JPH0678579B2 - ろう付加熱用アルミニウム合金フィン材 - Google Patents
ろう付加熱用アルミニウム合金フィン材Info
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- JPH0678579B2 JPH0678579B2 JP63283739A JP28373988A JPH0678579B2 JP H0678579 B2 JPH0678579 B2 JP H0678579B2 JP 63283739 A JP63283739 A JP 63283739A JP 28373988 A JP28373988 A JP 28373988A JP H0678579 B2 JPH0678579 B2 JP H0678579B2
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Description
るもので、特に自動車用ラジエーターやエバポレーター
等の熱交換器のフィン材においてフィン加工性が良く、
組付けろう付け加熱時の変形が少なく、かつろう付け後
の熱伝導率を向上むるものである。
うに、表面にろう材をクラッドした偏平チューブ(3)
とベアーのコルゲートフィン(1)を積層し、チェーブ
(3)の両端(図は上部のみを示す)にヘッダー(4)
を取付け、これをろう付け接合した後、ヘッダー(4)
にパッキング(5)を介してタンク(6)を結合したも
のである。また自動車用エバポレーターは第3図に示す
ように冷媒通路(7),(7′)を形成するブレージン
グシートからなるチューブ構成シート(8),(8′)
とベアのコルゲートフィン(1)とを交互に積層し、こ
れをろう付加熱用接合したものである。これ等熱交換器
のフィン材には板厚0.1mm前後のAl−Mn系合金であるJIS
3003合金が用いられ、冷媒の通を形成するチューブ材
を外側からの外気腐食による貫通孔食発生を防止する目
的で犠牲作用を付与するため、Zn,Sn,In等Alの電位を卑
にする元素を添加したものも用いられている。
け等常温での加工に対し、適度な強度を有することが必
要である。またフィン材はろう付け加熱時に600℃の高
温にさらされるため、チューブや治具等の拘束により、
最も薄いフィン材に変形が生じ、コア変形、ろう付け不
具合等が発生する場合あり、高温における強度,耐サグ
性が必要である。しかしてJIS 3003合金からなるフィ
ン材の強度はH14材で14〜18kg/mm2程度である。
強くなり、フィン材の薄肉化と共に熱伝導性の向上が強
く望まれている。JIS 3003合金は強度的に薄肉化の対
応が可能であるが、薄肉化に際して熱放散のためのフィ
ン材断面積の減少に伴い、フィン材の熱伝導性の向上が
必要となるにもかかわらず、添加されたMn(約1.1wt
%)の固溶により、熱伝導性は導電率で40%IACSとAl合
金材の中でも下位に位置するところから、高性能化には
支障をきたし、使用には問題があった。
バランスがとれ、特にろう付け加熱が加わるラジエータ
ーやエバポレーター用のフィン材として、ろう付けによ
る高温変形やサグに強い熱伝導性用アルミニウム合金フ
ィン材を開発したものである。
t%を%と略記),Fe0.45〜3.0%,Zr0.01〜0.3%を含
み、残部Alと不可避的不純物からなることを特徴とする
ものである。
45〜3.0%,Zr0.01〜0.3%,Zn1.1〜2.0%を含み、残部Al
と不可避的不純物からなることを特徴とするものであ
る。
のは次の理由によるものである。
含有量を0.45〜1.0%と限定したのは、0.45%未満では
効果がなく、1.0を越えると融点が低下し、ろう付け時
のサグが顕著となり、かつ熱伝導性を低下するためであ
る。またFe含有量を0.45〜3.0%と限定したのは、0.45
未満では効果がなく、3.0%を越えると効果が飽和する
ばかりか、塑性加工性を低下るためである。
て、これら両者の多量添加による熱伝導性への良好な作
用効果について説明する。
熱伝導性低下すると考えられていた。しかしながら本発
明者らの検討の結果、先ずFeにおいては0.45wt%以上添
加しても熱伝導性は低下しないことを見い出した。そし
てその原因を調べたところ、熱伝導性はAl中の固溶元素
量に対応しており固溶元素量が多い程熱伝導性は低下す
るがFeは固溶限が小さいために少量の添加で固溶Fe量は
飽和してしまい、0.45wt%以上添加しても固溶Fe量は増
えないので熱伝導性低下しないことが判った。
含有されている場合のAl合金に対してはSiの添加量に比
例して、即ち固溶Si量に比例して該合金の熱伝導性は低
下するが、本発明のようにFe含有量が0.45〜3.0wt%と
多量の場合はSiを多量に添加してもその大部分が固溶し
ないFeと化合物を形成するため、固溶Si量は増えず従っ
て熱伝導性は低下しないと考えられる。
SiとFeの添加が可能になり、熱伝導性を低下させずに強
度を向上させることができたものである。
ズを粗大として高温変形を防止する効果がある。しかし
てZr含有量を0.01〜0.3%と限定したのは、0.01%未満
では効果がなく、0.3%を越えると効果が飽和するばか
りか、塑性加工性及び導電率を低下するためである。
る。しかしてZn1.1〜2.0%を添加したのは、下限未満で
は効果がなく、上限を越えると効果が飽和し、かつ導電
率を低下するからである。
れば、更にフィンの強度を向上することができる。その
場合添加量は0.3%以下とする。
上記成分の合金を鋳造後、450〜600℃均質化処理し、こ
れに熱間圧延と冷間圧延を加え途中1回以上の中間焼純
を入れ、最後の中間焼純から最終板厚まで15〜60%の冷
間圧延率で圧延すればよい。
大となり、耐サグ性を向上する。また最終冷間圧延率を
15〜60%とすることで、フィン材に適度の硬度をもた
せ、コルゲート成形,コア組み時のフィンの潰れ変性を
防止することが可能となり、ろう付け時の耐サグ性も向
上することができる。
し、面削してから520℃で3時間均質化処理を行ない、
その後熱間圧延により厚さ5mmとし、続いて冷間圧延に
より厚さ0.15mmとした。これを380で2時間中間焼純し
た後、冷間圧延により厚さ0.1mmに仕上げた。
大気中で加熱した後、引張強さと導電率を測定した。ま
た第1図にすようにフィン材(1)の一端を治具(2)
により固定し、該治具(2)よりフィン材(1)を50mm
の長さに突出させ、これをろう付けを模して600℃で10
分間大気中で加熱し、その際のサグ量(N)を測定し、
3個の平均値を求めた。
を芯材として外面側にJIS 4343合金ろう付けをクラッ
ドした板厚0.4mmの電縫チューブと組み合せ、フッ化物
系フラックスを用いてN2ガス中600℃で10分間ろう付け
を行ない、ラジエーターのフィンとチューブを接合した
ミニコアを作製し、これを720時間のCASS試験(JIS H
8681)を行ない、チューブに発生するピットの深さを焦
点深度法により測定した。これ等の結果を第2表に示
す。
o.1〜4は何れもろう付け後の強度9kg/mm2以上,導電率
50%IACS以上の特性を示し、ろう付け加熱時のサグ量も
18mm以下と優れ、JIS 3003合金からなる従来フィン材N
o.8と比較し、ろう付け後の導電率がはるかに高く、か
つ同等の犠牲作用を示し、強度面で若干劣るものの、フ
ィンの形状,ピッチ,コルゲート高さ等の調整により、
十分使用可能である。
6はろう付け後の強度が劣り、またZn含有量が多い比較
フィン材No.7でチューブの防食効果が飽和し、逆にフィ
ン材として腐食が顕著となる。
ン材はサーペンタイン型のコンデンサーやエバポレータ
ーのろう材けをクラッドしたフィンの芯材としても同様
に使用することができる。
の形状を若干変化させることにより、ろう付け前後のフ
ィンの座屈がなく、熱交換性能が優れ、かつ構造強度の
十分な熱交換器の製造が可能となり、フィンの薄肉化に
際して放熱面積の減少による熱交換性能のダウンをある
程度補うことができる顕著な効果を奏するものである。
車用ラジエーターの一例を示す斜視図、第3図は自動車
用エバポレーターの一例を示す要部斜視図である。 1……フィン 2……治具 3……偏平チューブ 4……ヘッダー 5……パッキング 6……タンク 7,7′……冷媒通路 8,8′……チューブ構成シート
Claims (2)
- 【請求項1】Si0.45〜1.0wt%,Fe0.45〜3.0wt%,Zr0.01
〜0.3wt%を含み、残部Alと不可避的不純物からなるろ
う付加熱用アルミニウム合金フィン材。 - 【請求項2】Si0.45〜1.0wt%,Fe0.45〜3.0wt%,Zr0.01
〜0.3wt%,Zn1.1〜2.0wt%を含み、残部Alと不可避的不
純物からなるろう付加熱用アルミニウム合金フィン材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63283739A JPH0678579B2 (ja) | 1988-11-11 | 1988-11-11 | ろう付加熱用アルミニウム合金フィン材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63283739A JPH0678579B2 (ja) | 1988-11-11 | 1988-11-11 | ろう付加熱用アルミニウム合金フィン材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02133540A JPH02133540A (ja) | 1990-05-22 |
JPH0678579B2 true JPH0678579B2 (ja) | 1994-10-05 |
Family
ID=17669478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63283739A Expired - Lifetime JPH0678579B2 (ja) | 1988-11-11 | 1988-11-11 | ろう付加熱用アルミニウム合金フィン材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0678579B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2846544B2 (ja) * | 1992-08-20 | 1999-01-13 | 古河電気工業株式会社 | アルミニウム合金高熱伝導性フィン材 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6017045A (ja) * | 1983-07-07 | 1985-01-28 | Furukawa Alum Co Ltd | Al製熱交換器のフイン用Al合金 |
JPS60200939A (ja) * | 1984-03-23 | 1985-10-11 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 強度と加工性のすぐれたアルミニウム合金 |
JPS60215729A (ja) * | 1984-04-10 | 1985-10-29 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | アルミニウム合金熱交換器用フイン材とその製造方法 |
JPS6280287A (ja) * | 1985-10-03 | 1987-04-13 | Mitsubishi Alum Co Ltd | Al合金製犠牲陽極材 |
JPS62127446A (ja) * | 1985-11-28 | 1987-06-09 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 熱交換器用犠牲陽極フイン材 |
JPS6345352A (ja) * | 1986-04-23 | 1988-02-26 | Nippon Light Metal Co Ltd | ろう付用アルミニウム合金薄板の製法 |
JPS63186846A (ja) * | 1987-01-28 | 1988-08-02 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | アルミニウム合金製熱交換器用フイン材 |
-
1988
- 1988-11-11 JP JP63283739A patent/JPH0678579B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02133540A (ja) | 1990-05-22 |
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