JPH07103268B2 - 共重合体ゴム及びそれを用いたゴム組成物 - Google Patents

共重合体ゴム及びそれを用いたゴム組成物

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JPH07103268B2
JPH07103268B2 JP63102979A JP10297988A JPH07103268B2 JP H07103268 B2 JPH07103268 B2 JP H07103268B2 JP 63102979 A JP63102979 A JP 63102979A JP 10297988 A JP10297988 A JP 10297988A JP H07103268 B2 JPH07103268 B2 JP H07103268B2
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rubber
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則夫 安藤
一祐 曽根
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規な芳香族ビニル化合物−共役ジエン共重
合体よりなるゴム組成物に関し、詳しくは、ウェットス
キッド特性の改良されたタイヤトレッドに好適なゴム組
成物および硬度の低い水道パッキン等の工業用品に好適
なゴム組成物に関する。
(従来の技術) 一般に、自動車タイヤトレッド用のゴム材料としては、
耐摩耗性、低燃費性、低発熱性、耐疲労性などの性能が
要求される。従来より省エネルギーなる社会的要請を受
け、低燃費性を重視したタイヤの開発が盛んになされて
きたが、低燃費性の向上を図ると反発弾性が増すため、
操縦安定性や湿潤路面における制動性(ウェットスキッ
ド特性)が低下するのは止むを得ないとされていた。
スキッド特性(路面把握力)の優れたゴム材料として、
結合スチレン量を増量させたスチレンブタジエンゴム
(以下SBRと呼ぶ)や、溶液重合SBRが考えられるが、何
れも耐摩耗性の点で難があり、上記要求性能をバランス
良く満たせるものではない。
このように、単一のゴムによって上記のような諸特性を
同時に満足することは困難であるため、従来から数種の
ゴムのブレンドによる改良が図られてきた。
たとえば、比較的ヒステリシス・ロスの大きいSBRと、
ポリブタジエンゴム、天然ゴムなどのヒステリシス・ロ
スの小さいゴムをブレンドした場合、ロスの小さいゴム
のブレンド比率を上げれば、燃費性、発熱性は改良され
るが、ウェットスキッド特性が低下し、操縦安定性、制
動性は低下する。逆に、ロスの大きなゴムのブレンド比
率を上げると、ウェットスキッド特性は向上するが、燃
費性、発熱性は低下する。
ウェットスキッド特性、低燃費性(転がり抵抗)、耐摩
耗性の相反する物性を同時に満足するものは、ゴムブレ
ンドによっても得られないのが現状である。
一方、水道用パッキンなどの一部の工業用品に対して、
高引張り強さ、低圧縮永久ひずみに加えて低硬度の要求
が高まっている。ところが硬度の規格(50以下)を満足
するためにカーボン添加量を低減したり、ポリマーブレ
ンドを行なったりすると十分な引張り強さが得られず、
逆に引張り強さの規格(180kg/cm2以上)を満足しよう
とすると硬度が高くなりすぎ、工業用パッキンの低硬度
分野では、諸規格を同時に満足するのが困難であった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らはこれらの事情に鑑み、鋭意検討を重ねた結
果、テトラヒドロフラン(以下THFと呼ぶ)に不溶な成
分をある一定量有し、また可溶な成分中に一定量の低分
子量成分および高分子量成分を有する分子量分布の広い
芳香族ビニル化合物−共役ジエン共重合ゴムにより、転
がり抵抗および耐摩耗性をほとんど犠牲にすることな
く、ウェットスキッド特性を改良できることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
(問題点を解決するための手段) 即ち、本発明は、乳化重合法による芳香族ビニル化合物
−共役ジエン共重合体を含み、 (a)該共重合体の結合芳香族ビニル化合物量が5〜50
重量%であり、 (b)該共重合体にTHFに不溶な成分を25〜45重量%含
有し、 (c)該共重合体中のTHFに可溶な成分の内、分子量が7
0×104以下の成分を4〜15重量%かつ分子量が5.0×105
以上の成分を30〜60重量%含有する、 ことを特徴とするゴム組成物、および上記共重合体を含
有するゴムラテックスとカーボンブラックスラリー、伸
展油を混合して得られる混合物に凝固剤を添加、凝固さ
せ、乾燥して得られるゴム組成物に関する。
なお、分子量および分子量分布は、次の条件で求めるこ
とができる。
東洋曹達(株)製“GPC(HLC−802R)” カラム:WATERS社製“スタイラジェル” 106+105+104+103 移動相:テトラヒドロフラン(THF) 前処理:試料をTHFに溶解後、ミリポア社製1μmフィ
ルターで試料溶液を過し、不溶分は除去する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の該共重合体は、乳化重合法により一段重合で得
られる。ある一定量の低分子量成分および高分子量成分
を有する分子量分布の広い共重合体を得る方法として、
分子量の異なった乳化重合ゴムラテックスのブレンド、
分子量調節剤の変質などの方法が採用されるが、分子量
調節剤の変質による方法が好ましい。この分子量調節剤
としては、n−オクチルメルカプタン、n−デシルメル
カプタンが挙げられるが、本発明を達成するためには、
特にn−オクチルメルカプタンを用いることが好まし
い。
本発明の共重合体に用いられる芳香族ビニル化合物とし
ては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチル−α
−スチレン、ハロゲン化スチレンなどがあるが、これら
の内スチレンが好適である。
本発明の共重合体に用いられる共役ジエンとしては、ブ
タジエン、イソプレン、ペンタジエンなどがあるが、こ
れらの内ブタジエンが好適である。
本発明の共重合体中の結合芳香族ビニル化合物量は、5
〜50重量%の範囲、好ましくは15〜40重量%である。結
合芳香族ビニル化合物が5重量%より低い場合は、ウェ
ットスキッド特性が十分改善されず、50重量%を越える
場合には、ゴム状弾性が低下し破断強度が低下する。
本発明の共重合体は、THFに不溶な成分を25〜45重量%
の範囲、好ましくは30〜40重量%含むことが必要であ
る。25重量%より低い場合は十分な破断強度が得られ
ず、45重量%を越える場合は加工性が著しく悪くなる。
また本発明の共重合体は、THFに可溶な成分の内分子量
が7.0×104以下の成分を4〜15重量%、好ましくは7〜
12重量%含むことが必要である。4重量%より低い場合
は、ウェットスキッド特性、ドライスキッド特性が十分
改善されず、低硬度という効果も生じない。逆に15重量
%を越える場合は、耐摩耗性が劣る。
さらに本発明の共重合体は、THFに可溶な成分の内分子
量が5.0×105以上の成分を30〜60重量%含むことが必要
である。好ましくは、35〜50重量%の範囲とするのが良
い。
本発明のゴム組成物は、他のジエン系ゴムとのブレン
ド、および伸展油の添加、カーボンブラック、炭酸カル
シウム等の補強剤の添加が可能で、通常のゴム用配合剤
を用いた混練り、加硫を行うことができる。そして、伸
展油、補強剤との混練り性が、通常のSBRに比べて良く
ないため、特にラテックス下で補強剤の水スラリーおよ
び伸展油を加える、いわゆる湿式法カーボンブラックマ
スターバッチ化すると加工性、物性の面で優れたゴム組
成物が得られるので好適である。
すなわち、本発明における上記共重合体を含有するゴム
ラテックスと、カーボンブラックを水に分散させて得ら
れるカーボンブラックスラリーおよび芳香族プロセス油
等の伸展油を混合して得られる混合物に凝固剤を添加、
凝固させて乾燥することができる。
このマスターバッチ化自体は常法によることができ、た
とえば特公昭35−14393、44−23617又は47−16559号公
報等に記載されている方法によることができる。
得られる本組成物は、高ロスのタイヤトレッドをはじめ
低硬度が要求される水道パッキン等の工業用品に好適で
ある。
(実施例) 以下に実施例および比較例を示し、本発明を更に詳細に
説明するが、これらに限定されるものではない。
実施例−1 第1表に示した基本的な重合処方に従って、容量100
の重合反応器に71部の1,3−ブタジエンと29部のスチレ
ンおよび0.65部のn−オクチルメルカプタンを添加し、
温度5.5℃の条件下で乳化重合を開始した。転化率が58
%に達した時点で0.05部のジエチルヒドロキシルアミン
を添加して反応を停止させた。次いで、常法に従って未
反応モノマーを回収した後、芳香族プロセスオイルをゴ
ム100重量部につき37.5部乳化して混合した。更にこれ
を共凝固させてクラムとした後、脱水、乾燥して油展SB
Rを得た。
また、上記油展SBRを第2表に示す配合処方に従い、B
型バンバリーミキサーで処理し、次いで、145℃で50分
間プレス加硫した。物性評価結果を第3表に示す。
実施例−2 実施例−1に準じて得た乳化重合SBRラテックスに芳香
族プロセスオイル45部と“HAF"カーボンブラック60部を
水に分散させて得られるカーボンブラックスラリーを添
加、混合し、これを共凝固させてクラムとした後、脱
水、乾燥して湿式法カーボンブラックマスターバッチを
得た。
また、上記カーボンブラックマスターバッチを第2表に
示す配合処方に従い、B型バンバリーミキサーで処理
し、次いで、145℃で50分間プレス加硫した。
物性評価結果を第3表に示す。
比較例−1 分子量調節剤を0.12部のt−ドデシルメルカプタンとし
た以外は、実施例−1に準じた。
比較例−2 分子量調節剤を0.12部のt−ドデシルメルカプタンとし
た以外は、実施例−2に準じた。
比較例−3 分子量調節剤を0.12部のt−ドデシルメルカプタンと
し、最終転化率を80%とした以外は、実施例−1に準じ
た。
(発明の効果) 以上のように本発明によるゴム組成物は、耐摩耗性およ
びウェットスキッド特性、ドライスキッド特性のバラン
スが優れタイヤトレッド等に好適であると共に低硬度で
もあることから水道パッキン等の工業用品にも好適であ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−1545(JP,A) 特開 昭56−115342(JP,A) 特開 昭61−255946(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乳化重合法による芳香族ビニル化合物−共
    役ジエン共重合体ゴムであって、 (a)該共重合体の結合芳香族ビニル化合物量が5〜50
    重量%であり、 (b)該共重合体にテトラヒドロフランに不溶な成分を
    25〜45重量%含有し、 (c)該共重合体のテトラヒドロフランに可溶な成分の
    内、分子量が7.0X104以下の成分を4〜15重量%、か
    つ、分子量が5.0X105以下の成分を30〜60重量%含有す
    る、 ことを特徴とする共重合体ゴム。
  2. 【請求項2】請求項1の共重合体ゴムを含有するラテッ
    クスを水に分散させて得られるカーボンブラックスラリ
    ーおよび伸展油を混合して得られる混合物に凝固剤を添
    加、凝固させ、乾燥して得られる湿式法カーボンブラッ
    クマスターバッチ化したゴム組成物。
JP63102979A 1988-04-26 1988-04-26 共重合体ゴム及びそれを用いたゴム組成物 Expired - Lifetime JPH07103268B2 (ja)

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JPS591545A (ja) * 1982-06-26 1984-01-06 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 防振ゴム組成物
JPS61255946A (ja) * 1985-05-09 1986-11-13 Bridgestone Corp 改良されたゴム組成物

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