JPS6241510Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、主として自動車のリヤシート背後
の空間に取付けて使用するカースピーカにおける
取付構造に関するものである。

自動車のリヤシート背後の空間、例えば乗用車
のリヤトレイ上にカースピーカを取付ける場合、
リヤシートがスピーカ音を遮断するような条件に
なることが多い。そこで、スピーカの迎角を調節
できるように可変アングル付きにしたスピーカ取
付け構造が提唱されたが、これでは、スピーカか
ら放射された音は自動車の天井部に反射されて、
乗員の耳にとどくことになる。これでは、単に据
付ける場合と同じように、間接音になつてしま
う。

この考案は、上記事情にもとづいてなされたも
ので、リヤシート背後の空間の条件に応じて迎角
調節ができると共に、取付け高さ調節ができ、ス
ピーカの直接音が乗員の耳にとどくように改良し
たカースピーカ取付構造を提供しようとするもの
である。

以下、この考案を図示の実施例にもとづいて具
体的に説明する。図において、符号１はカースピ
ーカのスピーカボツクスである。上記スピーカボ
ツクス１の底部には、そのほぼ中央に位置して、
前後方向に角度−10゜、０゜および＋10゜の傾斜
を持つた螺子孔２ａ，２ｂおよび２ｃが設けられ
ている。

また、上記スピーカボツクス１の底部四隅に
は、螺子孔３が形成されていて、これには、それ
ぞれ、高さ調節用の螺子棒４が螺動自在に螺合さ
れており、その螺子棒４の下端にはローレツトを
周囲に形成した頭部５が設けられている。

しかして、上記スピーカボツクス１をリヤトレ
イ６に取付ける場合には、リヤシートの頂部７と
リヤトレイ６のレベルとを勘案して螺子孔３に対
する螺子棒４の螺合の程度を調節して、乗員の耳
に対して直接音がとどくように、スピーカボツク
ス１のレベルおよび迎角の調節を行なう。その後
螺子孔２ａ，２ｂおよび２ｃのいずれかを選択し
て、取付け用のボルト８を螺合し、上記ボルト８
がリヤトレイ６を垂直に貫通するようにセツトす
る。しかして、リヤトレイ６の下側からナツト９
をボルト８の下端に螺合し、スピーカボツクス１
をリヤトレイ６に固定するのである。

このような構成では、上記螺子孔３と螺子棒４
とは、スピーカボツクス１の迎角調節と同時に、
レベル調節ができるので、リヤシート背後の空間
に設置される場合でも、スピーカからの直接音が
乗員の耳にとどくように、スピーカボツクスを設
置できるのである。

なお、第４図にみられるように、螺子孔２ａ，
２ｂおよび２ｃの代りに、スピーカボツクス１の
底部中央に軸受１０を設けて、これに駒１１を枢
支し、上記駒１１にボルト８の頂部を螺合しても
よい。この形式では、スピーカボツクス１を固定
する場合、迎角の調節が無段階的であつても、固
定手段（ボルト８およびナツト９）はリヤトレイ
に対して完全に無理のない状態で使用できること
になる。

この考案は、以上詳述したように、スピーカボ
ツクスに角度調節手段を具備すると共に、上記ス
ピーカボツクスの据付高さ調節手段を上記スピー
カボツクスに設置したので、リヤシートに妨げら
れることなく、また、スピーカの放射方向も乗員
に直接、向けられるようにセツトでき、音響効果
を最良の状況下で発揮できるという実用上の効果
を奏しうると共に、リヤトレイ面の全方向に対し
ての調整が可能であり、しかもスピーカボツクス
の底部同一面に固定と調整の手段を設けたため、
振動の多い車内であつても安定的な固定が選られ
る効果をを有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す側面図、第
２図は一部縦断側面図、第３図は分解斜視図、第
４図は別の実施例の斜視図である。 １……スピーカボツクス、２ａ〜２ｃ……螺子
孔、３……螺子孔、４……螺子棒、５……頂部、
６……リヤトレイ、７……頂部、８……ボルト、
９……ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スピーカ・ボツクス底部に設けた螺子孔と、該
   螺子孔に螺合して前記スピーカ・ボツクスの角度
   調整をすると共に前記スピーカ・ボツクス全体を
   リヤトレイに固定する螺子棒を有する角度調整手
   段と、前記スピーカ・ボツクス底部にあつてそれ
   ぞれが独立して高さを可変調整できる少なくとも
   ４つの据付高さ調整手段を設けたことを特徴とす
   るカースピーカ取付構造。