JPH0550461B2 - - Google Patents
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- JPH0550461B2 JPH0550461B2 JP62329721A JP32972187A JPH0550461B2 JP H0550461 B2 JPH0550461 B2 JP H0550461B2 JP 62329721 A JP62329721 A JP 62329721A JP 32972187 A JP32972187 A JP 32972187A JP H0550461 B2 JPH0550461 B2 JP H0550461B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は、普通ポルトランドセメントクリン
カを使用した早強ポルトランドセメントの製造方
法に関するものである。 〔従来技術とその問題点〕 従来の早強ポルトランドセメントクリンカを焼
成して製造する早強ポルトランドセメントの製造
方法は、第1図に示す様に、早強ポルトランドセ
メント以外のポルトランドセメントと同様、原料
工程、焼成工程、仕上工程を経て製造される。 原料工程では、石灰石、粘土、珪石、酸化鉄原
料、蛍石を原料とし、これらを正確に調合し、原
料粉砕機で微粉砕される。微粉砕された原料は原
料粉空気混合槽に導かれ、ここで均一に混合され
原料粉貯蔵サイロに貯蔵される。 焼成工程では、原料工程で製造された調合原料
粉が焼成窯に送られ、燃料をバーナーで吹き込ん
で燃焼し焼成される。原料は焼成窯の回転ととも
に次第に移動し、焼成帯で普通ポルトランドセメ
ント原料焼成よりも100℃前後高い温度で加熱さ
れ、半溶融状態になるまで焼き締められて空気に
よつて急冷されクリンカ貯蔵タンクに貯蔵され
る。 仕上工程においては、クリンカにセメント中の
SO3量が2.5〜3.5重量%になる様、石こうを加え、
更に粉砕助剤としてジエチレングリコールをセメ
ントに対し0.015〜0.03重量%添加し、比表面積
(ブレーン値)で4000〜4400cm2/gになるまで仕
上粉砕機により微粉砕し、これを分級機によつて
分級し、冷却機を経てセメントタンクに貯蔵され
る。 早強ポルトランドセメントは、短期強度発現を
目的としたもので、3CaO・SiO2量を多くし、か
つ高粉末度としたセメントである。従つて、前記
原料工程において、高水硬率で難溶融なセメント
原料粉を製造するため焼成上多くの燃料を必要と
する。 このため焼成を容易にする目的で、媒溶剤とし
て、蛍石をセメント原料に対して1.0重量%以下
を混合使用する。また、焼成窯を他のポルトラン
ドセメントの製造用に共用すると、原料の切換え
によつて、一時期間中間的化学成分を有したクリ
ンカが排出されることになる。 このため、この中間品を早強ポルトランドセメ
ントすることができないという無駄が生じる。 更に、焼成原料が異なることにより焼成運転条
件を変更しなければならないため、安定運転を得
るまで時間を要し、この間の運転の乱れにより品
質的に不良なクリンカが製造されるという問題が
ある。 製造においては、他のポルトランドセメントと
異なるため、専用の原料粉空気混合槽、原料粉貯
蔵サイロ及びクリニカ貯蔵タンクを配備しなけれ
ばならないなどの問題がある。 〔発明が解決しようとする課題〕 周知のように、セメント産業は、同一のキルン
を使つて各種セメントを製造するものであるが、
セメントの種類により焼成運転条件が異なり、早
強ポルトランドセメントの場合も前述のような特
殊の条件や問題があると同時に、普通ポルトラン
ドセメントの外に早強ポルトランドセメントを製
造しようとすると、普通ポルトランドセメント用
設備とは別に、専用の原料粉空気混合槽や原料粉
貯蔵サイロ、クリンカ貯蔵タンク等を設備しなけ
ればならず、土地と厖大な設備費必要となる。 そこで、この発明は、普通ポルトランドセメン
トクリンカをベースに、早強ポルトランドセメン
トを製造する方法、つまり、従来の普通ポルトラ
ンドセメントの製造設備で製造することの出来る
早強ポルトランドセメントの製造方法を得ること
を目的とするものである。 〔課題を解決するための手段〕 この発明は上記の課題を解決するためになされ
たもので、次のような製造方法である。 即ち、この発明は普通ポルトランドセメントク
リンカに石こうを3〜6重量%(セメント中の
CO3で2.5〜3.5重量%)、トリエタノールアミン又
はジエチレングリコールを0.01〜0.04重量%、オ
キシカルボン酸またはその塩類あるいはリグニン
スルホン酸またはその塩類を0.015〜0.05重量%
添加し、ブレーン値4200〜4600cm2/gになるまで
微粉砕することを特徴とする早強ポルトランドセ
メントの製造方法である。 〔実施例〕 第1表は、実施例の処方と、強度特性を示すも
ので、強度増進効果および機構を判断するため、
普通ポルトランドセメントクリンカ、二水石こう
と型水石こうを1:1の割合に混合調整した石
こう、トリエタノールアミン、ジエチレングリコ
ール、グルコン酸ナトリウムおよびリグニンスル
ホン酸カルシウムを各種組合せ粉砕したセメント
と従来製法による早強ポルトランドセメントの強
度特性を併記した。なお、凝結特性と安息角につ
いても併せて示した。試験方法はJIS R 5201に
よる。
カを使用した早強ポルトランドセメントの製造方
法に関するものである。 〔従来技術とその問題点〕 従来の早強ポルトランドセメントクリンカを焼
成して製造する早強ポルトランドセメントの製造
方法は、第1図に示す様に、早強ポルトランドセ
メント以外のポルトランドセメントと同様、原料
工程、焼成工程、仕上工程を経て製造される。 原料工程では、石灰石、粘土、珪石、酸化鉄原
料、蛍石を原料とし、これらを正確に調合し、原
料粉砕機で微粉砕される。微粉砕された原料は原
料粉空気混合槽に導かれ、ここで均一に混合され
原料粉貯蔵サイロに貯蔵される。 焼成工程では、原料工程で製造された調合原料
粉が焼成窯に送られ、燃料をバーナーで吹き込ん
で燃焼し焼成される。原料は焼成窯の回転ととも
に次第に移動し、焼成帯で普通ポルトランドセメ
ント原料焼成よりも100℃前後高い温度で加熱さ
れ、半溶融状態になるまで焼き締められて空気に
よつて急冷されクリンカ貯蔵タンクに貯蔵され
る。 仕上工程においては、クリンカにセメント中の
SO3量が2.5〜3.5重量%になる様、石こうを加え、
更に粉砕助剤としてジエチレングリコールをセメ
ントに対し0.015〜0.03重量%添加し、比表面積
(ブレーン値)で4000〜4400cm2/gになるまで仕
上粉砕機により微粉砕し、これを分級機によつて
分級し、冷却機を経てセメントタンクに貯蔵され
る。 早強ポルトランドセメントは、短期強度発現を
目的としたもので、3CaO・SiO2量を多くし、か
つ高粉末度としたセメントである。従つて、前記
原料工程において、高水硬率で難溶融なセメント
原料粉を製造するため焼成上多くの燃料を必要と
する。 このため焼成を容易にする目的で、媒溶剤とし
て、蛍石をセメント原料に対して1.0重量%以下
を混合使用する。また、焼成窯を他のポルトラン
ドセメントの製造用に共用すると、原料の切換え
によつて、一時期間中間的化学成分を有したクリ
ンカが排出されることになる。 このため、この中間品を早強ポルトランドセメ
ントすることができないという無駄が生じる。 更に、焼成原料が異なることにより焼成運転条
件を変更しなければならないため、安定運転を得
るまで時間を要し、この間の運転の乱れにより品
質的に不良なクリンカが製造されるという問題が
ある。 製造においては、他のポルトランドセメントと
異なるため、専用の原料粉空気混合槽、原料粉貯
蔵サイロ及びクリニカ貯蔵タンクを配備しなけれ
ばならないなどの問題がある。 〔発明が解決しようとする課題〕 周知のように、セメント産業は、同一のキルン
を使つて各種セメントを製造するものであるが、
セメントの種類により焼成運転条件が異なり、早
強ポルトランドセメントの場合も前述のような特
殊の条件や問題があると同時に、普通ポルトラン
ドセメントの外に早強ポルトランドセメントを製
造しようとすると、普通ポルトランドセメント用
設備とは別に、専用の原料粉空気混合槽や原料粉
貯蔵サイロ、クリンカ貯蔵タンク等を設備しなけ
ればならず、土地と厖大な設備費必要となる。 そこで、この発明は、普通ポルトランドセメン
トクリンカをベースに、早強ポルトランドセメン
トを製造する方法、つまり、従来の普通ポルトラ
ンドセメントの製造設備で製造することの出来る
早強ポルトランドセメントの製造方法を得ること
を目的とするものである。 〔課題を解決するための手段〕 この発明は上記の課題を解決するためになされ
たもので、次のような製造方法である。 即ち、この発明は普通ポルトランドセメントク
リンカに石こうを3〜6重量%(セメント中の
CO3で2.5〜3.5重量%)、トリエタノールアミン又
はジエチレングリコールを0.01〜0.04重量%、オ
キシカルボン酸またはその塩類あるいはリグニン
スルホン酸またはその塩類を0.015〜0.05重量%
添加し、ブレーン値4200〜4600cm2/gになるまで
微粉砕することを特徴とする早強ポルトランドセ
メントの製造方法である。 〔実施例〕 第1表は、実施例の処方と、強度特性を示すも
ので、強度増進効果および機構を判断するため、
普通ポルトランドセメントクリンカ、二水石こう
と型水石こうを1:1の割合に混合調整した石
こう、トリエタノールアミン、ジエチレングリコ
ール、グルコン酸ナトリウムおよびリグニンスル
ホン酸カルシウムを各種組合せ粉砕したセメント
と従来製法による早強ポルトランドセメントの強
度特性を併記した。なお、凝結特性と安息角につ
いても併せて示した。試験方法はJIS R 5201に
よる。
本方法で製造したセメントと従来法による早強
ポルトランドセメントを使用したコンクリート
(水セメント比55重量%、単位水量176Kg/m3、ス
ランプ12cm、空気量4容積%)について、スラン
プ(JIS A1101)、ブリージング(JIS A1123)、
凝結時間(JIS A6204附属書1)、断熱温度上
昇・圧縮強度(JIS A1108)、乾燥収縮(JIS
A1129)、静弾性係数および耐凍結融解(JIS
A6204附属書2)を比較試験した結果を第2表に
示す。各試験とも20℃で行つたものであり、従来
製法によるセメントと比較した評価についても示
した。
ポルトランドセメントを使用したコンクリート
(水セメント比55重量%、単位水量176Kg/m3、ス
ランプ12cm、空気量4容積%)について、スラン
プ(JIS A1101)、ブリージング(JIS A1123)、
凝結時間(JIS A6204附属書1)、断熱温度上
昇・圧縮強度(JIS A1108)、乾燥収縮(JIS
A1129)、静弾性係数および耐凍結融解(JIS
A6204附属書2)を比較試験した結果を第2表に
示す。各試験とも20℃で行つたものであり、従来
製法によるセメントと比較した評価についても示
した。
従来のポルトランドセメントを用いて、セメン
ト中の全SO3量を増加させ粉末度を高くしたセメ
ントは、初期および長期とも強度は高くなるが、
従来製法による早強ポルトランドセメントの85〜
92%にとどまり、モルタルおよびコンクリートに
おいてもワーカビリチーに劣る。 しかしながらこの発明の方法により製造したセ
メントは、収縮強度、曲げ強度、引張強度はいう
までもなく、乾燥収縮、静弾性係数、耐凍結融解
の硬化コンクリートの性状およびスランプ、ブリ
ージング、凝結、断熱温度上昇のフレツシユコン
クリートの性状においても、従来製法による早強
ポルトランドセメントと同等もしくはそれ以上の
特性を有する。 この発明による強度増進機構は、トリエタノー
ルアミンあるいはジエチレングリコールによると
ころがより大きく、これら添加剤は短期強度に、
より大きく寄与する3CaO・SiO2を含む5〜
25μm粒子を増加させ、セメントの粒子分布を改
善するという物理作用効果がある。また3CaO・
SiO2水和の際の強度増進をもたらす化学作用効
果も有する。 しかしながら、強度増進をはかる目的で、従来
の製法に比べて、トリエタノールアミンあるいは
ジエチレングリコールの添加を増量させると同時
に、セメントの粉末度を高くすると、粉体の流動
性が大きくなりすぎ(安息角が小さくなる)、更
にこのセメントに水を加えて練り込んだ場合、所
定のワーカビリチーを得るための練り込み水量が
増加するというふたつの弊害をもたらす。 そして粉体の流動性が大きくなりすぎると、輸
送過程のわずかな穴や〓間から粉が洩れ、貯蔵タ
ンク引出し時のフラツシユ現象(ロータリーバル
ブ等の〓間から一気に流れ出すこと)やベルトコ
ンベア輸送時のフラツシユバツク現象(ベルトの
わずかな傾斜で粉がベルト上で流れること)およ
びセメント袋詰め時の充填性を悪くし、所定量袋
に詰まらないという問題を生ずる。更に、生コン
工場などのユーザーにおいてはセメント計量時、
ストツクビンや計量ビンの各ゲートわずかな〓間
から粉が洩れ、計量誤差を生じる恐れがあるな
ど、実用上使用できないセメントになる。 そして、練り込み水量が増加するということ
は、同一のセメント量でモルタルおよびコンクリ
ートを製造した場合、強度低下を引きおこすた
め、容先ではセメントを多量に使うことが必要と
なるなど不経済なセメントとなる。 本発明は、この問題を解決するため、オキシカ
ルボン酸またはその塩類あるいはグリニンスルホ
ン酸またはその塩類のどちらか一方をセメント粉
砕時に併用添加(先添加)するようにしたもの
で、この方法によればセメント粒子は適当に凝集
して安息角を大きくし、粉体の流動性が改善され
ると同時にこのセメントに水を加えて練り込んだ
場合、これらはセメント粒子の分散を促し、練り
込み水量増の問題も改善し、従来法による早強ポ
ルトランドセメントと同等もしくはそれ以上の品
質のものを得たものである。 添加石こうについては、型無水石こうを30重
量%未満とすると強度が低下する傾向があり、ま
た80重量%を超えると凝結時間を早めり、偽凝結
をおこすおそれがあるため、適正な範囲は30〜80
重量%である。 経済性としては、この発明は普通ポルトランド
セメントクリンカを使用するため、従来製法で必
要とする早強ポルトランドセメント製造用の原料
粉空気混合槽、原料粉貯蔵サイロ、クリンカ貯蔵
タンクの設備が不用となり設備投資金額が少なく
なる。 また、従来の早強ポルトランドセメント製造に
は蛍石添加設備がいるのに比べ、普通ポルトラン
ドセメント原料粉には必要でなく、燃料消費量も
より少なく経済的にも有利である。 更に焼成窯を共用する場合に生ずる中間的化学
成分を有するクリンカや、原料品質の切替え時点
から発生する運転の乱れによる品質不良クリンカ
の除去といつた無駄な処理がなく、連続して安定
な運転状態で製造できる。 この発明に使用する添加剤費用を加味しても従
来製法より変動費は同等以下となり有利である。 以上、この発明にはより多くの優位な点を有
し、かつ製造上従来製法より、より容易に早強ポ
ルトランドセメントを製造することができる。
ト中の全SO3量を増加させ粉末度を高くしたセメ
ントは、初期および長期とも強度は高くなるが、
従来製法による早強ポルトランドセメントの85〜
92%にとどまり、モルタルおよびコンクリートに
おいてもワーカビリチーに劣る。 しかしながらこの発明の方法により製造したセ
メントは、収縮強度、曲げ強度、引張強度はいう
までもなく、乾燥収縮、静弾性係数、耐凍結融解
の硬化コンクリートの性状およびスランプ、ブリ
ージング、凝結、断熱温度上昇のフレツシユコン
クリートの性状においても、従来製法による早強
ポルトランドセメントと同等もしくはそれ以上の
特性を有する。 この発明による強度増進機構は、トリエタノー
ルアミンあるいはジエチレングリコールによると
ころがより大きく、これら添加剤は短期強度に、
より大きく寄与する3CaO・SiO2を含む5〜
25μm粒子を増加させ、セメントの粒子分布を改
善するという物理作用効果がある。また3CaO・
SiO2水和の際の強度増進をもたらす化学作用効
果も有する。 しかしながら、強度増進をはかる目的で、従来
の製法に比べて、トリエタノールアミンあるいは
ジエチレングリコールの添加を増量させると同時
に、セメントの粉末度を高くすると、粉体の流動
性が大きくなりすぎ(安息角が小さくなる)、更
にこのセメントに水を加えて練り込んだ場合、所
定のワーカビリチーを得るための練り込み水量が
増加するというふたつの弊害をもたらす。 そして粉体の流動性が大きくなりすぎると、輸
送過程のわずかな穴や〓間から粉が洩れ、貯蔵タ
ンク引出し時のフラツシユ現象(ロータリーバル
ブ等の〓間から一気に流れ出すこと)やベルトコ
ンベア輸送時のフラツシユバツク現象(ベルトの
わずかな傾斜で粉がベルト上で流れること)およ
びセメント袋詰め時の充填性を悪くし、所定量袋
に詰まらないという問題を生ずる。更に、生コン
工場などのユーザーにおいてはセメント計量時、
ストツクビンや計量ビンの各ゲートわずかな〓間
から粉が洩れ、計量誤差を生じる恐れがあるな
ど、実用上使用できないセメントになる。 そして、練り込み水量が増加するということ
は、同一のセメント量でモルタルおよびコンクリ
ートを製造した場合、強度低下を引きおこすた
め、容先ではセメントを多量に使うことが必要と
なるなど不経済なセメントとなる。 本発明は、この問題を解決するため、オキシカ
ルボン酸またはその塩類あるいはグリニンスルホ
ン酸またはその塩類のどちらか一方をセメント粉
砕時に併用添加(先添加)するようにしたもの
で、この方法によればセメント粒子は適当に凝集
して安息角を大きくし、粉体の流動性が改善され
ると同時にこのセメントに水を加えて練り込んだ
場合、これらはセメント粒子の分散を促し、練り
込み水量増の問題も改善し、従来法による早強ポ
ルトランドセメントと同等もしくはそれ以上の品
質のものを得たものである。 添加石こうについては、型無水石こうを30重
量%未満とすると強度が低下する傾向があり、ま
た80重量%を超えると凝結時間を早めり、偽凝結
をおこすおそれがあるため、適正な範囲は30〜80
重量%である。 経済性としては、この発明は普通ポルトランド
セメントクリンカを使用するため、従来製法で必
要とする早強ポルトランドセメント製造用の原料
粉空気混合槽、原料粉貯蔵サイロ、クリンカ貯蔵
タンクの設備が不用となり設備投資金額が少なく
なる。 また、従来の早強ポルトランドセメント製造に
は蛍石添加設備がいるのに比べ、普通ポルトラン
ドセメント原料粉には必要でなく、燃料消費量も
より少なく経済的にも有利である。 更に焼成窯を共用する場合に生ずる中間的化学
成分を有するクリンカや、原料品質の切替え時点
から発生する運転の乱れによる品質不良クリンカ
の除去といつた無駄な処理がなく、連続して安定
な運転状態で製造できる。 この発明に使用する添加剤費用を加味しても従
来製法より変動費は同等以下となり有利である。 以上、この発明にはより多くの優位な点を有
し、かつ製造上従来製法より、より容易に早強ポ
ルトランドセメントを製造することができる。
第1図は従来の製造方法の流れ図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 普通ポルトランドセメントクリンカに、石こ
う、トリエタノールアミンあるいはジエチレング
リコールのどちらか一方、およびオキシカルボン
酸またはその塩類あるいはリグニンスルホン酸ま
たはその塩類のどちらか一方を添加して粉砕する
ことを特徴とする早強ポルトランドセメントの製
造方法。 2 石こう添加量は3〜6重量%で、セメント中
のSO3で2.5〜3.5重量%とする特許請求の範囲第
1項に記載の早強ポルトランドセメントの製造方
法。 3 石こうは添加量の30〜80重量%を型無水石
こうとする特許請求の範囲第1項に記載の早強ポ
ルトランドセメントの製造方法。 4 トリエタノールアミンあるいはジエチレング
リコールを0.01〜0.04重量%、オキシカルボン酸
あるいはリグニンスホルン酸を0.015〜0.05重量
%を各々添加する特許請求の範囲第1項に記載の
早強ポルトランドセメントの製造方法。 5 セメントの粉末度は、4200〜4600cm2/gとす
る特許請求の範囲第1項に記載の早強ポルトラン
ドセメントの製造方法。 6 オキシカルボン酸またはその塩類がグルコン
酸またはその塩類である特許請求の範囲第1項に
記載の早強ポルトランドセメントの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32972187A JPH01172252A (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 早強ポルトランドセメントの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32972187A JPH01172252A (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 早強ポルトランドセメントの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01172252A JPH01172252A (ja) | 1989-07-07 |
JPH0550461B2 true JPH0550461B2 (ja) | 1993-07-29 |
Family
ID=18224526
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32972187A Granted JPH01172252A (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 早強ポルトランドセメントの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01172252A (ja) |
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FR2778911B1 (fr) * | 1998-05-20 | 2000-06-23 | Jean Dominique Ceccaldi | Beton ou mortier sans retrait |
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JP6528206B2 (ja) * | 2014-09-03 | 2019-06-12 | 太平洋セメント株式会社 | セメント、モルタル、およびコンクリートの製造方法 |
JP6579442B2 (ja) * | 2016-02-29 | 2019-09-25 | 住友大阪セメント株式会社 | 収縮低減剤、セメント組成物 |
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CN110194608B (zh) * | 2019-05-23 | 2021-05-11 | 杭州砺品科技有限公司 | 一种混凝土保坍剂及其制备方法和应用方法 |
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JPS5734061A (en) * | 1980-08-07 | 1982-02-24 | Showa Denko Kk | Improvement of lightweight foamed concrete strength |
JPS62278156A (ja) * | 1986-05-27 | 1987-12-03 | 電気化学工業株式会社 | 蒸気養生用セメント組成物 |
-
1987
- 1987-12-28 JP JP32972187A patent/JPH01172252A/ja active Granted
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01172252A (ja) | 1989-07-07 |
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