JPS6243080Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 鉄骨梁上の作業用桟橋は、一般に鉄骨建方完了
後に鉄骨梁上を長尺の角パイプ等を肩に担いで運
搬して架設されており、高所作業であるため極め
て危険で、作業能率もよくない。

本案はこのような欠点を除去するために提案さ
れたもので、両側手摺支柱の下部に足場板支持材
を水平に横架してなる枠体を所定間隔毎に配設す
るとともに、同各枠体の両側下端に夫々角パイプ
合成梁を装架してなる桟橋構成素子と、水平部材
の両側に前記桟橋構成素子の角パイプ合成梁の着
脱自在の係止部が配設され、予め鉄骨梁上に立設
された門型支持枠とよりなることを特徴とする作
業用桟橋に係るものである。

本案においては前記したように、水平部材の両
側に角パイプ合成梁が着脱自在に係止される係止
部が配設された門型支持枠を予め鉄骨梁上に立設
し、この鉄骨梁を所定位置に建込んだのち、両側
手摺支柱の下部に足場支持枠を水平に横架して構
成され、且つ所定間隔毎に配設された枠体の両側
下端に角パイプ合成梁を装架してなる桟橋構成要
素を予め地上で所要のスパンに組立ててクレン等
で吊上げ、前記角パイプ合成梁を鉄骨梁上に立設
された門型支持枠の水平部材上に架渡し、同水平
枠上に設けた係止部に係止することによつて作業
用桟橋を組立てるものである。

このように本案によれば桟橋の構成部を地上で
組立て、鉄骨建方時にクレンを使用して桟橋を架
設し、作業員の高所作業をできるだけ少なくして
作業の安全性を確保するとともに、作業能率の向
上を図つたものである。

また前記桟橋構成素子における角パイプ合成梁
は鉄骨梁上の門型支持枠における水平部材両側の
係止部に着脱自在に係止されているので、解体時
にはクレン等を使することなく容易に解体しうる
ものである。

以下本案を図示の実施例について説明する。

Ａは門型支持枠で、水平部材１の両側には３本
の垂直片２ａ，２ｂ，２ｃが垂設され、相隣る垂
直片間に、後述の桟橋構成素子の角パイプ合成梁
が嵌着され、各垂直片に亘つて抜止め用のピン３
が嵌脱されるように構成されていて、同ピン３及
び前記垂直片２ａ，２ｂ，２ｃによつて角パイプ
合成梁の係止部が構成されている。

また前記門型支持枠Ａの両側垂直部材４の下端
には、一端に垂直係止部片５ａを、他端に接合フ
ランジ５ｂを夫々具えた取付片５が固着されてい
て、鉄骨梁ａの上部フランジの適宜位置毎に、前
記門型支持枠Ａを配設し、前記取付片５の垂直係
止部片５ａをフランジの一側面に係止し、一方、
一端に垂直係止部片６ａを、他端に接合フランジ
６ｂを夫々具えた取付片６における垂直係止部片
６ａをフランジの他側面に係止し、両取付片５，
６の接合フラン５ｂ，６ｂをボルト７で結合し、
かくして門型支持枠Ａを地上において鉄骨梁ａに
立設する。

Ｂは第１の桟橋構成素子で、両側手摺支柱８の
下部に足場板支持材９が水平に横架され、手摺支
柱８の下端にクランプ金物１０の装着された枠体
ｂを所定間隔毎に列設し、各枠体ｂの手摺支柱８
の下部間に亘つて、上下一双の角パイプを重層し
てなる角パイプ合成梁１１を配設して、同角パイ
プ合成梁１１を前記クランプ金物１０を介して掴
持して構成されている。

なお図中１２は前記支持部材９上に支承された
足場板、１３は同足場板１２の両側に配設された
幅木、１４は前記手摺支柱８に可摺動的に嵌装さ
れたクランプ、１５は手摺支柱８の上端に装着さ
れた手摺取付用クランプである。

Ｃは第２の桟橋構成要素で、両側手摺支柱１６
の下端に同両支柱間々隔より長尺の門型部片１７
における足場板支持材を構成する水平部片１７ａ
が固着され、同門型部片１７の垂直部片１７ｂの
下端にクランプ金物１８が固着された枠体Ｃを所
定間隔毎に配設し、各クランプ金物１８間に上下
一双の角パイプよりなる角パイプ合成梁１９を配
設掴持して構成されている。その他は前記第１の
桟橋構成要素Ｃと同一構成を有し、同構成要素Ｃ
と均等部分には同一符号が附されている。

而して前記のように地上において予め門型支持
枠Ａの立設された鉄骨梁ａを吊上げて所定位置に
セツトしたのち、予め地上で所要スパンに合わせ
て製作された第１，第２各桟橋構成要素Ｂ，Ｃを
クレンで吊上げ、第１の桟橋構成要素Ｂの角パイ
プ合成梁１８，１８を鉄骨梁ｂ上における門型支
持枠Ａの垂直片２ｂ，２ｃ、２ｂ，２ｃ間に嵌合
して、相隣る鉄骨梁ａ，ａ間に第１の桟橋構成要
素Ｂを架渡し、次いで同構成要素Ｂより幅の広い
第２の桟橋構成要素Ｃの両側角パイプ合成梁１
９，１９の基端部を、既に第１の桟橋構成要素Ｂ
の角パイプ合成梁１８，１８の先端部が取付けら
れた垂直支持枠Ａにおける垂直片２ｂ，２ｃ、２
ｂ，２ｃの外側に相隣る垂直片２ａ，２ｂ、２
ａ，２ｂ間に嵌合し、各垂直片２ａ，２ｂ，２ｃ
間にピン３を挿貫するとともに、前記角パイプ合
成梁１９，１９の先端部を次位の鉄骨梁ａ上の垂
直支持枠Ａにおける垂直片２ａ，２ｂ、２ａ，２
ｂ間に嵌合して相隣る鉄骨梁ａ，ａ間に第２の桟
橋構成要素Ｃを架渡し、次に前記次位の鉄骨梁ａ
上の垂直支持枠Ａの垂直片２ｂ，２ｃ、２ｂ，２
ｃ間に第１の桟橋構成要素Ｂの角パイプ合成梁１
８の一端を嵌合し、以下同様の操作を反覆して鉄
骨梁上に桟橋を架設するものである。

なお解体時には前とは逆の順序で第１，第２の
桟橋構成要素Ｂ，Ｃを鉄骨梁ａより解体し、更に
同鉄骨梁ａより門型支持枠Ａを解体するものであ
る。

なお図中２０は手摺、２１は手摺継手部に使用
するクランプ、２２は長スパン時に角パイプを３
段として使用する角パイプクランプである。なお
前記枠体ｂ，ｃは桟橋のストツクを考えて水平部
片１７ａの上部で切断して継手b′，c′を設けて使
用する場合もある。また前記角パイプクランプ２
２はスパンによつても４段用の角パイプ合成梁の
構成要素にも使用でき、また自在クランプとして
も使用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は夫々本案に係る作業用桟橋
の一実施例を示す平面図並に側面図、第３図及び
第４図並に第５図は夫々門型支持枠の正面図及び
部分側面図並に部分平面図、第６図は第１の桟橋
構成要素の右半部正面図、第７図は第２の桟橋構
成要素の左半分正面図、第８図は手摺継手部に使
用するクランプの正面図、第９図は角パイプクラ
ンプの正面図である。 Ａ……門型支持枠、Ｂ……第１の桟橋構成要
素、Ｃ……第２の桟橋構成要素、ａ……鉄骨梁、
ｂ……枠体、ｃ……枠体、１……水平部材、２
ａ，２ｂ，２ｃ……垂直片、３……ピン、８……
手摺支柱、９……足場板支持材、１０……クラン
プ金物、１１……角パイプ合成梁、１２……足場
板、１５……手摺パイプ取付用クランプ、１６…
…手摺支柱、１７……門型枠片、１７ａ……水平
部片、１８……クランプ金物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両側手摺支柱の下部に足場板支持材を水平に横
   架してなる枠体を所定間隔毎に配設するととも
   に、同各枠体の両側下端に夫々角パイプ合成梁を
   装架してなる桟橋構成素子と、水平部材の両側に
   前記桟橋構成素子の角パイプ合成梁の着脱自在の
   係止部が配設された、予め鉄骨梁上に立設された
   門型支持枠とよりなることを特徴とする作業用桟
   橋。