JPS6241623Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテーブル天板の支柱が、１本からなる
テーブルにおいて、テーブル天板の高低を調整で
きる昇降式テーブルに関する。

一般に、テーブルは使用者の使用方法によつ
て、テーブル天板の高さの異なるテーブルを選択
する必要がある。特に、椅子に腰かけて使用する
ものと、椅子を使用せず、座して使用するもの
と、テーブル天板の高さは、非常に異なる訳であ
る。更に、使用者の身長及び椅子の高さに応じ、
テーブル天板の高さの適当なテーブルを選択する
必要がある。従つて、テーブル天板を高くした
り、低くしたり簡単に変更することができれば、
その使用勝手が良くなることは明らかである。

従来、テーブル天板の支柱が１本からなるテー
ブルにおいて、テーブル天板の高低調節可能なテ
ーブルも存在していたが、次に述べる様な欠点が
存在した。

例えば、図示はしないがテーブル天板と、該テ
ーブル天板の下面に取り付けられた支柱と、該支
柱が遊挿される中空部を有する脚部と、該脚部に
ネジ込み式押圧装置が設けられていて、前記支柱
を支持する構造の昇降式テーブル又は前記脚部と
前記支柱とを係合ピンにより係合させ、前記支柱
を支持する構造の昇降式テーブルが存在した。し
かし上記構造による昇降式テーブルでは、テーブ
ル天板の高低調節の際労力を要した。椅子等の天
板はその大きさが小さいので高低調節が比較的楽
であるが、テーブルでは天板はかなり大きく重い
ため、テーブル天板の高低調節に煩しさが伴なつ
た。

上記欠点に鑑み、テーブル天板の高低調節が容
易にできる昇降式テーブルに、従来ガススプリン
グを利用して、テーブル面を自動的に上昇させる
ものが存在していた。しかし、ガススプリングは
昇降ストロークの制約があること、重量が比較的
重いこと、価格が比較的高いこと等の問題があつ
た。

本考案は上述の問題点を解決せんが為になされ
たもので、構造が簡単でロツクが確実であり、更
に昇降ストロークも比較的大きくすることがで
き、軽量安価な高低調節容易な昇降式テーブルを
提供することを目的としている。

以下、本考案の実施例について添付図面を用い
て説明する。第１図イは、この考案の一実施例を
示す断面図である。符号１はテーブル天板で、該
テーブル天板１の下面に密設されネジ１４によつ
て接合された支持板１２のほぼ中央に支柱２の嵌
挿孔１３を設け、該支柱２を前記嵌挿孔１３に嵌
挿させネジ１５で固定する。更に、該支柱２が遊
挿される中空部３１を有する脚部３と、前記中空
部３１に収納されかつ前記脚部３上端３２と前記
支柱２下端２１とにそれぞれ固着して張架される
コイルスプリング４とを設ける。更に、前記脚部
３側面に垂直方向に欠切された長溝５１と、該垂
直方向に欠切される長溝５１に連続的に水平方向
に欠切された長溝５２，５２′を設け、水平方向
に欠切された長溝５２，５２′の終端に係止開孔
部５３を設ける（第１図ロ参照）。以上連続的に
形成された長孔は、第１図イの図面に示すＡ方向
からの斜視図を示す第１図ロにおいて符号５で示
す。更に、該長溝５に遊挿されるロツクピン６
と、前記支柱２底部２２に固着され、かつ前記ロ
ツクピン６と嵌合係止する開孔部７１を有し前記
中空部３１に摺動する支柱支持筒７と、前記ロツ
クピン６の周囲に設けられたノツブ８と、該ノツ
ブ８内に収納され、該ノツブ８を前記脚部３に押
圧するコイルスプリングを設ける。該コイルスプ
リングは第２図イ及びロに示すノツブの拡大断面
図において符号９で示されている。また、第２図
イ及びロは、それぞれ前記ノツブ８がロツク状態
の場合、ロツク解除状態の場合を示すものであ
る。

以上の様な構造を有する本考案の一実施例の昇
降式テーブルにおいて、その操作方法及び各部材
の作用について説明する。テーブル天板１を上昇
させる場合ノツブ８を前記コイルスプリング９の
弾性力に抗して引き、かつノツブ８を水平方向の
長溝５２に沿う方向に少し動かす事により、支柱
２に固着された支柱支持筒７と脚部３のロツクは
解除され（第２図ロ参照）、更にテーブル天板１
を水平方向の長溝５２に沿う方向へ回転させると
回転が不可能となる位置にて、コイルスプリング
４の弾性力によりテーブル天板１は上昇し、上昇
の停止した位置にて垂直方向の長溝５１の上端に
欠切された水平方向の長溝５２′に沿つた方向に
テーブル天板１を回転させると水平方向の長溝５
２′の最終点にある係止開孔部５３にて、ノツブ
８が支柱支持筒７の内方向にコイルスプリング９
の弾性力によつて押し込まれロツクし固定される
（第２図イ参照）。次に、テーブル天板１を下降さ
せる場合は、ノツブ８を前記コイルスプリング９
の弾性力に抗して引き該ノツブ８を水平方向の長
溝５２′に沿う方向に少し動かす事により、支柱
２と脚部３のロツクは解除され（第２図ロ参
照）、更にテーブル天板１を水平方向の長溝５
２′に沿う方向へ回転させると、回転が不可能と
なる位置にて、コイルスプリング４が支柱２と共
にテーブル天板１を押し上げているので、その弾
性力より大きい逆向きの力を人又は、他の手段に
より加えることにより押し下げ、下降が停止する
位置にて垂直方向の長溝５１の下端に欠切された
水平方向の長溝５２に沿つた方向にテーブル天板
１を回転させると水平方向の長溝５２の最終点に
ある係止開孔部にて、ノツブ８が支柱２の内方向
にコイルスプリング９の弾性力によつて押し込ま
れロツクし固定する（第２図イ参照）。なお、支
柱支持筒７は、前記テーブル天板１を上昇、下降
させる際、ガイドとして働き、上下動をスムーズ
にする。また、固定時も支柱支持筒７は、支柱２
が脚部３上端３２を支点として動くのを防止す
る。

本考案によれば、上述のごとく高低調節が容易
であり、弾性手段としてコイルスプリングを用い
ているため、比較的安価であり、重さの軽い昇降
式テーブルを提供することができる。更に、上述
のごとくロツクは確実でありかつ構造が比較的簡
単である。また、垂直方向の長溝の長さを適当に
長くとれば、椅子に腰かけても使用できるし椅子
を使用しないで、座して使用することも可能な昇
降式テーブルを提供することができる。更に、水
平方向の長溝を段階的に複数形成すれば、天板の
高さを細く数段に調節することが可能になり使用
者の身長及び使用する椅子の高さに適合させ使用
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本考案の一実施例を示
し、第１図イは断面図、第１図ロは一部拡大斜視
図、第２図イはノツブのロツク時の一部拡大断面
図、第２図ロはノツブのロツク解除時の一部拡大
断面図である。 １……テーブル天板、２……支柱、２１……支
柱下端、２２……支柱底部、３……脚部、３１…
…中空部、３２……脚部上端、４……コイルスプ
リング、５……長溝、５１……垂直方向の長溝、
５２，５２′……水平方向の長溝、５３……係止
開孔部、６……ロツクピン、７……支柱支持筒、
８……ノツブ、９……弾性手段（コイルスプリン
グ）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テーブル天板と、該テーブル天板の下面に取り
   付けられた支柱と、該支柱が遊挿される中空部を
   有する脚部と、前記脚部側面に垂直方向および水
   平方向に、連続的に欠切された長溝と、該長溝の
   うち水平方向に欠切された長溝の終端に設けられ
   た係止開孔部と、該長溝に遊挿されるロツクピン
   と、前記支柱底部に固着され、かつ前記ロツクピ
   ンと嵌合する開孔部を有し前記中空部を摺動する
   支柱支持筒と、前記ロツクピンの周囲に設けられ
   たノツブと、該ノツブ内に収納されるとともに前
   記ノツブを上記脚部に押圧する弾性手段と、前記
   脚部に設けられた中空部に収納され、かつ上端を
   前記脚部上端に固着し、下端を前記支柱下端また
   は前記支柱支持筒に固着して張架されるコイルス
   プリングとを備えたことを特徴とする昇降式テー
   ブル。