JPS6256228B2 - - Google Patents

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JPS6256228B2
JPS6256228B2 JP14297483A JP14297483A JPS6256228B2 JP S6256228 B2 JPS6256228 B2 JP S6256228B2 JP 14297483 A JP14297483 A JP 14297483A JP 14297483 A JP14297483 A JP 14297483A JP S6256228 B2 JPS6256228 B2 JP S6256228B2
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JP
Japan
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cold rolling
temperature
intermediate annealing
alloy
rolling
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JP14297483A
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Shinji Takeno
Kohei Oono
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Sky Aluminium Co Ltd
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Sky Aluminium Co Ltd
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  • Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は自動車用クーラーのコンデンサやエ
バポレータなど、各種の熱交換器に使用されるフ
イン材、および熱交換器フイン材用のブレージン
グシートに関するものである。 周知のように自動車クーラーのコンデンサやエ
バポレータなどの熱交換器においては、水等の温
度媒体(作動流体)が流通するチユーブもしくは
パイプに、アルミニウム合金製のフイン材をロウ
付けするのが通常であるが、この場合のフイン材
には最近ではブレージングシート、すなわちアル
ミニウム合金芯材の両面もしくは片面にアルミニ
ウム合金ロウ材からなる皮材を予め被着させた合
せ板を用いることが多い。従来のこの種のブレー
ジングシートには、芯材としてはJIS A3003合金
やJIS A6951合金などの如く、Al―Mn系合金や
Al―Mg―Si系合金を用い、皮材としてはJIS
BA4004合金やJIS BA4343合金などの如く、Al―
Si―Mg系やAl―Si系のロウ合金を用いるのが通
常である。 ところで従来の熱交換器用ブレージングシート
は、板厚が通常0.16mmと極めて薄いのに加え、ブ
レージング時すなわち熱交換器のチユーブもしく
はパイプにロウ付けする際に600℃前後の高温に
曝されるため、高温変形によつてフインに歪みや
曲がりが生じて商品価値を損うことがあるという
問題がある。特に最近では熱交換器の軽量化およ
びコストダウンのため、フイン材の板厚を現状よ
りも一層薄くすることが要望されており、そのた
め上述のような高温変形の問題が一層重要性を増
している。 上述のようなブレージング時における高温変形
に対処するための方策としては、芯材自体の材質
を改良する観点から次のような2種類の手段が提
案もしくは実用化されている。すなわち第1に
は、芯材の合金成分を調整する方策があり、例え
ばAl―Mn合金にZrやCr等の成分を微量添加する
方策が知られている。また第2には、芯材の製造
工程を調整する方策があり、例えばAl―Mn―Zr
合金の冷間圧延中の中間焼鈍条件を規定する方策
が試みられている。しかしながらこれらの対策
は、従来の一般的なブレージングシートにおける
高温変形に対してはある程度有効ではあるが、最
近の薄肉化の要求には充分に応えることができな
いのが実情である。 一方、熱交換器は、厳しい腐食環境に曝された
場合に、作動流体(温度媒体)通路を構成するチ
ユーブ材に空気側から孔食が生じて作動流体の漏
洩が生じるおそれがあり、これを避けるために、
フイン材としてのブレージングシートの芯材に
Sn,Zn等を添加してフイン材に犠牲陽極効果を
持たせ、チユーブ材の防食を図ることが従来から
実施されている。しかしながらこのようにSn,
Zn等の元素をブレージングシート芯材に添加し
て犠牲陽極効果を与えれば、熱交換器の耐食性は
改善されるものの、耐高温変形性能は著しく低下
する問題がある。 また自動車用クーラーの熱交換器のフイン材と
しては、上述のようなブレージングシートを用い
ず、作動流体通路を構成するチユーブ材の表面に
ロウ材を被着させておき、単板(合せ板でないも
の)のフイン材をチユーブ材にロウ付けすること
も行なわれている。このような単板のフイン材に
おいても熱交換器製造のためのブレージング時に
曝される高温によつて前記同様な高温変形の問題
を避け得なかつた。また単材のフイン材の場合も
Sn,Zn等の元素を添加して犠牲陽極効果を与え
た場合に耐高温変形性能が著しく劣化するのは前
述と同様である。 この発明は以上の事情に鑑みてなされたもの
で、熱交換器用ブレージングシート、あるいは熱
交換器用の単板のフイン材における耐高温変形性
能を従来よりも格段に向上させて、ブレージング
加熱時において歪みや曲がりが生じ難いブレージ
ングシート、フイン材を提供し、かつSnがZnを
添加して犠牲陽極効果により耐食性を高めた場合
でも充分な耐高温変形性が得られるようにしたブ
レージングシート、フイン材を提供することを目
的とするものである。 本発明者等は、上述の目的を達成するべく鋭意
実験・検討を重ねた結果、ブレージングシートも
しくは単板状フイン材の製造過程において、熱間
圧延後の冷間圧延工程における中間焼鈍回数を2
回に増加させ、かつ第1回目の中間焼鈍と第2回
目の中間焼鈍の温度条件を、第1回目は再結晶温
度より低い温度、第2回目は再結晶温度以上とそ
れぞれ異なる温度に設定し、同時にこれらの中間
焼鈍の間における冷間圧延および最終冷間圧延の
圧下量(圧延率)をある適切な範囲内に設定する
ことによつて、上述の目的を達成し得ることを見
出し、この発明をなすに至つたのである。 具体的には、第1発明は単板状フイン材の製造
方法に係るものであつて、Mn0.5〜2.0%、Si0.1
〜1.0%を含有しかつ必要に応じてZr0.01〜0.2%
を含有し残部がAlおよび不可避的不純物よりな
る合金を熱間圧延および冷間圧延して熱交換器用
フイン材を製造する方法において、熱延上り板に
第1次冷間圧延を施した後、その冷延板に200℃
以上でかつ完全再結晶温度より低い温度で第1次
中間焼鈍を施し、次いで5〜65%の圧下率で第2
次冷間圧延を施し、さらに再結晶温度以上450℃
以下の温度で第2次中間焼鈍(最終の中間焼鈍)
を施し、続いて25〜65%の圧下率で第3次冷間圧
延(最終冷間圧延)を施すことを特徴とするもの
である。 また第2発明は、第1発明と同様に単板状のフ
イン材の製造方法に係るものであつて、Mn0.5〜
2.0%、Si0.1〜1.0%を含有し、かつ犠牲陽極効果
を持たせるためにZn0.2〜2.0%、Sn0.002〜0.1
%、In0.002〜0.1%のうちから選ばれた1種以上
を含有し、さらに必要に応じてZr0.01〜0.2%を
含有し、残部Alおよび不可避的不純物よりなる
合金を熱間圧延および冷間圧延して熱交換器用フ
イン材を製造するにあたり、前記第1発明と同様
な工程をとることを特徴とするものである。 さらに第3発明は、合せ板からなる熱交換器フ
イン用のブレージングシートの製造方法に係るも
のであつて、第1発明で対象としている合金と同
じ合金を芯材とし、かつAl―Si合金もしくはAl
―Si―Mg合金を皮材として、その合せ板を熱間
圧延および冷間圧延して熱交換器用ブレージング
シートを製造する方法において、その合せ板の熱
延上り板に対し第1発明と同様な工程(但し第2
次冷間圧延の圧下率は25〜65%)をとることを特
徴とするものである。 そしてまた第4発明は、第3発明と同様に熱交
換器フイン用のブレージングシートの製造方法に
係るものであつて、第2発明において対象として
いる合金と同じ合金を芯材とし、かつAl―Si合金
もしくはAl―Si―Mg合金を皮材とし、その合せ
板を熱間圧延および冷間圧延して熱交換器用ブレ
ージングシートを製造する方法において、その合
せ板の熱延上り板に対し第3発明と同様な工程を
とることを特徴とするものである。 以下この発明の製造方法について詳細に説明す
る。 先ずこの発明においてブレージングシートの芯
材、もしくは単板状フイン材に使用される合金の
成分限定理由を説明する。 Mn,Siおよび必要に応じて含有されるZrは、
冷延工程間の中間焼鈍、特に第1次中間焼鈍によ
り微細な化合物、例えばAl―Mn―Si系化合物あ
るいはAl―Zr系化合物などをAl母相中に分散析
出させ、ブレージング加熱時における再結晶粒を
粗大化させることによつて耐高温変形性能を向上
させる役割を果たす。 ここでMnはその含有量が0.5%未満では上述の
効果が得られず、また室温時における強度が不足
してフイン成形性を劣化させる。一方Mn含有量
が2.0%を越えれば、粗大なAl―Mn系化合物が生
成されて、所期の効果が得られない。したがつて
ブレージングシート芯材もしくは単板状フイン材
におけるMn量は0.5〜2.0%に限定した。 Siはその含有量が0.1%未満では微細なAl―Mn
―Si系化合物の生成量が少なくて所期の効果が得
られず、一方1.0%を越えればAl―Mn―Si系化合
物が粗大となり、同様に所期の効果が得られなく
なる。したがつてブレージングシート芯材もしく
は単板状フイン材におけるSi量は0.1〜1.0%に限
定した。 Zrはこの発明においてブレージングシート芯材
もしくは単板状フイン材の合金に必要に応じて加
えられる元素であるが、その含有量が0.01%未満
では前述の効果が得られず、また0.2%を越えて
もそれ以上効果の向上が望めないばかりか逆に加
工性が低下するから、Zrを添加する場合のZr量は
0.01〜0.2%の範囲とした。 Sn,Zn,Inはいずれもブレージングシートも
しくはフイン材の電位を、作動流体通路を構成す
るチユーブに対し卑となし、これにより犠牲陽極
効果を与えてチユーブを防食する効果をもたら
す。但しZn0.2%未満、Sn0.002%未満、In0.002
%未満ではいずれもその効果が充分ではなく、一
方Zn2.0%、Sn0.1%、In0.1%を越えれば耐高温
変形性や圧延加工性が低下するから、第2発明お
よび第4発明においてZnは0.2〜2.0%の範囲、Sn
は0.002〜0.1%の範囲、Inは0.002〜0.1%の範囲
に限定した。なおZn,Sn,Inはいずれか1種の
みを添加しても良く、また2種以上を添加しても
良い。 一方ブレージングシートの皮材に使用される合
金はアルミニウム合金ロウ材として知られるAl
―Si合金もしくはAl―Si―Mg合金を用いれば良
い。ブレージングをフラツクス塗布後大気中加熱
によつて行う場合にはAl―Si合金を用い、ブレー
ジングを真空中で行う場合にはAl―Si―Mg合金
を用いるのが通常である。なおAl―Si合金の場
合、Si含有量は6〜12%程度とすることが望まし
く、またAl―Si―Mg合金の場合Si6〜12%、
Mg0.5〜2%程度とすることが望ましい。 次にこの発明の製造工程について説明する。 ブレージングシートを製造する場合には、先ず
芯材と皮材とを合せて熱間圧延し、両者を熱圧着
させる。すなわち、例えば予め皮材の鋳塊を所定
厚さまで圧延しておき、これを芯材鋳塊の片面も
しくは両面に重ね合せ、その状態で熱間圧延す
る。一方単板状のフイン材を製造する場合にはそ
の鋳塊を単独で熱間圧延する。 上述のように熱間圧延した熱延上り板に対して
は先ず第1次冷間圧延を施す。この第1次冷間圧
延工程では、熱間圧延組織を冷間圧延組織とし、
その後の第1次中間焼鈍工程における微細化合物
の析出を促進させる。なおこの第1次冷間圧延工
程における圧下率は特に規定しないが、最終製品
の厚みと第2次、第3次冷間圧延における圧下率
とを考慮して適切な圧下率に定めれば良い。 第1次冷間圧延が終了した冷延板に対しては、
200℃以上でしかも完全再結晶温度よりも低い温
度範囲にて第1回の中間焼鈍、すなわち第1次中
間焼鈍を施す。この第1次中間焼鈍によつてAl
母相中に化合物相、例えばAl―Mn―Si系化合物
あるいはAl―Zr系化合物が微細に分散析出され
る。ここで焼鈍温度が200℃未満では微細化合物
の析出量が充分ではなく、一方完全再結晶温度以
上では析出化合物が粗大となり、好ましくない。 次いで第2次冷間圧延をブレージングシートの
場合は25〜65%の圧下率で、また単板状フイン材
の場合は5〜65%の圧下率で施す。この第2次冷
間圧延によつて続く第2次中間焼鈍で再結晶粒が
安定に生成されることになる。ここで圧下率が5
%未満では続く第2次中間圧延工程で安定な粗大
再結晶が得られず、また特にブレージングシート
の場合圧下率が25%未満では皮材の結晶粒が粗大
となつてブレージング時におけるロウの流動性が
低下し好ましくない。一方圧下率が65%を越えれ
ば芯材の結晶粒が細かくなつて好ましくない。 第2次冷間圧延終了後には再結晶温度以上、
450℃以下の温度にて最終の中間焼鈍、すなわち
第2次中間焼鈍を施す。この第2次中間焼鈍によ
つてブレージングシート芯材もしくは単板状フイ
ン材における結晶粒が粗大となる。ここで焼鈍温
度が再結晶温度よりも低ければ粗大な結晶粒が得
られず、好ましくない。一方焼鈍温度が450℃を
越えれば芯材の結晶粒界に析出物が集中して耐高
温変形性が低下するとともに板表面の酸化も激し
くなつて圧延性も低下する。なおこの第2次中間
焼鈍工程における再結晶は部分的な再結晶でも良
く、したがつて第2次中間焼鈍の温度は必ずしも
完全再結晶温度以上である必要はなく、部分的な
再結晶開始温度以上であれば良い。 第2次中間焼鈍終了後、圧下率25〜65%にて最
終の冷間圧延、すなわち第3次冷間圧延を施して
ブレージングシートもしくはフイン材とする。こ
の最終冷間圧延により所期の機械的性質、成形性
が得られると同時に、耐高温変形性が向上する。
ここで圧下率が25%未満では所期の機械的性質、
成形性が得られず、一方圧下率が65%を越えれば
芯材の結晶粒が細かくなつて好ましくない。 上述のようにこの発明の製造方法では中間焼鈍
を完全再結晶温度よりも低い温度での第1次中間
焼鈍と、再結晶温度以上での第2次中間焼鈍との
2回に分け、特に第1次中間焼鈍を完全再結晶温
度よりも低くかつ200℃以上の温度で行うことに
よりブレージングシート芯材もしくはフイン材の
Al母相中の化合物相を微細かつ充分な量だけ分
散析出させることができる。また第1次中間焼鈍
と第2次中間焼鈍との間の第2次冷間圧延の圧下
率を65%以下に規制し、かつ最終(第3次)冷間
圧延の圧下率も65%以下に規制することによつ
て、最終製品としてのブレージングシートの芯
材、あるいは単板状フイン材の結晶粒を粗大にす
ることができる。そして上述のように結晶粒が粗
大であることと、化合物相が微細に分散している
こととが相俟つて、耐高温変形性が良好となり、
ブレージング加熱時の高温によるへたりや座屈が
防止されるのである。 以下に本願各発明の実施例および比較例を記
す。 実施例 1〜7 第1表の合金番号1〜4に示す組成の合金を溶
製し、これらの合金の鋳塊を面削後に500℃で5
時間加熱し、熱間圧延を施して3.0mmの板厚とし
た。次いでこれらの板を0.38〜0.64mmの厚みに冷
間圧延(第1次冷間圧延)した後、軟化曲線を調
べて、各合金の再結晶温度を求めた。続いて各板
をそれぞれの再結晶温度より低くかつ200℃以上
の温度で中間焼鈍(第1次中間焼鈍)した後、25
〜65%の圧下率で第2次冷間圧延を行つた。さら
にこれらの板をそれぞれの再結晶温度以上、450
℃以下の温度で最終中間焼鈍(第2次中間焼鈍)
し、その後25〜65%の圧下率で最終の冷間圧延
(第3次冷間圧延)を施して、0.16mm厚のフイン
材とした。これらの製造条件を第2表中に示す。
次にこれらのフイン材を幅30mm、長さ140mmの試
験片として、試験片の長さ方向の一方の端部を固
定し、水平に60mm突出した状態で610℃×5分間
加熱し、加熱後の試験片突出側端部の垂下高さを
調べた(耐垂下性試験)。その測定結果を第2表
中に併せて示す。 比較例 1〜6 実施例1〜7で用いたと同様な合金(第1表の
合金番号1〜4)について、熱間圧延および第1
次冷間圧延までは実施例1〜7と同様に処理し
た。その後の工程条件を本発明範囲外として、最
終的に0.16mm厚のフイン材を得た。各工程条件を
第2表中に示す。なお第2表において比較例3は
従来の方法に従つて中間焼鈍を1回だけ行つたも
のである。さらに各比較例1〜6のフイン材につ
いて、実施例1〜7と同様な耐垂下性試験を行つ
た。その結果を第2表に併せて示す。
【表】
【表】
【表】 第2表から明らかなように、第1発明の実施例
1〜7により得られたフイン材は、いずれも比較
例1〜6により得られたフイン材と比較して耐垂
下性試験における垂下量が格段に小さく、したが
つてブレージング加熱時における耐高温変形性が
優れていることが明らかである。 実施例 8〜15 第1表の合金番号1〜4に示す組成の合金を芯
材とし、第3表の合金符号A,Bに示す組成の合
金を皮材として、それぞれの鋳塊を面削後、皮材
を所定の厚みに圧延し、芯材の両面に皮材を合せ
て熱間圧延することにより芯材と皮材とを熱間圧
着させ、全体の厚みを3.0mmとした。そして実施
例1〜7と同様に各冷間圧延、各中間焼鈍を施し
て最終的に0.16mm厚のブレージングシートを得
た。各ブレージングシートの製造工程条件を第4
表に示す。なお各ブレージングシートのクラツド
率は両面各10%である。またこれらのブレージン
グシートについて前記同様な耐垂下性試験を行つ
た結果を第4表に併せて示す。但し皮材として合
金Aを圧着したシートはフラツクス塗布後大気中
で加熱し、合金Bを圧着したシートは5×
10-5Torrの真空中にて加熱した。 比較例 7〜12 実施例8〜15で用いたと同様な芯材および皮材
を用い、熱間圧着および第1次冷間圧延までは実
施例8〜15と同様とし、それ以降の工程条件を本
発明範囲外として、最終的に0.16mm厚、クラツド
率両面各10%のブレージングシートを得た。その
各工程条件を第4表中に示し、また実施例8〜15
と同様に耐垂下性試験を行つた結果を第4表に併
せて示す。なお比較例11は従来法に従つて中間焼
鈍を1回だけ行つたものである。
【表】
【表】
【表】 第4表から明らかなように第3発明の実施例8
〜15により得られたブレージングシートはいずれ
も比較例7〜12によるブレージングシートと比較
して垂下量が小さく、耐高温変形性能が優れてい
ることが明らかである。また各実施例8〜15によ
るブレージングシートはいずれも成形性も良好で
あつた。 実施例 16〜18 第5表の合金番号5〜7に示す組成の合金につ
いて、実施例1〜7と同様にそれらの鋳塊を面削
後500℃で5時間加熱し、熱間圧延を施して3.0mm
の板厚とした。次いでこれらの板を0.38〜0.64mm
の厚みに冷間圧延(第1次冷間圧延)した後、軟
化曲線を調べて各合金の再結晶温度を求めた。以
下実施例1〜7と同様に本発明範囲内の条件にて
第1次中間焼鈍、第2次冷間圧延、第2次中間焼
鈍、第3次冷間圧延を施して0.16mm厚のフイン材
を得た。 比較例 13 第5表の合金番号5に示す組成の合金につい
て、実施例16〜18と同様に熱間圧延および第1次
冷間圧延を施し、中間焼鈍以後の工程を本発明条
件範囲外で行ない、0.16mm厚のフイン材を得た。 上記実施例16〜18、比較例13の各工程条件を第
6表に示す。また上記実施例16〜18および比較例
13により得られたフイン材について、前記同様な
耐垂下性試験を行つた結果を第6表に併せて示
す。
【表】
【表】 第6表から、犠牲陽極効果を与えるべくSn,
ZnもしくはInを添加した場合でも耐高温変形性
能が優れていることが明らかである。 実施例 19〜24 第5表の合金番号5〜8に示す組成の合金を芯
材とし、第3表の合金符号Bで示すAl―Si―Mg
合金を皮材として、それぞれの鋳塊を面削後、皮
材を所定の厚みに圧延し、芯材の両面に皮材を合
せて熱間圧延することにより芯材と皮材とを圧着
させた。そして実施例16〜18と同様にして第1次
冷間圧延、第1次中間焼鈍、第2次冷間圧延、第
2次中間焼鈍、第3次冷間圧延をその順に実施
し、最終的に全厚み0.16mm、クラツド率両面各10
%のブレージングシートを得た。各製造工程条件
を第7表中に示す。 比較例 14〜18 実施例19〜24で用いたと同様な芯材、皮材を用
い、熱間圧延、第1次冷間圧延までは実施例14〜
18と同様とし、それ以降の工程条件を本発明範囲
外として、最終的に全厚み0.16mm、クラツド率両
面各10%のブレージングシートを得た。各工程条
件を第7表中に示す。なお第7表中において比較
例18は従来法に従つて中間焼鈍を1回としたもの
である。 上述の実施例19〜24および比較例14〜18により
得られたブレージングシートについて、耐垂下性
試験を行つた結果を第7表に併せて示す。なお試
験条件は実施例1〜7の場合と同様である。
【表】 第7表から明らかなように実施例19〜24により
得られたブレージングシートは、比較例14〜18に
より得られたブレージングシートと比較して格段
に優れた耐高温変形性能を有していることが明ら
かである。 さらに実施例19〜24により得られたブレージン
グシートについて、犠牲陽極効果による耐食性を
次のようにして調べた。すなわち第1図に示すよ
うにブレージングシート1をフイン高さ20mm、幅
20mm、ピツチ10mmのコルゲート状に加工し、その
コルゲートの両側を厚さ1.2mm、幅20mm、長さ150
mmのJIS A3003合金からなるアルミニウム合金板
2,3で挾み、5×10-5Torrの真空中にて610℃
×5分間加熱してブレージングし、試験片を作成
した。そしてその試験片におけるアルミニウム合
金板2,3の外面2A,3Aを塗料4によつてシ
ールし、その板2,3の内面(コルゲートフイン
1の側の面)2B,3Bの腐食を、JIS H8681に
基くキヤス試験(曝露期間1ケ月)によつて調べ
た。その結果各実施例により得られたブレージン
グシートを用いた試験片における孔食深さはいず
れも0.2mm以下と極めて小さく、充分な犠牲陽極
効果を有することが確認された。なお比較のため
第1表の合金番号1に示す組成の合金を芯材と
し、実施例19と同じ条件で製造したブレージング
シートを用いて上記と同様な耐食試験を行つたと
ころ、この場合には1mm以上の孔食が生じた。 以上の説明で明らかなようにこの発明の方法に
よれば、耐高温変形性が優れたブレージングシー
トもしくはフイン材を得ることができ、したがつ
てこの発明の方法により得られたブレージングシ
ートもしくはフイン材を熱交換器に使用すれば、
ロウ付けに際してへたりや変形が生じることを有
効に防止でき、したがつて高い歩留りで熱交換器
を製造することができる。また特にSnやZn,In
を添加して犠牲陽極効果を持たせた場合でも、こ
の発明の方法により得られたブレージングシート
あるいはフイン材は耐高温変形性が著しく優れて
おり、したがつてこの場合優れた耐食性を有する
熱交換器を歩留り良く製造できる顕著な効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は耐食試験に使用された試験片の形状を
示すための断面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Mn0.5〜2.0%(重量%、以下同じ)、Si0.1〜
    1%を含有し、かつ必要に応じてZr0.01〜0.2%
    を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物より
    なる合金を熱間圧延および冷間圧延して熱交換器
    用フイン材を製造する方法において、 熱延上り板を第1次冷間圧延した後、その冷延
    板に200℃以上でかつ完全再結晶温度より低い温
    度で第1次中間焼鈍を施し、次いで5〜65%の圧
    下率で第2次冷間圧延を施し、さらに再結晶温度
    以上でかつ450℃以下の温度で第2次中間焼鈍を
    施し、続いて25%〜65%の圧下率で第3次冷間圧
    延を施すことを特徴とする熱交換器用フイン材の
    製造方法。 2 Mn0.5〜2.0%、Si0.1〜1.0%を含有し、かつ
    Zn0.2〜2.0%、Sn0.002〜0.1%、In0.002〜0.1%
    のうちから選ばれた1種以上を含有し、さらに必
    要に応じてZr0.01〜0.2%を含有し、残部がAlお
    よび不可避的不純物よりなる合金を熱間圧延およ
    び冷間圧延して熱交換器用フイン材を製造する方
    法において、 熱延上り板を第1次冷間圧延した後、その冷延
    板に200℃以上でかつ完全再結晶温度より低い温
    度で第1次中間焼鈍を施し、次いで5〜65%の圧
    下率で第2次冷間圧延を施し、さらに再結晶温度
    以上でかつ450℃以下の温度で第2次中間焼鈍を
    施し、続いて25〜65%の圧下率で第3次冷間圧延
    を施すことを特徴とする熱交換器用フイン材の製
    造方法。 3 Mn0.5〜2.0%、Si0.1〜1%を含有しかつ必
    要に応じてZr0.01〜0.2%を含有し、残部Alおよ
    び不可避的不純物よりなる合金を芯材とし、Al
    ―Si合金もしくはAl―Si―Mg合金を皮材とし
    て、その合せ板を熱間圧延および冷間圧延して熱
    交換器用ブレージングシートを製造する方法にお
    いて、 前記合せ板の熱延上り板を第1次冷間圧延した
    後、その冷延板に200℃以上でかつ完全再結晶温
    度より低い温度で第1次中間焼鈍を施し、次いで
    25〜65%の圧下率で第2次冷間圧延を施しさらに
    再結晶温度以上でかつ450℃以下の温度で第2次
    中間焼鈍を施し、続いて25〜65%の圧下率で第3
    次冷間圧延を施すことを特徴とする熱交換器用ブ
    レージングシートの製造方法。 4 Mn0.5〜2.0%、Si0.1〜1%を含有し、かつ
    Zn0.2〜2.0%、Sn0.002〜0.1%、In0.002〜0.1%
    のうちから選ばれた1種以上を含有し、さらに必
    要に応じてZr0.01〜0.2%を含有し、残部Alおよ
    び不可避的不純物よりなる合金を芯材とし、Al
    ―Si合金もしくはAl―Si―Mg合金を皮材とし
    て、その合せ板を熱間圧延および冷間圧延して熱
    交換器用ブレージングシートを製造する方法にお
    いて、 前記合せ板の熱延上り板に第1次冷間圧延を施
    した後、その冷延板に200℃以上でかつ完全再結
    晶温度よりも低い温度で第1次中間焼鈍を施し、
    次いで25〜65%の圧下率で第2次冷間圧延を施
    し、さらに再結晶温度以上でかつ450℃以下の温
    度で第2次中間焼鈍を施し、続いて25〜65%の圧
    下率で第3次冷間圧延を施すことを特徴とする熱
    交換器用ブレージングシートの製造方法。
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