JPS6241705Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、予め設定した所望の時間経過後に自
動的に炊飯動作を開始させ得るように構成した炊
飯器に関する。

この種の炊飯器においては、従来より、セツト
された所望の時間経過後にタイマ接点をオンさせ
るタイマを設け、手動操作に応じてオンされる炊
飯用の温度スイツチを介した炊飯ヒータの通電路
に上記タイマ接点を直列に介在させる構成として
いる。しかしながら斯かる従来構成では、タイマ
をセツトして所望の時間経過後に炊飯動作を開始
させようとする場合に、温度スイツチの手動操作
を忘れることが往々にしてあり、斯ように温度ス
イツチの手動操作忘れという誤操作が行なわれた
ときにはタイマをセツトしても所望の時間経過後
に炊飯動作が開始されないという不具合が起きて
しまうものであつた。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、所望の時間経過後に炊飯動作を
開始させようとする場合に誤操作が行なわれてし
まう事態を確実に防止し得て実用上極めて有益な
炊飯器を提供するにある。

以下本考案の一実施例について図面を参照しな
がら説明する。

第１図乃至第３図において、１は一側部に操作
パネル２を取着した炊飯器本体で、その内部に
は、炊飯用の鍋３が着脱可能に設けられていると
共にこの鍋３を加熱する炊飯ヒータ４が配設され
ている。５は温度スイツチであり、これは炊飯器
において周知のように、鍋３の外底部に圧接され
て該鍋３の温度を検知する磁気式の温度検知部６
と、一端部が前記操作パネル２から外部に突出さ
れて手動操作可能に設けれた操作レバー７と、こ
の操作レバー７に連動するスイツチ部８とから成
るものである。そして、この温度スイツチ５にお
いて、操作レバー７は支軸９を支点に往復回動す
る構成になされており、その突出端部に取着され
た操作子７ａの押し下げ操作により該操作レバー
７が往回動されるとスイツチ部８の接点ｃ−ａ間
（第４図参照）がオンされ、温度検知部６による
検知温度が所定の炊き上がり温度たる例えば130
℃を越えるようになると該温度検知部６により操
作レバー７が復帰回動されてスイツチ部８が接点
ｃ−ｂ間（第４図参照）をオンした状態に復帰す
る。１０は例えばモータ式のタイマで、これはそ
の本体部１１が操作パネル２内において操作レバ
ー７の上方に配置されていると共に、操作レバー
７と同一方向に指向された時限軸１２が操作パネ
ル２を貫通して外部に突出されており、その突出
端にはつまみ１３が取着されている。このタイマ
１０は、本体部１１内に時限軸１２を回転させて
時限動作を実行するためのタイマモータ１４及び
時限軸１２により動作される常閉形のカムスイツ
チ１５（何れも第４図参照）を有し、時限軸１２
がつまみ１３によつて回動操作されるとカムスイ
ツチ１５をオフさせると共に、タイマモータ１４
の駆動に応じてその時限軸１２の回動操作量に応
じた時間だけ時限動作を実行してその時限動作期
間中カムスイツチ１５をオフ状態に保持する。１
６は操作パネル２内において時限軸１２に連結さ
れた連動部材たるカム板であり、これはその外周
縁をカム面１６ａとし、且つそのカム面１６ａの
一部分にカム凹部１６ｂを有した略円形に構成さ
れている。そして、このカム板１６は、タイマ１
０が時限動作停止位置にあつてそのカムスイツチ
１５をオンさせた状態時にカム凹部１６ｂが操作
レバー７に上方から対向する配置関係になされて
おり、この位置から回動されると、そのカム面１
６ａによつて操作レバー７を押し下げてスイツチ
部８の接点ｃ−ａ間をオンさせる。

尚、１７は保温ヒータ、１８は蓋ヒータ、１９
は炊飯表示用ランプ、２０は保温表示用ランプ、
２１はタイマ動作表示用ランプである。

一方、電気的構成を示す第４図において、２２
は周知構成の保温用サーマルリードスイツチ、２
３乃至２５は限流抵抗、２６はヒユーズであり、
これらを前記炊飯ヒータ４、スイツチ部８、タイ
マ１０等と共に電源プラグ２７の両端子間に図示
の如く接続している。

次に上記構成の本実施例の作用について説明す
る。今、所望の時間経過後に自動的に炊飯動作を
開始させたい場合には鍋３内に米及び水を収納し
且つ電源プラグ２７を電源コンセントに差し込
み、つまみ１３を回動操作してタイマ１０の時限
動作時間を所望の時間にセツトする。すると、つ
まみ１３の回動操作に応じてカム板１６が回動さ
れてそのカム面１６ａにより操作レバー７が押し
下げられるようになる。このため結果的に、つま
み１３の回動操作に応じて、時限軸１２が回動さ
れてカムスイツチ１５がオフし、同時に操作レバ
ー７が押し下げられてスイツチ部８の接点ｃ−ａ
間がオンするようになる。従つて、上記接点ｃ−
ａ間及び炊飯ヒータ４を介したタイマモータ１４
の通電路が形成され、このとき炊飯ヒータ４はそ
の内部抵抗値がタイマーモーター１４のそれに比
して極めて小さいから通電状態にありながら発熱
せず、タイマモータ１４のみが駆動されて時限軸
１２が回転され、以てタイマ１０の時限動作が実
行される。尚、斯ようにタイマ１０の時限動作が
実行されている期間中はタイマ動作表示用ランプ
２１が点灯される。この後、タイマ１０にセツト
した時間が経過すると、時限軸１２が原位置たる
タイマ１０の時限動作停止位置に復帰してカムス
イツチ１５がオンされるため、タイマモータ１４
の両端間がカムスイツチ１５により短絡されてそ
の駆動が停止され、タイマ１０の時限動作が終了
される。これと同時にスイツチ部８の接点ｃ−ａ
間及びカムスイツチ１５を介した炊飯ヒータ４の
通電路が形成されてこれが発熱するようになり、
以て鍋３が加熱されて炊飯動作が開始される。こ
の炊飯動作が継続されて鍋３内が所謂ドライアツ
プ状態を呈し、以て鍋３の温度が130℃を越える
ようになると、これを検知した温度検知部６が操
作レバー７を復帰回動させてスイツチ部８の接点
ｃ−ｂ間をオンませるようになるため、炊飯ヒー
タ４が断電されて炊飯動作が終了され、これ以降
は保温動作が行なわれる。この保温動作は、蓋ヒ
ータ１８が連続的に通電され、且つ保温ヒータ１
７がサーマルリードスイツチ２２を介して断続的
に通電されることにより行なわれる。

尚、保温動作中には、炊飯ヒータ４も通電状態
になるが、これと直列に通電される保温ヒータ１
７、蓋ヒータ１８の内部抵抗値が炊飯ヒータ４の
それに比して十分に大きいため、該炊飯ヒータは
実質的に発熱しない。また、炊飯動作中及び保温
動作中には炊飯表示用ランプ１９及び保温表示用
ランプ２０が夫々点灯される。

一方、タイマ１０を使用せずに直ちに炊飯動作
を行なう場合には、鍋３内に米及び水を収納し且
つ電源プラグ２７を電源コンセントに差し込んだ
状態にて、操作子７ａを押し下げ操作して操作レ
バー７を回動させ、以てスイツチ部８の接点ｃ−
ａ間をオンさせれば前述と同様の炊飯動作が開始
される。尚、この場合、タイマ１０が時限動作停
止位置にあるときには、カム板１６のカム凹部１
６ｂが操作レバー７に対向されていて、該操作レ
バー７はカム板１６と無関係に手動操作し得るよ
うに構成されているから、その手動操作に支障を
来たす虞はない。

本考案によれば以上説明したように、手動操作
される操作レバーにより動作されて炊飯ヒータの
通電路を形成する共に炊飯用の鍋の温度が所定の
炊き上がり温度に達したときに自動的に復帰する
温度スイツチと、時限軸が回動操作されるとこれ
に応じて時限動作を開始すると共にその時限動作
期間中前記温度スイツチによる前記炊飯ヒータの
通電路をしや断するタイマとを備えた炊飯器にお
いて、前記タイマの時限動作時間セツト操作に連
動して温度スイツチが自動的に動作される構成と
したから、所望の時間経過後に炊飯動作を開始さ
せようとする場合に誤操作が行なわれてしまう事
態を確実に防止し得るという実用上極めて有益な
効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例に関するもので、第１
図は全体の縦断面図、第２図は部分正面図、第３
図は要部の斜視図、第４図は電気回路図である。 図中、３は鍋、４は炊飯ヒータ、５は温度スイ
ツチ、７は操作レバー、１０はタイマ、１２は時
限軸、１６はカム板（連動部材）である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 手動操作される操作レバーにより動作されて
   炊飯ヒータの通電路を形成すると共に炊飯用の
   鍋の温度が所定の炊き上がり温度に達したとき
   に自動的に復帰する温度スイツチと、時限軸が
   回動操作されるとこれに応じて時限動作を開始
   すると共にその時限動作期間中前記温度スイツ
   チによる前記炊飯ヒータの通電路をしや断する
   タイマとを備えたものにおいて、前記時限軸に
   これと一体回動するように連結され該時限軸が
   回動操作されたときにその回動操作力を前記操
   作レバーに伝えて該操作レバーをして前記温度
   スイツチを動作させる連動部材を設けたことを
   特徴とする炊飯器。 ２ 操作レバーは、タイマが時限動作停止位置に
   あるときに連動部材と無関係に手動操作し得る
   ように構成されていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項に記載の炊飯器。