JPS6242642Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案の左右移動可能な耕うん装置におい
て、この左右移動を円滑に行い得て、また故障等
の生じ難い耕うん装置における左右移動機構に関
する。

耕うん作業の能率向上のために耕うん装置を自
動的に左右へ移動させるものが見受けられる。

ところでこのように耕うん装置を左右へ移動さ
せる構造として、耕うん装置のメインビームを摺
動自在な内外筒で接合し、これを動力伝達機構等
の機能を損うことなく、例えば機械的に、あるい
は油圧的に左右へ摺動移行させるものである。

一方このような構造に堅牢で高精度に組み込ま
なければならないのであるが、あまり高精度に組
付けると、かえつてひずみが生じ焼付き等のトラ
ブルが発生するものである。

したがつてこの考案は両者の調和の上に立つて
合理的な機構を提供したものである。

以下この考案の具体的な実施例を図面を参照し
て説明する。

まず作業中に必要に応じて自動的に左右移動で
きる耕うん装置のうち機械的な構造のものは概略
以下のようになつている。

中央にPTO動力歯車箱１、その隣傍に左右移
動機構歯車箱２がセツトされ、それぞれからメイ
ンビーム３の一部を構成する外筒４，４が延出し
ているが、この外筒４，４はサイドサポート５，
５までには連絡されず途中で切れている。

一方サイドサポート５，５に連結する同じくメ
インビーム３の一部を構成する内筒６，６を外筒
４，４に固着されたサブビーム連結体７，７によ
つて摺動自在に包持している。なおサブビーム連
結体７，７はメインビーム３の一部を構成すると
ともに、サイドサポート５，５間に張設されるサ
ブビーム８も包持している。

これにより耕うん装置は巾一定を保ちながら左
右移動可能な構成となるが、一方のサイドサポー
ト５側には耕うん軸９駆動機構１０が、他方のサ
イドサポート５側には左右移動機構１１がいずれ
も外筒４，４、内筒６，６内に、これらがたとえ
相対長さを変えても、その機能が阻害されること
のないように内蔵されている。

耕うん軸９駆動機構１０は内筒４に設けられる
スプライン筒１２に駆動軸１３がスプライン結合
していて、このスプライン筒１２は伝導筒１４内
のスプロケツト１５を固着した伝導軸１６に固着
されている。

またスプロケツト１５はチエーン１７等によつ
て耕うん軸９に固着されるスプロケツト１８に連
係されている。

左右移動機構１１は駆動軸１３にベベルギア１
９が固着され、これを受けてアイドルベベルギア
２０、さらにベベルギア２１が駆動軸１３の延長
上に相対回転可能に設けられるネジ軸２２に遊嵌
されている。両ベベルギア１９，２１の中間位置
でネジ軸２２にスライドクラツチ２３がスプライ
ン嵌合するとともに、両ベベルギア１９，２１側
へスライドして係合自在な構造となつている。さ
らにネジ軸２２の端側ネジ部２２ａがサイドサポ
ート５に固着されたスクリユーパイプ２４にネジ
結合している。

以上によりスライドクラツチ２３をいずれかの
ベベルギア１９，２１と係合させることで耕うん
装置はは左右移動するのである。

さらに左右移動機構１１について詳説すれば、
スクリユーパイプ２４は内筒６内においてその一
端側がサイドサポート５から突出する突出体２５
に当のガタをもつて緩く嵌合され、かつロールピ
ン２６等で固定される。

一方他端側は筒状に約内筒６と同長程度延びて
いて、この他端側は内筒６等の間で例えばブツシ
ユ等で受けられているものではなくて半径方向な
らびに若干は中心軸方向にも許容範囲内で遊動自
在となつている。またスクリユーパイプ２４の他
端側端面にはネジ穴２４ａが形成されている。

次に外筒４は左右移動機構歯車箱２に固着さ
れ、サイドサポート５側へ延びていてその終端付
近でサブビーム連結体７に固着されている。

さらにこの外筒４およびサブビーム連結体７の
中には前記ネジ軸２２が前記のように左右方向任
意に回転可能に延出しており、その長さは概略サ
ブビーム連結体７位まで延びている。そこでネジ
軸２２のネジ部２２ａをスクリユーパイプ２４の
ネジ穴２４ａに螺合して両者を連結する。

これによつてネジ軸２２はスクリユーパイプ２
４とネジ結合によつて連結され、さらにスクリユ
ーパイプ２４とサイドサポート５も一体化され
る。そして外筒４およびサブビーム連結体７の中
にサイドサポート５に固着される内筒６が摺動自
在に嵌挿されることにもなる。

一方駆動機構１０側においてもこれと同様な構
成が採られるから、ここにおいてメインビーム３
は外筒４，４およびサブビーム連結体７，７さら
に内筒６，６によつて一本の剛性ビームとなり、
それぞれ前記のように駆動機構１０、左右移動機
構１１を内蔵したものとなる。

次に作業中の耕うん装置を左右方向へ移動させ
ようと思えばスライドクラツチ２３を操作レバー
２７によつてベベルギア１９またはベベルギア２
１のいずれかに係合させる。すると駆動軸１３の
駆動力はネジ軸２２にも伝えられ、ネジ軸２２を
回転させてスクリユーパイプ２４、したがつて内
筒６を左または右へと移動させる。内筒６に連結
されるサイドサポート５，５はサブビーム８およ
び耕うん軸９によつて連結されているから一方の
サイドサポート５が移行すれば、それに伴つて他
方のサイドサポート５も移行し、それだけ耕うん
装置が左右にシフトすることになる。

この移動は作業中であるから各部に力が加わり
ひずみも当然起る。そこでもしスクリユーパイプ
２４をブツシユ等で受けたものであれば、これに
よつて焼付きが起つたり、作動が円滑には行い得
ないが、前述したようにスクリユーパイプ２４他
端は単にネジ軸２２に螺合されるのみであるので
容易にその変形にならう。またスクリユーパイプ
１４の一端側は前記突出体２５に相当のガタをも
つて固定されているから、製作誤差や外的押力が
働いてもそれに容易にならい、ネジ結合のなじみ
をよくする。

またこれらのことは組み立てが容易であること
を意味し、部品の減少化にも役立つ。

その他スクリユーパイプ２４はサイドサポート
５とロールピン２６によつて一体化されているも
のであるから、何んらかの原因で異常に負荷がか
かつたような場合でも、ロールピン２６が折損し
て安全ピンの役割を果し、各部材が壊滅的に破壊
されるのを防ぐ。

さらに潤滑油の流れがブツシユ等が存在して障
害とならないものであるから油路穴２８，２９等
を通つてスムーズにネジ結合部まで流れる等のす
ぐれた効果を有するのである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の具体例を示すもので第１図は平
面図、第２図は断面図、第３図は要部の拡大断面
図である。 符号、４……外筒、６……内筒、２２……ネジ
軸、２４……スクリユーパイプ、５……サイドサ
ポート、９……耕うん軸、２５……突出体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外筒４に対して内筒６を摺動自在に挿通し、該
   内筒６にはサイドサポート５を垂設し、かつ外筒
   ４に連係するネジ軸２２と内筒６に連係するスク
   リユーパイプ２４との螺合によつて耕うん軸９の
   左右移動を行うようになした耕うん装置における
   左右移動機構において、このスクリユーパイプ２
   ４の一端をネジ軸２２に螺合するとともに、他端
   をサイドサポート５に固定される突出体２５に相
   当のガタをもたせて固定したことを特徴とする耕
   うん装置における左右移動機構。