JPS625992B2 - - Google Patents
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- JPS625992B2 JPS625992B2 JP13970180A JP13970180A JPS625992B2 JP S625992 B2 JPS625992 B2 JP S625992B2 JP 13970180 A JP13970180 A JP 13970180A JP 13970180 A JP13970180 A JP 13970180A JP S625992 B2 JPS625992 B2 JP S625992B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
本発明は、溶融アルミメツキ鋼板を芯材、アル
ミ合金を皮材とするアルミクラツド鋼板の製造法
に関する。 従来のアルミクラツド鋼板の圧延による製造法
は、溶融アルミメツキ鋼板または鋼板とアルミ板
とを重ね合わせて圧延機で圧接したあと、この圧
接層の相互拡散と再結晶軟化を目的として、拡散
軟化焼鈍を実施するのが通常であつた。だが、こ
の場合には、圧接工程で製造板厚寸法を得ること
になるから、板厚寸法精度の良好な均一製品を大
規模な工業生産ラインで製造するには無理があ
る。これを改善しようとして、拡散軟化焼鈍のあ
とに仕上圧延工程を採用すると、今度は製品が圧
延ままとなつて軟質で加工性の良好なアルミクラ
ツド鋼板が製造できなくなる。さらにこの後に軟
化焼鈍を実施しても仕上圧延率が小さいと、芯材
(鋼板)の再結晶軟化が起り難く機械的性質の面
で問題が生ずる。 このようなことから、圧接工程と拡散軟化焼鈍
工程の間に仕上圧延工程を挿入することが提案さ
れた。この場合には製品板厚精度の制御はよくな
るが、仕上圧延工程の段階で圧接層の剥離の問題
が生ずる。この仕上圧延時の剥離は、圧接工程で
の圧下率率を60%程度以上にすれば実質上回避可
能であるが、このためには強力かつ大型の圧延機
を必要とするという設備上の問題が生ずる。 本発明の目的は、このような圧接によるアルミ
クラツド鋼板の従来の製造法における種々の問題
の解決を図ることであり、特に、加工性に優れた
アルミクラツド鋼板を製造性よく製造する方法を
提供することである。 これらの目的において本発明は、溶融アルミメ
ツキ載板の少なくとも片面にアルミまたはアルミ
合金の板を重ね合わせた積層板を圧延によつて圧
接する圧接工程と、得られた圧接板を、鋼板層の
再結晶軟化を実質上起さずかつアルミまたはアル
ミ合金板の再結晶軟化を起す条件で焼鈍して圧接
層の相互拡散を進行させる拡散焼鈍工程と、得ら
れたクラツド板を30%以上の圧延率のもとで圧延
する仕上圧延工程と、次いで鋼板層の再結晶軟化
を起す条件下でこのクラツド板を焼鈍する軟化焼
鈍工程と、によつてアルミクラツド鋼板を製造す
るものである。この本発明の方法によると、強度
の加工によつても皮材(アルミ)表面に肌荒れの
発生しない加工性に優れたアルミクラツド鋼板が
製造性よく(換言すると、大型圧延機によること
なく、寸法精度の制御性よく、望ましい結晶粒に
調整容易に、大量生産ラインで)製造することが
できる。 本発明における圧接工程は、30〜60%の軽度の
圧接圧下率のもとで実施することができる。後で
(拡散焼鈍後に)仕上圧延が実施されるとして
も、この軽度の圧接圧下率のもとで仕上圧延時に
剥離の問題が生じない。 次の拡散焼鈍工程は、鋼板層の再結晶軟化を起
さない条件で実施する点で従来の拡散軟化焼鈍と
は異る。この拡散焼鈍における焼鈍温度は300〜
450℃の範囲とするのがよい。圧接層における芯
材(溶融アルミメツキ鋼板)と皮材(アルミ)の
相互拡散が進行し、かつ皮材の再結晶が起るには
300℃以上の温度を必要とする。また、芯材の再
結晶軟化が起らず、かつコイル巻締力によつて皮
材同志の密着が起らないようにするには、450℃
以下の温度とする必要がある。この焼鈍方式はタ
イトコイルによるバツチ焼鈍とすることができる
が、この場合の焼鈍時間は5〜20時間程度とする
のがよい。その他の焼鈍方式でも本発明の拡散焼
鈍工程は実施できるが、いづれの焼鈍方式を採用
するにしても、芯材の再結晶軟化を起さずに圧接
層の相互拡散を進行させ、かつ皮材の再結晶軟化
を実現させるような条件に選定する必要がある。 このような条件の拡散焼鈍のあとに仕上圧延を
実施するのが本発明法の1つの特徴であるが、こ
の仕上圧延の実施にあたつては30%以上の圧下
率、好ましくは、30〜80%の範囲、さらに好まし
くは40〜70%の範囲の圧下率のもとでこの仕上圧
延を実施する。後記実施例に示すように、この仕
上圧延工程での圧下率と加工時の皮材表面肌とは
密接な関係を有し、この圧下率が30%以上のとこ
ろで表面肌荒が加工によつても生じ難くなること
がわかつた(第3図)。この仕上圧延によつてク
ラツド鋼板の最終板厚を調節するが、この仕上圧
延工程では先に焼鈍が施されているとは言え、芯
材は圧接圧延での圧延組織が温存されている点に
おいて従来の仕上圧延とは異つている。しかし、
皮材は先の拡散焼鈍によつて完全再結晶軟化して
いるので、この仕上圧延での圧下率の調節(実際
には30%以上での調節)によつて皮材の結晶粒の
調整が好都合に実施でき、本発明の目的の1つで
ある加工性の向上がこれにより達成できる。 最終の軟化焼鈍工程は、芯材(溶融アルミメツ
キ鋼板)の再結晶軟化を起させる条件で実施する
が、Fe−Al合金層の発達が抑制される条件であ
ることも必要である。このため、この軟化焼鈍で
の焼鈍温度は500〜570℃とするのがよい。バツチ
焼鈍を行なう場合、この焼鈍時間は2〜24時間程
度とするのがよい。芯材を再結晶軟化させるには
少なくとも500℃以上の温度を必要とするが、570
℃を越えるとFe−Al合金層が発達しやすくな
る。この合金層が発達すると、成形加工時にこの
合金層から剥離する現象が生ずる。本発明法によ
ると、芯材はこの最終の焼鈍によつて始めて再結
晶化するので、芯材の結晶粒の調整はこの最終工
程で行なうことができ、加工性の点から好ましい
結晶粒をもつ芯材とすることが簡便に行ない得
る。 このように、圧接工程、拡散焼鈍工程、仕上圧
延工程および軟化焼鈍工程の4工程を採用し、こ
れら各工程を既述の条件に規定することによつ
て、これらの条件のいづれかを欠く従来法に比し
て、加工性に優れかつ接合強度の高いアルミクラ
ツド鋼板が製造性よく製造できる。 実施例 1 1.8mm厚のアルミナイズド鋼板(アルミ付着量
80g/m2両面)をトリクロールエタンによるスプ
レー洗浄で脱脂したものを芯材として用いた。ま
たJIS1100H24の0.5mm厚のアルミニウム板を同じ
くトリクロールエタンでスプレー脱脂したものを
皮材として用いた。 この芯材の片側面に皮材を重ね合わせ、4段圧
延機にかみ込ませて圧接圧延した。圧接速度は出
側で16m/分であつた。 圧接前に圧延機のワークロールは約90℃に昇温
させておいた。圧接圧下率は芯材と皮材の合計板
厚では41%であり、圧接後の合計板厚は1.35mmで
あつた。なお、芯材のみについて39%、皮材のみ
については44%の圧下率であつた。 得られた圧接板を、バツチ式焼鈍炉に装入し、
350℃×15hrの拡散焼鈍をコイル状のままで実施
した。 次に、圧延率を2〜55%のある値に種々変化さ
せて、仕上圧延を実施した。そして、得られたク
ラツド板に密着防止剤を塗布してバツチ焼鈍炉に
装入し、それぞれ550℃×5hrの軟化焼鈍を施し
た。 得られたアルミクラツド鋼板の張り出し加工試
験を次の条件で実施した。第1図に示したよう
に、中心に円形孔1を有するダミー板2をアルミ
クラツド鋼板3の下に重ね、皮材を上にして40mm
φのポンチ4とピードグループ7を有する45mmφ
のダイス5によつて張り出し加工した。そのさ
い、素板の流入を防止するためのビード8を有す
るしわ押え6によつて試験片を固定しておいた。
この試験によつて張り出し加工された後の試験材
の形状を第2図に示した。この第2図に示す加工
部9(皮材)を観察して肌荒れ状況を評価した。
この張り出し加工試験による加工度は一方向伸び
で約16%であつた。 この試験結果を第3図に仕上圧延率との関係で
図示した。肌荒れ評価は、A;良、B;やや良、
C;やや不良、D;不良とした。 また、仕上圧延率が8%のものと、45%のもの
を代表例として選び、前記試験後の皮材表面のフ
ロフイルを調べ、第4図を得た。 第3図および第4図の結果から明らかなよう
に、仕上圧延率が30%以上の場合には、皮材表面
の肌荒れが発生しにくく、加工性の良好なクラツ
ド鋼板が得られる。 次に、本例のアルミクラツド鋼板の皮材の密着
性試験を下記の表1の条件の逆再絞り加工により
実施した。その結果、いづれのクラツド鋼板も、
全く剥離は発生せず、密着性は極めて良好であつ
た。
ミ合金を皮材とするアルミクラツド鋼板の製造法
に関する。 従来のアルミクラツド鋼板の圧延による製造法
は、溶融アルミメツキ鋼板または鋼板とアルミ板
とを重ね合わせて圧延機で圧接したあと、この圧
接層の相互拡散と再結晶軟化を目的として、拡散
軟化焼鈍を実施するのが通常であつた。だが、こ
の場合には、圧接工程で製造板厚寸法を得ること
になるから、板厚寸法精度の良好な均一製品を大
規模な工業生産ラインで製造するには無理があ
る。これを改善しようとして、拡散軟化焼鈍のあ
とに仕上圧延工程を採用すると、今度は製品が圧
延ままとなつて軟質で加工性の良好なアルミクラ
ツド鋼板が製造できなくなる。さらにこの後に軟
化焼鈍を実施しても仕上圧延率が小さいと、芯材
(鋼板)の再結晶軟化が起り難く機械的性質の面
で問題が生ずる。 このようなことから、圧接工程と拡散軟化焼鈍
工程の間に仕上圧延工程を挿入することが提案さ
れた。この場合には製品板厚精度の制御はよくな
るが、仕上圧延工程の段階で圧接層の剥離の問題
が生ずる。この仕上圧延時の剥離は、圧接工程で
の圧下率率を60%程度以上にすれば実質上回避可
能であるが、このためには強力かつ大型の圧延機
を必要とするという設備上の問題が生ずる。 本発明の目的は、このような圧接によるアルミ
クラツド鋼板の従来の製造法における種々の問題
の解決を図ることであり、特に、加工性に優れた
アルミクラツド鋼板を製造性よく製造する方法を
提供することである。 これらの目的において本発明は、溶融アルミメ
ツキ載板の少なくとも片面にアルミまたはアルミ
合金の板を重ね合わせた積層板を圧延によつて圧
接する圧接工程と、得られた圧接板を、鋼板層の
再結晶軟化を実質上起さずかつアルミまたはアル
ミ合金板の再結晶軟化を起す条件で焼鈍して圧接
層の相互拡散を進行させる拡散焼鈍工程と、得ら
れたクラツド板を30%以上の圧延率のもとで圧延
する仕上圧延工程と、次いで鋼板層の再結晶軟化
を起す条件下でこのクラツド板を焼鈍する軟化焼
鈍工程と、によつてアルミクラツド鋼板を製造す
るものである。この本発明の方法によると、強度
の加工によつても皮材(アルミ)表面に肌荒れの
発生しない加工性に優れたアルミクラツド鋼板が
製造性よく(換言すると、大型圧延機によること
なく、寸法精度の制御性よく、望ましい結晶粒に
調整容易に、大量生産ラインで)製造することが
できる。 本発明における圧接工程は、30〜60%の軽度の
圧接圧下率のもとで実施することができる。後で
(拡散焼鈍後に)仕上圧延が実施されるとして
も、この軽度の圧接圧下率のもとで仕上圧延時に
剥離の問題が生じない。 次の拡散焼鈍工程は、鋼板層の再結晶軟化を起
さない条件で実施する点で従来の拡散軟化焼鈍と
は異る。この拡散焼鈍における焼鈍温度は300〜
450℃の範囲とするのがよい。圧接層における芯
材(溶融アルミメツキ鋼板)と皮材(アルミ)の
相互拡散が進行し、かつ皮材の再結晶が起るには
300℃以上の温度を必要とする。また、芯材の再
結晶軟化が起らず、かつコイル巻締力によつて皮
材同志の密着が起らないようにするには、450℃
以下の温度とする必要がある。この焼鈍方式はタ
イトコイルによるバツチ焼鈍とすることができる
が、この場合の焼鈍時間は5〜20時間程度とする
のがよい。その他の焼鈍方式でも本発明の拡散焼
鈍工程は実施できるが、いづれの焼鈍方式を採用
するにしても、芯材の再結晶軟化を起さずに圧接
層の相互拡散を進行させ、かつ皮材の再結晶軟化
を実現させるような条件に選定する必要がある。 このような条件の拡散焼鈍のあとに仕上圧延を
実施するのが本発明法の1つの特徴であるが、こ
の仕上圧延の実施にあたつては30%以上の圧下
率、好ましくは、30〜80%の範囲、さらに好まし
くは40〜70%の範囲の圧下率のもとでこの仕上圧
延を実施する。後記実施例に示すように、この仕
上圧延工程での圧下率と加工時の皮材表面肌とは
密接な関係を有し、この圧下率が30%以上のとこ
ろで表面肌荒が加工によつても生じ難くなること
がわかつた(第3図)。この仕上圧延によつてク
ラツド鋼板の最終板厚を調節するが、この仕上圧
延工程では先に焼鈍が施されているとは言え、芯
材は圧接圧延での圧延組織が温存されている点に
おいて従来の仕上圧延とは異つている。しかし、
皮材は先の拡散焼鈍によつて完全再結晶軟化して
いるので、この仕上圧延での圧下率の調節(実際
には30%以上での調節)によつて皮材の結晶粒の
調整が好都合に実施でき、本発明の目的の1つで
ある加工性の向上がこれにより達成できる。 最終の軟化焼鈍工程は、芯材(溶融アルミメツ
キ鋼板)の再結晶軟化を起させる条件で実施する
が、Fe−Al合金層の発達が抑制される条件であ
ることも必要である。このため、この軟化焼鈍で
の焼鈍温度は500〜570℃とするのがよい。バツチ
焼鈍を行なう場合、この焼鈍時間は2〜24時間程
度とするのがよい。芯材を再結晶軟化させるには
少なくとも500℃以上の温度を必要とするが、570
℃を越えるとFe−Al合金層が発達しやすくな
る。この合金層が発達すると、成形加工時にこの
合金層から剥離する現象が生ずる。本発明法によ
ると、芯材はこの最終の焼鈍によつて始めて再結
晶化するので、芯材の結晶粒の調整はこの最終工
程で行なうことができ、加工性の点から好ましい
結晶粒をもつ芯材とすることが簡便に行ない得
る。 このように、圧接工程、拡散焼鈍工程、仕上圧
延工程および軟化焼鈍工程の4工程を採用し、こ
れら各工程を既述の条件に規定することによつ
て、これらの条件のいづれかを欠く従来法に比し
て、加工性に優れかつ接合強度の高いアルミクラ
ツド鋼板が製造性よく製造できる。 実施例 1 1.8mm厚のアルミナイズド鋼板(アルミ付着量
80g/m2両面)をトリクロールエタンによるスプ
レー洗浄で脱脂したものを芯材として用いた。ま
たJIS1100H24の0.5mm厚のアルミニウム板を同じ
くトリクロールエタンでスプレー脱脂したものを
皮材として用いた。 この芯材の片側面に皮材を重ね合わせ、4段圧
延機にかみ込ませて圧接圧延した。圧接速度は出
側で16m/分であつた。 圧接前に圧延機のワークロールは約90℃に昇温
させておいた。圧接圧下率は芯材と皮材の合計板
厚では41%であり、圧接後の合計板厚は1.35mmで
あつた。なお、芯材のみについて39%、皮材のみ
については44%の圧下率であつた。 得られた圧接板を、バツチ式焼鈍炉に装入し、
350℃×15hrの拡散焼鈍をコイル状のままで実施
した。 次に、圧延率を2〜55%のある値に種々変化さ
せて、仕上圧延を実施した。そして、得られたク
ラツド板に密着防止剤を塗布してバツチ焼鈍炉に
装入し、それぞれ550℃×5hrの軟化焼鈍を施し
た。 得られたアルミクラツド鋼板の張り出し加工試
験を次の条件で実施した。第1図に示したよう
に、中心に円形孔1を有するダミー板2をアルミ
クラツド鋼板3の下に重ね、皮材を上にして40mm
φのポンチ4とピードグループ7を有する45mmφ
のダイス5によつて張り出し加工した。そのさ
い、素板の流入を防止するためのビード8を有す
るしわ押え6によつて試験片を固定しておいた。
この試験によつて張り出し加工された後の試験材
の形状を第2図に示した。この第2図に示す加工
部9(皮材)を観察して肌荒れ状況を評価した。
この張り出し加工試験による加工度は一方向伸び
で約16%であつた。 この試験結果を第3図に仕上圧延率との関係で
図示した。肌荒れ評価は、A;良、B;やや良、
C;やや不良、D;不良とした。 また、仕上圧延率が8%のものと、45%のもの
を代表例として選び、前記試験後の皮材表面のフ
ロフイルを調べ、第4図を得た。 第3図および第4図の結果から明らかなよう
に、仕上圧延率が30%以上の場合には、皮材表面
の肌荒れが発生しにくく、加工性の良好なクラツ
ド鋼板が得られる。 次に、本例のアルミクラツド鋼板の皮材の密着
性試験を下記の表1の条件の逆再絞り加工により
実施した。その結果、いづれのクラツド鋼板も、
全く剥離は発生せず、密着性は極めて良好であつ
た。
【表】
第5図は、第6図に示すような逆再絞り加工品
10の最も剥離が発生しやすい部分11の断面
を、本例の代表的クラツド鋼板について観察した
断面写真である。第5図に見られるとおり、境界
層に全く剥離が生じていない。 実施例 2 芯材の両面に皮材を重ね合わせ、圧接速度が出
側で16m/分、全体の圧接圧下率41%(芯材圧下
率36%、皮材圧下率44%)で板厚2.29mmの圧接工
程を実施した以外は、実施例1と同様の条件でア
ルミクラツド鋼板を製造した。また、実施例1と
同様の加工性試験および密着性試験を実施した。
その結果、実施例1と実質的に同様の試験結果が
得られた。 なお、圧接工程のあと、拡散焼鈍工程の前に、
20%の仕上圧延を実施したところ、圧延ロールの
入側で皮材のアルミが芯材から剥離して仕上圧延
は不可能であつた。
10の最も剥離が発生しやすい部分11の断面
を、本例の代表的クラツド鋼板について観察した
断面写真である。第5図に見られるとおり、境界
層に全く剥離が生じていない。 実施例 2 芯材の両面に皮材を重ね合わせ、圧接速度が出
側で16m/分、全体の圧接圧下率41%(芯材圧下
率36%、皮材圧下率44%)で板厚2.29mmの圧接工
程を実施した以外は、実施例1と同様の条件でア
ルミクラツド鋼板を製造した。また、実施例1と
同様の加工性試験および密着性試験を実施した。
その結果、実施例1と実質的に同様の試験結果が
得られた。 なお、圧接工程のあと、拡散焼鈍工程の前に、
20%の仕上圧延を実施したところ、圧延ロールの
入側で皮材のアルミが芯材から剥離して仕上圧延
は不可能であつた。
第1図は、張出し加工試験を説明するための試
験部材断面図、第2図は第1図の試験品の全体斜
視図、第3図は仕上圧延率と肌荒れ程度との関係
図、第4図は代表的な肌荒れのプロフイル図、第
5図は第6図における部分11の金属顕微鏡写
真、第6図は逆再絞り試験片の断面図である。 3…アルミクラツド鋼板、4…ポンチ、5…ダ
イス、6…しわ押え、7…ビードグルーブ、8…
ビード、9…肌荒れ観察部、10…逆再絞り加工
品、11…剥離の発生しやすい部分、12…ビー
ド成形部。
験部材断面図、第2図は第1図の試験品の全体斜
視図、第3図は仕上圧延率と肌荒れ程度との関係
図、第4図は代表的な肌荒れのプロフイル図、第
5図は第6図における部分11の金属顕微鏡写
真、第6図は逆再絞り試験片の断面図である。 3…アルミクラツド鋼板、4…ポンチ、5…ダ
イス、6…しわ押え、7…ビードグルーブ、8…
ビード、9…肌荒れ観察部、10…逆再絞り加工
品、11…剥離の発生しやすい部分、12…ビー
ド成形部。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 溶融アルミメツキ鋼板の少なくとも片面にア
ルミまたはアルミ合金の板を重ね合わせた積層板
を圧延によつて圧接する圧接工程と、得られた圧
接板を、鋼板層の再結晶軟化を実質上起さずかつ
アルミまたはアルミ合金板の再結晶軟化を起す条
件下で焼鈍して圧接層の相互拡散を進行させる拡
散焼鈍工程と、得られたクラツド板を30%以上の
圧延率のもとで圧延する仕上圧延工程と、次いで
鋼板層の再結晶軟化を起す条件下でこのクラツド
板を焼鈍する軟化焼鈍工程と、からなる加工性の
優れたアルミクラツド鋼板の製造法。 2 拡散焼鈍工程は300〜450℃の温度範囲で実施
する特許請求の範囲第1項記載のアルミクラツド
鋼板の製造法。 3 軟化焼鈍工程は500〜570℃の温度範囲で実施
する特許請求の範囲第1項または第2項記載のア
ルミクラツド鋼板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13970180A JPS5763630A (en) | 1980-10-06 | 1980-10-06 | Production of aluminum clad steel plate of superior workability |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13970180A JPS5763630A (en) | 1980-10-06 | 1980-10-06 | Production of aluminum clad steel plate of superior workability |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5763630A JPS5763630A (en) | 1982-04-17 |
JPS625992B2 true JPS625992B2 (ja) | 1987-02-07 |
Family
ID=15251401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13970180A Granted JPS5763630A (en) | 1980-10-06 | 1980-10-06 | Production of aluminum clad steel plate of superior workability |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5763630A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0271691U (ja) * | 1988-11-16 | 1990-05-31 | ||
JPH0558385U (ja) * | 1992-01-24 | 1993-08-03 | 森下 宏 | 定 規 |
-
1980
- 1980-10-06 JP JP13970180A patent/JPS5763630A/ja active Granted
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0271691U (ja) * | 1988-11-16 | 1990-05-31 | ||
JPH0558385U (ja) * | 1992-01-24 | 1993-08-03 | 森下 宏 | 定 規 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5763630A (en) | 1982-04-17 |
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