及びスライディング
ゲート５並びに下プレート６等で構成されるスライディ
ングノズル用耐火物を収納する密閉室で、複数の支持金
物７から構成されており、これら支持金物間には例えば
Ｏリング等の可撓性シール材８が介設され、密閉室４内
に空気が侵入するのを防止している。そして、前記可撓
性シール材８は、そのうちの少なくとも１つを図１
（ロ）に示すようなリップ形状と成し、密閉室４内の圧
力が異常な高圧となった際にはその圧力を外部に逃がす
構造としている。
ゲート５並びに下プレート６等で構成されるスライディ
ングノズル用耐火物を収納する密閉室で、複数の支持金
物７から構成されており、これら支持金物間には例えば
Ｏリング等の可撓性シール材８が介設され、密閉室４内
に空気が侵入するのを防止している。そして、前記可撓
性シール材８は、そのうちの少なくとも１つを図１
（ロ）に示すようなリップ形状と成し、密閉室４内の圧
力が異常な高圧となった際にはその圧力を外部に逃がす
構造としている。
【００１８】９は例えば冷却エアーを流通させる冷却流
体流通孔であり、予熱中あるいは鋳造中の熱によって前
記可撓性シール材８が焼損したり、また支持金物７が変
形したりするのを防止するため、支持金物７の前記可撓
性シール材８近傍所要位置、並びに必要に応じて支持金
物７のうちの熱変形し易い部分に開設している。
体流通孔であり、予熱中あるいは鋳造中の熱によって前
記可撓性シール材８が焼損したり、また支持金物７が変
形したりするのを防止するため、支持金物７の前記可撓
性シール材８近傍所要位置、並びに必要に応じて支持金
物７のうちの熱変形し易い部分に開設している。
【００１９】ところで、本考案では、図１（イ）に示す
ように、冷却流体流通孔９に供給された冷却エアーを排
出する排出側のガス配管１０と密閉室４とを配管１１に
よって接続し、冷却エアーのイジェクター効果によって
密閉室４内を減圧するのである。
ように、冷却流体流通孔９に供給された冷却エアーを排
出する排出側のガス配管１０と密閉室４とを配管１１に
よって接続し、冷却エアーのイジェクター効果によって
密閉室４内を減圧するのである。
【００２０】加えて、本考案では、前記配管１１の途中
に密閉室４内の圧力を連続的に測定する圧力検出器１２
と、この圧力検出器１２からの圧力信号及びスライディ
ングノズルからの溶湯吐出流量並びにスライディングノ
ズル用耐火物からの発生ガス量を制御装置１４に入力し
て、これら入力信号に基づいて配管１１からの吸引ガス
流量を調整する流量調整弁１３を介設し、鋳造条件の違
いで生じる密閉室４内の圧力の差異を一定に保持するの
である。
に密閉室４内の圧力を連続的に測定する圧力検出器１２
と、この圧力検出器１２からの圧力信号及びスライディ
ングノズルからの溶湯吐出流量並びにスライディングノ
ズル用耐火物からの発生ガス量を制御装置１４に入力し
て、これら入力信号に基づいて配管１１からの吸引ガス
流量を調整する流量調整弁１３を介設し、鋳造条件の違
いで生じる密閉室４内の圧力の差異を一定に保持するの
である。
【００２１】本考案において、冷却ガス流速は23.0ｍ/s
ec以上確保し、密閉室内の圧力は−0.1 〜−0.5 kg／cm
2 ｇの負圧の範囲で制御するのが望ましい。すなわち、
可撓性シール材８の耐熱温度250 ℃以下にするために
は、冷却ガス流速は23.0ｍ/sec以上確保する必要がある
からであり、また、密閉室４内の圧力は、浸漬ノズル内
を溶湯が通過する際に生じるサクション圧力と同等また
は、それ以下にする必要があり、溶湯通過量によって一
律に決定されるサクション圧力の範囲は、−0.1〜−0.5
kg／cm2gの負圧の範囲であるため、密閉室内の圧力
は、前述した範囲とするのである。
ec以上確保し、密閉室内の圧力は−0.1 〜−0.5 kg／cm
2 ｇの負圧の範囲で制御するのが望ましい。すなわち、
可撓性シール材８の耐熱温度250 ℃以下にするために
は、冷却ガス流速は23.0ｍ/sec以上確保する必要がある
からであり、また、密閉室４内の圧力は、浸漬ノズル内
を溶湯が通過する際に生じるサクション圧力と同等また
は、それ以下にする必要があり、溶湯通過量によって一
律に決定されるサクション圧力の範囲は、−0.1〜−0.5
kg／cm2gの負圧の範囲であるため、密閉室内の圧力
は、前述した範囲とするのである。
【００２２】なお、図１中の１５はスライディングゲー
ト５のスライド用シリンダー、１６は浸漬ノズル、１７
はバブリング用エアー配管を示す。
ト５のスライド用シリンダー、１６は浸漬ノズル、１７
はバブリング用エアー配管を示す。
【００２３】次に、本考案密閉式スライディングノズル
の効果を確認するために行った実験の結果について説明
する。
の効果を確認するために行った実験の結果について説明
する。
【００２４】図１に示した本考案スライディングノズル
を用いて鋳片を連続鋳造した場合、図２に示すように、
従来の密閉しないスライディングノズル（以下「従来例
１」という）（○−○）を使用した場合には、鋳造長さ
が長くなるに従って増加していたピンホール数が、密閉
化のみのスライディングノズル（実願平２−８５１１３
号）（以下「従来例２」という）（●−●）ではある程
度抑制され、本考案スライディングノズル（▲−▲）に
おいては（密閉室内の圧力を−0.25〜−0.3 kg／cm2gに
制御した）、鋳込長に関係なく発生していたピンホール
が大幅に減少することが確認された。
を用いて鋳片を連続鋳造した場合、図２に示すように、
従来の密閉しないスライディングノズル（以下「従来例
１」という）（○−○）を使用した場合には、鋳造長さ
が長くなるに従って増加していたピンホール数が、密閉
化のみのスライディングノズル（実願平２−８５１１３
号）（以下「従来例２」という）（●−●）ではある程
度抑制され、本考案スライディングノズル（▲−▲）に
おいては（密閉室内の圧力を−0.25〜−0.3 kg／cm2gに
制御した）、鋳込長に関係なく発生していたピンホール
が大幅に減少することが確認された。
【００２５】また、図３に示すように、従来例２のスラ
イディングノズルでは、ピンホール集積指数（＝鋳片幅
中央と1/4 幅位置のピンホール数／鋳片短辺側ピンホー
ル数）が２程度であったものが、本考案スライディング
ノズルでは幅方向の位置に関係なく１程度（集積なし）
に抑制されることを確認した。
イディングノズルでは、ピンホール集積指数（＝鋳片幅
中央と1/4 幅位置のピンホール数／鋳片短辺側ピンホー
ル数）が２程度であったものが、本考案スライディング
ノズルでは幅方向の位置に関係なく１程度（集積なし）
に抑制されることを確認した。
【００２６】
【考案の効果】以上説明したように、本考案スライディ
ングノズルにあっては、溶湯中へのガスの侵入が完全に
解消されることにより、特に鋳片表皮直下に発生するピ
ンホールを大幅に低減し得る。
ングノズルにあっては、溶湯中へのガスの侵入が完全に
解消されることにより、特に鋳片表皮直下に発生するピ
ンホールを大幅に低減し得る。
【図１】（イ）は本考案密閉式スライディングノズルの
説明図、（ロ）はリップ形可撓性シール材の拡大説明図
である。
説明図、（ロ）はリップ形可撓性シール材の拡大説明図
である。
【図２】ピンホール抑制効果を示す図である。
【図３】ピンホール集積状況を示す図である。
１ ベース ４ 密閉室 ７ 支持金物 ８ 可撓性シール材 ９ 冷却流体流通孔 １０ ガス配管 １１ 配管 １２ 圧力検出器 １３ 流量調整弁 １４ 制御装置
Claims (2)
- 【請求項１】 摺動部分を密閉構成して該摺動部分の密
閉室を構成する支持金物間に可撓性シール材を介設する
と共に、該可撓性シール材の少なくとも１ヶ所にリップ
型のものを使用し、密閉室内の圧力を外部に逃がす構成
として摺動部分からの空気侵入を防止したスライディン
グノズルにおいて、スライディングノズル冷却用ガス配
管の排出側と前記密閉室内とを配管によって接続したこ
とを特徴とする密閉式スライディングノズル。 - 【請求項２】 配管途中に圧力検出器と流量調整弁を介
設すると共に、この圧力検出器からの出力信号とスライ
ディングノズルからの溶湯吐出流量及びスライディング
ノズル用耐火物からの発生ガス量を入力し、これら入力
信号に基づいて密閉室内の圧力を一定に保持すべく前記
流量調整弁に信号を出力する制御装置を設けたことを特
徴とする請求項１記載の密閉式スライディングノズル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991003705U JP2551941Y2 (ja) | 1991-01-11 | 1991-01-11 | 密閉式スライディングノズル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991003705U JP2551941Y2 (ja) | 1991-01-11 | 1991-01-11 | 密閉式スライディングノズル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0494150U JPH0494150U (ja) | 1992-08-14 |
| JP2551941Y2 true JP2551941Y2 (ja) | 1997-10-27 |
Family
ID=31732864
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1991003705U Expired - Lifetime JP2551941Y2 (ja) | 1991-01-11 | 1991-01-11 | 密閉式スライディングノズル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2551941Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102009020990A1 (de) * | 2009-05-12 | 2010-11-18 | Heraeus Electro-Nite International N.V. | Bodenausguss zum Einsatz in einen Behälter für Metallschmelzen |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS613653A (ja) * | 1984-06-15 | 1986-01-09 | Kawasaki Steel Corp | シ−ル機構を有するスライデイングノズル装置 |
-
1991
- 1991-01-11 JP JP1991003705U patent/JP2551941Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0494150U (ja) | 1992-08-14 |
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