JPS62167240A

JPS62167240A - セメント組成物の製造方法

Info

Publication number: JPS62167240A
Application number: JP61006344A
Authority: JP
Inventors: 小林　和一; 名智　友三郎; 光彦森田
Original assignee: Ube Industries Ltd
Current assignee: Ube Corp
Priority date: 1986-01-17
Filing date: 1986-01-17
Publication date: 1987-07-23
Also published as: JPH0415184B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明はセメントおよびその製造方法に関するものであ
る。ざらに詳しくは白色度の高いセメントおよびその製
造方法に関するものである。

従来の技術近年、色彩化、高級化指向より、建築の内外装、おるい
はチラシ、彫刻など各種装飾用の結合材として白色セメ
ントやこれを基材にしたカラーセメントが使用されてい
る。

一般に、白色セメントは下記のようにして製造されてい
る。すなわち鉄、マンカン等の着色性成分の含有量が少
ない石灰質原料及びシリカ・アルミナ質原料を吟味し、
これを適当な割合に調合、粉砕して得る調合原石を焼成
する。焼成したクリンカーを還元性雰囲気で高温より急
冷する。

この際、焼成された白色クリンカーをキルンから排出直
後、水中に落下させて急冷する方法や多量の水を撒水し
て急冷する方法により白色クリンカー中の着色性成分に
よる着色を阻止し、白色度を高めることが行なわれてい
る。得られたクリンカーと適当量の５青を混ぜ粉砕する
。

又、カラーセメントは一般に、白色セメントに良質の顔
料を混合して製造されている。

発明が解決しようとする問題点しかしながら、上記白色セメントの製造法には、種々の
欠点がある。例えば、鉄など着色成分の含有量の少ない
シワ力・アルミナ質原料として白土や蝋石があるが、い
ずれも産地が限定され、環境破壊の問題もあり、年々入
手が困難になり、かつ高価である。又、急冷法として水
没法や撒水法を用いているため、冷却用として多量の清
浄な淡水を必要とし、その一部は付着水分としてクリン
カー中に残留するので、これを乾燥しなければならない
だけでなく、クリンカーの品質が低下する。

さらにこれらの急冷法においてはキルンから排出される
クリンカーの保有熱を回収できないばかりか、付着水分
を乾燥する必要かおるので、多量の燃料を使用しなけれ
ばならない。

本発明は上記欠点を克服するため、安定した供給ができ
るシリカ・アルミナ質原料を用い、燃料使用最も少なく
、かつ高強度で白色度の高いセメントの製造方法を提供
することを目的としている。

問題点を解決するための手段上記問題点を解決するための本発明の構成は、化学組成
が３ＣａＯ−３ｉ　０２４５〜８５ｆｆｉ量％、２Ｃａ
Ｏ−３ｉ　０２　５〜４５重ｆｆ１％、３ＣａＯ−Ａ１
２ｏ３２〜１４重里％および４ＣａＯ−Ａ１２ｏ３・Ｆ
ｅ２Ｏ３３重量％以下であるクリンカー粉砕物を主原料
とし、白色度が７０〜８５％の範囲にあるセメン１〜組
成物であり、その製造方法は、（２）Ｉ）クリンカー中の化学組成が３ＣａＯ・５ｉＯ
２４５〜８５重量％、２ＣａＯ−８１０２５〜４５重量
％、３ＣａＯ−Ａ　Ｉ　２Ｏ３　２〜１４重量％および４ＣａＯ
−Ａ　ｌ　２Ｏ３・Ｆｅ２Ｑ：１３重量％以下になるよ
うに混合した原料混合物を１４００〜１７００℃の温度
範囲で焼成する第工工程ＩＩ）上記第Ｉ工程で得られた焼成物を１０００〜
１３００℃の温度範囲で空気による急冷を開始してこれ
を冷却し、クリンカーを得る第■工程 ■）上記第■工程で得られたクリンカーに５裔を添加し
て粉砕し、白色度７０〜８５％の範囲のセメントを得る
第■工程からなるセメン［〜の製造方法である。

上記原料として用いられる石灰石としては通常使用され
ているものを用いることかできるが、酸化鉄含有率が０
．５重量％以下（Ｆ　ｅ　２Ｏ３基準）のものが好適で
必る。高炉スラグは高炉セメント用の原料として通常使
用されているものを用いることができるが鉄酸化鉄含有
率が０．８重量％以下（Ｆｅ２Ｏｘ基準）のものが好ま
しい。

珪石を使用する場合には、その珪石として通常使用され
るものを挙げることができるか酸化鉄含有率が２．０重
役％以下（Ｆｅ　２Ｏ　］基Ｑ）のものが好適である。

一般に上記各原料は、それぞれを４４μｍ　＆１残分が
１０〜３０％程度になるように粉砕して混合するか、ま
たは所定の割合に混合した後、混合物を上記と同程度に
粉砕して使用する。

なお、上記の石灰石、高炉スラグおよび珪石などを粉砕
する際に、鉄などの着色要因となる成分が粉砕物に混入
することを防止するために、粉砕媒体としてステンレス
ｉ１ζ−ルやセラミックボールを使用することが好まし
く、またローラーミルの使用が特に好ましい。

上記混合物の混合比は混合物を焼成、急冷して得られる
クリンカー中の３ＣａＯ・５ｉ０２（以下Ｃ３Ｓと略す
）含有率か４５〜８５重量％の範囲、２ＣａＯ−３ｉ○
２　（以下Ｃ２Ｓと略す）含有率か５〜４５重量％の範
囲、３ＣａＯ−Ａｌ２Ｏ３（以下ＣＩＡと略す）含有率
が２〜１４＠徂％の範囲および４ＣａＯ・Ａｌ２Ｏ３・
「ｅ２Ｏ］（以下Ｃ４ＡＦと略す）含有率が３重量％以
下（好ましくは０．１〜１重量％の範囲）となるように
する。

なお、クリンカーの化合物ＣｘＳ、Ｃ２Ｓ、ＣＩＡおよ
びＣ４ＡＦの重量％はクリンカーの化学成分からホーグ
式により算出した値で必る。

ＣｘＳの含有率が４５重量％より少なくなると、硬化物
の強度が低くなる。一方８５重量％を越えるとクリンカ
ー中の遊離ＣａＯ量か恒度に多くなるばかりでなく必然
的に他の成分、例えばＣ２Ｓなどの含有率か低くなるこ
とも必って、硬化物にひびわれが発生するなどの障害が
起り、通常の使用に耐え得ない。

Ｃ３Ａの含有率が２重量％に満たない場合には、実質的
にシワ力・アルミナ質原料である高炉スラグの配合割合
が少なくなりすぎ、Ｆ更化物の強度が低く、また乾燥収
縮性ち犬ぎくなる。一方、１４重世％を越えると高炉ス
ラグの配合量が多くなりすぎて、クリンカー中に含有さ
れる酸化鉄および他の金属酸化物が多くなり、本発明の
工程に従う製造工程を実施したとしても、上記の着色成
分による着色を阻止することが困難となり、得られるセ
メントの白色度か低下する。

ざらにＣ４△Ｆの含有率が３重量％を越えると酸化鉄が
析出しやすくなり、セメントの白色度か低下する。

ボーグ式によるクリンカー形成成分の割合か上記の範囲
となるようにする具体的な方法の例としては得られるク
リンカー１００重量部に対して石灰石を１０１〜１２Ｏ
重量部、高炉スラグを７〜３０重催部、珪石を１２〜２
５＠吊部混合する方法を挙げることかできる。

上記第Ｉ工程において混合物を形成する際に蛍石、５漕
なとのＣａＦ２およびまたはＣａＳＯ４含有成分を０．
１〜２重子％加えることが好ましい。添加量が２．０重
量％を越えるとセメントの品質が低下し、０．１重量％
より少ないと焼成時における媒融剤としての効果がなく
なる。

得られた混合物は、次いで焼成装置に投入され、焼成さ
れる。焼成は通常セメントの焼成に使用されているロー
タリーキルンなどの焼成装置を用いることができる。焼
成は１４００〜１７００’Ｃ好ましくは１４５０〜１５
５０　’Ｃの温度範囲で行なう。また燃料は重油、石炭
、オイルコークスなど通常使用されているものを単独又
は混合して使用することができる。

第■工程は第１工程で得られた焼成物を１０００〜１３
００　’Ｃの温度範囲で空気による急冷を開始してクリ
ンカーを得る工程て必る。本発明において、この第■工
程は重要である。本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、
クリンカーか焼成帯を通過して後、キルン内の冷却帯で
１０００〜１３００℃の温度範囲まで冷却後、急冷を開
始することにより、空冷法によっても白色度の高いセメ
ントを製造することができることを見出した。キルン内
の冷却帯で１４００〜１７００’Ｃの温度範囲よりｉ　
ｏｏｏ〜１３００’Ｃの温度範囲まで冷却するために、
焼成帯は奥側にし冷却帯が長くなるようにして、かつロ
ングフレームで焼成するのが好ましい。急冷は通常使用
されているエアークエンチングクーラーや、ロータリー
クーラなどを用いて行なうことができる。

上記のような焼成を行ない、更に焼成物を急冷すること
によって酸化鉄などの着色成分が析出せずに、たとえば
Ｃ４ＡＦとしてセメント成分中に一体不可分に取込まれ
るのてＣ４ＡＦとして１〜３重ω％程度含有していても
白色度の高いセメントを得ることができる。

第■工程は、第■工程で得られたクリンカーに石膏を添
加して粉砕する工程である。一般に石膏の添加量はセメ
ント中のＳ０３基準で１．５〜３．０重量％の範囲であ
る。また粉砕の程度は、得られるセメントのブレーン比
表面積で２５００〜５０００ｃｍ’　／ａの範囲となる
まで行なう。粉砕装置はローラーミル、ロッドミル、チ
ューブミルなどが使用できるが、粉砕媒体としてステン
レスポールヤセラミックボールを使用することが好まし
い。ざらにローラーミルを使用すると、高強度のセメン
トが製造できるので特に好ましい。また第２工程で得ら
れたクリンカーを粉砕した後、適当量の石膏を添加して
セメントを製造することもできる。

このようにして得られたセメントに、高炉スラグ、石灰
石および珪石粉などの無機質白色粉末を白色度、強度な
どの緒特性が実用の範囲内にある限りにおいて添加する
ことができる。無機質白色粉末は白色度が７０％以上（
好ましくは７５％以上）のものであって、ブレーン比表
面積がセメントと同程度、すなわち２５００ｃｍ２／ｇ
以上のものであることが好ましい。ざらに無機質白色粉
末として石灰石微粉末を使用する場合には高炉スラグ微
粉末の添加量はセメントに対して８０重量％以下であり
、石灰石微粉末を使用する場合にはセメントに対して５
０重量％以下である。珪石微粉末を使用する場合はセメ
ントに対して５０ｉｆｆ１％以下である。また無機質白
色粉末は２種以上を混合して使用することもできる。

実施例以下本発明を実施例および比較例によって具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお
、実施例に記載の各成分の屯（部、％）はそれぞれ重量
部、１ｆｆ１％でおる。

実施例１原料組成石灰石　　　　　　　　　　　　１１６部珪石　　　　
　　　　　　　　　１８部高炉スラグ　　　　　　　　
　　１２部蛍石　　　　　　　　　　　　　１部上記原料を混合し、宇部ローラーミル（２５型）で粉砕
し、４４μｍ篩残分２Ｏ％の混合物を１ｑだ。この混合
物を有効内径４．０ｍ有効長さ８７ｍ、　ｌ頃斜３／　
１００のロータリーキルンにて、空気過剰係数１．０５
、焼成温度１５００’Ｃで石炭により焼成した後、１２
Ｏ０℃よりエアークエンチングクーラーで空気による急
冷を開始し、クリンカー１００部を１ｑた。なお、冷却
開始温度が１２Ｏ０’Ｃになるよう予めバーナ位置、ノ
ズルチップ等を調整した。得られたクリンカーに排脱石
膏をＳ０３基準で２．０％添加し、宇部ローラーミル（
１６型〉で粉砕しセメントを製造した。

得られたセメントについて日本電子工業（Ｉｌ製の色差
計による白色度（Ｗ値）、およびＪＩＳ　　Ｒ５２Ｏ１
による圧縮強さく以下品質試験と略す）を求めた。

第１表に使用した原料（石灰石、珪石、高炉スラグ、蛍
石）ならびに石炭中に含まれる灰分の化学成分を示す。

第２表に得られたクリンカーの鉱物組成を示す。

第３表に得られたセメントの品質試験結果（白色度、圧
縮強さ）を示す。

第２表実施例２、比較例１および比較例２実施例１において冷却開始温度を１２Ｏ０℃より、１１
５０’Ｃ（実施例２　＞　、１４００℃（比較例１）、
９５０℃（比較例２）に代えた以外は実施例１と同様に
して実験を行なった。

得られたセメントの品質試験結果を第３表に示す。

実施例３．４および５実施例１で得られたセメントに、更にセメントに対して
５０％の高炉スラグ微粉末（白色度８５％、ブレーン比
表面積４５２Ｏｃｍ’　／ＩＪ　）を加えてセメントを
調製した（実施例３）、セメントに対して２Ｏ％の石灰
石微粉末（白色度９０％、ブレーン比表面積３８３０ｃ
ｍ２／ｇ）を加えてセメントを調製した（実施例４）、
セメントに対して２Ｏ％の珪石微粉末（白色度８８％、
ブレーン比表面積７５１０ｃｍ２／ｇ）を加えて白色セ
メントを調製した〈実施例５）。

得られたセメントの品質試験結果を第３表に示す。

第３表実施例６原料組成石灰石　　　　　　　　　　　　１１８部珪５　　　　
　　　　　　　　２１部高炉スラグ　　　　　　　　　　　９蛍石石　　　　　
　　　　　　　　１部上記原料を混合し、宇部ローラーミル（２５型）で粉砕
し、４４μｍ＠残分２Ｏ％の混合物を得た。この混合物
を有効内径４．０ｍ有効艮ざ８７ｍ１傾斜３／　１００
のロータリーキルンにて、空気過剰係数１，０５、焼成
温度１５００℃で石炭により焼成した後、１２Ｏ０’Ｃ
よりエアークエンチングクーラーで空気による急冷を開
始し、クリンカー１００部を得た。なお、冷却開始温度
が１２Ｏ０’Ｃになるよう予めバーナ位置、ノズルチッ
プ等を調整した。得られたクリンカーに排脱１５膏をＳ
０３基準で２．０％添加し、宇部ローラーミル（１６型
）で粉砕しセメントを製造した。

得られたセメントについて日本電子工業（（木製の色差
計による白色度（Ｗ値）、およびＪＩＳ　　Ｒ５２Ｏ１
による圧縮強さく以下品質試験と略す）を求めた。

第４表に使用した原料（石灰石、珪石、高炉スラグ、蛍
石）ならびに石炭中に含まれる灰分の化学成分を示す。

第５表に１ｑられたクリンカーの鉱物組成を示す。

第６表に得られたセメントの品質試験結果（白色度、圧
縮強さ）を示す。

第５表実施例７、比較例３および比較例４実施例６において冷却開始温度を１２Ｏ０℃より、１１
５０’Ｃ（実施例７　）　、１４００℃（比較例３）、
９５０℃〈比較例４）に代えた以外は実施例６と同様に
して実験を行なった。

得られたセメントの品質試験結果を第６表に示す。

第３表発明の効果以上述べたように、本発明の方法はクリンカーの冷却開
始温度を調節することにより白色度の高いセメントを製
造することができることに特徴があり、シリカ・アルミ
ナ貿原料として、従来の白土や蝋石に代えて、高炉スラ
グを使用し得るので、安定した原料を安価に確保できる
。尚、高炉スラグは石灰成分との反応性が高いので、得
られるセメントの圧縮強度が高く、乾燥収縮も少ない。

ざらにクリンカーの冷却を空冷法により行なうので、ク
リンカーの保有熱が有効に利用され、燃料費を節約でき
るだけでなく、水冷法の場合のようなセメントの強度低
下もない。

このにうに本発明の方法によれば安価で、高強度で、か
つ白色度の高いセメントを製造することができる。

また、このセメントは従来の白色セメントに混合するこ
とによって、白色度を低下させずに白色セメントを増量
することができ、一方冶通ポル１〜ランドセメントと混
合して、白色度が向上したセメン１〜を提供するのにも
有効でおり、その工業的な有用性は極めて高いものでお
る。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）化学組成が３ＣａＯ・ＳｉＯ＿２　４５〜８５重
量％、２ＣａＯ・ＳｉＯ＿２　５〜４５重量％、３Ｃａ
Ｏ・Ａｌ＿２Ｏ＿３　２〜１４重量％および４ＣａＯ・
Ａｌ＿２＿Ｏ３・Ｆｅ＿２Ｏ＿３　３重量％以下である
クリンカー粉砕物を主原料とし、白色度が７０〜８５％
の範囲にあるセメント組成物。
（２） I ）クリンカー中の化学組成が３ＣａＯ・ＳｉＯ＿２
　４５〜８５重量％、２ＣａＯ・ＳｉＯ＿２　５〜４５
重量％、３ＣａＯ・Ａｌ＿２Ｏ＿３　２〜１４重量％お
よび４ＣａＯ・Ａｌ＿２Ｏ＿３・Ｆｅ＿２Ｏ＿３　３重
量％以下になるように混合した原料混合物を１４００〜
１７００℃の温度範囲で焼成する第 I 工程： II）上記第 I 工程で得られた焼成物を１０００〜１３
００℃の温度範囲で空気による急冷を開始してこれを冷
却し、クリンカーを得る第II工程： III）上記第II工程で得られたクリンカーに石膏を添加
して粉砕し、白色度７０〜８５％の範囲のセメントを得
る第III工程：からなることを特徴とするセメントの製造方法。
（３）上記第 I 工程で混合物を形成する際にクリンカ
ーに対してＣａＦ＿２成分および／またはＣａＳＯ＿４
成分を０．１〜２重量％の範囲に添加する特許請求の範
囲第（２）項記載のセメントの製造方法。
（４）上記第 I 工程および／または第III工程における
粉砕過程をローラミルで行なう特許請求の範囲第（２）
項または第（３）項記載のセメントの製造方法。
（５）上記第III工程で得られた粉砕物に更に高炉スラ
グ微粉末、石灰石微粉末および珪石微粉末よりなる群よ
り選ばれた少くとも一種類の無機質白色粉末を添加する
特許請求の範囲第（２）項乃至第（４）項のいずれかに
記載のセメントの製造方法。