JPS6259199B2 - - Google Patents

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JPS6259199B2
JPS6259199B2 JP16569483A JP16569483A JPS6259199B2 JP S6259199 B2 JPS6259199 B2 JP S6259199B2 JP 16569483 A JP16569483 A JP 16569483A JP 16569483 A JP16569483 A JP 16569483A JP S6259199 B2 JPS6259199 B2 JP S6259199B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casting
alumite film
mold
cutting
aluminum alloy
Prior art date
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Expired
Application number
JP16569483A
Other languages
English (en)
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JPS6056094A (ja
Inventor
Masanori Ito
Takahisa Tsukada
Seiju Maejima
Yoshio Kataoka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Cable Works Ltd
Original Assignee
Fujikura Cable Works Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Cable Works Ltd filed Critical Fujikura Cable Works Ltd
Priority to JP16569483A priority Critical patent/JPS6056094A/ja
Publication of JPS6056094A publication Critical patent/JPS6056094A/ja
Publication of JPS6259199B2 publication Critical patent/JPS6259199B2/ja
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  • Electrochemical Coating By Surface Reaction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、アルミニウム合金鋳物に充分な厚
さ、強度を有するアルマイト皮膜を形成させるこ
とのできるアルミニウム合金鋳物の陽極酸化法に
関する。
AC4B,AC8Bなどの鋳造用アルミニウム合金
やADC12,ADC10などのダイキヤスト用アルミ
ニウム合金は、湯流れ性等に優れ、アルミニウム
合金鋳物製品に多用されている。
しかし、これらの鋳物は、溶湯が急速に冷却さ
れて凝固するので、組織が緻密になるとともにそ
の表面部分に、Cu,Siが高濃度に偏析する。こ
のため、この鋳物に陽極酸化処理を施しても、均
質で、膜厚が大きくかつ十分な強度を有するアル
マイト皮膜を得ることは困難である。
この欠点を解決する方法として、高濃度の硫酸
浴を用いる方法や高電圧電解と低電圧電解とを交
互に行う方法(横山式アルマイト法)などが提案
されているが、いずれも十分に満足しうる特性を
有するアルマイト皮膜が得られず、また処理操作
が面倒であるなどの不都合がある。
この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、
特別の電解浴や電解処理操作等を必要とせず、し
かも膜厚で、十分な強度を持ち、均質なアルマイ
ト皮膜を得ることのできるアルミニウム合金鋳物
の陽極酸化法を提供することを目的とするもので
ある。
以下、この発明を詳細に説明する。
この発明の陽極酸化法は、鋳物の表面部分の冷
却速度を遅くして表面部分の組織を粗くし、
Cu,Siの偏析を最小限に抑えるとともに表面部
分を面切削して、Cu,Siの濃度が低く、かつ組
織のより粗い部分を露出せしめ、これに陽極酸化
を施し、良好なアルマイト皮膜を得るようにした
ところに特徴がある。
そして、アルミニウム合金鋳物全体について、
表面部分の冷却速度を遅くし、かつ面切削しても
よいが、鋳物のうち、シリンダ、シヤフト、歯
車、ロールなどの作動面等の耐摩耗性、耐食性を
必要とする部分(以下、必要部分と言う。)のみ
について冷却速度を遅くし、面切削を行うのもよ
く、この方が実用的である。
鋳物の表面部分の冷却速度を遅くするには、2
つの方法がある。第1の方法は鋳型に断熱層を形
成する方法である。これには、まず鋳型の内面に
離型剤(塗型材料)を厚く塗布するか、稀釈濃度
の高い離型剤を塗布する方法が挙げられる。ここ
で使用されうる離型剤としては、アルミニ粉末、
耐熱性油、石油などからなるもの、カオリン、
水、水ガラスなどからなるものなどが望ましい。
水溶性離型剤、シリコーン系離型剤などでもよ
い。また、鋳型内面の所定箇所にアスベスト布な
どの断熱性部材を貼着する方法や中子を焼結金属
などの熱伝導率の低い材料で構成する方法などが
ある。また、第2の方法としては、鋳型自体を加
熱し、通常の鋳型温度よりも高くしておき、これ
に溶湯を流し込む方法がある。アルミニウムダイ
キヤストの場合の鋳型温度は通常200℃〜300℃と
されるがこれよりも約50〜100℃高くすることが
望ましい。また、鋳型が小型であれば鋳型全体を
保温炉に入れたり、あるいは保温材に包み込んだ
りする方法もある。
そして、このような種々の手段によつて、鋳物
表面部分、表面から深さ5mmの範囲における凝固
時の冷却速度が10〜50℃/分となるようにするこ
とが望ましい。
このように鋳物の表面部分の冷却速度を遅くす
れば、溶湯凝固時、Cu,Siの偏析が多少防止さ
れ、鋳物の表面部分でのCu,Siの濃縮がかなり
抑えられ、その部分の陽極酸化性は幾分向上す
る。
しかしながら、この状態で通常の陽極酸化処理
を行つても、厚く、硬質で均質なアルマイト皮膜
を得ることは困難である。よつて、良質のアルマ
イト皮膜を得ようとすれば上記必要部分を面切削
し、完全な均質組織を表面に露出せしめる必要が
ある。面切削には通常の切削手段が用いられる。
切削深さは、アルマイト皮膜の所望厚みによつて
きまり、例えば厚さ10μm以上のアルマイト皮膜
を得ようとすれば、少なくとも0.2mm以上に切削
する必要がある。そして、この切削深さは冷却速
度を遅くして冷却して得た鋳物の場合には0.1〜
2mmとされ、0.1mm未満では良好な陽極酸化性は
得られず、また2mmを越えて切削してももはやア
ルマイト皮膜の厚さの増大は望めず、無駄な切削
加工となつてしまう。また、冷却速度を通常通り
にして冷却して得た鋳物については0.5〜5mmと
され、0.5mm未満では良好な陽極酸化性が得られ
ず、5mmを越えて切削してももはやアルマイト皮
膜の厚さの増大は望めず不経済である。また、逆
に切削深さによつて、ある上限までの範囲でアル
マイト皮膜厚味を制御することも可能である。
以下、実験例を示して本発明の効果を確認す
る。
〔実験例1、切削効果の確認〕 ダイヤキヤスト用アルミニウム合金ADC12よ
りなる厚み7mm、幅50mm、長さ100mmの板材を長
さ方向に2等分し、新切断面を表面あらさ1.5―
S〜6―Sに仕上げ、通常の前処理を行つてか
ら、チタン製治具を用い、15℃の硫酸15wt%+
蓚酸2wt%の混酸液中、直流で電流密度3A/dm2
にて20分間陽極酸化処理を行つた。この酸化処理
品の上記仕上げ切断面に生成されたアルマイト皮
膜について、その皮膜厚さを初めの鋳肌面からの
距離を変えて測定した。結果を第1図に示す。第
1図からも明らかなように、厚み10μm以上のア
ルマイト皮膜を得るには数mmの切削深さが必要で
あり、また20mm以上切削してもアルマイト皮膜の
膜厚はもはや厚化しないことがわかる。
〔実験例2、冷却速度低減の効果の確認〕 50mm角の立方体の一面に直径15mm、深さ20mmの
穴が形成されたADC12よりなる機械部分を鋳造
するためにあたり、穴の部分の鋳型に塗布された
離型剤(アルミナ微粉と鉱物油を混合させたもの
をケロシンで6倍に稀釈したもの)の稀釈濃度を
通常の3倍にして行つた。そして、得られた鋳物
の穴の周面および低面を、0.1〜2mm切削してか
ら、実験例1と同様の条件で陽極酸化処理し、穴
の内面に形成されたアルマイト皮膜の厚味を測定
した。また、比較のため従来の稀釈濃度の離型剤
を用いて鋳造したものについても同様に処理して
アルマイト皮膜の厚味を測定した。なお、厚みの
測定位置は、穴の深さの中間位置における円周方
向4点の平均値で示した。結果を第2図に示す。
稀釈濃度が3倍以上の離型剤を用いた場合に
は、冷却速度が遅くなり、Cu,Siの表面部分で
の濃縮および組織の緻密化が防止され、陽極酸化
性が向上していることがわかる。
また、この部品をスラスト荷重がかかる軸受と
するには、穴の底部には厚くて均質なアルマイト
皮膜を、穴の周部には均一なアルマイト皮膜を形
成せねばならないが、このようなときには、穴の
底部を深く(例えば、0.5〜5.0mm)切削し、周部
の鋳型の抜きテーパーを出来るだけ小さくして切
削量を同じにするようにすればよいことになる。
以上説明したように、この発明のアルミニウム
合金鋳物の陽極酸化法は、鋳物の表面部分を深さ
0.5〜5mmに面切削したのち陽極酸化処理を施す
ものおよび鋳物の表面部分の冷却速度を遅らせ、
かつ表面部分を深さ0.1〜2mmに面切削したのち
陽極酸化処理を施すものであるので、表面の
Cu,Siの偏析部分および緻密化の大きい組織表
面が切削されて除去され、結果的に陽極酸化性が
大きく向上し、得られるアルマイト皮膜は、厚膜
で、硬質で、かつ均質なものとなり、耐摩耗性、
耐食性の優れたものとなる。また、冷却速度を遅
くし、かつ面切削を行うものでは、徐冷によつて
表面部分のCu,Siの偏析および組織の緻密化が
抑制されるので、面切削の深さを浅くすることが
できて好適となる。よつて、本発明法によれば、
従来良好なアルマイト皮膜を得ることが困難であ
るとされていたADC12、ADC10、AC4B、AC8B
などの鋳造用アルミニウム合金よりなる鋳造物
に、良好なアルマイト皮膜を簡単な操作で確実に
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はいずれもこの発明の実験
例の結果を示すグラフであつて、第1図は切削の
効果を示し、第2図は冷却速度低減の効果を示
す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルミニウム合金鋳物の表面部分を深さ0.5
    〜5mmに面切削したのち陽極酸化処理を施すこと
    を特徴とするアルミニウム合金鋳物の陽極酸化
    法。 2 鋳型に断熱層を設けるかあるいは鋳型を加熱
    して、鋳物の表面部分の冷却を遅らせてアルミニ
    ウム合金鋳物を鋳造し、ついで得られた鋳物の表
    面部分を深さ0.1〜2mmに面切削したのち陽極酸
    化処理を施すことを特徴とするアルミニウム合金
    鋳物の陽極酸化法。
JP16569483A 1983-09-08 1983-09-08 アルミニウム合金鋳物の陽極酸化法 Granted JPS6056094A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16569483A JPS6056094A (ja) 1983-09-08 1983-09-08 アルミニウム合金鋳物の陽極酸化法

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16569483A JPS6056094A (ja) 1983-09-08 1983-09-08 アルミニウム合金鋳物の陽極酸化法

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Publication Number Publication Date
JPS6056094A JPS6056094A (ja) 1985-04-01
JPS6259199B2 true JPS6259199B2 (ja) 1987-12-09

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ID=15817267

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JP16569483A Granted JPS6056094A (ja) 1983-09-08 1983-09-08 アルミニウム合金鋳物の陽極酸化法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63248551A (ja) * 1987-04-01 1988-10-14 Fujikura Ltd 陽極酸化処理用アルミニウムダイカスト鋳造品
JPS63248556A (ja) * 1987-04-06 1988-10-14 Fujikura Ltd 陽極酸化処理用アルミニウムダイカスト鋳造品
JP5272955B2 (ja) * 2009-08-03 2013-08-28 株式会社デンソーウェーブ ロボットのアームカバーの製造方法
JP2013170555A (ja) * 2012-02-23 2013-09-02 Mazda Motor Corp 断熱構造体及びその製造方法

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