JP2558125Y2 - 密閉式スライディングノズル - Google Patents

密閉式スライディングノズル

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JP2558125Y2
JP2558125Y2 JP1990085113U JP8511390U JP2558125Y2 JP 2558125 Y2 JP2558125 Y2 JP 2558125Y2 JP 1990085113 U JP1990085113 U JP 1990085113U JP 8511390 U JP8511390 U JP 8511390U JP 2558125 Y2 JP2558125 Y2 JP 2558125Y2
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孝治 梶原
弘 引間
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、鋼を連続鋳造する際に使用するタンディッ
シュのスライディングノズルに係り、特に摺動部から空
気が侵入するのを防止可能な密閉式のスライディングノ
ズルに関するものである。
(従来の技術) 連続鋳造法におけるタンディッシュから鋳型に給湯す
る装置として、スライディングノズルやストッパーがあ
るが、スライディングノズルの方がストッパーより制御
性が良いため多く採用されている。
しかし、このスライディングノズルであっても、摺
動面あるいは耐火物目地部からの空気の吸い込みや、耐
火物の亀裂部からの空気の吸い込みによる鋳片介在物、
ピンホールの増加、吸引空気と耐火物成分との化学反
応による浸漬ノズル内壁へのAl2O3の付着、という問題
がある。
そこで、これら問題点に対する対策として、不活性ガ
スによるシール(特開昭56−141961号公報)、更に進ん
で、シール雰囲気用フードの付設(特開昭57−52564号
公報)、あるいは密閉式のスライディングノズル(特開
昭61−3653号公報、特公昭64−4872号公報)等が提案さ
れている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、上記提案されている方法も以下の如き
問題がある。
先ず、不活性ガスによってシールする方法は、空気の
吸引箇所に不活性ガスを吹き付けるだけであるため、仮
に遮閉フードを設けてもそのシール性は不十分であり、
大量のシール用ガスを必要とする。また、遮閉フードを
設ける場合には、ガス量は幾分減らすことができるもの
の遮閉フードが大型化するためタンディッシュ用として
は不適当である。
次に、シール雰囲気用フードを付設する方法は、先の
不活性ガスによってシールする方法と同様の欠点があ
り、また耐火物に溝あるいはガス供給孔を設けることは
耐火物のコストを上昇させるばかりでなく亀裂の発生を
助長するという欠点がある。
次に、密閉式のスライディングノズルを用いる方法の
うち、特開昭61−3653号公報に開示されたものは、金具
自体の密閉性は向上するが、耐火物と金物の接触面のシ
ール性については金物の変形、耐火物の反り等の影響を
受けるため信頼性に乏しいという問題がある。また特公
昭64−4872号公報に開示されたものは、密封室を構成す
るシール金枠の開口形状を円形としているため、金物の
平面寸法が大型化する。また、密封室を構成する機器が
増加し、その保守、点検が容易でない。更に、ピッチ含
浸型の耐火物では、タンディッシュの予熱中ないしは鋳
込初期に溶出ピッチによってプレート間は完全なシール
状態にあるため密封室は異常高圧状態となる等の問題が
ある。
すなわち、現在開示されている方法、装置にあって
は、 耐火物と金物間のシール性の確保が困難であり、 不活性ガスを吹き込む方法では、装置の大型化、コス
トアップを生じ、更に品質面でもガスが溶鋼中に侵入す
るため鋳片内のブローホールとして残存し、 完全密閉化を図る技術においては、現状で装置の複雑
化、室内圧力の調整不能である、 等の問題がある。
本考案は、かかる従来の問題点に鑑みて成されたもの
であり、低コストで比較的簡易な構造を有し、かつ取扱
いが容易な密閉式スライディングノズルを提供すること
を目的としている。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本考案に係る密閉式スラ
イディングノズルは、摺動部分を密閉構成して該部分か
らの空気侵入を防止したスライディングノズルにおい
て、前記摺動部分の密閉室を構成する支持金物間に可撓
性シール材を介設すると共に、該可撓性シール材の少な
くとも1ケ所にリップ型のものを、そのリップ部が密閉
室の外側を向くように配置しているのである。
また、第1の考案に係るスライディングノズルの密閉
室を構成する支持金物の前記可撓性シール材近傍所要位
置に可撓性シール材焼損防止用と、支持金物の変形防止
用の冷却流体流通孔を開設すると共に、これら冷却流体
流通孔の断面積を800mm2以上としているのである。
更に、第1又は第2の考案に係るスライディングノズ
ルの密閉室を構成する支持金物のうちのタンディッシュ
との取付面をシール溶接又はガスケットを介して密封状
に取付けているのである。
本考案において、冷却流体流通孔の断面積を800mm2
上としたのは、本考案者らの実験結果から求めたもの
で、第2図に示すように冷却流体の一般的な線流速(23
m/sec以上)であれば800mm2以上でないとシール材の耐
熱温度(250℃程度)以下を確保できないからである。
(作用) 本考案は密閉室を可撓性シール材を使用して密閉して
いるために良好に気密性を保持し得る。また密閉室を構
成する金物の所要位置に冷却流体流通孔を開設している
ため、前記金物の変形やシール材の焼損を防止できる。
更に、密閉室内が異常高圧となった場合にはリップ型可
撓性シール材から圧力を逃がすことができる。
(実施例) 以下、本考案の密閉式スライディングノズルを第1図
に示す一実施例に基づいて説明する。
第1図において、1はタンディッシュ底部の鉄皮2に
例えばシール溶接Wされたベースであり、このように完
全シール構造と成すことで、上プレート3のタンディッ
シュ側からの空気侵入を防止している。
4は前記上プレート3及びスライディングゲート5並
びに下プレート6等で構成されるスライディングノズル
用耐火物を収納する密閉室で、複数の支持金物7から構
成されており、これら支持金物間には例えばOリング等
の可撓性シール材8が介設され、密閉室4内に空気が侵
入するのを防止している。
ところで、本考案では、前記可撓性シール材8のうち
の少なくとも1つを第1図(ロ)に示すようなリップ形
状と成し(リップ形状の可撓性シール材を8′とす
る)、そのリップ部8aが、第1図(イ)に示すように、
密閉室4の外側を向くように配置することで、密閉室4
内の圧力が異常な高圧となった際には、高圧が可撓性シ
ール材8′の腰部8b及びリップ部8aに作用してリップ部
8aが凹部8c側に押され、隙間を生じさせてその圧力を外
部に逃がす構造としている。
また、本考案では予熱中あるいは鋳造中の熱によって
前記可撓性シール材8が焼損したり、また支持金物7が
変形したりするのを防止するため、支持金物7の前記可
撓性シール材8近傍所要位置、並びに支持金物7のうち
の熱変形し易い部分に冷却流体流通孔9を開設し、例え
ば冷却エアーを流通させるようにしている。但し、本考
案者らの実験によれば、先に述べたように、冷却流体流
通孔9の断面積は800mm2以上であることが必要であり、
また、この冷却流体流通孔9内を流通する冷却エアーの
線流速は23m/sec以上確保することが必要である。
なお、第1図中の10はスライディングゲート5のスラ
イド用シリンダー、11は浸漬ノズル、12はバブリング用
エアー配管を示す。
次に、本考案密閉式スライディングノズルの効果を確
認するために行った実験の結果について説明する。
第1図に示した本考案スライディングノズルを用いて
鋳片を連続鋳造した場合、第3図に示すように、従来の
スライディングノズル(○−○)を使用した場合には、
鋳造40分過ぎから空気の侵入量が増加するのに対し、本
考案スライディングノズル(●−●)を使用した場合に
は、空気の侵入は殆どなく密閉化の効果が認められた。
また、第4図に示すように本考案スライディングノズ
ルを使用した場合(●印)は従来のスライディングを使
用した場合(○印)と比較して特に鋳造後半に発生する
ピンホールを抑制し得ることが確認できた。
更に、本考案スライディングノズルを使用した場合に
は、空気侵入を抑制できることにより、従来、幅中央に
おいて認められていたピンホールの集積を解消し得るこ
とも確認できた(第5図参照)。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案密閉式スライディングノ
ズルにあっては、支持金物と可撓性シール材で密閉室を
構成するため、従来の密閉式スライディングノズルと比
較して小さなスペースで密閉化が可能となる。また、ス
ライディングプレートの厚さのバラツキを可撓性シール
材によって吸収できるため常に安定した密閉性が確保で
きる。更に、支持金物の所要部分に冷却流体流通孔を開
設しているので、可撓性シール材の連続使用が可能とな
る。また更に、可撓性シール材の少なくとも1つをリッ
プ形状とし、そのリップ部が密閉室の外側を向くように
配置しているので、異常高圧に対しても対処できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)は本考案密閉式スライディングノズルの説
明図、(ロ)はリップ形可撓性シール材の拡大説明図、
第2図は冷却流体流通孔の断面積の検討結果図、第3図
は鋳造中の空気侵入量の推移を示す図、第4図はピンホ
ール抑制効果を示す図、第5図はピンホール集積状況を
示す図である。 1はベース、4は密閉室、7は支持金物、8は可撓性シ
ール材、9は冷却流体流通孔、Wはシール溶接。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 梶原 孝治 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)考案者 引間 弘 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友 金属工業株式会社鹿島製鉄所内 (72)考案者 西郷 忠男 大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号 住友重機械鋳鍛株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−3653(JP,A) 実開 昭52−42409(JP,U) 実開 昭59−62849(JP,U) 特公 昭64−4872(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】摺動部分を密閉構成して該部分からの空気
    侵入を防止したスライディングノズルにおいて、前記摺
    動部分の密閉室を構成する支持金物間に可撓性シール材
    を介設すると共に、該可撓性シール材の少なくとも1ケ
    所にリップ型のものを、そのリップ部が密閉室の外側を
    向くように配置したことを特徴とする密閉式スライディ
    ングノズル。
  2. 【請求項2】密閉室を構成する支持金物の前記可撓性シ
    ール材近傍所要位置に可撓性シール材焼損防止用と、支
    持金物の変形防止用の冷却流体流通孔を開設すると共
    に、これら冷却流体流通孔の断面積を800mm2以上とした
    ことを特徴とする請求項1記載の密閉式スライディング
    ノズル。
  3. 【請求項3】密閉室を構成する支持金物のうちのタンデ
    ィッシュとの取付面をシール溶接又はガスケットを介し
    て密封状に取付けたことを特徴とする請求項1又は2記
    載の密閉式スライディングノズル。
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JPS644872A (en) * 1987-06-29 1989-01-10 Canon Kk Method and device for processing image information

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