JPS6256096B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6256096B2
JPS6256096B2 JP57143381A JP14338182A JPS6256096B2 JP S6256096 B2 JPS6256096 B2 JP S6256096B2 JP 57143381 A JP57143381 A JP 57143381A JP 14338182 A JP14338182 A JP 14338182A JP S6256096 B2 JPS6256096 B2 JP S6256096B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
watertightness
present
gypsum
early strength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP57143381A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5935050A (ja
Inventor
Kenji Umeki
Takeshi Furukawa
Shunichiro Uchida
Tetsuro Goto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Onoda Cement Co Ltd
Original Assignee
Onoda Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Onoda Cement Co Ltd filed Critical Onoda Cement Co Ltd
Priority to JP14338182A priority Critical patent/JPS5935050A/ja
Publication of JPS5935050A publication Critical patent/JPS5935050A/ja
Publication of JPS6256096B2 publication Critical patent/JPS6256096B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は3CaO・SiO2含有量およびセメント粒
子の分級組成を特定の範囲に構成し、かつセメン
ト中の二水石膏が二水塩の結晶形態を保持するよ
うにして品質の安定性と水密性とを高めた早強性
ポルトランドセメントに関する。 一般に早強性ポルトランドセメントを製造する
方法として、3CaO・SiO2含有量を多くしたポル
トランドセメントクリンカに適量の二水石膏を添
加した混合物を粉砕して微粉末にすることが知ら
れている。その際、粉砕機にはボールミルが用い
られるが、微粉砕の過程でミル内温度が上昇する
ためにクリンカに添加した二水石膏が脱水して半
水石膏や可溶性無水石膏に変質する場合が生ず
る。更にミル内温度上昇を抑制するためミル内散
水も行なわれる。このように早強性ポルトランド
セメントが、微粉末化、セメント温度上昇、石膏
の変質、ミル内散水等の一連の作用を複合して受
けると、粉砕直後送り込まれるセメントサイロ内
において所謂サイロ内高温風化現象によりセメン
ト強度の低下を来たしたり、袋詰め後もセメント
が風化しやすく、さらにはセメント凝結時間の異
常や初期強度の低下をもたらし、これらの結果と
してセメント硬化体に不均一な硬化組織や微小な
空隙を形成せしめ水密性の低下、ひいては耐久性
の低下を来たすことが確認されている。 本発明は従来の早強性ポルトランドセメントの
もつ上記欠点を克服し、品質の安定性と水密性を
高めた早強性ポルトランドセメントを提供するも
のであつてその構成は、鉱物組成が、3CaO・
SiO240〜60%、2CaO・SiO215〜40%、3CaO・
Al2O310%以下なるポルトランドセメントクリン
カと二水石膏とからなり、その粒子組成が、20μ
残分15%以下、5μ残分80〜90%であることを特
徴とする。 以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明す
る。 一般にポルトランドセメントにおいては
3CaO・SiO2(C3S)の量比が増加すると早期強
度が高まる。従来の早強ポルトランドセメントは
主にこのC3Sの量比を60%以上に多くしたもので
ある。このように従前、セメントの早強性を得る
にはC3S量比を高めるなど鉱物組成の点からその
達成を試みるものが多い。ところがC3Sの量比が
増すと早期強度を発揮するものの水密性が低下す
るという他の問題を生ずる。又セメント粒子の分
級組成に関しても単に粒子を細かくして早期強度
を達成しようとする試みがなされているが未だ充
分ではない。 このような従来技術に対し本発明はむしろC3S
の量比を普通ポルトランドセメントの組成範囲に
抑えたままこの鉱物組成とセメント粒子の分級組
成および添加石膏の結晶形態との兼ね合いから早
期強度の発現と水密性の改善を可能としたもので
ある。 尚、ここでいう早強性とは材令1日のJISモル
タル強さが100Kg/cm2以上発現することを云い、
同じく水密性とはモルタル又はコンクリート硬化
体の吸水又は透水に対する抵抗性を云う。因に水
密性はモルタル又はコンクリート硬化体の水セメ
ント比をはじめ配合条件によつても異なるが、一
定の配合条件のもとに水の拡散係数を測定すれば
水密性の程度を相対比較することができる。 本発明は上記着想に基づき、セメントクリンカ
の鉱物組成として次のものを用いる。3CaO・SiO2(C3S) 40〜60重量% 2CaO・SiO2(C2S) 15〜40 〃 3・2 33) 10以下 ここでC3Sが60重量%以上の場合には早強性を
有するものの水密性が低下する。またC3Sが40重
量%以下の場合には所望の早期強度性を達成しえ
ない。同様の理由からC2Sは15〜40重量%が適当
である。又、C3Aはその量比が多くなると粗い水
和硬化体を形成するので10%以下が適当である。
因に後述する本発明の実施例ないし比較例につい
てみると、上記クリンカ鉱物組成においてC3Sの
量比が本発明より少い比較試料5は第2表に示す
ように早期強度を発現できず、又C3Sの量比が多
過ぎる比較試料6は早期強度を有するものの第2
表に示すように水密性が低下する。 次に粒子組成としては第1図に示すごとく、20
μ残分15%以下かつ5μ残分80〜90%の範囲に整
粒する。この範囲を外れる場合は安定な早強性を
得られず又は水密性の低下を招く、即ち、20μ残
分が15%を超えるか、およびまたは5μ残分が90
%を超える場合は安定した早強性を得難い。また
5μ残分が80%未満の場合は品質の安定性が悪
く、とくに水密性が低下する傾向を有するので好
ましくない。 因に上記比較例において、クリンカ鉱物組成は
本発明と同範囲でありながら粒子組成において異
なる比較試料7、8、9についてみると、20μ残
分ないし5μ残分の多い比較試料7、9はいずれ
も早期強度が低くかつ水密性も低下している。又
5μ残分の少ない比較試料8は水密性が大幅に低
下している(第2表参照)。 尚、従来の一般的なセメント粒子の粒子組成の
代表例は次の通りであり、本発明に比べて粒子組
成が分散しており水密性に劣る。
【表】 以上のように本発明はセメントの粒子組成を特
定の範囲に整粒することが必要であるが、さらに
はクリンカの焼結グレードはC3Sの平均結晶粒径
が10μ以上平均複屈折が0.005以上、C2Sの平均
粒径が10μ以上であることが望ましい。 次にセメントの水密性は粒子組成のみならず粉
砕時の石膏の変質によつても不良になる。本発明
は鉱物組成と粒子組成と共に石膏の結晶形態を二
水塩に保持することにより早期強度および水密性
を高めたものである。本発明にかかる早強性ポル
トランドセメントとするには石膏の変質を防止す
るため、100℃以下の温度下でかつ通風量の比較
的多いミル内散水を行なわない乾燥状態下にて粉
砕分級し、整粒する必要がある。 尚、このように添加石膏を二水塩に保持しつつ
上記粒子組成を有する本発明のセメントを得るに
は従前の粉砕分級手段では不充分である。従来セ
メント製造に汎用されている粉砕分級システム
は、粉砕機としてボールミルを用い、分級機とし
てゲーコ型セパレータ、スターテバンド型セパレ
ータ、サイクロン型セパレータ等を用いるものが
大部分である。このため従来の粉砕システムでは
20μ残分を15%以下にすると5μ残分が80%以下
となるばかりでなく粉砕中にミル内温度が上昇
し、添加した二水石膏が脱水を起す。例えば従来
の分級機においては120℃〜130℃以上の温度下に
あり脱水を生じ易い。又従来の平均的な早強性セ
メント粉砕の例では時間当り100トン粉砕する場
合500〜1000の水を散水しており粉砕時の湿度
も高くセメントの変質を生じ易い。一方、例え
ば、特開昭56−15876に示す渦流式分級機を用い
れば、ミルを通過する再循環微粉量が大巾に減少
し、かつ分級機の冷却に有効な風量が多い。従来
の分級機ではその風量が0〜600m3/t精粉程度
であるが、上記渦流式分級機を用いれば1500m3
t精粉程度に増加できるので粉砕時のミル内温度
を高くすることなくシヤープな分級性能と相俟つ
て本発明に係わる粒子組成を実現することができ
る。 なお、本発明において、粉砕時に多価アルコー
ル、エタノールアミン等の粉砕助剤を組合せて用
いると本発明に係わる粒子組成の達成が容易とな
る。また添加する二水石膏は通常用いられるもの
であれば何でもよく、セメント中のSO3換算で
2.5〜4.5%とするのが望ましい。 次に本発明の実施例を示す。 実施例 1 本発明品および比較品で使用したポルトランド
セメントクリンカの鉱物組成およびポルトランド
セメント中のSO3量を第1表に示す。本発明品お
よび比較品に用いたクリンカ中の3CaO・SiO2
平均粒径35μ、平均複屈折率0.006、2CaO・SiO2
の平均粒径は25μである。 また、製造されたポルトランドセメントの粒子
組成、使用分級機の種類およびセメント中におけ
る添加二水石膏の結晶形態を併せて第1表に示
す。いずれの場合も、粉砕助剤としてデイエチレ
ングリコールをセメントに対し0.02%添加した。 製造されたポルトランドセメントの熱分析結果
の一例を第2図に示す。本発明品の場合は二水石
膏特有の吸熱ピークを示しているが、比較品の場
合は吸熱ピークが2段にならず、しかも小さいこ
とから、添加された二水石膏がセメント中におい
て大部分半水石膏に変質し、又は一部可溶性無水
石膏になつていることを示している。 次に第1表に示した粉砕直後のセメントについ
て(イ)直ちに室温に冷却して供試試料としたもの、
(ロ)粉砕後、ミル出粉温度で7日間密封保存後供試
試料としたもの〔第2表〔 〕の数値)、(ハ)粉砕
後、湿度80%にて24時間薄層強制風化させた後供
試試料としたもの(第2表( )の数値)、の3
通りの試料について、JIS R5201のセメント物理
試験方法に従いセメントの凝結時間およびモルタ
ルの圧縮強さ試験を行つた。この結果を第2表に
示す。第1表−第2表により次の点が明らかであ
る。 まず本発明の試料1〜4は上記(ロ)(ハ)の各保存条
件下においても基準状態(イ)と比較した凝結時間に
殆んど差異がなく、又、強度発現も優れている。
クリンカ鉱物組成の点についてみると、該鉱物組
成が本発明の範囲外にある比較試料5は早期強度
を発揮していない。又比較試料6は早期強度は大
きいものの保存条件を変えた場合凝結時間の変動
が著しくASS5T−101に定める異常凝結性の基準
による偽凝結を生ずる等の問題がある。又、粒子
組成の点についてみると鉱物組成が本発明の範囲
内であつても粒子組成の異なる比較試料7、9は
いずれも早期強度を有せず、又比較試料8は保存
条件を変えたときの凝結時間の変動が著しくかつ
偽凝結を生ずる。更に鉱物組成、粒子組成および
石膏の結晶形態のいずれにおいても異なる比較試
料10、11、12についても凝結時間の変動および偽
凝結について同様の問題があり、品質が不安定で
ある。
【表】
【表】
【表】 実施例 2 実施例1で用いた供試試料について、コンクリ
ートの水密性試験を行つた。コンクリートの配合
を第3表に示し、材令21日におけるコンクリート
の水の拡散係数測定結果を第2表に示す。なお、
水の拡散係数測定法によるコンクリートの水密性
の試験は、一般によく用いられる供試体を円柱形
としたアウトプツト法で行つた。
【表】 本実施例によれば本発明の試料1〜4は保存条
件を変えた場合においても水の拡散係数の絶対値
が小さく優れた水密性を有するが、比較試料、就
中3CaO・SiO2含有量の多いもの程、あるいは添
加した二水石膏が半水石膏ないし可溶性無水石膏
に変質したものは保存条件を変えると水密性が顕
著に低下することがわかる。 上記実施例から明らかなように本発明にかかる
早強性ポルトランドセメントは従来品に比較して
サイロ内高温貯蔵中や袋詰め品として貯蔵中に風
化作用による品質の劣化が小さく、また異常凝結
性を帯びることなく優れた早強性と水密性を具備
するものであるから、過酷な条件下で施工される
セメントコンクリート工事に対し、安定した早強
性と水密性を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の粒子組成を示すグラフ、第2
図はセメントの熱分析結果を示すグラフであり、
図中実線は示差熱曲線、破線は重量変化曲線をそ
れぞれ示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 鉱物組成が、3CaO・SiO240〜60%、
    2CaO・SiO215〜40%、3CaO・Al2O310%以下な
    るポルトランドセメントクリンカと二水石膏とか
    らなり、その粒子組成が、20μ残分15%以下、5
    μ残分80〜90%であることを特徴とする早強性ポ
    ルトランドセメント。
JP14338182A 1982-08-20 1982-08-20 早強性ポルトランドセメント Granted JPS5935050A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14338182A JPS5935050A (ja) 1982-08-20 1982-08-20 早強性ポルトランドセメント

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14338182A JPS5935050A (ja) 1982-08-20 1982-08-20 早強性ポルトランドセメント

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5935050A JPS5935050A (ja) 1984-02-25
JPS6256096B2 true JPS6256096B2 (ja) 1987-11-24

Family

ID=15337449

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14338182A Granted JPS5935050A (ja) 1982-08-20 1982-08-20 早強性ポルトランドセメント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5935050A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0296189U (ja) * 1989-01-23 1990-07-31

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61205648A (ja) * 1984-11-13 1986-09-11 山陽国策パルプ株式会社 セメントスラリーの調製法
JPS61251545A (ja) * 1985-04-26 1986-11-08 宇部興産株式会社 白色セメントの製造方法
JPS62167240A (ja) * 1986-01-17 1987-07-23 宇部興産株式会社 セメント組成物の製造方法
JPS62260747A (ja) * 1986-05-07 1987-11-13 山陽国策パルプ株式会社 コンクリ−トの製造法
JPS62260748A (ja) * 1986-05-07 1987-11-13 山陽国策パルプ株式会社 コンクリ−トの製造方法
JP2013189337A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Tokuyama Corp セメントの製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5144535A (ja) * 1974-10-15 1976-04-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd Maisetsukinzokutaiboshokusochi
JPS5233135A (en) * 1975-09-09 1977-03-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd Combustor

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5144535A (ja) * 1974-10-15 1976-04-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd Maisetsukinzokutaiboshokusochi
JPS5233135A (en) * 1975-09-09 1977-03-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd Combustor

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0296189U (ja) * 1989-01-23 1990-07-31

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5935050A (ja) 1984-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4160674A (en) Early high-strength portland cement and method of manufacture
US4419136A (en) Expansive cement
US3666581A (en) Method of making dried gypsum articles having improved strength to density ratio
US2564690A (en) Hydrated lime-fly ash-fine aggregate cement
US3884710A (en) Expansive cement
US4981519A (en) Hydraulic hardening material and method of manufacturing the same
US20180327308A1 (en) Hyaloclastite pozzolan, hyaloclastite based cement, hyaloclastite based concrete and method of making and using same
JPH0122209B2 (ja)
JPH0891885A (ja) セメント組成物の製造方法
US20200262752A1 (en) Hyaloclastite pozzolan, hyaloclastite based cement, hyaloclastite based concrete and method of making and using same
US5908502A (en) Limestone filled Portland cements
JPS6256096B2 (ja)
CN106186901A (zh) 一种适用于高海拔地区的凝灰岩粉碾压混凝土
RU2029749C1 (ru) Способ изготовления вяжущего низкой водопотребности
US3982954A (en) Pozzolan and concrete product thereof
JP2548558B2 (ja) 水硬性微粉末の製造方法
JPH06199549A (ja) 高強度コンクリート用セメント組成物
JPH0550461B2 (ja)
JP3338843B2 (ja) セメント用混和材料及びセメント組成物
US2898220A (en) Process for manufacturing steamcured light-weight concrete with low shrinkage
Ghiasvand et al. Effect of grinding method on energy consumption and particle size distribution of blended cements
US3183105A (en) Cement additive composed of a mixture of methyl acetate and methyl alcohol
JPH0676235B2 (ja) 水硬性セメント組成物
JPH03187958A (ja) ポルトランドセメントの製造方法
JP3175629B2 (ja) 放射性廃棄物固型化用充填モルタル、放射性コンクリート廃棄物の処理方法および放射性廃棄物固型化用充填モルタルの製造方法