JPS6254135B2 - - Google Patents
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- JPS6254135B2 JPS6254135B2 JP55018718A JP1871880A JPS6254135B2 JP S6254135 B2 JPS6254135 B2 JP S6254135B2 JP 55018718 A JP55018718 A JP 55018718A JP 1871880 A JP1871880 A JP 1871880A JP S6254135 B2 JPS6254135 B2 JP S6254135B2
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- chloride resin
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Description
本発明は加工性にすぐれ、かつ、圧縮永久歪の
きわめて小さい軟質成形品を与える塩化ビニル樹
脂組成物に関するものである。 塩化ビニル樹脂は一般に化学的、物理的性質に
すぐれており、可塑剤を配合することにより適度
の弾力性を有し、柔軟性に富む軟質成形品を与え
るので、フイルム、シート、チユーブ、容器等各
種成形品用樹脂原料として多用されている。 しかしながら、軟質塩化ビニル樹脂成形品はク
リープ特性が悪く、応力を取除いたときの復元性
に劣る(圧縮永久歪が大きい)という欠点を有す
る。たとえば一般に広く使用されている平均重合
度1000〜1300の塩化ビニル樹脂に可塑剤を配合し
て得られる軟質成形品は、JIS K6301に基づいて
測定した圧縮永久歪(条件:70℃×22時間、25%
圧縮)が60〜70%ときわめて大きく、このためパ
ツキン等小さい圧縮永久歪が要求される用途への
使用が制限されている。 重合度のより高い塩化ビニル樹脂を使用するこ
とにより、圧縮永久歪がある程度改善されること
は公知であるが、平均重合度2000〜3000を有する
塩化ビニル樹脂の場合でも圧縮永久歪はなお55〜
60%と大きく、その用途分野を広げるには至らな
い。平均重合度8000以上ないしは10000以上のも
のを使用すれば圧縮永久歪を50%以下にすること
が可能であるが、このような高重合度の塩化ビニ
ル樹脂になると、価格が高くなるのみならず、加
工性が極度に悪くなるため、実用的でない。 一方、塩化ビニルの重合時にその重合系中に多
官能性化合物を添加して得たゲル分含有塩化ビニ
ル系樹脂を使用することにより、低圧縮永久歪の
軟質成形品を得る試みが提案されているが、圧縮
永久歪の改良がそれほど大きくなく、またこのよ
うなゲル分含有塩化ビニル系樹脂は汎用塩化ビニ
ル樹脂に比べ加工性が大巾に悪いという欠点を有
する。 本発明者らはかかる技術的課題について鋭意検
討を重ねた結果、配合剤としてテトラヒドロフラ
ンに対する溶解度の小さいゴム物質を使用する
と、加工性および圧縮永久歪が共に改良された塩
化ビニル樹脂組成物を得ることができることを見
出し本発明を完成した。 すなわち、本発明は平均重合度が1000以上の塩
化ビニル樹脂100重量部に対し、テトラヒドロフ
ランに対する溶解度が50重量%(25℃)以下であ
る分子中に架橋構造を有するゴム物質5〜100重
量部と、必要量の可塑剤とを配合してなる塩化ビ
ニル樹脂組成物に関するものであり、これによれ
ば塩化ビニル樹脂としてたとえば平均重合度6000
のような高重合度品を使用したとしてもこれにテ
トラヒドロフランに対する溶解度がたとえば20重
量%であるような上記のゴム物質を配合すること
により、加工性が容易となり、かつこの高重合度
塩化ビニル樹脂とゴム物質との相乗効果により圧
縮永久歪の大巾に改善された軟質成形品を容易に
得ることができるという利点が与えられる。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明は配合剤として前記した(ロ)成分すなわち
テトラヒドロフランに対する溶解度が50重量%
(25℃)以下であるゴム物質を使用する点に特徴
を有するものであり、該溶解度が50重量%以上で
あるような通常のゴム物質では圧縮永久歪改良の
目的が達成されない。 したがつて、従来一般に市販されているアクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、メチルメ
タクリレート−ブタジエン−スチレンゴム
(MBS)、アクリルゴム(AR)などはテトラヒド
ロフランに対する溶解度が大きいので本発明の目
的に使用することができないが、これらのゴムは
その製造時に多官能性モノマーをその重合系に加
えるか、あるいは重合終了後の重合体を有機過酸
化物で架橋処理するなどの方法により分子中に架
橋構造を導入すれば該溶解度が50重量%以下の物
性を示すゴムとして取得することができ、本発明
の目的に使用することができる。 なお、多官能性モノマーを用いるとか、あるい
は有機過酸化物で架橋化させるなどの手段によ
り、分子構造中に架橋構造を導入するなどしてテ
トラヒドロフランに対する溶解度が50重量%以下
とされたものであれば、ブタジエンゴム(BR)、
スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレンゴム(ABS)、イ
ソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、
エチレン−プロピレンゴム(EPR)、塩素化ポリ
エチレンゴム(Cl−PER)、エチレン−酢酸ビニ
ルゴム(EVA)、ウレタンゴム(UR)などの各
種ゴム物質を使用することができる。 本発明においては上記したゴム物質が使用され
るのであるが、それらのうちでも重合時に架橋剤
を添加することにより、分子構造中に架橋構造を
導入したゴム物質を使用することが望ましい。 塩化ビニル樹脂としては、従来一般に製造販売
されているものが使用されるが、圧縮永久歪のよ
り小さい成形品を得るためには、平均重合度が
1000以上のものであることが必要で、2000以上、
さらに好ましくは3000以上の高重合度品を使用す
ることが望ましい。しかし、平均重合度10000付
近のような高重合度品になると、それだけ価格が
高くなるという経済上の不利があるので、平均重
合度6000〜8000程度以下のものを使用することが
有利であるが、これに限定されるものではない。 本発明の目的を達成するためには、上記の塩化
ビニル樹脂100重量部に対し、前記したゴム物質
を5〜100重量部(好ましくは10〜60重量部)配
合することが必要とされる。この配合量が少なす
ぎると、加工性ならびに圧縮永久歪の改良が不十
分となるし、一方多すぎると得られる成形品が硬
くなるという不利が生じるほか、多く加えても圧
縮永久歪改良の効果がそれほどには向上せず、経
済的に不利となるのみならず、塩化ビニル樹脂が
本来有する諸特性が減殺されるようになり、好ま
しくない。 可塑剤は従来塩化ビニル樹脂の軟質成形品製造
のために使用されていたものであればいずれのも
のでもよく、これにはフタル酸エステル、脂肪族
二塩基酸エステル、グリコールエステル、脂肪酸
エステル、りん酸エステル、クエン酸エステル系
の可塑剤、さらにはエポキシ系可塑剤、ポリエス
テル系可塑剤、ウレタン系可塑剤などが例示され
る。配合量は成形品の種類、応用分野等により決
定されるものであり、一般には50PHR以上好まし
くは70PHR以上が好ましい。 なお、必要に応じ、安定剤、滑剤、充てん剤、
その他各種の添加剤を配合してもよいことも従来
と同様である。 本発明によれば、加工性ならびに圧縮永久歪が
顕著に改善されるが、これをさらに具体的に説明
すると、おおよそつぎのようである。 すなわち、平均重合度3000の塩化ビニル樹脂に
可塑剤を同重量配合した軟質配合コンパウンド
は、180℃の加熱ロール混練によるロール巻付時
間が約90秒であり、これから得た成形品の圧縮永
久歪は約55%であるが、これに本発明で定義した
ゴム物質を40重量部配合すると、該ロール巻付時
間は170℃の加熱ロールで約45秒(180℃では30
秒、160℃では90秒)と大巾に短縮化され、また
圧縮永久歪は45%と小さくなる。 同様に平均重合度6000の塩化ビニル樹脂を用い
た軟質配合コンパウンドはロール巻付時間190℃
×90秒、圧縮永久歪51%であるのに対し、これに
ゴム物質を配合することにより、ロール巻付時間
180℃×45秒(190℃では30秒)、圧縮永久歪39%
という顕著な改良効果を得ることができる。 したがつて、本発明によれば軟質塩化ビニル樹
脂成形品の応用が、従来その性質の故に制限され
ていた分野たとえばパツキン等低圧縮永久歪が要
求される方面にまで拡大されると共に、その他の
応用分野でもその性能がより有利に発揮されると
いう利点が与えられる。また従来の塩化ビニル樹
脂製品には見られないつや消しの外観と風合をも
つた、高級品のイメージを与える成形品が得られ
る。 つぎに、具体的実施例をあげる。 実施例 塩化ビニル樹脂(PVC)100重量部に対し、表
に示した種類および量のゴム物質、可塑剤
(DOP)100重量部、安定剤(Ba−Zn系)4重量
部をビーカー内にて混合し、これを加熱ミキシン
グロールで混練した。 混練の際のロール巻付時間、成形品についての
圧縮永久歪および硬度を測定したところ、それぞ
れ各表に示すとおりの結果が得られた。 ロール巻付時間の測定:ビーカー内で混合した
ものをロールに投入してから混合物が見
かけ上ロール面でゲル化した状態(ゲル
化すると混合物はロール面に巻付く)と
なるまでの時間(秒)。 圧縮永久歪の測定: JIS K6301に基づき、70℃×22時間、
25%圧縮の条件で測定、テストピース作
成条件…185℃予熱7分、30Kg/cm2加圧
4分 硬 度:圧縮永久歪測定に用いたと同様のテ
ストピースについてJIS K6301に基づい
て測定したシヨア硬度(A)。 THF溶解度:25℃で測定したテトラヒドロフ
ランに対する溶解度(重量%)。
きわめて小さい軟質成形品を与える塩化ビニル樹
脂組成物に関するものである。 塩化ビニル樹脂は一般に化学的、物理的性質に
すぐれており、可塑剤を配合することにより適度
の弾力性を有し、柔軟性に富む軟質成形品を与え
るので、フイルム、シート、チユーブ、容器等各
種成形品用樹脂原料として多用されている。 しかしながら、軟質塩化ビニル樹脂成形品はク
リープ特性が悪く、応力を取除いたときの復元性
に劣る(圧縮永久歪が大きい)という欠点を有す
る。たとえば一般に広く使用されている平均重合
度1000〜1300の塩化ビニル樹脂に可塑剤を配合し
て得られる軟質成形品は、JIS K6301に基づいて
測定した圧縮永久歪(条件:70℃×22時間、25%
圧縮)が60〜70%ときわめて大きく、このためパ
ツキン等小さい圧縮永久歪が要求される用途への
使用が制限されている。 重合度のより高い塩化ビニル樹脂を使用するこ
とにより、圧縮永久歪がある程度改善されること
は公知であるが、平均重合度2000〜3000を有する
塩化ビニル樹脂の場合でも圧縮永久歪はなお55〜
60%と大きく、その用途分野を広げるには至らな
い。平均重合度8000以上ないしは10000以上のも
のを使用すれば圧縮永久歪を50%以下にすること
が可能であるが、このような高重合度の塩化ビニ
ル樹脂になると、価格が高くなるのみならず、加
工性が極度に悪くなるため、実用的でない。 一方、塩化ビニルの重合時にその重合系中に多
官能性化合物を添加して得たゲル分含有塩化ビニ
ル系樹脂を使用することにより、低圧縮永久歪の
軟質成形品を得る試みが提案されているが、圧縮
永久歪の改良がそれほど大きくなく、またこのよ
うなゲル分含有塩化ビニル系樹脂は汎用塩化ビニ
ル樹脂に比べ加工性が大巾に悪いという欠点を有
する。 本発明者らはかかる技術的課題について鋭意検
討を重ねた結果、配合剤としてテトラヒドロフラ
ンに対する溶解度の小さいゴム物質を使用する
と、加工性および圧縮永久歪が共に改良された塩
化ビニル樹脂組成物を得ることができることを見
出し本発明を完成した。 すなわち、本発明は平均重合度が1000以上の塩
化ビニル樹脂100重量部に対し、テトラヒドロフ
ランに対する溶解度が50重量%(25℃)以下であ
る分子中に架橋構造を有するゴム物質5〜100重
量部と、必要量の可塑剤とを配合してなる塩化ビ
ニル樹脂組成物に関するものであり、これによれ
ば塩化ビニル樹脂としてたとえば平均重合度6000
のような高重合度品を使用したとしてもこれにテ
トラヒドロフランに対する溶解度がたとえば20重
量%であるような上記のゴム物質を配合すること
により、加工性が容易となり、かつこの高重合度
塩化ビニル樹脂とゴム物質との相乗効果により圧
縮永久歪の大巾に改善された軟質成形品を容易に
得ることができるという利点が与えられる。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明は配合剤として前記した(ロ)成分すなわち
テトラヒドロフランに対する溶解度が50重量%
(25℃)以下であるゴム物質を使用する点に特徴
を有するものであり、該溶解度が50重量%以上で
あるような通常のゴム物質では圧縮永久歪改良の
目的が達成されない。 したがつて、従来一般に市販されているアクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、メチルメ
タクリレート−ブタジエン−スチレンゴム
(MBS)、アクリルゴム(AR)などはテトラヒド
ロフランに対する溶解度が大きいので本発明の目
的に使用することができないが、これらのゴムは
その製造時に多官能性モノマーをその重合系に加
えるか、あるいは重合終了後の重合体を有機過酸
化物で架橋処理するなどの方法により分子中に架
橋構造を導入すれば該溶解度が50重量%以下の物
性を示すゴムとして取得することができ、本発明
の目的に使用することができる。 なお、多官能性モノマーを用いるとか、あるい
は有機過酸化物で架橋化させるなどの手段によ
り、分子構造中に架橋構造を導入するなどしてテ
トラヒドロフランに対する溶解度が50重量%以下
とされたものであれば、ブタジエンゴム(BR)、
スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレンゴム(ABS)、イ
ソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、
エチレン−プロピレンゴム(EPR)、塩素化ポリ
エチレンゴム(Cl−PER)、エチレン−酢酸ビニ
ルゴム(EVA)、ウレタンゴム(UR)などの各
種ゴム物質を使用することができる。 本発明においては上記したゴム物質が使用され
るのであるが、それらのうちでも重合時に架橋剤
を添加することにより、分子構造中に架橋構造を
導入したゴム物質を使用することが望ましい。 塩化ビニル樹脂としては、従来一般に製造販売
されているものが使用されるが、圧縮永久歪のよ
り小さい成形品を得るためには、平均重合度が
1000以上のものであることが必要で、2000以上、
さらに好ましくは3000以上の高重合度品を使用す
ることが望ましい。しかし、平均重合度10000付
近のような高重合度品になると、それだけ価格が
高くなるという経済上の不利があるので、平均重
合度6000〜8000程度以下のものを使用することが
有利であるが、これに限定されるものではない。 本発明の目的を達成するためには、上記の塩化
ビニル樹脂100重量部に対し、前記したゴム物質
を5〜100重量部(好ましくは10〜60重量部)配
合することが必要とされる。この配合量が少なす
ぎると、加工性ならびに圧縮永久歪の改良が不十
分となるし、一方多すぎると得られる成形品が硬
くなるという不利が生じるほか、多く加えても圧
縮永久歪改良の効果がそれほどには向上せず、経
済的に不利となるのみならず、塩化ビニル樹脂が
本来有する諸特性が減殺されるようになり、好ま
しくない。 可塑剤は従来塩化ビニル樹脂の軟質成形品製造
のために使用されていたものであればいずれのも
のでもよく、これにはフタル酸エステル、脂肪族
二塩基酸エステル、グリコールエステル、脂肪酸
エステル、りん酸エステル、クエン酸エステル系
の可塑剤、さらにはエポキシ系可塑剤、ポリエス
テル系可塑剤、ウレタン系可塑剤などが例示され
る。配合量は成形品の種類、応用分野等により決
定されるものであり、一般には50PHR以上好まし
くは70PHR以上が好ましい。 なお、必要に応じ、安定剤、滑剤、充てん剤、
その他各種の添加剤を配合してもよいことも従来
と同様である。 本発明によれば、加工性ならびに圧縮永久歪が
顕著に改善されるが、これをさらに具体的に説明
すると、おおよそつぎのようである。 すなわち、平均重合度3000の塩化ビニル樹脂に
可塑剤を同重量配合した軟質配合コンパウンド
は、180℃の加熱ロール混練によるロール巻付時
間が約90秒であり、これから得た成形品の圧縮永
久歪は約55%であるが、これに本発明で定義した
ゴム物質を40重量部配合すると、該ロール巻付時
間は170℃の加熱ロールで約45秒(180℃では30
秒、160℃では90秒)と大巾に短縮化され、また
圧縮永久歪は45%と小さくなる。 同様に平均重合度6000の塩化ビニル樹脂を用い
た軟質配合コンパウンドはロール巻付時間190℃
×90秒、圧縮永久歪51%であるのに対し、これに
ゴム物質を配合することにより、ロール巻付時間
180℃×45秒(190℃では30秒)、圧縮永久歪39%
という顕著な改良効果を得ることができる。 したがつて、本発明によれば軟質塩化ビニル樹
脂成形品の応用が、従来その性質の故に制限され
ていた分野たとえばパツキン等低圧縮永久歪が要
求される方面にまで拡大されると共に、その他の
応用分野でもその性能がより有利に発揮されると
いう利点が与えられる。また従来の塩化ビニル樹
脂製品には見られないつや消しの外観と風合をも
つた、高級品のイメージを与える成形品が得られ
る。 つぎに、具体的実施例をあげる。 実施例 塩化ビニル樹脂(PVC)100重量部に対し、表
に示した種類および量のゴム物質、可塑剤
(DOP)100重量部、安定剤(Ba−Zn系)4重量
部をビーカー内にて混合し、これを加熱ミキシン
グロールで混練した。 混練の際のロール巻付時間、成形品についての
圧縮永久歪および硬度を測定したところ、それぞ
れ各表に示すとおりの結果が得られた。 ロール巻付時間の測定:ビーカー内で混合した
ものをロールに投入してから混合物が見
かけ上ロール面でゲル化した状態(ゲル
化すると混合物はロール面に巻付く)と
なるまでの時間(秒)。 圧縮永久歪の測定: JIS K6301に基づき、70℃×22時間、
25%圧縮の条件で測定、テストピース作
成条件…185℃予熱7分、30Kg/cm2加圧
4分 硬 度:圧縮永久歪測定に用いたと同様のテ
ストピースについてJIS K6301に基づい
て測定したシヨア硬度(A)。 THF溶解度:25℃で測定したテトラヒドロフ
ランに対する溶解度(重量%)。
【表】
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【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 1 平均重合度が1000以上の塩化ビニル樹脂100
重量部に対し、テトラヒドロフランに対する溶解
度が50重量%(25℃)以下である分子中に架橋構
造を有するゴム物質5〜100重量部と、必要量の
可塑剤とを配合してなる塩化ビニル樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1871880A JPS56115342A (en) | 1980-02-18 | 1980-02-18 | Vinyl chloride resin composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1871880A JPS56115342A (en) | 1980-02-18 | 1980-02-18 | Vinyl chloride resin composition |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPS56115342A JPS56115342A (en) | 1981-09-10 |
JPS6254135B2 true JPS6254135B2 (ja) | 1987-11-13 |
Family
ID=11979431
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1871880A Granted JPS56115342A (en) | 1980-02-18 | 1980-02-18 | Vinyl chloride resin composition |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS56115342A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS57187341A (en) * | 1981-05-15 | 1982-11-18 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | Vinyl chloride resin composition |
JPS58189238A (ja) * | 1982-04-30 | 1983-11-04 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 塩化ビニル系発泡樹脂組成物 |
JPS5951933A (ja) * | 1982-09-17 | 1984-03-26 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
JPS6053152A (ja) * | 1983-09-01 | 1985-03-26 | 住友ベークライト株式会社 | 医療器材用樹脂組成物 |
JPH07103268B2 (ja) * | 1988-04-26 | 1995-11-08 | 三菱化学株式会社 | 共重合体ゴム及びそれを用いたゴム組成物 |
EP0675163A1 (en) * | 1994-04-01 | 1995-10-04 | Mitsubishi Chemical Mkv Company | Vinyl chloride resin elastomer composition |
CN109337375A (zh) * | 2018-10-24 | 2019-02-15 | 合盛硅业股份有限公司 | 低压缩永久变形硅橡胶材料及其制备方法 |
Citations (8)
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JPS4930438A (ja) * | 1972-07-20 | 1974-03-18 | ||
JPS5058150A (ja) * | 1973-09-22 | 1975-05-20 | ||
JPS51117742A (en) * | 1975-04-10 | 1976-10-16 | Dainippon Ink & Chem Inc | Crosslinkable polyvinylchloride resin composition |
JPS5266560A (en) * | 1975-11-29 | 1977-06-02 | Matsushita Electric Works Ltd | Production of sheet materials for building |
JPS5291052A (en) * | 1976-01-28 | 1977-08-01 | Matsushita Electric Works Ltd | Production of roof sheathing sheet |
JPS5425955A (en) * | 1977-07-29 | 1979-02-27 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | Resin composition for molding |
JPS5480354A (en) * | 1977-12-08 | 1979-06-27 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | Vinyl chloride resin composition |
-
1980
- 1980-02-18 JP JP1871880A patent/JPS56115342A/ja active Granted
Patent Citations (8)
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JPS51117742A (en) * | 1975-04-10 | 1976-10-16 | Dainippon Ink & Chem Inc | Crosslinkable polyvinylchloride resin composition |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56115342A (en) | 1981-09-10 |
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