JPS6246550B2 - - Google Patents

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JPS6246550B2
JPS6246550B2 JP12842380A JP12842380A JPS6246550B2 JP S6246550 B2 JPS6246550 B2 JP S6246550B2 JP 12842380 A JP12842380 A JP 12842380A JP 12842380 A JP12842380 A JP 12842380A JP S6246550 B2 JPS6246550 B2 JP S6246550B2
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JP
Japan
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substance
antibiotic
soluble
reaction
hexane
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JP12842380A
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English (en)
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JPS5756492A (en
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Norio Ezaki
Takashi Shomura
Michio Kojima
Masao Koyama
Shigeharu Inoe
Tatsuo Ito
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Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Meiji Seika Kaisha Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6246550B2 publication Critical patent/JPS6246550B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な抗生物質とその製造法に関する
ものであり、さらに詳しくはストレプトマイセス
属に属するSF−2080C物質生産菌を培地に培養
し、得られた培養物から採取される新抗生物質
SF−2080C物質ならびにその製造法に関するも
のである。 本発明の方法に使用される抗生物質SF−
2080C物質生産菌としては、その培養物中に採取
するに充分な量のSF−2080C物質の生産能を有
するものが用いられる。このような菌株として
は、例えば本発明者らによつて長野県長野市の千
曲川の川底の土壌より分離されたストレプトマイ
セス・エスピー・SF−2080株がある。この菌株
の菌学的性状は次に示す通りである。 形態的性質 基生菌糸はよく分枝して波状に伸長する。菌糸
の直径は0.5〜0.6ミクロンである。寒天培地およ
び液体培地のいずれにおいても基生菌糸の分断は
通常みられない。通常用いる寒天培地上で気菌糸
は全く形成されない。分節胞子、胞子のう、鞭毛
胞子、菌核、集束菌糸(Coremia)等は現在まで
は観察されていない。 各種培地上の生育状態 主としてShirling,E.B.とGottlied,D.により
International Journal of Systematic
Bacteriology16,313〜340(1966)に記載されて
いる方法に従つて行なつた。観察は28℃で14日培
養後に行なつた。各種培地上の生育状態は次表に
示す通りである。
【表】 生理的性質 (1) 生育温度範囲:イースト麦芽寒天において15
〜45℃の温度範囲で生育し、25〜34℃で良好に
生育する。 (2) ゼラチンの液化:陽性(20℃,21日倍養) (3) スターチの加水分解:陽性(弱い、28℃,14
日倍養) (4) 脱脂乳に対する作用:28℃,14日培養でペプ
トン化も凝固もしない。 (5) 硝酸塩の環元:陽性(28℃,14日倍養) (6) 耐塩酸:1.5%では生育するが3.0%では生育
しない。 (7) メラニン様色素の生成:陰性 炭素源の利用性 プリダム・ゴツトリーブ寒天培地には生育しな
いので、酵母エキス(Difco)0.5%、炭酸カルシ
ウム0.1%、寒天(Difco)1.5%の組成よりなる
基本培地を用いて炭素源の利用性を調べた。その
結果は次の通りである。 第 2 表 炭素源 生 育 D−グルコース 〓 D−キシロース 〓 D−フラクトース + L−アラビノース + D−マンニトール + i−イノシトール + L−ラムノース 〓 シユクロース + フライノース + 無 添 加 + 細胞壁組成 ベツカー(Becker)らの方法(Appl.
Microbiol.13,236(1965)参照)により分析し
た結果、細胞壁組成成分中のジアミノピメリン酸
はLL型であつた。 以上の性状から、SF−2080株は放線菌
(Order:Actinomycetales)に属し、中温菌で、
基生菌糸の分断はみられず、細胞壁中にLL型に
ジアミノピメリン酸を含む放線菌である。 しかしながら、SF−2080株は放線菌の属の決
定に必要な分節胞子、鞭毛胞子、胞子のう、菌
核、集束菌糸等の形態的特徴が今のところ明瞭で
ないため、属を決定することが出来ない。SF−
2080株が細胞壁中にLL型のジアミノピメリン酸
を含むことを考慮し、本発明者らは属の完全な識
別が可能になるまで、SF−2080株は一応ストレ
プトマイセス属の未同定の種と考えることにし、
ストレプトマイセス・エスピー・SF−2080
Sterptomyces sp.SF−2080)と称することに
した。本菌株はストレプトマイセス・エスピー・
SF−2080として微工研に寄託され、この受託番
号は微工研菌寄第5072号である。 SF−2080株は、他の放線菌の菌株の場合にみ
られるように、その性状が変化しやすく、例えば
紫外線、エツクス線、高周波、放射線、薬品等を
用いる人工的変異手段で変異しうるものであり、
このようにして得られる変異株であつても抗生物
質SF−2080C物質の生産能を有するものは、す
べて本発明の方法に使用することができる。 本発明の方法では、前記菌株を通常の微生物が
利用しうる栄養物を含有する培地で培養する。栄
養源としては、従来放線菌の培養に利用されてい
る公知のものが使用できる。例えば、炭素源とし
てグルコース、グルセロース、シユークロース、
澱粉、デキストリン、水あめ、糖みつ、大豆油等
を使用しうる。また窒素源としては大豆粉、小麦
胚芽、綿実かす、肉エキス、ペプトン、酵母エキ
ス、乾燥酵母、コーンステイープリカー、硫酸ア
ンモニウム、硝酸ソーダ等を使用しうる。その他
必要に応じて炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、
塩化コバルト、燐酸塩等の無機塩類を添加した
り、菌の発育を助け、抗生物質SF−2080C物質
の生産を促進するごとき有機物および無機物を適
当に添加することができる。 培養法としては、一般抗生物質生産の方法と同
じく好気的条件下で深部倍養法が最も適してい
る。培養に適当な温度は25〜34℃であるが、多く
の場合28〜32℃で培養する。抗生物質SF−
2080C物質の生産は振盪培養、タンク培養共に2
〜7日で蓄積が最高に達し、抗生物質SF−
2080C物質は培養濾液内および菌体成分(固型
分)内に蓄積される。 抗生物質SF−2080C物質の定量はサルシナ・
ルテア(Sarcina lutea)を用いる生物検定およ
びシリカゲルを用いる薄層クロマトグラフイーを
併用して行なうことができる。 SF−2080C物質は後記する理化学性状を有す
るので、その性状に従つて抽出、精製することが
可能であり、以下に示す方法が効率的である。す
なわち有効成分を含む培養物に酢酸エチル等の水
と自由に混和しない有機溶剤を加えて撹拌、抽出
する。固型物および水層を除去して得た有機溶剤
層を減圧下に濃縮し、残留した油状物にn−ヘキ
サン等の溶剤を添加して不溶物を除き、溶液を適
当な吸着剤、例えばアルミナの吸着塔に通して吸
着させる。次いで吸着塔を比較的極性の高い有機
溶剤、例えば酢酸エチル、メタノールもしくはそ
れらの混液等で洗い抗生物質SF−2080C物質の
溶出部分を得る。溶出液を濃縮して得た残渣を酢
酸エチル等の有機溶剤に再度溶解し、シリカゲル
クロマトグラフイーでさらに単離を行う。単離さ
れたSF−2080C物質は適当な有機溶剤、例えば
ベンゼンによる再結晶で純品結晶とすることがで
きる。かくして得られたSF−2080C物質は各種
の溶剤系での薄層クロマトグラフイーで、いずれ
も単一のスポツトを与え、純品であることを示し
ている。 前記の方法で得られた抗生物質SF−2080C物
質の理化学性状は以下に示すとおりである。 第 3 表 1 元素分析値:C:40.92%、H:1.53%、 N:4.24% Cl:43.63% 2 分子量:323(マススペクトル、Cl=35) 3 分子式:C11H5Cl4NO2 4 融点:220〜221℃ 5 比旋光度:〔α〕25 =0(C=1.0、メタノー
ル) 6 紫外線吸収スペクトル:第1図に示す通り 7 赤外線吸収スペクトル:第2図に示す通り 8 呈色反応:レミユー反応、塩化第二鉄反応お
よびバイルシユタイン反応は陽性、ニンヒ
ドリン反応は陰性 9 物質の形状、色:黄色の針状結晶 10 中性、酸性、塩基性の区別:弱酸性物質(炭
酸ナトリウム水溶液に可溶) 11 シリカゲル薄層クロマトグラフイーでのRf
値(60F254,E.Merck社製): クロロホルム 0.62 n−ヘキサン/酢酸エチル/酢酸(100/
20/1) 0.42 12 溶剤に対する溶解性:アセトン、酢酸エチル
に易溶、メタノール、クロロホルムに可
溶、水、n−ヘキサンに難溶 SF−2080C物質の寒天希釈法で測定した各種
の微生物に対する最小発育阻止濃度は次表に示し
た通りであり、グラム陽性菌に対し特に有効で、
医薬、動物薬、殺菌消毒剤あるいはそれらへの変
換素材として有用である。
【表】 前記したSF−2080C物質の理化学性状および
生物学的性状を既知抗生物質のそれと比較したが
該当する物質はなく、本物質は新規抗生物質であ
る。 以下にSF−2080C物質の製造法の実施例を示
すが、ここに例示しなかつた多くの変形、修飾手
段を用いうることはもちろもである。 実施例 ぶどう糖2%、ペプトン0.5%、酵母エキス0.3
%、大豆粉0.2%、肉エキス0.2%および炭酸カル
シウム0.1%の組成を有する液体培地を調製し、
100ml容の三角フラスコに20mlずつ分注して殺菌
し、これにストレプトマイセス・エスピー・SF
−2080株(微工研菌寄第5072号)を接種し、28℃
で5日間振盪培養して第1種菌液とし、以下同じ
倍地で順次容量を大きくして第2、第3種菌液を
作成した。別に水あめ2%、大豆油0.15%、大豆
粉1%、サングレイン0.25%、フアーマメデイア
0.5%、硫酸第1鉄0.0005%、塩化ニツケル
0.00005%、塩化コバルト0.00005%および炭酸カ
ルシウム0.1%の組成を有する倍地35を50容
のステンレス製醗酵槽に仕込み、殺菌後、前記の
第3種菌液800mlを接種し28℃で通気撹拌培養を
行なつた。通気量は35/分、回転数は300回/
分である。120時間後に培養を中止し、培養液50
をPH3.0に調節し、酢酸エチル36を加えて30
分撹拌し、固型物を濾過して除く。濾液より酢酸
エチル層を分液し、減圧下に濃縮して得た暗色油
状物にn−ヘキサン1.4を加え、不溶物をデカ
ンテーシヨンにより除く。n−ヘキサン上清を予
めn−ヘキサンで充てんしたアルミナ(メルク社
製、Art.1097)の吸着塔を通し吸着させる。吸着
塔をn−ヘキサン1,2で洗い、次いで酢酸エ
チルで溶出を行うと、淡黄色の溶液としてSF−
2080C物質が溶出される。溶出フラクシヨンを集
め、減圧下に濃縮すると油状物8.0gが残留し
た。 残留物にn−ヘキサン60mlを加えて放置し、析
出物を除く。n−ヘキサン溶液を予めn−ヘキサ
ンで充てんしたシリカゲル(和光純薬製、C−
200)400gのカラム吸着させる。n−ヘキサンで
シリカゲルカラムを洗つたのちベンゼンで溶出を
行なう。溶出液は15〜20ml毎に分画し、各分画中
の成分を薄層クロマトグラフイー(溶媒系:n−
ヘキサン−酢酸エチル−酢酸=100:20:1)で
検出する。Rf値0.62を示すSF−2080C物質が他の
物質に先立つて溶出された。 SF−2080C含有分画を集め、減圧下に濃縮す
ると、黄色結晶が残留した。残留物をベンゼン少
量に加熱溶解して冷却すると、SF−2080C物質
が黄色針状結晶として析出した(収量78.5mg,m.
p.220〜221℃)。
【図面の簡単な説明】
第1図はSF−2080C物質の紫外線吸収スペク
トルであり、は中性メタノール、は酸性メタ
ノール、はアルカリ性メタノールにいずれも
10.8mcg/mlの濃度に溶解して測定したものであ
る。第2図はSF−2080C物質の赤外線吸収スペ
クトルであり、臭化カリウム錠として測定したも
のである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の特性を有するSF−2080C物質。 元素分析値:炭素40.92%、水素1.53%、 窒素4.24%、塩素43.63% 分子量:323(マススペクトル、Cl=35) 分子式:C11H5Cl4NO2 融点:220〜221℃ 比旋光度:〔α〕25 =0(C=1.0、メタノー
    ル) 紫外線吸収スペクトル:第1図に示す通り 赤外線吸収スペクトル:第2図に示す通り 呈色反応:レミユー反応、塩化第二鉄反応およ
    びバイルシユタイン反応は陽性、ニンヒド
    リン反応は陰性 物質の形状、色:黄色針状結晶 中性、酸性、塩基性の区別:弱酸性物質(炭酸
    ナトリウム水溶液に可溶) 薄層クロマトグラフイーでのRf値(シリカゲ
    ル):クロロホルム 0.62 n−ヘキサン/酢酸エチル/酢酸(100/
    20/1) 0.42 溶剤に対する溶解性:アセトン、酢酸エチルに
    易溶、メタノール、クロロホルムに可溶、
    水、n−ヘキサンに難溶 2 ストレプトマイセス属に属する抗生物質SF
    −2080C物質生産菌を培地に培養し、培養物から
    抗生物質SF−2080C物質を採取することを特徴
    とする抗生物質SF−2080C物質の製造法。 3 ストレプトマイセス属に属する抗生物質SF
    −2080C物質生産菌がストレプトマイセス・エス
    ピー・SF−2080(微工研菌寄第5072号)である
    特許請求の範囲第2項記載の製造法。
JP12842380A 1980-09-16 1980-09-16 Antibiotic sf-2080c and its preparation Granted JPS5756492A (en)

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JPS5756492A JPS5756492A (en) 1982-04-05
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