JPS623921B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光フアイバの傾斜端面形成法に係り、
特に、１本の光フアイバを傾斜端面をもつ２本の
光フアイバに切断する方法に関するものである。

光フアイバの端面を光が出入するときは一部の
光を反射させるので、光通信に用いる場合はその
端面を傾斜させて反射光を除去するようにしてい
る。従来、光フアイバに傾斜端面を形成させるに
は、光フアイバの端面を雇いに固定して斜めに研
磨する方法を用いていたが、この方法は雇いに取
り付ける段取りと加工に長時間を要すると共に、
その傾斜研磨面に傷を生じたり周辺部を欠損し易
い等の欠点をもつていた。

本発明は平滑な傾斜端面を容易に得ることがで
きる光フアイバの傾斜端面形成法を提供すること
を目的とし、その特徴とするところは、光フアイ
バに張力と捩り力を加えた状態で局部的に湾曲さ
せ、その曲げ応力を生じた場所を加傷して破断す
ることにある。

第１図は本発明の一実施例である傾斜端面形成
法の説明図である。光フアイバ１を一対のクラン
パ２ａ，２ｂで保持して引張り力と捩り力とを与
え、その中央部を治具３の凸曲に沿つて湾曲させ
る。即ち、凸曲面に接触する光フアイバ１の部分
には曲げ応力も生じている。次にこの曲げ応力の
最大の場所に、例えばダイヤモンドカツタ４で加
圧して傷を付けと、応力破断が生じて平滑な端面
を形成して分離する。この場合捩り力を加えない
とすれば、光フアイバ１の中心に直角な端面とな
るが、上記のように捩り力を加えて置くことによ
つて傾斜端面となるが、上記のように捩り力を加
えて置くことによつて傾斜端面を形成させること
ができる。

第２図は分離した光フアイバの側面図である。
傾斜端面５の傾斜角θは上記捩り力および曲げ力
によつて変化するので、これを適当に調節するこ
とによつて適当な傾斜角θが得られる。

一方の光フアイバ１ａで伝達された光は傾斜端
面５ａを出る際に３〜４％反射するが、この反射
光は光フアイバ１ａの中心線とは２θの角度をも
つことになるので、光フアイバ１ａ向を逆進して
も途中で消失してしまう。また、傾斜端面５ａを
出た光は傾斜端面５ａに立つた法線に対してｎ
sinθの出射角となつて光フアイバ１ａの中心方
向よりも外側に僅かに偏向する。なお、ｎは光フ
アイバ１ａの屈折率で、傾斜端面５ａが空間に露
出している場合であり、このような傾斜端面を発
光素子又は受光素子に対向させたときは、傾斜端
面の反射光による光通信の乱れを防止することが
できる。

本実施例の傾斜端面の形成法は、光フアイバに
張力、捩り力および曲げ力を加え、湾曲部に僅か
な損傷を与えることによつて、容易に傾斜端面を
形成させることができる。また、その端面は破断
面であるので、研磨面のような傷を生ずることな
く、かつ、耐候性が大であるという効果をもつて
いる。

本発明の光フアイバの傾斜端面形成法は、製作
が容易で耐久性のある端面が得られるという効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例である傾斜端面形成
法の説明図、第２図は分離した光フアイバの側面
図である。 １：光フアイバ、２：クランパ、３：治具、
４：ダイヤモンドカツタ、５：傾斜端面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 光フアイバに張力と捩り力とを加えた状態で
   局部的に湾曲させ、その曲げ応力を生じた場所を
   加傷して破断することを特徴とする光フアイバの
   傾斜端面形成法。